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特例接種
- 2013/06/30(Sun) -
夏を前にして、日本脳炎ワクチンの予防接種を受ける方が急増しています。
このワクチンは、過去のある時期、「積極的勧奨接種」が差し控えられていました。
ちょうどいまの、子宮頸がん予防ワクチン(HPVワクチン)と同じような扱いです。

差し控えが行われていた期間は、平成17年5月30日から平成22年3月31日までです(←これ重要です)。
そのいきさつは、以前のブログを参照して下さい(以下を読む前に、先に読んでいただくと助かります)。

差し控えによって接種を受ける機会を逸した人に対しては、後に救済措置が行われることになりました。
これが「特例接種」です。本来の対象年齢以外であっても、定期接種の扱いが受けられるのです。
このような場合、差し控えが始まった時点で、定期接種の対象年齢であった者全員を救済すべきです。
本来このワクチンの定期接種対象は、第1期が0歳6カ月以上7歳半未満、第2期が9歳以上13歳未満です。

ところが、「特例対象者」の範囲は当初、政令によって下記(1)のように定められました。
(1)平成7年6月1日〜平成19年4月1日までの間に生まれた者

平成7年6月1日生まれとは、差し控えが始まった平成17年5月30日において「ギリギリ9歳」だった人です。
(5月31日生まれは、民法の解釈により5月30日においては満10歳なので、対象外です)
つまり、差し控え時期に「満9歳以下であった者」だけを救済しよう、というのが厚労省の考え方なのです。
10歳以上の者が差し控えで接種機会を逸しても、そりゃ9歳のときに接種していなかったアンタが悪い、というわけ。
厚労省の了見なんて、こんなものです。

今年の4月1日になって、特例対象者の範囲が下記(2)のように、ほんの少しだけ広がりました。
(2)平成7年4月2日〜平成19年4月1日までの間に生まれた者

これは、(1)の範囲があまりに中途半端なので、学年の区切りに合わせただけです。
5月30日の通達以前から、すでに接種を差し控えるムードがあった、という理由もあるようです。
まあいずれにしても、なんともチマチマした話。
こどもたちを日本脳炎から守ろうというのなら、対象をもっと思い切って拡大したらどうなんでしょう。

子宮頸がん予防ワクチンの勧奨接種が、やがて再開されたとき、どのような救済措置がとられるのか。
ケチな救済になりそうな気がします。

(補足)わかりにくい内容だったので、投稿後に少し修正を加えました。が、いまだにわかりにくいです。

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医者とパイロット
- 2013/06/29(Sat) -
日赤などの病院に紹介して、重症の患者さんの診療をお願いすることが、しばしばあります。
病院の先生方が大変なのは百も承知ですが、夕方や夜にも受け入れていただき、申し訳なく思います。

勤務医の過酷な労働については、世の中に理解はされつつあるとしても、解消はされていません。
とくに、小児科、産婦人科、救急、外科系の医師たちの状況はひどいものです。
超過勤務が続いたり、少々体調が悪かったとしても、必要な診療活動は可能な限り行わなければなりません。
これは病院での立場上の責任と、医師としての使命感によるものでしょう。

人命をゆだねる職業という意味で、医師とよく比較されるのが、旅客機のパイロットです。

調べてみるとパイロットも、長時間勤務による過労や居眠り操縦などが問題になっているようです。
米連邦航空局(FAA)の規定では、搭乗前に最低9時間、1週間につき連続30時間の休息が必要とのこと。
十分な休息ができていないパイロットが操縦する旅客機に、乗りたい客もいないでしょう。

一方で医者は、どれほど疲れていても診療を求められ、しかし何か起きれば責任を問われます。
単純に、医者を増やせば解決するのかと言えば、そうではありません。
前にも書いたように、医師総数はさほど不足してはいません。診療科による医師の偏在が問題なのです。

忙しい診療科の医者のなり手が少ないという単純な問題が、いつまでたっても、改善されそうにありません。

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並列読書術
- 2013/06/28(Fri) -
「本は10冊同時に読め!」(成毛眞著)を読みました。
他の本と「同時に」読むつもりでしたが、結局、一気読みしました。

気がつけば、情報源がネットやテレビに偏りがちな今、ちゃんとした本を読む機会が減ってしまいました。

成毛氏が奨める「超並列読書術」は、とてもユニーク。飽きっぽい私にはピタリとはまりました。
その方法とは、自分が移動するあちこちの場所にそれぞれ本を置き、その場ではその本を読む、ということ。
リビング、寝室、トイレ、職場、通勤カバンの中などに、バラバラのジャンルの本を配置するのです。

さっそく実践しようと思ったのですが、家人から、トイレはダメとのお達しあり。

成毛氏は日本マイクロソフトの元社長ですが、書きぶりには極論が多く、我田引水も鼻につきます。
しかし彼の理論にはうなづける部分も多いので、私の感想も加えて、いくつか挙げてみます。
「本は最後まで読む必要はない」「最後まで読む価値のある本はそれほど多くない」 ですよね。
「1冊の本を読み通す場合(中略)ダラダラと義務感と惰性で読み続けてしまう」 グサッ。
「テレビの時間を半分に減らせ」 おっしゃる通り。あと、ネットも。

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ネット選挙始まる
- 2013/06/27(Thu) -
ネット選挙が始まります。
選挙制度改革として一歩前進だとは思いますが、まだまだ中途半端でへんてこりんな制度です。

その中でも、メールとウェブサイトの扱いの違いには、おおいに疑問を感じます。

メールによる選挙運動が、候補者だけに認められているところが、まずおかしい。
候補者は「私に清き一票を」とメールできるのに、有権者が「誰々に投票しよう」とメールしたら違法です。
候補者からのメールを、有権者が他の有権者に転送してもダメです。

ところが、フェイスブック等のSNSやブログなどの場合には、候補者も有権者も等しく選挙運動ができます。
候補者が「私に清き一票を」と投稿してもいいし、有権者が「誰々に投票しよう」と書き込むのも合法です。
候補者の書き込みを、有権者がシェアして拡散してもいいのです。

