テレビの動物はみな外敵
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- 2023/04/09(Sun) -
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わが家の愛犬・花ちゃんは、何度も書いたように、とても優秀な番犬です。外敵を見つけると猛然と吠えます。
テレビに犬や猫が出てくると、タタタッと駆け寄り、両前脚をテレビボードに掛けて、激しく吠えかかります。 画面の生き物が、牛でも馬でもリスでもインコでも、分け隔てなく厳しく威嚇し、唸りながら吠えます。 なのでリビングのテレビには、花ちゃんの唾液が無数に付着しています。 散歩中に道で出会った犬に吠えることはなく、あくまで、自宅を守るためにのみ吠えるようです。 リビングの窓から屋外に向かって吠えるのと同様に、テレビの画面は窓だと思っているのでしょうか。 テレビ朝日の『羽鳥慎一モーニングショー』では、しばしば番組冒頭に犬や猫の動画のコーナーがあります。 なのでオープニングテーマが始まった途端にテレビに向かって犬が吠え始めて困る、という視聴者がいます。 テーマ曲のあとで、犬・猫の動画が始まることを、賢い犬はすでに予測しているのです。 花ちゃんに至っては、ひとつ前の番組の最後の林先生の『ことば検定』が始まった時点で、もう吠え始めます。 モーニングショーが始まると、さらに激しさを増して、外敵が画面に現れるのを吠えながら待ち続けます。 なので、動物動画よりも先にウクライナ情勢とかの速報ニュースが始まると、ガッカリして引き下がります。 プーチンとかトランプは、花ちゃん的には敵とは見なしていないようです。 |
生垣も塀もフェンスもない庭は、じつに開けっ広げで間抜けです
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- 2022/10/10(Mon) -
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自宅の庭の生垣が、すべて撤去されてしまいました。わが家はいま、衣服を剥がされた丸裸の状態です。
ブラインドカーテンをキッチリ閉めておかなければ、周辺道路からわが家のリビングが丸見えになります。 逆に愛犬花ちゃんは、リビングのカーテンと窓の間に入り、座り込み、往来を厳しく監視し続けています。 そして道行くすべての歩行者、自転車、二輪車、自動車、散歩の犬猫に対して、猛然と吠えかかります。 ところが不思議なことに、花ちゃんを庭に出してみると、すぐそばの道路を誰が行き来しようと吠えません。 まだ生垣があった頃には、庭を縦横無尽に走り回って、往来の人や車に向かって吠えまくっていたのに、です。 そうなのです。花ちゃんにとって、生垣の無い庭はもう家の外。外敵から守るエリアではなくなったのです。 かわって、自宅の境界線はリビングのサッシ。そこが現在の防衛最前線となりました。 さて今後、屋敷の境界には角度付き格子のフェンスを設置する計画で、現在基礎工事中です。 この、私が考えに考え抜いたプランによって、屋外からはリビングの方向が一切見えなくなるはずです。 裏を返せば、リビングからは往来がまったく見えなくなるということです。 そうなると花ちゃんはもう、リビングでは吠えません。防衛・威嚇活動の場は、再び庭に移ります。 犬はやっぱり、庭駆け回る姿が似合っています。 |
セミの抜け殻が多い木と少ない木
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- 2022/08/14(Sun) -
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朝の蝉時雨が、心なしか弱々しくなってきました。近隣のセミの個体数が減ってきたのでしょう。
もうそろそろ、交尾を終えて産卵の時期に入りつつあるのかもしれません。 我が家の庭で枝を大きく広げて茂るシマトネリコは、セミたちの楽園です。 夏になると、その根元付近の土に、直径3cmぐらいの穴がいくつも出現します。幼虫が出てきた穴です。 夜のうちに木に登り、羽化し、朝までにはどこかに飛んで行きます。そこには抜け殻が残ります。 数えてみると、幹や枝にしがみついている抜け殻は30個以上。根元の土の上にも、たくさん落ちています。 我が家の愛犬・花ちゃんは、時折抜け殻をクンクン嗅ぎますが、動かない生き物には興味が無いようです。 一方でクリニックのメインツリーであるケヤキは、例年とは打って変わって、今年は抜け殻がほぼゼロです。 これは異常事態です。蝉時雨はサンピアンの方から聞こえ、ケヤキにはあまりセミが留まっていません。 なぜそうなったのか。セミの一生を考えた上で、推理してみました。 セミは交尾を終えると樹木の幹に産卵、その卵は翌年の初夏に孵化し、幼虫は木を下って土中に潜ります。 クマゼミは約5年間かけて生育し、やがて土から顔を出して木に登り、羽化します。 その、産卵から孵化までの間に、ケヤキに行った剪定が強すぎたために、卵が失われたのではなかろうかと。 今後はケヤキの剪定だけは軽めに、太い幹は落とさず、樹皮も傷つけないようにお願いすることにしましょう。 来年の夏、一つ年下のセミたちが土から出てきて羽化し、大いに時雨てくれるのを、期待します。 |
クマゼミシャワー始まる
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- 2022/07/03(Sun) -
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クマゼミの鳴き声を聞いたのは、今シーズンは昨日が最初でした。
昨日の朝、クリニック周辺の掃除をしていたとき、建物の壁にしがみついている抜け殻を2つ見つけました。 土から出てきてとりあえず登ったら壁面だったのはガッカリでしょうけど、無事羽化して飛び去ったようです。 と思いを馳せながら抜け殻を手に取った、まさにその瞬間、近隣のどこかでセミが鳴き始めました。 よく聞くと2匹の重唱のようです。間違いなく、その2つの殻から出たヤツらでしょう。 1日経って今朝の掃除中には、すでに多数のクマゼミがジュワジュワ鳴いてます。急激に増えましたね。 今日もまた、壁面やブロック塀に絡んだ抜け殻を、数個見つけました。 ケヤキの幹の下のアスファルトの上に1匹、木から落ちたのか、羽化できずに力尽きた青白い幼虫がいました。 まだ脚がモゾモゾ動いていましたが、翅は広がりきれず、すでにアリがたくさん群がってきています。 そっと植込の根元の土の上に移してやりました。セミもアリも、それぞれ自然の摂理の中で生きています。 |
イモムシ vs. 花ちゃん
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- 2021/10/11(Mon) -
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毎朝ほぼ同じ時間帯(7時台前半)に、クリニックの外回りを掃除しています。
空は晴れ渡り、空気は涼しく冴え、屋外では何をするにも心地よい季節です。だから掃除も心地よいですね。 ケヤキや桜の落ち葉が、駐車場入口付近のアスファルトに広がっています。毎朝新たに敷き詰められています。 通路の葉はチリ取りに取り、それ以外は低木の根元に掃き込んでおきます。 その低木付近をよく見ると、イモムシが歩いています。クリニックではセスジスズメの幼虫が多いですね。 一方で自宅では、プリペットの生垣には無数のシモフリスズメ(の幼虫)がぶら下がっています。 先日その一匹が、枝先から庭の芝生に落下していました。 鮮やかな黄緑と白のツートンではなく、まるで白い襦袢をまとったような、曇った薄い色の太いイモムシです。 サナギになる直前の姿なんですね。土に潜りたいのでしょうけど、なにしろ落ちた所が人工芝なのです。 必死にモゾモゾしているところへ現れたのが、庭の番人たる、わが家の愛犬花ちゃんです。 イモムシに対して果敢にハッ!と飛びかかり、前足でタシッ!と厳しい攻撃を加えます。 するとイモムシがビクンッ!と反り返るものだから、花ちゃんは驚いて飛び退きます。 そしてかなり離れた所からウウ〜ゥと唸って威嚇を続けるのですが、どう見てもヘタレの遠吠えです。 |
クマゼミの声
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- 2021/08/01(Sun) -
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クマゼミの喧噪の中、すぐ近くにいた一匹の鳴きっぷりに耳を傾けてみました。
撮影した動画で聴きなおすと、ひと鳴き(鳴き始めから鳴き終わりまで)が2分23秒もありました。 その構成は、前奏・主旋律1・間奏・主旋律2・後奏、でした。 (1)前奏:ヂィーーーーーーーーーー 鳴き始めは、ツクツクボウシとよく似ていますね。ただしこれが、思いのほか長く、1分間も続きました。 途中で何度か「ヂョヂョ」が顔を出し、最後の数秒は「ヂョヂョーーー」に変わって主旋律へつながります。 (2)主旋律1:セイセイセイセイーーーーー 「セイ」の繰り返しが67回。時間にして20秒。繰り返すうちにだんだんとテンポが速くなっていきます。 (3)間奏:ヂョヂョヂョヂョーーーー 前奏の最後の方と同じ鳴き方です。これがまたかなり長く、約40秒。 (4)主旋律2:ヂェイヂェイヂェイヂェイーーーー たぶん主旋律1の「セイセイ」と同じ声なんでしょうけど、もう「ヂェイヂェイ」にしか聞こえません。20秒。 (5)後奏:ヂョヂョヂョヂョ ごく短時間、3秒ほど奏でたと思ったら唐突に終了。セミはパッと飛んでいきました。 主旋律のとき、セミはおなかを大きく震わせて大音量で鳴きます。それは体力的に20秒が限界なのでしょう。 |
