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二酸化炭素の泡
- 2014/12/31(Wed) -
昨日は「バスロマン」について書きましたが、やはり体が温まるのは「バブ」でしょう。
そこで今日は「泡の数10倍」を謳う「バブ メディケイテッド」(錠剤タイプ)を、初めて使ってみました。

「発砲中の錠剤に顔を近づけると、まれにせき込む場合があります」と、注意書きに書いてあります。
「必ず入浴剤として使用し、遊び等には使わないようにご注意ください」どーゆー遊びですか。
「溶かしてから2時間以内の入浴が効果的です」1分以内に入りました。
「天然の大理石浴槽には使わない」それは大丈夫。

でも「炭酸ガス」入浴剤は、どのような機序で体を温めるのでしょう。
花王のサイトに「教えて!向井理の『炭酸力』講座」というのがあります。それによると、
「目には見えない炭酸がたっぷり溶けているから、温浴効果をしっかり高める」と。答えになってません。

温泉の「二酸化炭素泉(炭酸泉)」は、循環を改善し血圧を下げるので「心臓の湯」ともいわれています。
皮膚から吸収された炭酸ガスが、毛細血管を拡張するという話です。ホントですか。

二酸化炭素泉を模したバブの主成分は、「炭酸水素ナトリウム(重曹)」と、その分解を助ける酸性剤です。
ちょうどこれは、ベーキングパウダーと同じ組み合わせ。いずれも、水に溶かすだけで二酸化炭素が出ます。

で、二酸化炭素で気になることと言えば、地球温暖化、でしょう。
のほほんと二酸化炭素風呂につかることが、地球温暖化に関与することになりはしまいか。それが心配。
とか思いながら、今日は大晦日なのでシャンパンを飲んでいます。その二酸化炭素の泡も、気にはなります。

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バスロマンとバスクリン
- 2014/12/30(Tue) -
最近のお気に入りの入浴剤は「バスロマン プレミアムスキンケア」。ほのかにバニラの香りがします。
その前に使っていたのは「バブ 森の香り」でした。
冬至のときには特別に「ゆずの香り」に変えたのですが、そのゆずの香りが弱い。まったく弱い。
パッケージをよく見たら、バブじゃない。「トップバリュ」ブランドのまがい物でした。やられた。

温泉地で買うような「湯ノ花」に比べれば、一般の入浴剤はどれもパンチがない。香りが弱いです。
そう思って今日は、バスロマンを多めに入れました。いま風呂上がりの私の体から、バニラ臭が漂います。

バスロマンの製造元は「ツムラ」なんだろうと思って容器をよく見たら、「アース製薬」じゃないですか。
知らなかった。てっきり「バスクリン」の姉妹ブランドかと思ってました。

調べてみると、そのバスクリンはツムラから分社化・独立して、しかも3年前にアース製薬が買収しています。
つまり今となっては、バスクリンもバスロマンも、アース製薬の製品。姉妹ブランドじゃないですか。

いまビールを飲みながら、枝豆をつまんでいますが、指先がすごくバニラ臭くて、枝豆の味が変です。

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ストライサンド効果
- 2014/12/29(Mon) -
ソニー・ピクチャーズ(SPE)の北朝鮮映画「The Interview」は、iTunes Storeでの提供も始まりました。
そのSPEへのサイバー攻撃はしかし、北朝鮮犯行説が疑問視され始め、内部犯行説が浮上してきました。

まだ確定ではありませんが、いろんな記事を総合すると、次のような根拠があるようです。
(1)ネット経由で盗み出すには、100TBというデータは大きすぎる(内部犯行でないと無理)
(2)北朝鮮が過去に使った手口でハッキングしたことが、逆に怪しい(なりすましを疑わせる)
(3)犯行グルーブが最初に行ったのは、SPEの不当なリストラへの抗議だった(北朝鮮がする?)
(4)映画の公開中止を要求すれば、かえって映画が注目されてしまうことは明白(北朝鮮がする?)

この(4)については、「ストライサンド効果」という言葉を使って報じられています。
隠そうとすればするほど、意図に反して目立ってしまい、やぶへびになるという意味です。
バーブラ・ストライサンドが自宅写真の公開差し止め訴訟を起こしたら、逆に画像が拡散した一件が由来。

もともとB級映画といわれていた「The Interview」は、今回の騒動で知名度が飛躍的に上がりました。
じゃあ結局、ソニー・ピクチャーズは得をしたのかと言えば、そうでもないでしょう。
(1)内部犯行が起きたことで、会社側に問題があることが露見した
(2)漏れた内部情報による、会社や役員のイメージダウンも大きい
(3)米国政府と協調して、北朝鮮に濡れ衣を着せてきたのも問題

「自分たちは関与していない」と、いくら否定しても信じてもらえなかった北朝鮮が、いま思うと哀れです。

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Suicaと限定品商法
- 2014/12/28(Sun) -
東京駅開業100周年を記念した「限定Suica」は、希望者が殺到して混乱し、販売が途中で中止されました。
残りの販売をどうするのかと思っていたら、大量に追加製造し、再発売する方向とのこと。

問題は解決していません。追加発売と聞いて、別の不満が噴出しています。
「苦労して買ったのに、販売量を増やすとプレミアム感がなっくなってしまう」
「限定品じゃなくなるのなら、わざわざ(遠隔地から)買いに行かなかった」
「ネットオークションで高値で落札したが、キャンセルはできないのか」