一般の有権者にメールによる選挙運動を認めない理由は、総務省によると、
(1)密室性が高いので、なりすまし等の悪用がされやすい
(2)送信先規制が複雑で、一般の有権者は合法的に利用しづらい
(3)ウイルス等の心配がある
だそうですが、むしろいちばん危惧されるのは、候補者のなりすましによる(1)と(3)でしょう。
それに(2)は余計なお世話です。そんな規制を撤廃すれば済むことでは。

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接種しないリスク
- 2013/06/26(Wed) -
恐れていたように、子宮頸がん予防ワクチン(HPVワクチン)をめぐっては、現場での混乱が起きています。
接種後のCRPS(複合性局所疼痛症候群)問題で、国が「接種はお奨めしません」と言い始めたからです。

マスコミが激しく攻撃し、国のお墨付きをも失ったワクチンを、医療機関がどのようにして接種したものか。

接種に反対する人たちの言い分は、おおむね次のようなものです。
(1)ワクチンで予防できるのは、子宮頸がんのうちの50%にすぎない。
(2)子宮頸がんは、検診で簡単に見つけられる。
(3)子宮頸がんの手術は、比較的簡単である。
(4)それなのに、副作用の危険を冒して、ワクチン接種を受ける必要があるのか。

日本の子宮頸がん罹患数は、年間9000人程度で、毎年2500人ぐらいの方が亡くなっています。
このうち50%を予防できるとしたら、すばらしいことです。
これは子宮頸がんが、ウイルス感染によって引き起こされる、珍しい癌だからこそできることです。

検診で簡単に発見できるという理屈は、検診率が低い現状においては、絵に描いた餅でしょう。
もちろん、検診率を上げるための、あらゆる努力が必要です(行政にも医療機関にもマスコミにも)。

一人の女性が生涯の間に子宮頸がんで死亡するリスクは、2011年の統計では、327人に1人だそうです。
ワクチン接種後のCRPSは、類似例を含めても約40人。その確率はわずかに、約20万回の接種に1回です。
それなのに、死亡の危険を冒してまでして、「ワクチン接種を受けない」理由があるのでしょうか。

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富士山世界遺産へ
- 2013/06/25(Tue) -
富士山が正式に、世界文化遺産に選ばれました。しかも「三保松原」も対象となりました。

絵画や写真を見ると、富士をどのような観点でとらえるかで、描かれ方が異なるようです。
雄大な「自然」として描くのであれば、富士を大きく詳細に描写することになると思います。
しかし「文化」の観点ならば、富士は背景であり、前景に描かれた人や木や花や海との対比が魅力です。
そしてどうも日本人は、後者の描き方が好きなのかもしれません。

つまり富士が、日本の四季や日本人の暮らしと切り離せない文化遺産であることは、間違いありません。

三保松原が富士山と一体の自然と考えるには、自然遺産という観点からは、たしかに離れすぎています。
しかし文化遺産の場合は、代表的な前景である三保松原を対象に加えなければ、画竜点睛を欠くのです。
その意味では、駿河湾も加えるべきかもしれません。

事前評価を行った国際記念物遺跡会議(イコモス)の人には、日本人の価値観が理解できなかったのです。
ユネスコの世界遺産委員会の人たちが、本当にわかってくれたのかどうかも不明です。
日本人がやたら熱っぽく頼むから、根負けしたって感じかもしれません。

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8Kテレビ
- 2013/06/24(Mon) -
まだまだ先の話かと思ってたら、「4K」テレビどころか「8K」テレビも、近いうちに登場しそうですね。
総務省は、3年後に8Kの試験放送を目指すというロードマップを発表しました。

8Kは、画素数でいうと8000x4000(8K4K)。いまのハイビジョン (2K1K) の16倍の超高解像度です。
NHKの「スーバーハイビジョン」方式が国際規格に認定されていて、日本が主導権を握っている分野です。

韓国に遅れをとっている4Kなんてやめて、日本は8Kに全力投球すべきではないでしょうか。

だいたい4Kなんて、ハイビジョンのわずか4倍の画素数ですよ。飛躍がなさ過ぎ。夢が無い。
スパコンを見てごらんなさい。「京」の次は「100京」を目指すと言ってるんですよ。

総務省によると、2020年の東京五輪に、8Kの本放送を間に合わせようという計画のようです。

メディアでは「また買い替えか」などと批判的な記事が目立ちますが、何言ってんの。
4Kなんて買わなきゃいいんですよ。だいたい、後で8Kが出るとわかってたら、4K需要は少ないでしょう。
そうすれば、2011年の地デジ移行から9年。まさしく2020年は、絶好の買い替え時期になります。
ただし私はどうしてもその前に、ショートリリーフで4Kを買ってしまいそうですが。

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大型加速器
- 2013/06/23(Sun) -
「下手の横好き」という言葉がありますが、「わからんくせに知りたがる」って言葉も提唱したい。

たとえば「反物質」とか聞くと、私の能力を超えていることは確実なのに、それを理解しようと試みます。
日経サイエンスなどを買って帰り、ページをめくって感慨にふけり、やがて目とページを閉じます。

今朝は新聞で「CP対称性の破れ」という文字を見つけたので、他のどの記事よりも先に読みました。
この「破れ」を説明する理論でノーベル物理学賞を受賞したのが、われらが小林・益川両博士です。
両博士の理論によって説明できるのはしかし、「破れ」全体の1000兆分の1以下だといいます。
私の理解も、おそらくそのぐらいの割合です。

宇宙関係で言えば、最近の話題は、次世代大型加速器「国際リニアコライダー(ILC)」でしょう。
あのヒッグス粒子を発見した、欧州の「CERN」をしのぐ、全長30kmの直線状の、史上最強の加速器です。
このILCを、世界にひとつだけ建造することが決まっているそうです。ぜひ日本に誘致して欲しいですね。

国内候補地は、九州(福岡・佐賀県境)と東北(岩手)の2カ所に絞られています。
個人的には九州に来て欲しい。九州人ですけん。だけど東北には復興の象徴という面があり、あなどれない。