何者かに刺されたか噛まれたかで、寝不足
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- 2020/12/10(Thu) -
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「ジカッ!」と左大腿部に激痛が走り、目覚めました。フトコロではなく、太ももが、痛んだのです。
針で突き刺したような鋭い痛みでしたが、一瞬のことだったので、そのまま眠ってしまいました。 ところがおそらく、その2,3分後に、また「ジカァ〜ッ」と来たので今度は飛び起きました。 パジャマをたくし上げて見ても、皮膚に何かが刺さっている様子はなく、付近にイラガもいません。また寝る。 すると数分後にまた激痛。時計を見ると午前2時過ぎ。もう眠ってはおれません。 リビングで大腿部をよく観察すると、1ミリにも満たない白いトゲが刺さっています。 周囲の皮膚が赤くないので、毒虫の針ではないかも。毛抜きでそっと抜きましたが、うまく抜けたかは見えず。 やっと眠れたと思ったら、また「ジカァ〜ッ」で目覚める。時計を見ると3時過ぎ。厳しい夜になりそうです。 またリビングに降りて、万能薬「リンデロンVG軟膏」を塗布。 5時頃まで間歇的な激痛を繰り返しましたが、体が慣れたのか、眠気に負けたのか、その後は爆睡しました。 今日の日中は無症状でしたが、夕方からまた、患部がジラジラ痛みだしました。 帰宅後よく見ると、赤い発赤が3つ、鋭角二等辺三角形の配列に並んでいます。何かの噛み跡か? 家人に見せたら、齧歯(げっし)類の仕業だと言います。聞かなきゃ良かった。 そこで登場するのが、私の「座右の書」でもある、夏秋優先生の『Dr.夏秋の臨床図鑑 虫と皮膚炎』です。 この本は、元昆虫好きの元少年にとっては、枕元に置いときたいぐらいの良書。毎日眺めても飽きません。 ただし、いくら探しても私の皮膚症状に一致する虫はいなさそうでした。虫じゃなけりゃ、やっぱり齧歯類か? |
蝉時雨 しばしコロナを忘れたい(でも無理)
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- 2020/07/17(Fri) -
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朝から晴れて気温の上がりが早い日は、クマゼミの合唱も早朝から盛況です。
7時すぎに出勤して外回りの掃除をしていると、周囲から激しいクマゼミシャワーを浴びることになります。 樹木を見上げるとあちこちの幹で、深いメタリックグリーンのクマゼミがおなかを震わせています。 私が「ワシワシ」と形容するその鳴き声ですが、よく聞けば「ジュヮィジュヮィ」というのが正しいですかね。 そんな中で昨日は、久しぶりにタマムシも見つけました。 クマゼミの喧噪にやられたのか、樹木から少し離れた日陰のベンチの上で、大人しくたたずんでいました。 タマムシと聞いて「玉虫厨子(たまむしのずし)」しか思い出せない方は、もっと野外に出ましょう。 昼に、タマムシの餌用のケヤキの木を見ようと屋外に出たら、違和感があるほどに静まりかえっていました。 前にも書いたように、クマゼミは午前中しか鳴かないからです。そして、その静寂がかえって暑苦しい。 さっきまで降り注いでいた、あのクマゼミシャワーが、すべて地中に染みこんでしまったような気がしました。 と、そのとき気づいたのです。松尾芭蕉は、セミの声が消え失せた白昼の静寂を、詠んだのではなかろうかと。 「閑さや岩にしみ入る蝉の声」 やかましい蝉時雨の中に、芭蕉は心や寺や宇宙の「閑かさ」を感じとったのだと、人々は解釈してきました。 でも、もしかすると芭蕉は、セミがまったく鳴いていない異様なほどの静寂に、驚嘆したのかもしれません。 あれほど鳴いていた蝉の声が、すっかり岩にしみ入ってしまったのか、なんと閑かであることよ、みたいな。 なお、東北地方にはクマゼミはいませんが、ミンミンゼミがいます。やはり午前中だけ鳴くようです。 |
主水、イラガでイライラする
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- 2020/07/11(Sat) -
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「ジカッ!」と電撃的な痛みを感じたという家人の腕を見ると、真っ赤に腫れあがっていました。
生垣の脇を通った時にやられたようなので、たぶん犯人は毛虫、「イラガ」の幼虫でしょう。別名「電気虫」。 庭を探すまでもなく、玄関脇にたたずむイラガ(幼虫)を見つけました。正確には「ヒロヘリアオイラガ」です。 緑色のからだの中心に青い縦線があり、体の両側からは多数のトゲが何本かずつまとまって突き出しています。 そのトゲから毒が注入されるので、必ず接触によって皮膚炎を起こし、病変はひとかたまりです。 玄関まわりをよく探してみると、イラガは何匹も何匹も、木の葉の裏やブロック塀にもいるじゃないですか。 「毛虫皮膚炎」のお子さんが時々当院にも来ますが、たいていは多数の丘疹がおもに半身に集中しています。 例えば首の右側から右腕にかけて分布していたりするので、いかにも毒の粉をかぶったような印象です。 こういうのは「チャドクガ」の仕業です。毒針毛がふりかかって皮膚炎を引き起こすので、そうなります。 一方でイラガなら、毒がふりかかる危険はないので割り箸でつまんで駆除できますが、それもイヤなものです。 もしも、つまんだ拍子にイラガが暴れてビヨーンとこっちに飛んできたら地獄。飛ぶゴキブリより恐怖です。 なので可能なら、フェイスシールドや手袋や、なんならキャップやガウンを装着して駆除するべきでしょう。 少なくとも、高い場所にいるイラガをそのまま捕獲しようとせず、いったん地面に落としてから拾うべきです。 そのトゲを植物の刺(イラ)に見立てて刺蛾(イラガ)だそうですが、語感的にもドンピシャリ。 イライラ(苛々)すると、人はトゲトゲ(刺々)しくなります。「苛」は「刺」と同じ意味なので納得です。 なお今日は、思いついたフレーズをそのままタイトルにしました。意味不明だとイラつかないでくださいね。 |
巣立つ子どものご両親はピリピリしてますのでご注意を
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- 2020/06/03(Wed) -
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クリニックの外回りの清掃をしていた今朝7時すぎ、妙にカラスが騒々しいので見上げると電線に2羽います。
私に向かってすごい剣幕でワァワァ(カァカァ)言ってます。朝っぱらからそんな大声で鳴かれてもねぇ。 早くどっか行って〜と思いつつ掃除を続けていると、ツツジの向こうの地面を1羽のカラスが歩いていました。 少し歩いてピョンと跳び、また歩いてはピョンと跳ねる。私が近寄っても、一向に警戒する様子がありません。 珍しい光景なのでとりあえずiPhoneで激写。さらに接近して動画を撮っていたら、上空が騒がしくなりました。 電線の2羽が激しく鳴いて私を威嚇、そうかと思えば互いに向かい合って大喧嘩しているようにも見えます。 地上のカラスは、素知らぬ顔でヒョコヒョコ歩いていたと思ったら、ついに、エイッと飛び立ちました。 がしかし、翼が貧弱で十分開かず、ほとんど羽ばたけないまま着地。またピョンピョン歩き出します。 一方で、電線にいた2羽のカラスは、一層激しく叫びながら私の上空を旋回、ついにフン攻撃を開始しました。 私は逃げるようにその場を去り、掃除を終わらせた頃には、カラスたちの姿はどこにもありませんでした。 ネットで調べてみるとどうやら、地上にいたカラスは巣立ちの時期の子ガラスだったと思われます。 まだ上手に飛べないうちから巣立ちすることもあるようです。あるいは巣から落ちたのかもしれません。 撮影した画像をよく見ると目玉は青く、ネット情報によるハシブトガラスの子どもの特徴にも一致します。 とすると、私を威嚇していた2羽は親ガラスなのでしょうか。子を守ろうとして必死だったのでしょう。 あるいは、子ガラスが巣から落ちてしまったことに関して、夫婦げんかをしていた可能性もあります。 この時期のカラスはとても攻撃的で、人間を襲うこともあるとか。子ガラスには近寄らない方が賢明です。 |
吠える犬
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- 2019/10/23(Wed) -
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犬嫌いの方って、かつて犬に吠え立てられたり噛まれたり、そんな恐怖体験が大元にあるのかと推測します。