たしかに、いったん限定品として発売した以上は、最後まで限定しておかなければ、ある意味不公平です。
限定品でなくなれば、相対的に価値が低下します。そのことで訴えを起こす人も、出てくるかもしれません。

そもそも、東京駅開業100周年を記念するのなら、1年間ずっと限定なしで販売すればよかっただけの話。
それを1万5000枚に限定しようというのが間違い。JR東日本の「限定品商法」が見え見えです。
限定Suicaなら未使用のまま収蔵する人も多く、使用されなければ、丸ごとJR東日本の儲けとなるからです。

さて、追加発売されるSuicaは、どのぐらいの枚数になるのでしょう。
いっそのこと、限定感が消え失せるほど大量に、追加販売したらどうでしょう。転売業者つぶしも兼ねて。

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混入されたES細胞
- 2014/12/27(Sat) -
「STAP細胞」に振り回された1年でした。
画期的発見疑惑コピペ論文→「STAP細胞はあります」→笹井氏自殺→検証→「ES細胞でした」

STAP細胞としていたものはES細胞であったと、理化学研究所の調査委員会が、昨日発表しました。
科学的分析によるこの結論は、ほぼ間違いないでしょう。となると最大の疑問は、ES細胞混入の経緯です。

まず、ES細胞の混入は、故意なのか偶然(事故)なのか。故意と考えると、2つの疑問が生じます。
誰がES細胞の混入を実行したのか。
(1)小保方氏(単独または共同)
(2)小保方氏以外
誰がES細胞の混入を知っていたのか。
(A)小保方氏(単独または共同)
(B)小保方氏以外

ここは(1ーA)と考えるのが自然ですが、しかし本当にそうなのか。(1ーB)の可能性はないのでしょうか。
誰かが小保方氏にES細胞を渡し、しかしそれを小保方氏はES細胞だとは知らずに、実験に用いた場合です。

その場合、小保方氏自身は、自分がSTAP細胞を新発見したと勘違いしてしまいます。
自分の目で発見した事実なので、それを早く発表するためなら、論文を捏造してもかまわない、となります。
誰に何を言われようと、絶対に確信があるので、「STAP細胞はあります」、となります。
ところが検証実験は、うまくいくはずがありません。もうだれも、ES細胞を混入してくれないからです。

決してオボちゃんを擁護するわけではありませんが、そんな可能性もあり得るなと、思った次第。
ただ、誰がES細胞を混入したとしても、追試で再現が不可能とわかっている捏造を、なぜしたんでしょうね。

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ネット配信で先手
- 2014/12/26(Fri) -
金正恩暗殺計画を題材にした、米のコメディー映画「The Interview」は結局、劇場公開が始まりました。
北朝鮮からのサイバー攻撃に屈しかけた、制作会社のSPEや劇場側が、勇気を出して立ち上がった形です。

一転して公開を決めた後のSPEの動きが速かったのは、北朝鮮に、報復する時間を与えないためでしょうか。
ネット配信を先行開始したことで、もはや上映館へのテロ攻撃も無意味になってしまいました。

情報というのは、ひとたび世に出てしまうと回収ができません。普通このことは、悪い意味で用います。
なので企業でも一般人でも、情報発信には責任を伴います。メディアや情報産業であれば、なおさらです。

Googleに対してEUが「忘れられる権利」を根拠に、情報削除を命じたようなことも、今後増えるでしょう。
しかしGoogleのリンクが削除される前に、世界中あちこちでコピペされた情報は、消しようもありません。

一方で、今回SPEがとったような、ネット配信によって先手を打つ手法は、情報拡散を有効利用したもの。
これではもう、北朝鮮は報復するタイミングを失ってしまいました。良い意味で「あとの祭り」です。

動画配信で先手を打つと言えば、最近別の話題もありました。「ちびまる子ちゃん」です。

日本での放送の1時間後から、中国で字幕版を無料配信するとのこと。あさっての放送から始まります。
正規版の迅速なネット配信によって、中国ではびこる海賊版を封じようという作戦。正攻法です。

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患者アンケート
- 2014/12/25(Thu) -
インフルエンザのネット予約に伴い、毎年この時期に、患者さんにメールでアンケート調査を行っています。
その結果を見ると、いつものことながら、嬉しいことと、反省することがたくさんありました。

なかでも、いちばん改善すべきと思われたのが「接種前の待ち時間が長すぎる」というご意見でした。

時間指定で予約しているのに、大幅に遅れるとはどういうことか。・・・ごもっともです。
その理由は何かと問われれば、おそらく以下の事柄です。

(1)接種過誤を防ぐため、とても時間をかけて、これ以上ないほど厳格な確認手順を遵守している
(2)予防接種歴を確認し、もしも接種漏れのワクチンがあれば詳しく説明し、接種計画を提案する
(3)その結果、インフルエンザ以外のワクチンの同時接種も行うことになり、接種時間が長くなる

当院では、すべてのお子さんの予防接種歴を、自作のデータベースで管理しています。
過去の接種歴も全部、データベースに手入力するので、もしも接種不足ワクチンがあれば、すぐ気づきます。
当然、それらの未接種ワクチンをインフルエンザと同時に接種しませんかと、提案することになります。

予防接種は単純作業のようで奥が深く、なかなか時間通りには進まず、お待たせすることになるわけです。
接種手順を見直し、データベースを改良して、待ち時間の短縮を目指しますので、しばらくお待ちください。