建設費は8300億円だそうです。ユニクロの柳井正氏の総資産よりは、ずっと少ない。

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虫除け
- 2013/06/22(Sat) -
クリニック内に、蚊などが入り込むことがあります。ドアの開閉時に、すかさず入ってくるのです。
とりあえず勝手口の上に、CMでよく見かける「虫コナーズ」を設置してみました。
虫コナーズの成分は、蚊取り線香やマットと同じく、除虫菊由来の天然成分に似た化合物だそうです。

こういった「忌避剤」に対する、国民の一般的な疑問は次の2点でしょう。
(1)効くのか
(2)安全か
科学的に考えれば、この2点は相反するものです。効けば効くほど、人体への毒性が心配になります。
だから忌避剤の有効成分(気体)を、胸いっぱいに吸い込みたくはありません。

これが蚊取り線香だと、煙が目に見えるので、ダイレクトな吸入をある程度は避けることができます。
ところが「虫コナーズ」は、まったく無臭です。その作用が目に見えないどころか、鼻にも感じません。
となると私たちは、知らず知らずのうちにその薬物を、肺の奥深くまで吸入し続けているかもしれません。
完全に無臭というのは、かえって不安ですね。

そう思っていたら「虫コナーズ アロマ」という製品もありました。わざと芳香剤が加えてあるようです。
次に買うときは、そっちにしよう。

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おたふくと水痘
- 2013/06/21(Fri) -
ほぼ毎日のように「おたふくかぜ」や「水痘(水ぼうそう)」のお子さんが受診されます。
患者数は、毎年数十万人から100万人以上と推測されています。あまりに多くて、正確な数値は不明です。
先日「風疹はまだ1万人」と発言した厚労相は、おたふく・水痘の100万人をどう考えているのでしょう。

これらの疾患の予防接種を私は推奨していますが、まだまだ啓蒙不十分だと感じます。
そこで、よく尋ねられる質問に対して私が日頃ご説明していることを、ここにまとめて書いてみます。

(1)予防接種しても、どうせ罹(かか)るでしょう?
たしかに。1回だけの接種では免疫獲得が不十分です。欧米では2回が標準、一部の国では3回接種します。
日本では2回接種しようとしても、年中流行しているので、2回目までの間に罹ってしまうことが多いです。

(2)おたふくかぜも水痘も、小さいときに罹れば軽くて済むのでは?
確率は低いですが、難聴や髄膜脳炎など重篤な合併症が起きます。死亡例も出ています。

(3)おたふくかぜや水痘は、病気に罹って免疫を付けるものでしょう?
重大な合併症が絶対起きないというのなら、それでもいいのですが。

(4)おたふくかぜワクチンは、以前、重大な副反応が起きて問題になったのでは?
おたふくかぜワクチンを混合した「MMRワクチン」の定期接種で髄膜炎が頻発し、4年で中止されました。
現在任意接種で使われているおたふくかぜワクチンでは、髄膜炎の発生率は低く、諸外国と同程度です。

(5)じゃあなぜ、おたふくかぜワクチンと水痘ワクチンは定期接種じゃないの?
ワクチン後進国」だからです。これらのワクチンが定期接種じゃないのは、先進国では日本だけです。
疾病予防よりもワクチンの副反応ばかりを問題視していると、世界からどんどん取り残されてしまいます。
最近の、子宮頸がん予防ワクチンの「積極的勧奨接種の中止」も、欧米ではあり得ない反応です。

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Evernote利用法
- 2013/06/20(Thu) -
「Evernote」といえば、なんでもかんでもクリップして保存・管理できる、クラウドベースのシステムです。
遅ればせながら、私にとってのEvernoteの位置付けが、最近になってようやく定まってきました。
私の情報管理法は、現時点では次のようになっております。

(1)ファイル単位の管理
画像やスキャンしたpdfファイルは、適当な名前を付けて「Dropbox」内のフォルダに放り込んでおきます。
何千ものファイルがゴチャゴチャしてますが、検索をかければ瞬時に見つけ出せます。
つくづく思いますが、情報って分類・整理するものじゃなくて、検索・利用するものなんですよね。

(2)Evernoteへの貼り付け
今頃使い始めたの? とか言わないで下さい。容量制限が厳しいので、使うのを躊躇していたのです。
でも、解決策を思いつきました。サイズの小さいファイル(pdfファイルを含む)だけを保存すればいいと。
以前書いた、テキストベースの情報管理は、おおむねEvernoteに集約しつつあります。
データベースソフトに比べると、自由度が低いところが私には少し不満ですが、とにかくお手軽で便利です。
容量制限については、先日も書いたDropboxと同じように、有料プランに移行するという奥の手もあるし。

情報の管理・利用法はどんどん便利になってきましたが、どうしても避けられない問題が残ります。
誰が文書をスキャンしてDropboxに入れ、誰が情報をクリップしてEvernoteに貼り付けるのか。
有能な秘書が欲しいですな。

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風疹1万人
- 2013/06/19(Wed) -
「風疹はまだ1万人」と、田村厚労相は昨日、言い放ちました。
今年の風疹の累積報告数が、ついに1万人を突破したことを受けての発言です。
政府としては「特別の対応を取るところまではきていない」と、驚くばかりの消極的態度を示しています。

最も怖れていた、先天性風しん症候群(CRS)は、今年すでに11人の新生児に発症してしまいました。
単純に計算すれば、1000人の風疹患者に1人の割合で、CRSが発症していることになります。

何度も言いますが、風疹は、米国では年間に数人程度しか報告されないような、とてもまれな病気です。

先進国であるはずの日本で、1万人単位の流行となったのは、過去のワクチン行政の不備が原因です。
ワクチンを接種すれば確実に予防できる病気が、ワクチンを接種しなかったから流行しただけの話なのです。

今からでも、国を挙げて一斉にワクチン接種(無料)を行えば、今年の秋には患者数は激減するはずです。
そうすれば、新たなCRSの新生児も減らせます。
でも、それをやらない。まだその段階ではないというのです。つくづく「ワクチン後進国」だと思う。