犬好きの私でも、道を歩いているだけで脇の家の庭から激しく吠えられたら、けっして良い気はしません。 そういう犬に敢えて近寄って、生垣越しに「よーしよし」などとなだめても、火に油を注ぐ結果になります。 わが家の花ちゃんも、極めて強力な番犬本能を有しているためか、外敵に対しては激しく吠えます。 庭の外の犬の散歩やスクーターや軽トラックに対してはほぼ例外なく吠え、庭を走り回って威嚇し続けます。 近所迷惑にならないように、朝晩にはなるべく花ちゃんを庭に出さないように気をつけています。 そのかわり昼間には本領を発揮します。なので近隣から見れば、うちの花ちゃんは「昼ほゆる犬」です。 庭に出てなくても、他の犬に対しては屋内からでも窓越しに吠えるので、その実態は「朝晩もほゆる犬」です。 それでは、一日中吠えている犬なのかというと、そうではなく、概ね穏やかに過ごしています。 オモチャをかじっているか、外をのんびり眺めているか、そうでなければグースカいびきをかいて寝ています。 寝ていても眠りは浅く、かすかな物音で覚醒し、ミーアキャットのようにスクッと顔を上げて遠くを見ます。 でも本気で眠いときには、耳だけ動かします。次いでゆっくり薄目を開けますが、とても充血しています。 犬好きの方なら、お近くにおいでの節はぜひわが家にお立ち寄りください。犬嫌いの方はやめときましょう。 犬好きの方を絶対に吠えないという保証はありませんが、犬嫌いの方には確実に、激しく吠え続けますので。 |
ハチとハチ合わせ
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- 2019/07/24(Wed) -
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アシナガバチを、やたらに見かけますね。そういう時期なんでしょうか。
クリニックで水をまこうとホースリールを動かしたら、ハチが10匹以上飛び出してきて慌てました。 しばらく避難して様子を見ていると、ハチたちはみなリール内の巣に戻ったのか、周辺は穏やかになりました。 このタイミングを逃さずハチ退治です。専用のスプレーを持ってきて、リールにしこたま噴射しました。 ハチが2匹飛び出して逃げましたが、残りは退治できました。リールの裏に、大きなハチの巣がありました。 さて、問題は逃げた2匹です。少し離れた所をウロウロ飛んでいます。私の方を恨めしそうに見ています。 案の定、その翌日から、執拗な反撃が始まりました。クリニックの建物の内部にまで入ってくるのです。 自動ドアのセンサーの直下を飛ぶと、反応してドアが開くことを彼らは知っているようです(ホントか?)。 1匹入って来たのを駆除したかと思ったら、また1匹、また1匹と、次々にドアを開けて入って来ます。 奴らが応援を呼んだのでしょう。私が取り逃がしたのは2匹なのに、反撃に来るハチの数の多いこと。 なぜかいつも1匹ずつなので、スプレーでなんとか駆除できますが、いちどに何匹も来たらどうなることやら。 逃げるハチを追いかけてスプレーを噴射するのは、まだ簡単。問題は、こちらに向かってくるヤツです。 頭上まで来たハチに連続噴射していると、まず私の目が痛くなり、次にノドがやられて咳き込みます。 しかし、ハチから目を離したり噴射を中断しようものなら、その隙を突いてハチが攻撃してくることは必定。 ハチが床に落下するまでスプレー噴射を続けなければなりません。手負いを逃がしてはならないのです。 そのようなことを、最近毎日やってます。 |
身近な生き物たち
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- 2019/05/12(Sun) -
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毎朝クリニックの外回りを掃除していると、さまざまな生き物に出くわします。
アスファルト上のミミズは、モゾモゾしていても干からびていても、ホウキで植込の方に掃き込みます。 イモムシ(たいていはセスジスズメの幼虫)も同様。土のあるところまで移動してやります。 クモには恨みはありませんが、クモの巣は見かけが悪いので、見つけたらホウキで除去します。 たまに、草の茎にビッシリとこびりついた無数のアブラムシを目にします。見なかったことにします。 今朝はアシナガバチの巣を見つけたので、専用の殺虫スプレーで駆除しました。 子どもを含む外来者の来るクリニックとしては、蜂だけは放ってはおけませんから、殺生をお許しください。 玄関付近をいつもうろついているのは、ダンゴムシです。善良で、ほのぼのする生き物ですね。 ダンゴムシには何かにぶつかったら左右交互に曲がる習性があり、「交替性転向反応」といわれています。 なので植込から玄関の方にいったん迷い込んだが最後、元の植込にUターンする可能性は低くなります。 その結果、彼らは自動ドアの溝にはまり込み、運が悪ければ溝の中で息絶え、運が良くても院内に向かいます。 そうならないように、私は毎朝数匹のダンゴムシを、ホウキで植込の方まで転がしてやるわけです。 「ANAの『ダンゴムシ』退治に見る、無駄な仕事の減らし方」 そんな見出しの記事を今朝見つけました。ダンゴムシは航空機にも侵入するのかと、驚いたけど違いました。 「システム化されていない非効率な部門・業務」のことを、「ダンゴムシ」と表現しているようです。 ANAのIT部門の責任者曰く、「石(抵抗勢力)をどかさなければ、ダンゴムシを見つけられない」のだと。 なんか、上手いこと言ったつもりでしょうけど、ダンゴムシがなぜ「非効率」なのか、その説明を求む。 |
トンボ王国・さが
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- 2018/08/18(Sat) -
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「ブン蚊都市」と言えば、佐賀市の別称でした。なにしろクリークなどの水路が多くて、蚊の天国なのです。
そこで佐賀市は、「トンボ王国・さが」事業を、平成元年に始めました。 水辺の浄化運動のシンボルとして、蚊を捕食するトンボを育てて増やそうというわけです。 トンボが蚊を食べるだけでなく、トンボの幼虫「ヤゴ」は蚊の幼虫「ボウフラ」を食べてくれます。 私は平成4年からの3年間、佐賀市に居住していましたが、蚊で悩んだ記憶がありません。 すでにその頃には蚊が減っていたか、単に私が覚えていないだけか、どちらかです。 いま通勤時に自転車で走る農道では、ちょうどこの時期ぐらいから、赤トンボがたくさん飛んでいます。 私の顔に衝突してくる「ユスリカ」も、トンボが多少は食べてくれているのかもしれません。 今日のネット記事に、「アメリカザリガニ」がヤゴを食べてしまう問題が、紹介してありました。 ザリガニのいる川では、ヤゴが減ってボウフラが多いとのこと。これはいけませんね。 こんなことなら子どもの頃に、ザリガニをもっとたくさん捕まえときゃよかった。 それどころか私は、幼少期にヤゴも捕まえてました。トンボが益虫だとは知らなかったのです。申し訳ない。 トンボに糸をつけて飛ばすのは、子どもの定番の遊びですが、今思うとちょっと、かわいそうです。 でもアレを何匹か窓際で飛ばせば、蚊の侵入を防止できるかもしれませんね。やりませんけど。 |
セミの抜け殻
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- 2018/07/08(Sun) -
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生気の無い人間のことを、「アイツはもう、抜け殻になっちまったな」とか言いますよね、映画なんかで。
でも抜け殻って、生きてるとか死んでるかというレベルのものじゃありませんからね。単なる殻ですから。 今日はそんな、抜け殻の話。 わが家の庭に、ひときわ茂った、茂りすぎた、「シマトネリコ」の木があります。 その幹や広がった枝々や葉の根元に、まるで七夕の短冊のように、無数のセミの抜け殻がぶら下がっています。 ざっと数えて25個。いや、もっとありそう。地面にも、落下した抜け殻がゴロゴロ転がっています。 腹部の縞模様の色の具合などからは、すべてクマゼミの抜け殻と思われます。 このシマトネリコにこれだけの抜け殻がくっ付いているのは、木を植えて8年間で今回が初めての出来事です。 セミの幼虫が地中で数年過ごすことを考えると、何年か前に多数の卵がこの木に産み付けられたと思われます。 もしかすると8年前に、シマトネリコが植えられたときに、土と一緒にセミの幼虫が運ばれて来たのか。 いや、クマゼミの幼虫はそんなに長くは地中にいないはず。 4年半前に先代の愛犬・アンナが亡くなり、今の愛犬・花が来るまで2年余りは庭の番犬が居なくなりました。 この間、シマトネリコは昆虫たちの楽園となり、そのときにクマゼミがたくさん産卵したのかもしれません。 今朝シマトネリコをよく見ると、羽化したばかりの白っぽいセミが一匹、抜け殻の真上にたたずんでいました。 普通は、天敵の少ない夜間に羽化するはずですが、この個体は何らかの理由で出遅れたのでしょう。 頭の形や色からは、やはりクマゼミのようです。薄緑白色の翅の向こうに、ベージュの腹部が透けて見えます。 まるで肌襦袢をまとったようなその姿に、「セミヌード」という言葉を連想しました。 |
海の藻屑
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- 2018/05/12(Sat) -
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「海蘊」と書いて「もずく」と読む。Facebookの記事でそう知って、あれこれ調べてみましたシリーズ。