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診療明細書は無意味
- 2014/12/24(Wed) -
「診療明細書」を受け取られているでしょうか。医療機関を受診すると、領収書とともに渡される書類です。

明細書に記載されているのは、あくまで医療費の内訳であって、診療内容の詳細ではありません。
検査の目的、診断した病名、その根拠、今後の見通しなど、疾患や病状に関する記載は、一切ありません。
そこにあるのは、初診料や管理料、処方せん料や検査料などの、「○○料」という項目名と料金のみです。

こんな明細をもらっても、健康管理には何の役にも立ちません。なので不要な方は、受け取らなくても結構。

しかし医療機関は、不必要と意思表示した方以外全員に、診療明細書を渡さなければならないキマリです。
そのかわり医療機関は、そのような明細書を発行することでも、わずかながら報酬が得られます。
「明細書発行体制等加算」がそれで、1人1回につき「1点」つまり「10円」です。3割負担だと3円。

「私は明細書は必要ないので、加算は付けないでほしい」ということはできません。
不要な方には明細書は発行しませんが、それでも加算は取られてしまいます。
この加算は明細書代ではなく、明細書を発行できるような体制をとっていることに対する報酬だからです。

まあ変なシステムです。役にも立たない書類を発行して、それが不必要な患者からも料金を取るのですから。

本来、患者に渡すべき書類は、検査結果・診断内容・治療方針などの「明細」であるべきです。
手前味噌ですが、当院のミニカルテは、そのような趣旨で作っているものです。

診療の形だけを評価して、その中身に踏み込めないのが、今の診療報酬システムの最大の問題だと思います。

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メモリを造設する
- 2014/12/23(Tue) -
診察室のメインで使っているMac miniが、最近やや不調でした。おそらく、メモリ不足のためでしょう。
電子カルテと同時に起動しているアプリが多いし、なにしろ、Mac内でWindowsも立ち上げてますから。
ユーティリティーで調べてみると、8GBの実装メモリのうち、常時6GB以上を使用している状況でした。

自宅や院長室のMacは16GB積んでいるのに、いちばんよく使う診察室で8GBというのが、そもそも間違い。

なぜ8GBしか実装していなかったかといえば、それがこの機種の最大搭載メモリだったからです。
ところが、打開策を求めて某サイトをみると、Mac mini (mid 2011)には、16GBまで造設可能とあります。
Appleが最大8GBまでといっているのに、通販サイトは堂々と16GBを推奨しているのです。

こうなりゃダメ元で、Appleが公式には認めていない16GBに、メモリを増設することにしました。

まず、ネットで適合メモリを確認。次いで、通販サイトを見比べて最安値を探し、発注。けっこう安いです。
この機会に、パソコン用の特殊工具(トルクスドライバーなど)のセットも、新調。
ついでに便乗して、一般工具セットも購入。工具って、なぜか好きなんですよね。

さらに、AppleのサイトやIT系サイトから、機種別のメモリ交換法を解説しているページを探して、お勉強。
WindowsPCのことはよく知りませんが、最近のMacは、メモリの交換がとても簡単です。

Mac miniの場合、裏返して、裏蓋を手で回して外すと、もう目の前には、メモリが露出しています。
留め具を拡げつつ旧メモリを引き抜き、そこへ新メモリを差し込み、裏蓋を閉じて終了。全工程わずか1分。
ありゃ、工具は何も必要なかった。

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量の多い方が割安
- 2014/12/22(Mon) -
毎晩ビールを飲んでいますが、350ml缶1本ではもの足りません。どうしても2本飲んでしまいます。
節約と節酒を兼ねて、500ml缶1本に変えてみたこともありますが、結局500mlを2本飲む羽目になりました。

もしも350ml缶を毎晩3本飲む人なら、ほぼ同じ量になる500ml缶2本を飲んだ方お得です。
大きな缶の方が、内容量のわりに安いからです。一般に、多くの商品が、量の多いものほど割安です。

医療用医薬品の値段(薬価)は厚労省が定めていますが、これもビールと同様の考え方のようです。
例えばある薬Aの5mg錠が50円のとき、10mg錠は90円。有効成分が2倍でも、薬価は1.8倍だったりします。

面白いのは、この1.8倍という比率が前例となって、あとで発売される類似薬にも適用されることです。
Aの類似薬Bの薬価は、8mg錠なら4mg錠の1.8倍、16mg錠なら4mg錠の1.8x1.8倍というわけです。

では、類似薬Bの6mg錠は、4mg錠の何倍の薬価にすべきなのか。
厚労省は「規格間調整比」という概念によって、これを数学的に解決しています。「対数」を使う手法です。

前述の薬Aであれば、規格間調整比= log(90/50) / log(10/5) =0.8480となります。
これを薬Bに適用すれば、6mg錠の薬価は、4mg錠の「 (6/4)の0.8480乗」=1.41倍と決められます。
お役人も、回りくどいことをするものです。書くのもイヤになるぐらい、ヤッカいな話です、薬価だけに。

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大河ドラマの裏番組
- 2014/12/21(Sun) -
大河ドラマ「軍師官兵衛」は、今夜が最終回。
徳川家康の「東軍」と、石田三成の「西軍」がぶつかった、関ヶ原の戦いで始まりました。
その結末がどうなるのかなど、完全にネタバレですが、それでも楽しめるのが歴史ドラマです。