「風疹はまだ1万人」なとど言ってる日本人のことを、「先進国」の人たちはどう思っているのでしょう。

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記憶容量拡大
- 2013/06/18(Tue) -
「清水の舞台から飛び降りる」つもりでやることは、私の場合、保存容量の拡大に関することが多いです。

二十数年前、半年悩んだ末に初めてハードディスクドライブ(HDD)を買ったときが、まさにそうでした。
そのHDDの容量はたったの10MBでしたが、当時の私には無限大に等しいものでした。

その後、HDDの記憶容量は飛躍的に増えてくる中で、どうしても手狭になってきた分野がありました。
それは「Dropbox」の容量です。私がいちばんよく利用している、クラウドのストレージサービスです。

この手のサービスには、「SugarSync」や「Googleドライブ」など、たくさんあります。
各サービスとも、無料プランと有料プランがあり、無料の範囲内では記憶容量が限られます。

クラウドサービスの老舗ともいうべきDropboxは、無料容量がわずか2GBと、業界最小の極端な貧弱さです。
それなのに私がDropboxを手放せないでいるのは、とても使いやすいからです。

しかし、利用者紹介特典を駆使して、無料プランのままで容量を12GBまで増やしてきましたが、もう限界。
容量の節約を意識して利用することが、毎日のストレスとなっていることに、耐えきれなくなりました。

そこで本日ついに、有料プランへと移行することを決断しました。清水の舞台から飛び降りたのです。

容量100GBのコースを選択。その瞬間、私のワークスペースは大海原のように広がりました。
利用料金の支払いはドル建て。$99をカードで決済。できれば、もっと円高の時に踏み切るべきでした。

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クモの巣
- 2013/06/17(Mon) -
朝の清掃をしていると、植木の枝の間や生垣の上などにクモの巣が張っているのを、ほぼ毎日見つけます。
クモは益虫なのですが、クモの巣は見栄えが悪いのでやむを得ません、ただちにホウキで取り除きます。
でもそのまま掃除を続けていると、ゴミがやたらにホウキにまとわり付いて、面倒臭いことになります。

クモの糸には粘着性があるので、ホウキに絡まったクモの巣が、ゴミを引っ付けるのです。
調べてみると、クモの糸のうち、横糸にのみ粘着性があり、縦糸にはないそうです。
だからクモ自身は、縦糸の上を歩いているとのこと。
でも突風が吹いて、クモがよろけて横糸の上に足を乗せてしまったらどうなるのでしょうね。

粘着性の正体は、糸の上に玉状に並んだ「粘着球」と呼ばれる液状の粘着物質です。
この粘着球は、一定間隔で規則正しく並び、クモの仕事の緻密さを物語っている、と思ったら違うようです。
クモが分泌した粘着物質が、その表面張力によって勝手に玉状に並ぶらしいですね。
そういうことを、詳細に研究している人たちが、世の中には大勢いるようで、頼もしいです。

クモの巣は毎朝取り払っているのですが、翌朝にはまた新たな巣が張っています。クモも元気です。
あれって、張るのにはそれほど時間がかららないらしいですね。
クモの種類によっては、毎日夕方に巣を張り、朝には片付けるヤカラもいるそうです。屋台ですか。

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オリンパス
- 2013/06/16(Sun) -
近所の映画館が、毎月14日は料金が1000円だというので、久しぶりに一昨日、映画を観に行きました。
「エンド・オブ・ホワイトハウス」という、私の好きなジャンルの映画です。
その内容はともかく、原題に驚きました。“OLYMPUS HAS FALLEN” ですよ。
しかもロゴが、カメラ会社の「オリンパス」とそっくり。オリンパスの経営が心配になるタイトルです。

オリンパスというのは、ギリシャ神話で神々が住んだとされるオリンポス山の英語読みです。
映画ではホワイトハウスのことを、象徴的にオリンパスと言ったのでしょう、たぶん。

カメラ会社のオリンパスは、創業時の社名を「高千穂製作所」といったそうです。
高千穂といえば、日本神話で八百万の神が集っていたとされる地です。
創業者山下長が「神話つながり」で、同社のブランド名をオリンパスとしたことは、有名な話です。

高千穂製作所の、創業当初の事業の2本柱は、顕微鏡と体温計でした。
そのうち顕微鏡事業を推し進めるために、ちょうど90年前に、体温計事業は売却しました。
体温計事業を買収したのが、その2年前に北里柴三郎らが設立した「赤線検温器(後のテルモ)」でした。

オリンパスは、顕微鏡からカメラ事業と展開し、現在は内視鏡で世界のトップブランドです。
テルモは、体温計やカテーテルだけでなく、私が勤務医時代には毎日使った人工心肺回路のメーカーでした。

その両社の経営統合騒ぎが昨年勃発したとき、私は個人的には面白い合併話だと期待していました。
オリンパスは光学系に強く、テルモは流体系に強い。互いの得意分野が重ならず、補完し合えるからです。
しかし、テルモのラブコールも及ばず、結局オリンパスはソニーの支援を受けることになりました。残念。
ソニーは嫌いではないけど、たぶん医療のことはよくわかっていないような気がします。

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勧奨接種差し控え
- 2013/06/15(Sat) -
厚労省は昨日、HPVワクチン(子宮頸がん予防ワクチン)接種の積極的勧奨を差し控えることを決めました。
接種中止に至らなかったことでホッとしましたが、問題は単純ではないようです。

報じられている副反応は、前にも書いたように「CRPS(複合性局所疼痛症候群)」というものです。
その報告数が、当初よりもかなり多いようなので、厚労省も動いたようです。いまのところ
「因果関係は不明ながら、持続的な痛みを訴える重篤な副反応が報告されており、発生頻度は調査中」
とのことで、その調査結果によっては、勧奨接種が再開するか、逆に接種中止の可能性もあり得ます。