まずお断りしておきますが、私は海藻類があまり好きではありません。酢の物も、それほど好きじゃない。 なのでその共通項である「もずく」とか「ワカメの酢の物」は、健康のためにやむを得ず食べてる品目です。 当然ですが最初の疑問は、「蘊」とは何か、ということになりますね。読みは「うん」です。 辞書によると、「skandha」という梵語 の訳語で、仏語。人間を成り立たせている要素だとか。 色(物質)・受(印象)・想(知覚)・行(意志)・識(心)の5つが「五蘊(ごうん)」だと。う〜ん。 まったく興味が湧かないので、次。もずくを生物学的に調べてみよう。手始めにWikiの記載から抜粋。 枝分かれのある糸状藻類。ホンダワラなど他の褐藻類に付着することから「藻付く」という名がついたと。 私はすぐ語源にそそられるタチですが、それならばまず、「ホンダワラ」の語源の方に興味が湧きました。 当て字で「本田藁」なんて書きたくなりますね。けれども「ホンジャマカ」にも似てる点が、もっと気になる。 ホンジャマカは、石塚英彦と恵俊彰のお笑いコンビですが、かつては2人とも似た体型だったといいます。 そんな時代の事は知りませんが、恵俊彰氏は、20時以降の食事をやめて20kgの減量に成功したそうですね。 逆に私は、18時以降しか食事を取らない方法で16kg減量したので、恵氏のやり方には驚くばかりです。 私と恵氏のダイエット法を同時に行えば、たぶん体重は36kg減りますね。ただし食事は18〜20時だけです。 |
外来種を駆除する意義
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- 2018/04/13(Fri) -
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子どもの頃は昆虫が好きでしたが、とくによく捕まえていたのが、カマキリとコオロギでした。
両者に共通するのは、自宅周囲でよく見かける上に、素手で容易に捕獲できる点です。 カマキリは決して逃げないし(むしろ立ち向かってくる)、コオロギは逃げ足が遅いからです。 最近、外来種の「ムネアカハラビロカマキリ」が国内でも広がっていると報じられました。 胸の部分がオレンジ色の、そのカマキリの侵入経路は、中国製の竹ぼうきに付いた卵だと言われています。 日本には10年ぐらい前に侵入し、在来種のハラビロカマキリに置き換わりつつあるそうです。 昆虫に限らず、池に放たれた外来種の魚が、在来種を駆逐して生態系を変えてしまう被害もよく聞きます。 ただ、外来種のそれらの生き物自体に罪は無く、彼らはただ粛々と、自分の生き方をしているだけですけどね。 人間の手によって見知らぬ土地に移動させられたので、その地での食物連鎖に加わっただけの話でしょう。 人間が運んだそのような外来種を、人間が「駆除」しようなどとは、まことに身勝手な話です。 そもそも、在来種を温存したり、生物の多様性を維持することって、本当に「地球に優しい」のでしょうか。 何億年にも及ぶ生存競争を経て、適者が生存してきたのが現状の地球上生物です。 ある地域の在来種が、別の地域から来た外来種に駆逐されたとしても、それも自然の流れと思うべきでしょう。 人間活動が、その自然の流れをやや不自然にしていますが、長い地球時間で見れば、些細なことです。 それなのに、「地球に優しい」などと偉そうなことを言うものだから、ちゃんちゃらおかしいのです。 |
虫の音(おと)
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- 2017/09/15(Fri) -
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「イグ・ノーベル賞」の受賞者が発表され、日本人の研究者らが「生物学賞」に輝きました。
「オスとメスが逆転した昆虫『トリカヘチャタテ』の発見」が、その受賞理由です。 メスが細長い「交尾器」をオスの体内に差し込んで、オスから精子(と栄養)を受け取るそうです。 諸事情によってメスの方が交尾に積極的になり、ついに、構造が逆転したと考えられています。 「性別を取り換えて育てられた男女」を描いた古典『とりかへばや物語』にちなんで名付けられたとのこと。 私の興味はしかし「トリカヘ」の方ではなく、「チャタテ」です。「チャタテムシ」の方です。 トリカヘチャタテは新種ですが、チャタテムシ目に属する昆虫は、世界で数千種類もいるそうです。 わが家でもときどき、わりと古い本の間で見かけます。あれはダニじゃなくてチャタテムシらしいですね。 捕まえようとするとページの間に入り込んでしまい、不本意ながら、そのままページを閉じることになります。 なんで「チャタテムシ」というのか調べたら、障子にとまった虫が茶をたてるような音を出すからだとか。 「茶をたてるような音」というのがよくわからないのでYouTubeで見たら、カサカサいってました。 カビを食べてくれるらしく、まんざら悪い虫でもなさそうです。目に付かない所に、ひっそり居てほしい。 虫といえば以前、小麦粉に湧いたゴマみたいな虫のことを書きましたが、あれは「シバンムシ」のようです。 時計の秒針に似た音をさせるところが、死神の秒読みの音を連想させ、「死番虫」となったとのこと。 そういった小さな音から、昔の人は想像を膨らませたんですね。 |
コオロギの目的
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- 2016/08/18(Thu) -
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「今が楽しけりゃ、それでいい」と聞くと、そんな刹那的な考え方でどうする、と説教したくなります。
しかし、「将来のためなら、今はどうでもいい」と言う人には、今も大切にしようよ、と諭したくなります。 自然界の生き物のドキュメンタリー番組を見ていて、ふと思いました。彼らの生きる目的は何なのだろうと。 昆虫や植物などの活動が、あたかも「子孫を残す」ことが唯一最大の目的のように、解説されるからです。 子孫を残す以前に、その個体(虫など)自身に、生きる楽しみはないの? 病気を起こすウイルスもそう。 ウイルスは、特定の宿主の特定の細胞に入り込むと、俄然、子孫を増やすために自己複製を開始します。 さらに、他の宿主に感染を広げていきます。複製だけが目的であり、それ以外にプロジェクトはありません。 人間はしかし、遺伝子以外の何かを後の世に残すことに、その存在意義を見いだすことができます。 それを業績と言ったり、思い出と言ったりします。その人の画像や映像や、創作物も残ります。 遺伝子以外の情報を、社会の中に残すことができるわけです。 そこが昆虫やウイルスや他の動物とは異なる、人間ならではの存在意義、生きる目的なのだと思います。 しかしその業績や思い出も、孫やひ孫や、せいぜい数百年後の、最大限に見積もっても数千年後までの話。 そのあとの時代まで残っているものは、結局、遺伝子なんですね。昆虫やウイルスと同じです。 だから人間は、何かを残すために生きているなどと偉そうなことを言わず、今を楽しめばいいのです。 浴室の窓から、コオロギの鳴き声が聞こえてきます。そのよく澄んだ鳴き声には、聞き惚れてしまいます。 鳴くのは求愛のためだけなのでしょうか。いい音色に自己満足しているコオロギは、いないのでしょうか。 |
構造色発色
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- 2016/05/12(Thu) -
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今朝5時頃、左後頭部に違和感を覚えました。痛みではなく、拍動感とでも言うべき、頭皮の異常感覚です。
だいたい朝の5時頃といえば、震度2か3の揺れで目覚めるのが定番でしたが、最近は余震も減りましたね。 それはともかく、枕カバーのシワがダマになって、それが頭皮の動脈を圧迫してるのかと思ったわけです。 こういうときは、頭の位置や向きを変えてみるに限ります。寝返りを打って、右側を下向きにしてみました。 するとどうでしょう、今度は右側頭部に、違和感が移動しました。てことは、違和感の原因は頭ではなく、枕? そこでガバッと起き上がって枕を見ると、そこには一匹のカナブンが、ゴソゴソしていました。 夢ならここで醒めてほしいところなのですが、残念。今日に限って現実でした。 そういえば昨夜、寝室で何か虫がブンブン飛んでいる音が聞こえていましたが、眠いので無視していました。 あれはカナブンだったのですね。それがどういうわけか、私の頭と枕の隙間に入り込んでいたわけです。 カナブンといってもそいつは、まるでタマムシのように、メタリックグリーンに輝いていました。 これは色素による色ではなく、太陽光が干渉・回折・屈折・散乱してそのような色に見える「構造色」です。 どうやらカナブンやタマムシの翅(羽)の表面構造は、液晶にとてもよく似ているそうですね。 法隆寺の国宝「玉虫厨子(たまむしのずし)」の装飾には、タマムシの翅が、何万枚も使われていたそうです。 私はもう何十年も、生きたタマムシを見ていませんが、カメムシなら、日頃イヤというほど見かけます。 臭いで知られるカメムシですが、なかには、構造色でメタリックに輝くヤツもいます。 だれか「亀虫厨子(かめむしのずし)」なんてのを作った人、いませんかね。臭そうですが。 (追記)あと、「油虫厨子(あぶらむしのずし)」。まったく蛇足ですが、どうしても頭から離れなくて。 |
石臼を回るラクダ
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- 2015/03/23(Mon) -