東軍が西軍を、わずか1日(実質6時間)で破った事実は、どのように描いても、変えようがありません。
しかしそれにしても、関ヶ原の戦いを、最終回の1回だけで通り過ぎるのは、もったいなかった。

ちなみにこれまでの放送の視聴率は、関東で15%前後、関西で17〜20%程度と、西高東低だったそうです。
関ヶ原では東軍が勝ちましたが、官兵衛ひいきは西日本に多いようです。

民放に目を向けると、大河ドラマの裏番組はバラエティー番組ばかり。まるで自民党と野党みたいな感じ。
今の世の中、テレビ番組は簡単に録画が出来るので、大河ドラマと裏番組の、両方を見ることもできます。
あるいは今夜の私のように、仕事から帰宅後に8時半頃から、官兵衛を追っかけ再生して見たりもできます。
こういった場合の視聴率って、どう考えるんでしょうね。

子どもの頃、大河ドラマの時間帯に「コント55号の裏番組をぶっとばせ!」という民放番組がありました。
私が覚えているのは野球拳のコーナーだけですが、その低俗さが問題となって番組は打ち切られました。
しかし、視聴率は大河ドラマを凌いだ日があったそうで、視聴者は大河よりも野球拳を見たがったわけです。
それを低俗番組だなどと攻撃したPTAは、ある意味、多数意見に反する行動をとったことにもなります。

その時代、テレビは一家に1台のみ。まさか録画装置などあるはずもありません。
大河ドラマか、野球拳か、各家庭はどちらを見るかを選択しなければなりませんでした(わが家は野球拳)。

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当番医は重症者優先です
- 2014/12/20(Sat) -
冬場は当院を受診される患者さんが増えます。風邪やインフルエンザが流行するからです。
とくに他院が休診している日曜・祝日は、かなり遠隔地の方も来院されます。

当院の診療予約は、インターネットと電話によって受け付けています。
ネットでの予約受付は、その患者さんの重症度が把握できないのが問題。急ぐ場合は電話してほしいです。
一方で電話予約の欠点は、タイミングが悪いとなかなかつながらないことです。

毎朝8時ちょうどから、私と事務員の2人で電話番をしますが、受付用の電話は2回線しかありません。
早く受診したいだけの軽症者の電話が先につながり、重症の方の電話がつながらない場合もあり得ます。

電話でお尋ねした病状や、来院後の様子を見て、診療の順番を臨機応変に入れ替える必要があります。

さて明日、当院は休日当番医。当院を初めて受診される方が、いつにも増して多い日です。
予約方法を知らない方が不利にならないように、当番医の日は、ネットや電話の予約受付を行いません。
原則として来院順に診察を行います。なので来院後は、ずっと院内でお待ち頂くのが、この受付方法の欠点。
ですが、受付時点で患者さんの重症度を把握しやすいので、トリアージをしやすいのは利点。
軽症の方は後回しにされかねないので、風邪程度では、休日当番医を受診しないのが賢明でしょう。

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STAP細胞はありません
- 2014/12/19(Fri) -
もうほとんどの人がその存在を信じていない「STAP細胞」。その検証実験はついに、打ち切られました。
「細かなコツをクリア出来れば再現できる」という小保方氏本人の手によっても、再現できませんでした。
小保方氏はあさって理研を退職し、この一件は事実上、幕引きとなるのでしょう。

「新発見は得てして疑われるもの」だからこそ、STAP細胞は逆に、最後まで信じたかったですね。
理論的には、再現できないからといって存在しないとは断定できませんが、まあ、そろそろ諦めましょう。

はたして捏造だったのか、あるいはまさかの真実だったのか。それを知っているのは、小保方氏ただ1人です。
いや、捏造でもなければ真実でもない、彼女の妄想だったのかもしれません。

妄想でも捏造でも、内容が新しく、体裁が整い、有力共著者を揃えた論文は、科学的には信用されます。
科学者が不正を行うはずがないという「研究者性善説」によって、データそのものは、あまり疑われません。

超一流の科学雑誌「Nature」は、少しでも研究生活歴のある人間にとっては、雲の上の存在です。
そのNatureが小保方論文を採用したのは、STAP現象の画期性を、重要視しすぎたためでしょうか。
笹井芳樹氏などの超有力共著者の存在によって、論文の真正性が疑われることもなかったのかもしれません。

ひとたびNatureに掲載されると、こんどはNatureの権威によって、世界中がSTAP細胞を信じました。
それから1カ月間、日本中はお祭り騒ぎでしたが、その後手のひらを返したようにSTAP叩きが始まりました。

バルサルタン問題で、日本人の臨床研究論文が信頼を失ったのは昨年のこと。
今年は、基礎研究論文にも、特大のケチがついてしまいました。

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大日本○○
- 2014/12/18(Thu) -
くどいようですがNHKの「マッサン」は、ニッカウヰスキー創業者を描いたドラマです。
「ニッカ」という名前は、その前身である「大日本果汁株式会社」(またはその商品名)が由来のようです。
「大果(ダイカ)」としたのでは、なんとも語呂が悪くなるところでした。「日果(ニッカ)」で良かった。

「大日本○○」という会社が「ダイ○○」という社名に変わるかどうかは、語呂の問題なのでしょう。
大日本印刷は「ダイイン」にならなかったし、大日本除虫菊も「ダイジョ」ではありません。