因果関係は、おそらくあるでしょう。ただし原因は「ワクチン」ではなく「ワクチン接種」だと思います。
なぜなら、CRPSというのは「注射(針)の痛み」によって引き起こされると考えられているからです。

しかしそのような痛みを伴う接種法しかないのなら、それはそれでこのワクチンの問題点かもしれません。
だから定期予防接種ではあっても、接種を受けるかどうかは「任意」とすべきでしょう。
それが「積極的勧奨接種の差し控え」の意図するところなら、その通りだと私も思います。

医師は被接種者に対して、接種前に、CRPSを含む副反応について十分説明しなければなりません。
注射が痛いので、重大な副反応が引き起こされる可能性がありますよ、と教えてあげる必要があるのです。
でも、どうなんでしょう。接種の直前にことさら痛みを強調することが、逆効果にならないか心配です。

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MRワクチン不足
- 2013/06/14(Fri) -
毎日のように、成人の方が麻疹/風疹混合(MR)ワクチン接種のために来院されます。多くが若夫婦です。

風疹単独ワクチンが品薄のため、かわりにMRワクチンを接種していることは前にも書きました。
そのMRワクチンですが、厚労省はつい先日まで、ワクチンの供給量は十分だと言っていました。
ところがここにきて、MRワクチンも一時的に品薄になる恐れがあると言い始めたのです。情けない話です。

厚労省によると、今年4月と5月のMRワクチン(風疹単独含む)接種数は、それぞれ54万回と49万回でした。
年度初めには年長児の定期接種が集中するので、4月は45万回が定期接種で、任意接種は9万回だけでした。
ところが5月は、定期接種17万回に対し、任意接種が32万回と大幅に増加しました。

厚労省の試算では、6月以降の任意接種が月35万回の場合、8月中にMRワクチンは供給不足になるそうです。

甘いですねぇ。ヘタするとそれよりも早く品切れでしょう。
まず、風疹の患者数はうなぎ登りに増えています。接種希望者も、今後さらに増えると考えるべきです。
また、多くの自治体が接種費用の助成に踏み切ったり、助成の検討を始めています。
そのような地域では、接種者はますます増え、ワクチンの供給も集中するでしょう。
その一方で、熊本のような、助成を行っていない地域では、ますます供給不足になるような気がします。

MRワクチンは、こどもの定期接種ワクチンでもあるので、絶対に品切れにしてはなりません。

今回の風疹流行は、昨年の夏ごろ始まり、大流行の兆しも見えていました。
その時点で、ワクチンの大幅な増産を始めたのでしょうか。
製造には時間がかかるというのなら、大流行に備えて日頃から十分な備蓄をしておくべきでしょう。

情けないことに、日本はまだ「ワクチン後進国」つまり「ワクチンで防げるはずの病気の流行国」なのです。
麻疹がやっと減ってきたと思ったら、今度は風疹。昨年は2392人、一昨年も378人発生しています。
ちなみにWHOによると、この2年の米国における風疹発生数は、0人と4人、韓国でも27人と53人です。

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MacPro
- 2013/06/13(Thu) -
職場で私が、電子カルテ以外の用途で使っているメインのパソコンは、Appleの「MacPro」です。
高い性能と拡張性と、18リットルのポリタンクぐらいの巨大な図体を誇る、Macの旗艦機種です。

このような、セパレートタイプのデスクトップパソコンって、最近あまり見かけなくなりましたね。

昔の主流だった平べったい箱形パソコンは、その上にCRTディスプレイを置くのにちょうど良かった。
でもディスプレイが液晶になると、パソコン本体の奥行きが不要(邪魔)になってしまいました。
いわんやMacProのようなタワー型パソコンは、その存在自体がもともと邪魔くさい。
だから机の下に置くことも多くて、その意味ではデスクトップパソコンですらないかもしれません。

最近のデスクトップ型の多くは、ディスプレイ一体型パソコン。奥行きが縮まり、コンパクトになりました。
さらにいま、いちばん出荷数が増えているパソコンは、ノートパソコンだそうです。
持ち運びのためだけでなく、たとえ定位置に据え置いて使うような場合でも、なぜかノートパソコンが多い。
画面が小さく、キーボードのタッチもイマイチなのですが、パタンと閉じて片付けやすいのは確かにいい。

さて、MacProの話に戻ります。
先日も書いた「WWDC2013」で、その画期的なフルモデルチェンジが予告され、期待感は高まっています。
何しろサイズが現行モデルの8分の1と、劇的に小さくなるようです。もう「ポリタンク」とは言わせません。
直径6.6インチ、高さ9.9インチの円筒形。しかも真っ黒。ネットでは「ゴミ箱」と揶揄されています。

発売は今年後半とのことですが、いま、そのMacProにそっくりの、本物のゴミ箱に人気が集まっています。
「イデアコ」というインテリア雑貨ブランドの、何の変哲もない円筒形の黒いゴミ箱なんですけどね。
私も本物のMacProの発売が待ちきれないので、とりあえずゴミ箱の方を、Amazonで発注したところです。

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iTunes Radio
- 2013/06/12(Wed) -
Appleが音楽配信サービス「iTunes Radio」を始めることは、昨日もご紹介した通りです。

これまで私は、一定料金で音楽が聴き放題の「定額配信」は、私にはムダなサービスだと思っていました。
元が取れるほど聴く時間はないし、楽曲の所有欲も満たされない。そのように考えたからです。

しかしそれが「無料配信」なら話は別。ケチな私でも、興味が湧きます。
Appleの新サービスは「広告付き」なら無料だというのです。
好きな曲(もしくは、好きそうな曲)を心地よく聴いて、欲しいと思えば買う(ダウンロードする)仕組み。
この方式なら、私も利用するかもしれません。

ただ問題は、どのような「広告」が入ってくるかです。
iPhoneやMacの画面に何かの広告が出るだけなら、それは別にかまいません。見なければいいんだし。
でも音声のCMが曲の合間に流れたりするのなら、興ざめですね。そこらへん、どうなるんでしょうね。