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「ごま油をしぼるために、石臼のまわりをグルグル回るラクダは、なぜ目隠しされているのか」
という質問をいただきました。日ごろブログのネタに困っている私としては、うれしさ3割、困惑7割です。 そのようなラクダの存在など知らないし、ましてやラクダが目隠しされているなど、思いもよらぬことです。 ネット検索するとたしかに、目隠しをされたラクダが石臼を回している画像があります。初めて見ました。 (1)「動揺病を防ぐため」これが最初に思いついた答です。 動揺病というのは、乗り物酔いのような、からだの動きに伴う病的な自律神経症状のことです。 内耳にある、半規管や耳石器などの加速度センサーによって、体の動きが感知されます。 体の空間認知は、その内耳からの加速度情報と、視覚情報と、体性感覚などを照合して行われています。 それらの情報が一致しないと、脳は異変を感じて、自律神経を刺激することになります。 石臼をグルグル回していると、目の前の景色は横に流れるのに、内耳は回転加速度を感知し続けます。 そのギャップによって脳は混乱し、異常事態を宣言し、ついに嘔吐中枢を刺激する。 これを回避するためには、視覚情報を遮断すればいい。だからラクダは目隠し。そんな理屈でどうでしょう。 (2)「同じ場所をグルグル回ることに嫌気が差すのを防ぐため」これは、とんち回答。 ラクダでも人間でも、単純労働はつらいもの。どこか目的地に向かって歩いていると思わせる作戦です。 (3)「悲しみに満ちた瞳を人間が見たくないから」というのが出題者の模範解答。 ひどく狭い部屋で、休憩もなく10時間以上グルグル回り続けるとか。動物愛護の精神からも疑問です。 でもそんなに長時間、回り続けることができるのだから、(1)も(2)も正解かもしれません。 |
ダンゴムシの本
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- 2015/02/28(Sat) -
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「花より団子虫」というのは、以前話題になった「育児ことわざ」のひとつ。
私もそうでした。小さい頃にダンゴムシを「収集」していたことは、以前書いた通りです。 どこにでもいて、動きがのろく、気持ち悪くないので(これには意見が分かれるか)、捕まえやすいのです。 ダンゴムシが気持ち悪くないとすれば、その理由はたぶん、触ったときに動かないからかもしれません。 つまみ上げた手の平の上ではただの、小さな黒い玉なのです。 しかし少し待っていると、その玉が伸びて、モゾモゾ動き出します。その時にも触っていられるかどうか。 ダンゴムシが好きかどうかは、これでだいたいわかります。 最近ふとした成り行きで、「ダンゴムシの本」(奥山風太郎+みのじ著)というのを買いました。 A5版の薄い本なのに1800円(税別)とは、医学書並みに高額ですが、読んだら医学書より面白かった。 ダンゴムシは、からだを丸める鉄壁の防御を身に付けたので、逃げ足は遅くてもかまわないと。なるほど。 同じダンゴムシの仲間でも、フナムシは丸くなれず、そのかわりに異常に逃げ足が速いというわけです。 ただし、フナムシがたとえダンゴムシ並みの鈍足だったとしても、捕まえて手に乗せたくはありませんね。 丸くなってくれないと、脚のモゾモゾが気持ち悪いからです。 |
シカ逃走中
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- 2014/03/03(Mon) -
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熊本市動植物園から逃げ出したニホンジカが、まだあと1頭見つかりません。もう1週間以上たちました。
江津湖付近か、もしかすると市街地に潜伏しているのかもしれません。まあ、逃げたのがシカでよかった。 京都大学のiPS細胞研究所では、マウスの逃走がホットな話題です。 飼育ケースに敷き詰めたチップ(おがくず)の中に埋まり込んでいたマウスに、気付かなかったようです。 遺伝子組み換え後の動物だったことが、問題視されています。 大学病院で研究していた頃、私もたびたびラットに逃げられて苦労したことを思い出します。 ケージからラットを取り出す際は、実験室のドアを必ず閉めます。万一の逃走に備えるためです。 ラットは尻尾が太く長くて持ちやすいですが、けっして持ち上げて宙づりにしてはなりません。 すごい勢いで動き回るからです。噛まれそうで怖くて手を離してしまえば、必ず逃げられます。 誰かが実験室のドアを開けないように施錠した後、実験そっちのけの捕獲劇が始まることになります。 モルモットは、ラットと同じぐらいの大きさですが、動きが比較的緩慢で、あまりどう猛ではありません。 しかし頭が良いので、ケージの閉じ具合が甘いと、すき間をこじ開けて逃走します。 朝実験室に行ってみると、ケージがもぬけの殻、ということが何度もありました。 我が家の愛犬アンナが庭から逃亡した顛末は、前にも書いた通りです。 いつか見つかるだろうとは思いながらも、いちばん心配なのは交通事故でした。 動物園のシカも、逃げ回るうちに交通事故に遭わなければいいのですが。 |
ダイオウグソクムシ
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- 2014/01/06(Mon) -
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鳥羽水族館の「ダイオウグソクムシ」が、5年間断食を続けているというニュースに、参りました。
1月2日のエサやりでは、手羽先、マグロ、ホタテ、サンマ、ブリを与えても、見向きもしなかったそうです。 それって居酒屋メニューじゃないですか。嫌いですか。 エサの少ない深海の環境に適応しているとはいえ、エサが与えられたなら、とりあえず食べとくべきでは? 5年前の1月2日にアジを食べて以来、何も口にしていないのに、体重はほとんど変化していないそうです。 なるほど。正月にあれこれ口にした私の体重が、それなりに変化したのもうなづけます。 漢字で書くと「大王具足虫」。「ダイオウイカ」と同様、超巨大なのでこのネーミングとなったのでしょう。 成長すると体長45cmにもなるといいます。ダンゴムシの仲間(等脚類)だそうです。たしかに似てます。 日本近海の海底にも「オオグソクムシ」というのが住んでいるそうです。体長は10cm程度。 「口から悪臭を出して身を守る」らしいですが、当の本人は臭くないのでしょうか。 磯でおなじみの「フナムシ」も等脚類の仲間。近寄ると集団で逃げます。集団で向かってきたら地獄です。 それにしても、どうしてフナムシはあんなに素早く動けるのに、ダンゴムシはのろいんでしょうね。 |
アーモンド
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- 2013/12/05(Thu) -
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アデノウイルスや溶連菌による咽頭炎や扁桃炎の患者さんが、最近多いです。
その医学的考察は後回しにさせていただいて、今日は「扁桃」について考えてみました。 のどの奥の、のどちんこの両側に張り出した組織を「口蓋扁桃」といいます。いわゆる「扁桃腺」です。 その名の由来は、アーモンドの種子に似ていることだそうです。アーモンドの和名が「扁桃」なのです。 でも、どう見ても、日頃食べる流線型のアーモンドには似ていません。そのことが長年の私の疑問でした。 どちらかと言えば、梅干しの種子の方が、よっぽど似ています。 急に気になって調べてみると、我々が口にしているアーモンドは、その種子そのものではありませんでした。 種子の殻の内部の軟らかい中身、すなわち「仁」の部分のみを、アーモンドと称して食べているようです。 仁ではなく、アーモンドの種子全体の写真を探して見てみると、なんと、肥大した口蓋扁桃にそっくり。 アーモンドに近い植物の杏(あんず)の種子もまた、口蓋扁桃によく似ています。梅干しのタネも同様です。 そして杏の仁(杏仁)も、梅干しのタネの仁(天神様)も、どちらもアーモンド(の仁)にそっくりです。 これらに共通するのは形だけではありません。新鮮な状態では、青酸配糖体を含むので毒性があるそうです。 ところで、アーモンドと聞いて私が連想するのは、ヤマザキの菓子パン「アーモンドスペシャル」です。 マーガリンたっぷりで、塩味が利いてて、大好きですが健康には悪そうです。ある意味、毒性があります。 |
スズメ
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- 2013/09/17(Tue) -
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都会の人はめっきり見かけなくなったでしょうね、スズメ。