「タカタのエアバッグのリコール問題に関連し、ダイセルの株価が急伸した」という記事を目にしました。
私には無縁の経済ニュースですが、しかし「ダイセル」という社名だけは、どうしても気になります。
調べてみると前身は「大日本セルロイド」でした。エアバッグ用のガス発生装置では世界3位とか。

「電力機器大手のダイヘンが、ワイヤレス給電システムを来年度にも発売する」という記事も見かけました。
「ダイヘン」ならば、元は「大日本変圧器」だろうと思って調べたら、「大阪変圧器」でした。そっちか。

ダイヘンと聞いて思い出したのは、ベタですが「代返」です。他人になりすまして、出欠の返答をすること。
医学部での講義の場合、出欠の取り方は、配られた紙に署名する方式だったので「代筆」ともいえます。

法医学の牧角三郎教授のときは、出欠取りの代わりに、いつも小テストが行われました。
答案を2人分書くのは大変なので、代返(代筆)するのも一苦労です。
しかも教授が筆跡鑑定をするものだから、すぐばれてしまい、翌週の講義のネタになるのがオチなのです。

今日はいつも以上に、話がまとまりませんでした。ま、ずれていく話も、嫌いじゃない。

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タミフルの使い回し
- 2014/12/17(Wed) -
インフルエンザ治療薬のタミフルは、1回1カプセル、1日2回、5日間内服するのが通常です。
そのため、インフルエンザと診断した日に、5日分処方し、基本的には5日分飲みきってもらいます。
しかし、あまりにも軽症ならば、2,3日の内服で終了しても良いでしょう。そこはケースバイケースです。

さて、最近目に付くのは、家族内などで見られるタミフルの融通(使い回し)。
先にインフルエンザに罹った者が、遅れて発症した者に、手持ちのタミフルを与えるケースです。問題点は、

(1)インフルエンザであるかどうか、医師の診断を受けないまま、治療を開始すること。
(2)1人分のタミフルで2人が治療を行うので、両者ともに内服日数が不足すること。
(3)タミフル内服後に医療機関を受診した場合、検査で陽性反応が出にくく、確定診断がつかないこと。
(4)原則として処方が禁じられている10歳代のお子さんに、タミフルを飲ませる場合があり得ること。

自己判断の誤りやタミフルの副作用などを考慮すれば、原則はこの通りです。しかし私の本音を言えば、

(1)状況証拠でもインフルエンザの疑いが強ければ、できるだけ早くタミフル内服を開始するのは有意義。
(2)5日間飲む必要があるかどうかは、経過次第。内服開始のタイミングが良ければ、短くて良いかも。
(3)家族内発症の場合、検査をしなくても、病状と状況でインフルエンザと診断できることが多い。
(4)10歳代への処方は控えることになっているけど、絶対禁止ではない。そもそも、その根拠も疑わしい。

もちろん、高熱の原因が本当にインフルエンザなのかどうか、それを判断するのが医者の役割です。
時間をムダにしないよう、早めの受診をお願いします。タミフルの使い回しは、緊急時限定ですので。

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テレビ番組はガセだらけ
- 2014/12/16(Tue) -
「林修の今でしょ!講座」という番組。わりと面白いのですが、その内容を鵜呑みにしてはいけません。
今夜は『医者に聞きにくい病気・薬の疑問を解消!! 3時間SP』と題して、おかしなことを言ってました。

まあ、バラエティー番組のあら探しをするのも大人げないですが、間違った情報は正さねばなりません。
今日はとくに、薬についての話で気になった事柄について、いくつか取り上げてみます。

『薬局で買えるかぜ薬と、医者が出すかぜ薬の違いは、抗生物質が入っているかどうか』
こういうの困る〜。ガセすぎ。そもそも抗生剤は、普通の風邪(ウイルス感染)には効きません。
しかし、抗生剤を希望する方はたしかに多い。私も病状等を総合的に判断して、処方するかどうか決めます。

ワルファリンを飲んでいる人は、納豆の他に、ブロッコリーやホウレンソウなどの緑黄色野菜がNG』
これ、大間違いです。納豆はたしかにNGですが、緑黄色野菜を適量食べるのは問題ありません。
納豆も緑黄色野菜もビタミンKを含むので、ワルファリンの作用を減弱させます。
しかしビタミンKは、もともと腸内細菌が体内で作っている物質。野菜ばかり制限しても意味がないのです。
ただし納豆菌は、腸内細菌をしのぐほど大量のビタミンKを作ってしまいます。だから納豆はNGなのです。
納豆と野菜を一緒くたにする誤った情報が、野菜すべての摂取制限につながり、栄養上の観点から問題です。

『抗生物質は、最後まで飲みきること。咳などのかぜ薬も、必要があって処方された薬は飲みきること』
抗生剤は、耐性菌を作らないためにも、ある程度の日数飲む必要がありますが、症状が改善しない場合は別。
効かない抗生剤を、やみくもに続けるのは問題です。病状経過によっては、薬の変更も考慮すべきです。
一般的なかぜ薬は、特別に理由がない限り、症状が改善したら中止するのが基本。飲みきる必要ナシです。
逆に症状が悪化する場合にも、漫然と同じ薬を飲み続けてはなりません。
私は通常、かぜ薬は3,4日分しか処方しません。3,4日で治るか、あるいは処方の変更が必要になるからです。

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ジェネリックは躍進中か
- 2014/12/15(Mon) -
ジェネリック医薬品は、定期的に発売が決定されますが、今月は半年ぶりに、たくさん登場しました。
正しく言うなら、後発医薬品の薬価基準収載です。先週官報告示され、発売されました。