とか言いながら、じつは本気で心配しているわけではありません。
たぶん私のライフスタイルには、iTunes Radioは無縁のものだと思うからです。
なにしろいつも同じ曲ばかり、飽きもせず繰り返して聴くのが好きなのです。
私はどうも、音楽に関しては冒険心がないのです。

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Appleのイベント
- 2013/06/11(Tue) -
Appleがソフト開発者向けに毎年6月に行っている「WWDC」というイベントが、今年も始まりました。
2年前の「WWDC2011」はもちろん、冒頭からジョブズが登場し、会場を沸かせました。
ジョブズ後の「WWDC2012」で発表された地図アプリはしかし、その後ひどい未完成品であることが判明。

さて「WWDC2013」は本日午前2時(日本時間)から始まり、その内容はすぐにネットで速報されました。
気になった点をピックアップしてみます。

(1)iTunes Radio
ついにAppleも、ストリーミング音楽配信サービスに踏み切りました。しかも広告付きなら無料。
好きな曲を好きなだけ聴いて、気に入ったら買いましょうと、そういう発想に切り替えたようです。

(2)iOS7
iPhoneとiPad用のOSの新バージョン。かなり大胆に変わりますね。はっきり言って、冒険です。
リリースは秋。今回発表のなかったiPhoneの新製品も、同じ時に出るんでしょうね。当然、買いますけど。

(3)OS X Mavericks
Mac用の新OSです。次はどんな「ネコ科の動物名」になるかと思ってたのに、何? ネタ切れでしょうか。
もちろんかなり進化してますので、秋にリリースされたら、ただちにアップグレードしなければなりません。

(4)MacBookAir
CPUは予想通りの「Intel Haswell」搭載でパワーアップ。でも、Retina非搭載も予想通り。ガッカリ。
期待していたMacBookProが発表されなかったのが、とても残念です。いったいいつ発売されるのか。

(5)MacPro
Macの最高性能機種が、ついにフルモデルチェンジ。デザインが斬新すぎて、おおむね酷評されています。
たしかに見た目はゴミ箱ですが、私は気に入りました。今年後半に発売だそうです。出たら即買いです。

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なだいなだ
- 2013/06/10(Mon) -
なだいなだ氏が亡くなりました。
1年半前に、北杜夫氏の訃報について書いたとき、なだいなだ氏を話題にしたことがありました。
彼のブログの中に出てきた「回れ右したらトップ」というフレーズは、私の座右の銘(候補)なのです。

「なだいなだ」というのは、もちろんペンネームです。
スペイン語で「何も無い と 何も無い」の意味だということは、よく知られています。
しかしそのスペイン語のスペルが、“nada y nada” であることは、今日になって私は知りました。

どうやら、“y” というのは “and” の意味だな、とわかります。フランス語の “et” みたいなもんですね。
とすると、“nada” はなんだろう。だいたい予測はつきますが、念のため辞書を引いてみましょう。

自宅に「西和・和西辞典」なんて持っているはずもないですが、今の時代、ネット辞書があります。
「excite翻訳」で “nada” を英訳してみたところ、“anything” と出ました。えっ、“nothing” じゃないの?
ためしに “nothing” を「西訳」すると、“nada” と出ます。でも “nada” の訳語は “anything” なのです。

それじゃあ “anything” を西訳するとどうなるのか。これが “algo” なんですね。まったくどうなってんの。
でもって “algo” を英訳すると、こんどは “something” だそうです。やられた。

結局 “nada y nada” は “something and anything” と言えなくもない。それもまた面白い解釈でしょう。

なだいなだ氏が亡くなった6月6日の未明、彼は「きつい一日」というタイトルのブログを書いています。
作家であり医師である彼は、最期のその日まで、自分の病状を書き続けました。まさにブロガーの鏡です。
ご冥福をお祈りいたします。

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記名簿の個人情報
- 2013/06/09(Sun) -
久しぶりに今日は、休日当番医の順番が回ってきました。
前回の当番医の日のブログで、来院順に帳面に名前を自署する「記名式」受付について書きました。

記名簿は、他の受診者の名前が丸見えなので、プライバシーの観点からは問題があります。
そのことが以前から気になっていたので、今年は少し工夫をしました。

受診者には受診票を渡し、そこに記名してもらった名前を、受付職員が記名簿に転記します。
記名簿は受付のカウンターの内側に置き、スタッフだけが見ることができるようにしたのです。
受診者には番号票を渡しておき、診察の進捗状況は、その番号がディスプレイに表示されるようにしました。

ここまでは、プライバシー保護に留意した良い方法だとは思うのですが、その後が徹底していません。
診察の順番がきた患者さんを、番号で呼ぶ方式に踏み切れず、結局実名で診察室に呼び入れているからです。
小さなクリニックですから、ここらへんのところは、親しみのある方法をもう少し続けたいと思っています。
しかし将来的には、さらに踏み込んだプライバシーへの配慮が必要となるのでしょうね。

ところで、岩手の県会議員K氏のブログが、いま激しく批判にさらされています。

K氏が県立中央病院で会計待ちのときに「241番の方」と呼び出されて、ブチ切れしたという「自慢話」。
「ここは刑務所か! 名前で呼べよ」と事務員にくってかかり、会計をすっぽかして帰宅したとのこと。
しかもその顛末を、自身のブログに書いたあげく、以下のように言い放つ始末。
「皆さん私が間違っていますか。岩手県立中央病院の対応が間違っていると思いますか!」

申し訳ないですがKさん。その答は次の選挙で出ると思います。

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ポーズボタン
- 2013/06/08(Sat) -
録画番組を観ている途中で、トイレに中座するとき、通常はポーズボタンを押します。
画面はその瞬間、くっきりとした静止画になり、ブレもせず、何分間でも延々と映っていますね。

かつてビデオテープの時代には、画面の静止状態はテープを痛めるので、長時間のポーズは厳禁でした。
磁気テープの同じ場所に、再生ヘッドが圧着し、回転し続けている状態だからです。
ポーズを続けるうちに、テープは伸び、すり切れ、挙げ句の果てには切れるかもしれないと思っていました。
痛んだテープは元に戻らないので、劣化した画質や音質も二度と改善しないものと考えていました。

