ポリオワクチン
- 2011/05/31(Tue) -
ポリオは小児麻痺ともいわれ、日本では2000年に根絶宣言が出された感染症です。
なのに今でも、毎年のように発症例があります。これらはすべて生ワクチンからの感染です。

日本でのポリオ予防は、すべての乳幼児に対して2回づつ、経口ポリオ生ワクチンを飲ませることによって行われています。
そしてその生ワクチンによって、100万人に1人程度の確率で、ポリオを発症して麻痺が起きてしまうことがわかっています。
アメリカは1997年に、感染の危険のない不活化ワクチンに切り替えました。
いま、不活化ワクチンが世界の常識です。なのに、日本はいまだに生ワクチン。

市民運動などを最近マスコミが取り上げることも増え、ようやくお役所が動きました。
厚労省は先週、来年度からの不活化ポリオワクチン導入を決めました。
「もっと早く導入できなかったのか」と、今日も細川厚労相が自嘲気味に語っていましたが、それほどに、日本のワクチン行政は動きが鈍いのです。

日本でのポリオワクチン接種は昭和34年に始まりました。
最初に使用されたのは、実は不活化ワクチンで、しかも任意の有料接種でした。
ところがその翌年、私が生まれた昭和35年ですが、ポリオの大流行が起きたそうです。患者数は全国で5600人以上。当然ワクチンは不足しました。

そこで国は、市民運動に押される形ではありましたが、生ワクチンの超法規的緊急輸入に踏み切り、治験も行わず、全国の乳幼児全員に無料で、短期間のうちに一斉接種を行い、患者発生数を激減させたのでした。
日本が成し遂げたその「快挙」は、その後、世界の感染症対策のお手本とされたそうです。
残念ながら、日本のワクチン行政はその後だんだんと鈍化し、後のワクチン後進国を築いていくことになります。

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メルトダウンと水位計
- 2011/05/17(Tue) -
福島第一原発1号機の核燃料が、地震の直後にメルトダウンしていたことがわかりました。

原子炉の水位計を調整して判明したことは、燃料が完全に「空だき」になっていた事実でした。
これまでの2カ月間、テレビや新聞で原子炉の図解を見て、燃料棒と水面の位置関係についての最新情報に一喜一憂してきたあれは、いったい何だったのか。

メルトダウンを示唆する傍証はこれまでにたくさんありました。
しかし東電や役所は、異を唱える一部の専門家の意見には耳を傾けず、事態を過小評価してきたわけです。

あのスリーマイル島原発事故でも、水位計の故障のために原子炉内が満水と誤認してしまい、冷却を止めたために、燃料棒が3分の2ほど露出してメルトダウンが起きたそうです。

映画「チャイナ・シンドローム」は、そのスリーマイル事故の直前に作られた、原発事故を題材にした映画ですが、その中でも、やはり水位計の誤表示が原因で判断を誤り、メルトダウンになりそうになるシーンがありました。
学生の頃この映画を観たとき、原子炉が「メルトダウン」という状態になると、高温の核燃料によって原子炉の底が抜け、地球規模の大惨事になってしまうと、そのように理解したものでした。

いま福島のメルトダウンした核燃料は、圧力容器の底にたまっているようです。
東電によれば、少量の水によって「うまい具合に」冷却されているとのことですが、そんな説明で素直に安心できるほど、今の日本人は無知ではありません。
圧力容器はすでに損傷し、これまでに大量の水が漏れています。
もしも、その損傷部がだんだん拡大して冷却水注入が追いつかなくなると、核燃料が再び水面から露出してしまいます。
原子炉の底は抜けないのか。私はそれを、本気で心配しています。

それにしても、原発の水位計って、原子炉を冷却する上では何よりも重要な計器なのに、どうしてこんなに簡単に故障してしまうのでしょうか。


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ユッケで食中毒
- 2011/05/06(Fri) -
焼肉店で起きた、腸管出血性大腸菌「O-111」による集団食中毒。
ただの食中毒では済まされない事件に発展してきました。

初めは、某焼肉店での集団食中毒と、ユッケを食べた男児の死亡報道。
>衛生管理のひどい焼肉店があったものだ。

同じ焼き肉チェーンの、別の店でもユッケを食べた男児が死亡。
>この企業の経営体質に問題がありそう。

両店はユッケ用の肉を同じ食肉業者から仕入れていた。
>もしかして真犯人は食肉業者? 

店は生食用ではなく加熱用と認識して仕入れていた。
>やっぱり焼肉チェーンに重大責任あり。

食肉業者はユッケ用と知っていて加熱用肉を卸していた。
>卸も焼肉店もどっちも悪い。

「生食用」表示の牛肉は、そもそも国内に存在しない。
>なんじゃそりゃ

「生食用」と表示するための厚労省の衛生基準に強制力無し。
>元凶は行政の不備?

国は、形ばかりの規則をつくり、あとは丸投げ。
問題が起きたら、社長が土下座し、官僚が苦々しい顔をしてみせる。
おなじみの構図になってきました。


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