私もかつて、スズメをほとんど目にしない時期がありましたが、最近は毎朝、大群に出遭います。 自転車通勤路にしている農道でのこと。夜には虫が目に入って困る道ですが、朝はすがすがしい場所です。 そこでは、春にはヒバリが何匹もさえずり、夏には名前も知らないような大型の鳥が闊歩します。 先週ぐらいから、数十匹のスズメの集団が、毎朝いつも同じ場所に現れるようになりました。 田んぼを見ると、まだ黄緑色ですが、稲穂が実り始めています。 「実るほど頭を垂れる稲穂かな」 ま、それはともかく、その稲穂を狙っているのか、スズメが大量に集まってきているのです。 少し小ぶりで、色も薄茶色の、おそらく今年生まれた若鳥たちでしょう。 私の自転車が近づくと、みな一斉に飛び立ち、少し離れた所に着地します。 しかし私の進行方向に逃げていくものだから、何度も何度も逃げなければなりません。 スズメたちからすれば、逃げても逃げても人間に追いかけられる、ひどく恐ろしい状況なのかもしれません。 でも毎朝のことなんだから、少しぐらい学習して、違う方向に飛んだらいいのに。 |
虫が目に入る
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- 2013/09/15(Sun) -
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自転車で、夜暗くなってから帰宅するとき、何が困るかって、虫でしょう、いまの季節。
途中で田んぼの横を通る区画があるのですが、走っていると必ず、顔に無数の虫が当たってきます。 その一部は、目に入ります。鼻から吸い込みます。唇にも張り付きます。 なるべく前傾姿勢で、顔を下に向けて走り抜けたいのですが、ずっとうつむいた状態では危ない。 前方の安全確認のために、ときどき顔を上げなければなりません。そして上げた瞬間、やられます。 昼間見ると、ちょうどこちらの顔の高さぐらいに、蚊柱ができてますよね。 小さな虫がたくさん群れてます。虫なのに、近付いても逃げない。ていうかむしろ、待ち受けてる。 いやそれどころか、避けようとしても寄ってきます。寄ってきて、私の顔を蚊柱で覆い尽くす感じ。 覆い尽くすだけじゃなく、そのまま私の移動速度に合わせて、ピッタリ付いてきます。 夜にも蚊柱があるのなら、私は何もわからないまま、まんまとその中に顔を突っ込んでいるわけです。 調べてみると蚊柱は、たいていは「ユスリカ」の群らしいですね。 蚊ではなくハエの仲間なので、刺さないそうです。確かに、蚊柱に顔を刺された覚えはないですけどね。 |
クマゼミ大合唱
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- 2013/07/25(Thu) -
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クマゼミの朝の大合唱が、本格化してきました。
私は毎朝4時55分に起床するので、クマゼミが鳴き始める時刻がだんだんと早まっているのを実感します。 以前も書いたように、気温にも影響されるようですが、最近では5時台後半からワシワシ鳴き始めます。 朝一番はまだ数匹が重唱している感じですが、遅れてお目覚めのセミたちが、だんだんと加わってきます。 クリニックの庭掃除をする7時前ごろ、樹木に近寄ると、腹を震わせているクマゼミが何匹も見つかります。 目の間隔が広くて、アブラゼミに比べるとブサイクですが、黒いカラダが緑色に光る色合いは好きです。 テレビドラマの夏の屋外シーンで、BGMのように聞こえてくるのは、たいていミンミンゼミの鳴き声です。 東京都心部にはミンミンゼミが多く生息し、クマゼミがほとんどいないそうです。ちょっと驚きですね。 クマゼミは西日本、ミンミンゼミは東日本、というのが大ざっぱな分布のようです。 セミの生息地やその変遷(クマゼミの分布の北上など)については、研究や趣味のサイトがとても多いです。 それにしても、「ワシワシ」のかわりに「ミンミン」が聞こえる夏の朝など、私には想像がつきません。 ドラマで「ミーンミーンミーン」という鳴き声を聞いても、なぜか私は暑さを感じません。 むしろノスタルジーを感じます。幼少期に、ミンミンゼミの声を聞いていたのかもしれません。 |
ハマキムシ
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- 2013/07/21(Sun) -
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クリニックの裏の竹の葉のいくつかが、クルッと巻かれていることに、今朝気付きました。
ちょうど「ちまき」のような感じで、長円錐状または筒状に巻かれているものが、いくつかありました。 よく見ると、1枚の葉を細長く巻いたものと、2,3枚を寄せ合わせて綴った大きなものがあります。 いずれも細くて白い糸で接着(粘着?)させて、作製しているようでした。 いくつかのちまきの一部は破れていて、その内部に「きなこ」のような粉が充満しているのが見えました。 図鑑で調べてみると「ハマキムシ(葉巻虫)」の仕業のようです。「ハマキガ(葉巻蛾)」の幼虫です。 成虫の写真を見ると、いかにも地味な蛾ですが、幼虫時代には、なかなかの職人芸を披露するようです。 幼虫はこのちまきの中で羽化するのでしょうか。サナギのときはどうなっているのでしょう。 「きなこ」に見えたのはもちろん、糞です。でも、なぜ竹の葉を食べて「きなこ色」の糞をするのでしょう。 以前大量発生した「タケノホソクロバ」のときは、「抹茶」かと見まごうばかりの黄緑色の糞だったのに。 疑問は尽きませんが、とりあえず目に付いたちまきはすべて摘み取って駆除しました。 |
クモの巣
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- 2013/06/17(Mon) -
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朝の清掃をしていると、植木の枝の間や生垣の上などにクモの巣が張っているのを、ほぼ毎日見つけます。
クモは益虫なのですが、クモの巣は見栄えが悪いのでやむを得ません、ただちにホウキで取り除きます。 でもそのまま掃除を続けていると、ゴミがやたらにホウキにまとわり付いて、面倒臭いことになります。 クモの糸には粘着性があるので、ホウキに絡まったクモの巣が、ゴミを引っ付けるのです。 調べてみると、クモの糸のうち、横糸にのみ粘着性があり、縦糸にはないそうです。 だからクモ自身は、縦糸の上を歩いているとのこと。 でも突風が吹いて、クモがよろけて横糸の上に足を乗せてしまったらどうなるのでしょうね。 粘着性の正体は、糸の上に玉状に並んだ「粘着球」と呼ばれる液状の粘着物質です。 この粘着球は、一定間隔で規則正しく並び、クモの仕事の緻密さを物語っている、と思ったら違うようです。 クモが分泌した粘着物質が、その表面張力によって勝手に玉状に並ぶらしいですね。 そういうことを、詳細に研究している人たちが、世の中には大勢いるようで、頼もしいです。 クモの巣は毎朝取り払っているのですが、翌朝にはまた新たな巣が張っています。クモも元気です。 あれって、張るのにはそれほど時間がかららないらしいですね。 クモの種類によっては、毎日夕方に巣を張り、朝には片付けるヤカラもいるそうです。屋台ですか。 |
竹の秋
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- 2013/05/07(Tue) -
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この連休は天気が良かったですね。
自転車でブラブラしてみると、意外な場所に麦畑を発見。麦の穂はまだ緑色で、元気に真上を向いています。 来月には黄金色に色づいて、収穫期を迎えるのでしょう。 一方近所の竹林周辺では、黄色の落ち葉が道路一面に広がっていて、自転車がスリップしそうなぐらいです。 6月が「麦秋」なら、5月は「竹秋」なんだろうか。調べてみたらその通り、「竹の秋」ともいうそうです 竹は常緑樹ですが、葉の寿命は1年。常緑であるためには、てきぱきと葉を「更新」しなければなりません。 新しい葉の準備ができると、丸まって伸びてきて、それが開く直前に、古い葉が色づいて落ちるそうです。 他の木々と同様に、竹も今が「新緑」の季節でありながら、同時に「落葉」の季節でもあるわけです。 そう言えば、クリニックの裏に植えている竹も、変な時期に落葉するなぁとは思ってました。 竹の落ち葉は細く、薄く、軽いので、風に飛ばされやすく、建物や塀や段差の隅の溝に集まります。 清掃は意外と難しい。ちり取りに掃き集めた落ち葉が、風で全部吹き飛ばされたりします。 フタ付きのちり取りが必要ですな。 |
パンダ観察記
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- 2013/03/19(Tue) -
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上野動物園のパンダ舎から、ライブ映像が発信されているということを知り、念のため見てみました。
パンダにプライバシーはありません。8カ所のカメラが、舎内ほぼ全域をカバーしているようです。 うち4台は殺風景な室内カメラですが、ほかの4台は屋外の放育場を各方向から映す、楽しげな映像です。 9時半の開館時間を少し過ぎたころ、ライブ配信が始まりました。パンダは2頭とも放育場にいました。 私は4つのウインドウを開き、4つの屋外カメラの映像を同時に見る万全の態勢で、観察に臨みみました。 どうやら放育場はフェンスで半分に隔てられており、2頭は別々のエリアにいました。 意外なことに、パンダは基本的に歩いています。しかも歩くのが速い。 とくに1頭は、ほとんど休み無く、おもに放育場の外周(フェンス沿い)をぐるぐる歩き回っています。 たまに池に近付くと、下半身だけを水に漬け、数秒後にまた歩き出します。何でしょう。トイレ? 下半身だけが濡れた状態で歩き回り、ときどき地面に座ったりするので、お尻だけ泥で茶色く汚れています。 もう1頭は、歩き回るだけじゃなく、よく遊び、池に入るのも好きみたいです。暑がりなのでしょうか。 しばらく歩き、木に登り、降り、ハンモックに乗り、降り、池にしばらくつかり、またグルグル歩きます。 こっちの方がパンダっぽい。 1時間半ほど観察しましたが、満腹だったのか、食事シーンなし。 2頭がフェンス越しに見つめ合うシーンなし。たまにニアミスしても、知らんぷり。 どっちがリーリーでどっちがシンシンかも、わからずじまい。 |