血圧を下げる薬(降圧剤)「カンデサルタン」のジェネリックには、33社が参入してきました。
よく使われる抗生剤「レボフロキサシン」でも、29社からジェネリック発売という、大人気ぶりです。
つまりこれらの薬は、すでに市場規模が大きく成熟しており、作れば売れる薬だということです。

厚労省が決める公定価格である「薬価」は、通常、先発品の0.6掛けの算定となります。つまり4割引きです。
しかしカンデサルタンもレボフロキサシンも、薬価は0.5掛けに設定されました。先発品の半値です。
参入するメーカー数の多い医薬品では、いっそう安くして競争させようという考え方なのでしょう。

しかしこれでも、欧米に比べるとまだまだ高い薬価設定です。
後発品を普及させつつも、先発品メーカーへの打撃もほどほどにしたい。日本流の折衷案なのでしょうか。

もちろん厚労省は、薬価や診療報酬をちまちま改定して、ジェネリックの普及を狙っています。
それに対抗して先発メーカーは、先発品2種類の成分を混合した配合剤を、作ったりしています。
これはジェネリックへの安易な切り替えをしにくくするための、苦肉の策とも言えます。
配合剤はけっこう便利なので、ついつい処方してしまいます。ジェネリック普及を妨げる一因でしょうね。

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投票あさいちばん
- 2014/12/14(Sun) -
衆院選は、開票結果の大勢が判明し、事前の情勢調査の通り、自民圧勝のようです。
今回私は、期日前投票するのをすっかり忘れていたので、出勤前の今朝いちばんに投票して来ました。

投票所はちょうど、通勤路の途中にあります。まだ薄暗い、6時56分に現地到着。
しばらく自家用車の中で待ち、6時59分に投票所の建物に向かいました。

入口の前にはすでに、2人ほど待っていました。私が3人目。私のすぐあとに、もう1人。全部オッサン。
ロックされた自動ドアの内側には、係の方が2人。腕時計とにらめっこして、7時になるのを待っています。
投票開始が7時なら、6時59分30秒には入場させてもよさそうなものですが、融通が利きません。

「7時ばい」。列の先頭のオッサンが、自分の腕時計を見ながらそう叫びましたが、却下されました。
どうやら、彼の時計がわずかに進んでいた模様。しかしその数秒後、7時ジャストに、ドアが解錠されました。
その数秒ぐらい早くてもいいじゃん、と思いながら、順路に従って投票箱のある部屋に、オッサン4名が入場。

立会人を含め、総勢8人ほどの係員と、3つの投票箱が、我らを待ち受けていました。
ところがここからが、いつもの投票とは違います。3つの投票箱が、すべて開いていたからです。

「最初に来られた方には、投票箱の中を確認して頂きます」と係員。不正が無いかどうかの確認のためです。
有権者を代表して、我ら4名のオッサンに、その確認作業の大役を果たせと、そういうことです。
まあおかげで、空の投票箱の内部を、生まれて初めて生で見ることになりました。

「この通り、中には何もありません」。係員はマジシャンのようにそう言うと、箱を閉じて施錠しました。
どうせなら「タネも仕掛けもありません」と言ってほしかった。

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5枚刃はよく剃れるのか
- 2014/12/13(Sat) -
「カミソリの刃は多ければ多いほどよく剃れるのか」というタイトルにしたかったのですが、長いので。

私が使っているのは、先日も書いたGilletteの2枚刃です。毎朝剃っていて、疑問が2つあります。
(1)何日使ったら、取り替えるべきなのか?
(2)もっと刃の枚数が多い方が、よく剃れて肌にも優しいのではないのか?

刃の枚数が多いほど高額になるので、取り替えインターバルにも影響します。この両者は切り離せません。

ヒゲの切断により刃が摩耗するので、刃の数が多いカミソリの方が、刃一枚当たりの摩耗は少ないはずです。
しかし、何枚刃であっても、最初にヒゲに当たる一番下の刃が、いちばん摩耗すると考えるべきでしょう。
つまり、カミソリ全体としての取り替え時は結局、一番下の刃の摩耗具合で決まります。

ならば、安い2枚刃を短いインターバルで取り替えた方が、高価な5枚刃を長く使うよりもいいはずです。

刃の枚数が多いと不利な点は、もう一つあります。それは刃全体の面積が、大きくなることです。
5枚刃の肌に当たる部分の面積は、2枚刃の2.5倍ではなく、理論上は4倍あります(説明は省きます)。

面積が大きくなれば、肌の起伏へのフィットが悪くなります。エッジが利かないと言ってもいいでしょう。
とくに気になるが、エラの下とノドボトケの両サイド。この部分、5枚刃では厳しいと思います。
理想的には、線で剃る一枚刃。床屋さんのカミソリでしょうね。私にはとても扱えませんが。

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アップルの日本進出
- 2014/12/12(Fri) -
Appleが、日本国内に研究開発の拠点を作ることが、このたび明らかになりました。
こういったニュースは、一般のマスコミがスクープしたり、IT系のメディアから流れてくるのが通常です。
ところが今回は、さいたま市で街頭演説中の安倍首相の口から、この第一報が飛び出したので驚きました。

「あのアップルが皆さん、アップルが、最先端の、研究開発を、日本でする。これを皆さん决めたんです」
「もうじき正式な発表があると、思う。アジアで最大級の、研究開発拠点を日本に置く」