そのような時代を経験した身にとっては、HDDやDVDの時代になっても、ポーズには少々抵抗があります。
同じ部分を「こすり続けて」いるのではなかろうかと、どこかの部位の「摩耗」が心配になるのです。
トイレから帰ってきても、先ほどの静止画面がそのまんま映っているのをみると、少し申し訳なく思います。

もちろんHDDやDVDでは、ヘッドがディスクに直接接触して、情報を書き出しているわけではありません。
HDDのヘッドは空気圧で浮いているし、DVDのヘッドは反射したレーザー光を受けているだけです。
だから再生画像が動いていようと、静止していようと、何も摩耗するものはありません。
それはわかってるんですが、ポーズしっぱなしって、どうもモノを大切にしていないみたいで気が引けます。

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個人情報の監視
- 2013/06/07(Fri) -
1年半前私は、Googleの情報をNSAが監視しているかもしれない、と書きました。
ところが何のことはない、NSAは4年前から、Googleのデータを極秘に収集していたというではないですか。

今日のThe Washington Postが報じた、米政府の「PRISM」計画は衝撃的です。
この極秘プログラムに「参加」しているのは以下の9社。
Microsoft, Yahoo, Google, Facebook, PalTalk, YouTube, Skype, AOLそしてAppleです。
だいたい思いつくIT企業全部じゃないですか。おっとAmazonがないけど。

NSAが収集しているのは、メール、書類、写真、動画、音声など、あらゆる情報と考えてよいでしょう。
驚くのは次の2点。
(1)NSAはIT各社の協力を得て、その中央サーバーに直接アクセスし、個人情報を抽出している
(2)極秘ではあるが合法であり、個別の令状も不要

2007年から、MacrosoftのHotmailデータ等を手始めに、NSAの「収集癖」が始まったようです。
年々収集範囲を広げ、4年前にはGoogleやFacebookが、半年前からはAppleも、NSAの「協力企業」です。
次はDropboxが、参加する計画ともいわれています。

PRISMが合法でありIT各社も極秘に協力しているのは、「テロ対策」という大義名分があるからです。

NSAがテロ危険分子と考えるターゲットに関しては、どんな個人情報でも収集してしまうのです。
だから私たちも、メールやブログでは「テロ」とか「NSA」とかのキーワードは使わない方が賢明です。
しまった!(お約束)

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センター試験廃止
- 2013/06/06(Thu) -
大学入試センター試験の廃止も含めた、抜本的な大学入試改革の導入議論が始まったようです。
センター試験と言えば、その前身は「共通一次試験」であり、私はその第1回目を受験した学年です。
私もそうでしたが、試験制度が大きく変わるとき、現場(受験生、学校など)は大混乱します。

高校在学中に複数回挑戦できる「到達度テスト」を導入する方針のようですが、私は反対です。

「現在のような一発勝負の選抜試験は好ましくない」という考え方には一理あります。
受験回数が増えれば、運不運に影響されず、学力の正しい評価につながるというメリットはあるでしょう。
しかし受験生は、よりよい成績獲得を目指して、複数回の試験にそれぞれ全力投球することになります。
実質的な「受験期間」が長くなり、高校生の負担は増えるだけでしょう。

安倍首相は「大学入試に過度のエネルギーを集中せざるを得ないことが、わが国の教育の問題」と言います。
しかし到達度テスト導入によって「長期間集中せざるを得ない状況」になることに気付かないのでしょうか。

「一発勝負の試験は好ましくない」というのは、「試験とは知識を問うもの」という観念の現れです。
運不運や体調によって左右される程度の知識など、その人の身についたモノとも言えません。

学力による選抜を行う限り、試験制度をどのように工夫しても、それは抜本的改革にはならないと思います。

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ワクチンとADEM
- 2013/06/05(Wed) -
HPVワクチン(子宮頸がん予防ワクチン)接種後にADEMが3件起きたと、厚労省が先週公表しました。

「ADEM(急性散在性脳脊髄炎)」は、アレルギー性の急性脳脊髄炎です。
ワクチン接種後に発症することもありますが、ADEMの多くは、ウイルス感染の後などに起きます。
毎年、人口100万人あたり3人前後が発症しているとされてます。

平成17年、日本脳炎ワクチンの接種後に、重症ADEMが発生しました。
当時の日本脳炎ワクチン(旧ワクチン)は、マウスの脳を使って製造されていました。
ワクチンにはマウス脳由来の物質の混入が不可避のため、ADEMとの因果関係が疑われました。
同年5月30日、厚労省は「積極的勧奨の差し控え」を通知。「接種はお勧めしませんよ」という意味です。
旧ワクチン接種後のADEMを集計すると、その発生率は100~200万回の接種に1回程度と計算されました。

平成21年6月に、乾燥細胞培養日本脳炎ワクチン(新ワクチン)が導入され、われわれも一安心しました。
原理上、脳組織の混入は無く、ADEMが発生しない(きわめて発生しにくい)と考えられたからです。
ところがフタを開けてみると、昨年9月までの3年余りの間に、接種後のADEMが11例報告されています。
これはなんと、131万回の接種に1回の割合です。新ワクチンになっても、ADEMは減っていないのです。

しかし考えてみれば、ワクチンを接種しなくても、毎年100万人に3人のADEMが発生しているのです。
ワクチン接種後に起きたADEMが、はたしてワクチンによるものかどうか、根拠には乏しいかもしれません。

さて今回のHPVワクチンですが、ADEM発生は276万回の接種に1回の割合でした。
諸外国と同程度の、十分に低い数値です。これもワクチンが原因かどうかさえ、ほとんど確証はありません。
それをわざわざ公表した厚労省って、いまだにADEM恐怖症に陥っているのかと思えてしまいます。