珍渦虫
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- 2013/03/03(Sun) -
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ナゾの生き物「珍渦虫」の研究が話題になっています。
なによりも「ちんうずむし」という読み方にまず、やられました。 そもそも「うずむし」という生き物のことを、私はよく知りませんでした。扁形動物の仲間らしいです。 「扁形動物」には、渦虫のほかに、吸虫や条虫などがいるそうです。 吸虫と条虫なら、私も知っています。寄生虫の一種です。学生時代に習いました。 一方で渦虫は寄生をせず、水中や陸上などで生活しているそうです。有名なプラナリアも渦虫の仲間です。 で、珍渦虫ですが、驚いたことに渦虫の仲間ではなく、扁形動物ですらないそうです。 口と肛門は共通で、頭や足や触覚などの感覚器官がなく、中枢神経系や生殖器官すら退化しているとのこと。 食べた口から排泄し、何も触れず、何も感じず、何も考えず、子孫も残さない? それでいて、大きさが1cmほどもあるので、へんてこりんな生き物というほかありません。 このたび国際研究チームが、欧州の海底に住む珍渦虫の、卵からの「ふ化幼生」の成長を観察したそうです。 ていうかまず、どうやって卵を産んだのか、珍渦虫。 おまけに、幼生には、足があり、肛門があり、中枢神経もあったとのこと。 ということは、成長に伴って、それらが退化したということになります。 使わないから退化するわけで、足と肛門はまだわかりますが、中枢神経もですか。 頭は使わないと退化する。戒めにしましょう。 |
両A面ヒラメ
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- 2013/03/01(Fri) -
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背中だけでなく腹も黒いヒラメが、玄界灘で刺し網漁にかかったと、話題になっています。
ヒラメと聞いてすぐ思い出すのは、「左ヒラメに右カレイ」というフレーズ。 目のある側を表にして、腹部を手前にして置くと、左向きなのがヒラメ、右向きなのがカレイ。 一般に、魚の絵を描くときや皿に魚を盛りつけるとき、頭を左に向けた方がなんとなく落ち着きます。 その意味では、カレイよりもヒラメのほうが落ち着きます。 犬や猫や自動車や自転車の絵を描くときでも、どちらかと言えば、左向きにすることが多いですね。 これには利き手(右利き)との関係も考えられていて興味のあるテーマですが、その話はまた別の機会に。 今回見つかったような両面が黒いヒラメは、「人工的に育てられた個体には時折ある現象」らしいです。 もともと養殖ヒラメには、裏側の白い方に黒い斑紋があるそうです。これは知りませんでした。 斑紋ができる原因は、海底の砂に潜れないためのストレスらしいです。 養殖場の水槽の底はコンクリートなのでしょうか。そもそも養殖自体がストレスでしょう。 玄界灘で捕れたヒラメは、何かよっぽどひどいストレスにさらされていたのかもしれません。 |
サナギ
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- 2012/10/25(Thu) -
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毎朝掃除していて気付くのは、最近イモムシの糞が減っていることです。
ということは、イモムシも減っていると、そういうことです。 私の駆除が奏効したのかというと、そうではありません。 おそらくイモムシたちは、土にもぐって、サナギになりつつあるのでしょう。 しかし、あとで多数の「蛾」が土から湧き出てくるのもイヤです。 サナギ化防止策としては、樹木の幹に粘着剤を塗り、土に降りてくるイモムシをくっつける方法があります。 市販品で知られるのは、アース製薬の「バラの虫ホイホイ」です。 本来は、アブラムシやゾウムシが土から上がってくるのを防止するものですが、逆の使い方をするワケです。 そこで先日、糞の量が最も多いオリーブの木の幹に、バラの虫ホイホイを塗る作戦を決行しました。 が、ホイホイのチューブの開け方に失敗して、手がベトベトになり、もう戦意喪失。塗るのも中途半端。 指の粘着剤を取るのにひどく苦労しました。あとで調べたら、サラダ油で拭き取るとよいとのこと。 そうこうするうちに、最近は糞の量も減ってきた。つまり作戦は間に合わなかったと、そういう顛末です。 やがてイモムシたちは、サナギを経て成虫になり、大きなハネを広げて飛び立つのでしょう。 こういうのを「完全変態」といいますが、サナギって、つくづく不思議ですね。 サナギの殻の中では、幼虫の体はいったんドロドロに溶け、成虫の体が再構成されるそうです。 生命の神秘としか言いようがありません。 |
イモムシ再び
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- 2012/10/20(Sat) -
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クリニックに黒いイモムシがたくさん現れたことは、以前書きました。
「セスジスズメ」という、スズメガの一種の幼虫でした。 今度は自宅で、新種発見です。 生垣のプリペットが茂り、枝が飛び出しているのですが、その先っぽに、ぶら下がっていました。 太さ1cm以上、長さ10cm近くの、巨大なイモムシです。 黄緑色なので、今度こそアゲハか、と一時は喜んだのですが、残念。おしりにツノ(尾角)があります。 これはスズメガの特徴です。ネットで調べたら「シモフリスズメ」の幼虫と判明しました。 斜めのストライプが斬新で、口元がちょっとカワイイのですが、かわいくても蛾です。 動きが鈍いので、捕獲は簡単。昨夜2匹捕まえました。 イモムシ(芋虫)は元々、サトイモなどの葉っぱを食べる、スズメガの幼虫につけられた名称だそうです。 芋に付く虫だから芋虫。 だからスズメガの幼虫は、イモムシの本流と言ってもよいでしょう。 スズメガの幼虫は、数ミリ大の黒い糞をします。オシロイバナのタネに似ています。 今朝あらためて生垣の根元を見たら、糞がずらっと並んでいました。 まだまだかなり、住んでますね。 |
毛虫駆除
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- 2012/10/10(Wed) -
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クリニックの裏に植えている竹が、毛虫にやられました。
発見したその日に、とりあえず、ハエ用殺虫剤を振りかけて「仮駆除」を行いました。 さらに翌日、業者に専門的な処置をしてもらいました。 私は毎朝、その竹の周囲も清掃しているのですが、竹の異変には気づきませんでした。 ただ、2週間ぐらい前から、竹の根元周辺の地面に、抹茶をまいたような黄緑色の粉が広がっていました。 誰かが抹茶をこぼしたのだろうと思っていました。 しかし、掃除しても掃除しても、毎朝抹茶がまかれていたのでした。おかしいなとは思っていました。 業者に来てもらうと、開口一番「ずいぶん糞が落ちてますね」と。 抹茶は毛虫の糞でした。 図鑑で調べたら、タケノホソクロバの幼虫であることが判明。 毒針毛が密生しており、かなりヤバイ毛虫のようです。 イモムシは嫌いではありませんが、毛虫は大嫌いです。こういうのを「毛嫌い」というのでしょうか。 |
足の数
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- 2012/09/24(Mon) -
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昨日の日馬富士、強かったですね。
白鵬は投げられて、見苦しくも「おっとっと」と一本足。 足と言えば・・・(ちょっと強引な展開です) 「朝は4本足、昼は2本足、夕方は3本足の生き物は何か」 有名なスフィンクスのなぞなぞ。答は「人間」です。 ヒトは、進化の過程で二足歩行をするようになりました。 他の動物の中にも、時々2本足で立つヤツがいますが、それらは概して知能が高そうです。 では一般的に、足の数の少ない方が高等生物と言えるのか。 その理論で言えば、タコはイカよりも高等です。この場合「高等」と「高級」は一致しません。 イモムシには足がたくさんありますが、よく見ると、先端の方の6本だけが細く、あとは太い足です。 成虫になると、6本足の蝶や蛾になります。どうやら後ろの方の太い足は、本物では無かったようです。 わが家の庭で見かける生物の足の数は、犬(4)、昆虫(6)、クモ(8)、ダンゴムシ(14)の順にだんだん増えます。 ムカデに至っては、足の数は30本以上。 高等か下等かはともかく、足が多いほど、ゾワゾワします。 |