安倍首相の言葉の句切り方に応じて、読点「、」と句点「。」を付けたら、上のような文章になりました。
とくに「皆さん」という言葉のはさみ方が独特です。鳩山由起夫元首相も、同じような話し方でした。

それはともかく、どのメディアも報じていなかったこの情報を、選挙演説のネタにするのはいかがなものか。
通常、マスコミのスクープに対しては何もコメントしないAppleですが、今回はコメントを発表しました。
一国の首相がリークしてしまったので、しょうがなかったのでしょう。

iPhone利用者が多い日本に、Appleの研究開発拠点を置くことは、理にかなっているかもしれません。
なにしろ日本で販売されているスマホの、OS別シェアは、iOS(つまりiPhone)が約7割を占めています。
世界シェアだと、わずか12%程度。Appleの本拠地の米国ですら、4割程度なのにです。

海外でのAndroidの圧倒的シェアは、その価格の安さによるものです。本来iPhoneは、とても高いのです。
ところが日本では、キャリア各社の販売戦略によって、iPhoneが異常な低価格に設定されています。
ていうか、なんとかプランとか、なんとか割とか、料金体系が複雑で、高いのか安いのかよくわかりません。

Appleが企業として日本に進出してくれば、国内各社もますます、iPhone販売に力を入れることでしょう。
なにしろ、首相もノリノリじゃあないですか皆さん。悪いようには皆さんならんでしょう。

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異物混入食品続く
- 2014/12/11(Thu) -
虫の混入で騒がれた「ペヤング」は、ついに全品回収・販売休止ですか。まるか食品も思い切りましたね。
企業として、消費者の安全・安心と信頼回復を考えた、最大限の対応でしょう。

エアバッグの不具合での初期対応を誤った「タカタ」の教訓があるのかもしれません。

似たような事例は続くもので、日清食品の「冷凍スパ王」も、虫の混入で回収騒ぎです。
ペヤングでは、ゴキブリの全身が麺に埋まった画像を目にしましたが、スパ王への混入はゴキの一部だとか。

日清のサイト(お詫び)を見ると、野菜から混入した可能性が高いと書いてあります。
念のため日清食品が回収を行うのは、次の冷凍食品3製品。
(1)「日清スパ王プレミアム ブロッコリーの入った海老のトマトクリーム」
(2)「日清もちっと生パスタ 焼鮭とブロッコリーの濃厚クリームソース」
(3)「日清もちっと生パスタ ベーコンとブロッコリーのカルボナーラ」

ちょっと待ってください。これじゃまるで、ブロッコリーが「主犯」じゃないですか。
日清食品の食材管理に問題があったのであって、ブロッコリーに非はないでしょう。

タカタもまるか食品も、企業の規模は異なりますが、その存亡を揺るがす大事件となりました。
復活できるかどうかは、今後の対応次第でしょう。
それにしてもあの、ペヤングの衝撃画像。まさかとは思いますが、巧妙に細工された捏造じゃないですよね。

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読書ゼロではダメなのか
- 2014/12/10(Wed) -
「読書離れ」をテーマにした、今日のNHKクローズアップ現代。
1カ月に1冊も本を読まない人が半数いる、という文化庁の調査結果を受けたものです。
「立花隆x国谷裕子」という対談は、久しぶりに見応えのあるものでした。

こういう切り口の番組では往々にして、読書離れ(=ネット依存)をダメなものとして論じます。
「本=的を絞って奥深い、ネット=幅広いかわりに表面的」という側面が強調されやすいものです。

しかし私は、本もネットも情報源として考えれば、本質的な違いは無いような気がします。
世の中の情報量は刻一刻と増えています。情報はどんどん幅広く、しかも奥深くなっているのです。
情報アクセスの速さを求めるなら、どうしてもネットが優位となるでしょう。

意外なことに、立花氏の考え方も、番組の趣旨に反して、ネットやスマホについてはむしろ肯定的でした。
「スマホの向こうに、ネットを通して人類の知識全体がある」と、知の巨人らしい発言です。

番組の最後に立花氏は、読書するだけでなく、書くことがいちばん役に立つ、と強調しました。
つまり、インプットした情報をまとめて、アウトプットすることが大事なんだというのです。
私は意を強くしましたね。このようなブログでも、ともかく日々書くことは意味があるのだと。

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天下分け目の決戦
- 2014/12/09(Tue) -
NHK大河ドラマ「軍師官兵衛」は、ついに次回が最終回。天下分け目の決戦「関ヶ原の戦い」が描かれます。
ところが来週の日曜12/14は、総選挙の投開票日。これまた別の意味で、天下分け目の決戦です。

こういった場合、大河ドラマは、開票速報の前の7時台に繰り上げて放送するのが常でした。
2年前の12/16の総選挙の際は、「平清盛」は最終回ではなかったので、7時10分からの放送が可能でした。
しかし今度の最終回は拡大版(56分)なので、7時のニュース(短縮版)のあとに放送することができません。
というわけで官兵衛は、1週間延期して12/21の放送になりました。

大河ドラマ最終回の放送日が変更になるのは、平成以降で初めてとのこと。
このように急な放送延期が出来るのも、放送回数が全部で50回だからでしょう。日程に余裕があるのです。
まあでも1年間で50回は少ない。52回とは言いませんが、51回にしてもいいのではないでしょうか。