かつての日本脳炎ワクチンの時と同じ轍を踏まないように、祈るばかりです。

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Google Glass
- 2013/06/04(Tue) -
未来の世の中では、身に着けるIT機器(ウエラブルデバイス)が当たり前になるのでしょうか。
いちばん注目されているのは、Google Glassでしょう。悔しいけど、AppleのiWatchよりも未来的です。
AppleのクックCEOが、手首に着けるのは自然だがメガネは冒険的だと、負け惜しみを言うぐらいです。

ただしGlassは、目の前のモノをドンドン撮影できるので、プライバシー侵害の問題が議論を呼んでいます。
顔認証技術による身元割り出しも「適切なポリシー策定までは」使用を禁止すると、Googleも言っています。

まあしかし、どっちみち避けては通れない道だと思います。
やがて、より巧妙なGlassが開発されて、もはやただのメガネとの区別がつかなくなる時代が来るでしょう。
あるいはさらに、目で見た画像を、網膜や視神経や脳波から読み出す装置が開発されるかもしれません。
この場合、自分の目で見た情報なので、それをどのような方法で保存・利用しようと自分の勝手でしょう。

いずれにせよ、科学技術が進歩すれば、目の前に見えるものをすべて記録できるようになるでしょう。
未来の世の中では、誰かに見られたということは、すなわち、自分の映像が保存されたということなのです。
自宅外では基本的に、プライバシーは存在しないと考えるべきでしょう。

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医療共通番号
- 2013/06/03(Mon) -
「マイナンバー法」が成立したことは先日も書きましたが、医療への利用は先送りされました。

医療サービスにマイナンバー制度を導入すべきなのか、賛否両論あります。

考えられる利点は、どの医療機関でも、個人の診療履歴の確認が容易となることだとされています。
東日本大震災では、カルテが消失して診療に支障が出ました。あのような時には役立つかもしれません。

しかし、病歴という極度のプライバシーが厳重に守られる形で、しかも便利な運用ができるのでしょうか。

そもそも、その診療情報を、だれが入力してどのように保存・更新するのか。
各医療機関が診療のたびに、いちいち手作業で診療情報を中央機関にアップロードするのは不可能です。
電子カルテと連動するとしても、データ送信のための統一システムの構築など、気の遠くなるような話です。

いちばん現実的なのは、レセプト(診療報酬明細書)情報だけを、集約して保存することでしょう。
おそらくこれが、お役所の考える、医療へのマイナンバー利用法になるだろうと、私は推測します。
そのレセプトに記載されているのは、病歴の医学的詳細ではなく、保険診療の支払に関わる情報だけです。
実際の診療にどれほど役立つかわかりませんが、でも保険診療の内容チェックには、とても役立ちます。

もともと共通番号制度の目的は、国民の個人情報を統合して管理することですから。

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テレマティクス
- 2013/06/02(Sun) -
「ビッグデータ」という文字を、毎日のように目にします。私なりの定義はこうです。
「それを分析・二次利用することで生み出される新たな可能性が期待されている、世の中の膨大な生の情報」
ちょっと見当違いかもしれないので、他人には言わないで下さい。

トヨタがビッグデータを基にした交通情報サービスを開始したと、先週の日経が報じていました。
車の位置や速度などの情報を集めて、交通量や渋滞状況等を解析するシステムのようです。
ワイパーの駆動情報を集約すれば、全国の降雨情報が得られる、という話も以前聞いたことがあります。

このような、車などの移動体と情報をやりとりするシステムが「テレマティクス」だと私は理解しています。
なのでいちばん普及しているテレマティクスは、スマホかもしれません。

たまに、ごくたまに、iPhoneをクリニックに置き忘れて帰宅することがあります。
ポケベルやケータイを紛失したときは、けっこう焦りましたが、スマホの時代はそうでもないですね。
Androidのことはよく知りませんが、iPhoneの場合だと、自宅等のMacで、その所在を追跡できるからです。

先日久々に「iPhoneをさがす」というこの機能を、活用する(活用せざるを得ない)機会がありました。
私のiPhoneは即座に、クリニックに置き忘れていることが判明。ひと安心しました。
盗難の疑いがあるときは、遠隔操作してiPhoneをロックしたり、内部データ消去することもできます。
しかし、もしもApple IDが誰かにハッキングされたら、私の居場所や行動範囲は筒抜けとなります。
それどころか、私のiPhoneがロックされたり消去されたりする可能性もあります。怖いですね。

テレマティクスによって、情報化社会がまた一段と、便利で怖いステージに突入したということでしょうか。

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風疹ワクチン
- 2013/06/01(Sat) -
風疹の流行を受けて、ワクチンを接種する成人の方が急増中です。
風疹ワクチンが全国で品薄のため、かわりに麻疹/風疹混合ワクチン(MRワクチン)を接種しています。
MRワクチンの供給は安定していますが、風疹単独ワクチンに比べて割高なのが問題。

関東地方などの多くの自治体ではすでに、成人へのMRワクチン接種費用の助成が行われています。
全額補助(=無料接種)のところも多く、うらやましい限りです。

熊本県では、今年に入って54人(5/26現在)の風疹の発生が報告されており、そのうち13人が熊本市です。
しかし現時点ではまだ、熊本市民への接種費用助成の話は出ていません。

一方で天草市では、まだ風疹は流行していませんが、一人5,000円の助成が早くも決まりました。
こういった対応の違いというのは、自治体や首長の理解と、医療関係者の努力の違いなのでしょう。

ちなみに熊本県の風疹発症患者54人のうち、男性が41名(76%)。全国的にも「男性優位」の状況です。
これは、過去のワクチン施策が、女性への接種を優先、というより男性への接種を軽視していたからです。
「風疹でこわいのは妊婦の感染による先天性風疹症候群(CRS)である」というのがその根拠です。
このこと自体に間違いはないのですが、行政の「想像力」が足りませんでした。
軽視された男性はいま、風疹の「感染源」となってしまったのです。

それで思うのが、子宮頸がん予防ワクチン(HPVワクチン)です。
現在、中1から高1の女子だけを対象に、定期接種を行っています。
将来の「感染源」のことは考えていないようです。

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