イモムシ
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- 2012/09/15(Sat) -
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クリニックの敷地内で、黒い「イモムシ」をたびたび見かけます。
毛は生えていないので、いわゆる「ケムシ」ではありません。 黒を基調として、黄色の縞によっていくつかの節に分かれ、各節にオレンジ色の目玉模様が並んでいます。 たびたび見かけるので、「クロちゃん」と呼ぶことにしました。 その気品のある、ビロードのような黒と鮮やかなオレンジからは「クロアゲハ」を連想します。 ある朝などは、同じ場所に5匹のクロちゃんが集合していました。 これはもしや、時期が来れば、無数のクロアゲハが舞い飛ぶクリニックになるかもしれません。 そう思いながらも、念のためネットで確認すると、なんと、クロアゲハの幼虫って緑色じゃあないですか。 なら、このクロちゃんっていったい誰なのか。 名前がわからないものを検索するのは、意外と難しいものですが、そこは工夫次第。 「イモムシ 黒」で画像検索すると、いとも簡単に、クロちゃんとまったく同じモノを見つけました。 う〜ん、残念なことに、クロちゃんの本名は「セスジスズメ」という「蛾」でした。 差別するわけではないですが、蝶と蛾では、雲泥の差です。 まあそれでも、ひいき目に見れば、セスジスズメって「ステルス戦闘機」に似てて、蛾にしては格好いい。 ただし、無数に舞い飛んでほしくはないですけど。 |
ツクツクボウシ
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- 2012/09/08(Sat) -
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朝晩がずいぶん涼しくなってきました。
ツクツクボウシの鳴き声が、いくつも重奏して聞こえてきます。 もの悲しい気持ちになりながら、しばらくじっくりと、耳を傾けてみました。 あらためてその「メロディー」を、私なりに忠実に、文字で再現してみます。 (1)「ヂィィィーーー」 序奏です。では始めますよって感じ。 (2)「ヂワヂワーーーヅワヅワーーー」 だんだんメロディーらしくなってきます。 (3)「ヅクヅクヅクヅクーーー」 いつのまにか主題に変わっている! (4)「オーシ」 来たぁ! (5)「ヅクヅクオーシ、ヅクヅクオーシ、ーーー」 第1主題のリフレイン開始。長いときは20回以上。 (6)「オイス」 主題が転換するとき、短く挿入されます。省略されることもあります。 (7)「オイヨース、オイヨース、ーーー」 第2主題登場。これを4,5回繰り返す。 (8)「ヂィーー」 そしてピタッと鳴きやみます。 |
コオロギ
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- 2012/08/05(Sun) -
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夏真っ盛りですが、早くもコオロギを見かけるようになりました。
クリニック周辺にもたくさんいて、ときどき院内を訪問してくれます。 ピョンピョン跳びはねるのを、素手で簡単に捕まえてみると、手の中でモゾモゾ動いてカワイイです。 似たような色ツヤなのに、ゴキブリとは大違いです。ゴキブリが手の中でモゾモゾされたらたまりません。 コオロギがバッタみたいに飛ぶのを、私は見たことがありません。 もしかすると飛べない虫なのか? ニワトリやペンギンが飛べない鳥であるように。 ネットで調べてみたところ・・・ 「本来飛べる」「基本的に飛べない」「種類によっては飛ぶ」「育ち方による」「危険を感じたら飛ぶ」 残念ながら、一定の結論に到達することができず、私の疑問は未解決のままです。 少なくともオスの翅(はね)は、飛ぶことよりも鳴くために役立っているようです。 ちなみに、ゴキブリが飛ぶ目的は、間違いなく「人を恐怖におとしいれるため」です。 必ずこちらの顔をめがけて飛んで来ます。 |
生物収集
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- 2012/08/02(Thu) -
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クリニック周辺で、ダンゴムシをよく見かけます。
触ると丸くなって、じっと動かないので、つかまえるのはとても簡単です。 こどもの頃、ダンゴムシを見つけては、入れ物に「収集」していたことがあります。何百匹も。 でもやがて興味を失い、収集したダンゴムシのことは忘れてしまいました。 だからその顛末は、ここには書かないことにします。 ウシガエルの巨大なオタマジャクシも、たくさん集めたことがあります。 近所の用水路で捕まえてきては、自宅の勝手口の外に置いた大きな水槽に放り込んでいました。何十匹も。 やがて水槽はコケが付いて中が見えなくなり、私の興味もよそへ移っていました。 あるとき母が、大きなカエルがいる、と言うものだから勝手口に出てみてビックリ。 水槽から跳びだしたと思われるウシガエルが、そこに居たのです。 よく見ると、ほかにも数匹のウシガエルが、そこら辺を闊歩していました。 カマキリの卵は、道ばたで見つけたらすぐ自宅に持ち帰るもののひとつでした。 生まれて出てくるのを観察するためです。だから夜も枕元に置いて眺めていました。 ある朝、モゾモゾするので布団をはぐったら、無数のカマキリ(の赤ちゃん)が、そこに居ました。 何千匹ものカマキリたちが、生を受けた後、なぜか一斉に私のパジャマを目指したようです。 セミの話とトノサマバッタの話もありますが、今日は割愛しました。 |
セミの声
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- 2012/08/01(Wed) -
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梅雨が明け、酷暑が続きます。
朝も早いうちから、クマゼミがワシワシ鳴いて、暑苦しさを倍増させてくれます。 この1週間の私の観測では、早い日は5時40分、遅い日でも6時20分までには、ワシワシが始まります。 鳴き始める時間の差は、おそらく気温の違いと推測しますが、いずれにしても7時には大合唱モードです。 そのクマゼミも、昼前までにはウソのように鳴きやみます。アブラゼミと交代するためです。 ちょうどその交代時間に戸外に出てみたら、違和感を感じるほど静かですね。 その静寂が余計に暑い。 それにしても、クマゼミは午前、アブラゼミは午後鳴くなんて、どういう理由なんでしょうね。 いまのアブラゼミはまだ、控えめにジリジリ鳴いてます。 これがもうじき、天ぷらを揚げる音のような、激しい鳴き声になるのでしょう。 アブラゼミの声に包まれると、からだが揚がりそうです。 そうは言っても、私は冬よりは夏が好きです。 だから夏の終わりを告げるツクツクボウシの鳴き声を聞くと、もの悲しい気持ちになります。 そんな気持ちでこどもの頃、「ツクツクボーシ」の繰り返し回数をずっと数えていたことを思い出します。 |
蜂退治
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- 2012/07/20(Fri) -
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今朝、アシナガバチの巣を駆除しました。
我が家ではこの1年で3度目。しかも今回は同時に2つ。もちろんトラブル無く完了しました。 蜂の巣でお困りの方の参考になるように、このたびの蜂退治の詳細をご報告します。 まず、新しい蜂専用スプレーを準備しました。巣が2つなのでスプレーも2本。 噴射途中で薬液が切れると、悲惨なことになる恐れがあるので、常に新品で臨みます。 ハンズマンで昨日買っておいたのは、飛距離11mを謳う新製品です。 他の殺虫剤との大きな違いは、成分よりも噴射力の違いでしょう。とにかく遠くまで飛びます。 2つの巣の間隔は約4m。一方から駆除すると、危険を察知したもう一方の巣の蜂に攻撃される恐れがあります。 同時駆除するしかありません。気の進まない家人を、蜂退治メンバーに加えました。 駆除に適した時間帯は、蜂たちがすべて巣に戻っている早朝か夕方以降です。 今回は、日の出を待って早朝5時半から決行しました。 小雨でしたが、それはむしろうってつけです。羽が雨に濡れると、蜂はうまく飛べないらしいのです。 蜂に攻撃されにくいように、白っぽい服装で臨みました。 万全を期すなら、長袖、白い帽子、白いタオルのほっかむりと白い軍手を装着するとよいでしょう。 あらかじめスプレーを試射して、噴射の感触と飛距離を確認。2人の立ち位置を決めます。 そして本番。しっかり10秒間、巣にスプレーを直撃。やり始めたら中断しない。これが鉄則です。 これで完全に駆除が完了しました。 あとは落ちてきた蜂を片付け、巣を除去するだけです。 アシナガバチは本来、毛虫などを食べてくれる益虫です。よほど近寄らない限り人を刺しません。 でも、ハチの方が人間に近づきすぎなのです。 刺されたくないので、どうしても駆除してしまいます。 もう少し、人間の生活圏から離れた所に巣を作ればいいのに。 |
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