最終回が総選挙と重なった大河ドラマをほかに探してみると、1983年の「徳川家康」が該当します。
投開票日の12/18に、なんと拡大版89分の最終回が放送されたようです。なぜ延期しなかったのでしょうね。
ていうか、いったいどの時間帯に放送したのでしょう。

その前の1969年の事例は変則的です。投開票日が12/27(土)で、「天と地と」の最終回が12/28(日)。
この頃の大河ドラマの放送回数は全52回。日程はギチギチ。最終回の延期などできません。
なので大河ドラマを優先して、投票日を前倒ししたのでしょうか。まさかね。

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電話が停電しないために
- 2014/12/08(Mon) -
先日の大雪で、徳島県西部のある地域では、多くの住民の安否が確認できなくなりました。
県が進めた光ファイバー網の整備によって、ほぼすべての世帯の電話がIP電話になっていたからです。

いまの世の中、携帯電話がありますが、これもバッテリーがどれだけもつか。停電が長くなると厳しいです。

それに問題はIP電話。停電すると電話が使えないというのは、予想されていたこととはいえ災害時には致命的。
当院の電話も「フレッツ光プレミアム」の「ひかり電話」です。その電源は大丈夫かチェックしてみました。

階段下の狭い空間に入り、光ファイバーから電話機までをたどってみると、次の機器が介在していました。

(1)ひかり電話対応回線終端装置(ONU):光ファイバーケーブルが入って、LANケーブルが出ています。
(2)加入者網終端装置(CTU):インターネット用とひかり電話用に、LANケーブルが2本出ています。
(3)VoIpアダプタ:LANケーブルが入って、電話ケーブルが出ています。
(4)オフィスコミュニケーションゲートウェイ:ビジネスホンの主装置。ここから各電話機へ向かいます。

これら4つの装置にはすべて、電源が必要です。当院では、無停電電源装置(UPS)に接続しています。
もちろんこれは、停電時にパソコンがインターネットに接続できるためでもあります。

メーカーは、停電対策としてUPSを推奨していますが、一般家庭でもUPSを完備する時代なのでしょうか。
たしかに、IP電話に限らず、家庭用のインターネット機器やLAN装置も、すべて電源が必要です。
でも、個人的にいちばん有用と思うのは、携帯・スマホ用のモバイルバッテリーまたは手回し充電器ですね。

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3種混合ワクチン品切れ
- 2014/12/07(Sun) -
子どもの予防接種のひとつ「3種混合ワクチン(DPT)」が、いきなり全国一斉に品切れとなりました。
いちおう説明しますと、「3種」というのは、ジフテリア(D)、百日咳(P)、破傷風(T)の3つです。

2年前に「4種混合(=3種混合+ポリオ)ワクチン」が導入され、3種混合はやがて消えゆく運命でした。
メーカー各社は製造を中止し、北里第一三共だけがただ1社、細々と販売を継続していました。
ところが、その北里の貴重なワクチンに欠陥が見つかり、12月4日より販売が中止されてしまったのです。

くしくも12月4日は「血清療法の日」。北里柴三郎らが、破傷風とジフテリアの血清療法を発表した日です。
ただしこの業績で、第1回ノーベル生理学・医学賞を受賞したのは、北里の共同研究者のベーリングでした。
それはともかく、この記念すべき日に、北里第一三共がワクチンで失態を演じたという巡り合わせなのです。

現時点ではまだ、3種混合ワクチンの接種を全部(4回)完了できていないお子さんがいます。
そのようなお子さんは、残りの接種をポリオワクチンを加えた4種混合ワクチンで行うことになります。
しかし、「3種混合ワクチンの残り必要接種回数 > ポリオワクチンの残り必要接種回数」の場合が問題。
3種混合の接種回数を4回にしようとすると、ポリオワクチンの接種が5回以上になってしまうからです。

ポリオワクチンの5回以上の接種は、安全性が確認できていないという理由で、日本では禁じられています。
しかし、長期間の免疫維持のためには、5回以上の接種が必要というのが欧州諸国の考え方。
いま日本で使われているポリオワクチンはフランス製。そのフランスでの接種回数は7回以上です。

5回目のポリオを禁じるあまり、3種混合の免疫獲得が完了できないなど、本末転倒というほかありません。

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水上の音楽
- 2014/12/06(Sat) -
風呂で音楽を聴くなどというのは、私には経験がありませんでしたが、それ専用の機器が売られています。
とくに、スマホとBluetooth接続して、音楽が聴ける無線スピーカーが人気のようです。
日頃院内で使っているワイヤレススピーカーと原理は同じですが、防水というところがミソです。

さっそくソニーの製品を購入。最近のBluetooth機器は受信性能が良いのか、ペアリングはとても簡単。
iPhoneは脱衣室に残し、スピーカーだけを浴室に持ち込み、適当にそこらに置いてスイッチON。
いやあ浴室というのは、音がよく響きますね。最高のリスニングルームです。

昨日はロン・カーターのベースを聴きましたが、今夜は、村治佳織のしっとりとしたギター曲を選びました。
しかも今日は、スピーカーを洗面器に載せて、お湯に浮かべてみました。これがなかなか良かった。
音楽が耳から聞こえると同時に、その振動が、お湯を経由して体に直接伝わる(ような気がする)のです。

湯船につかって目を閉じると、ギターの音色が悲しく響き、しかもそれがゆっくりと、右に左に移動します。
実際には、スピーカーを載せた洗面器が、浴槽であっちこっちに移動しているだけです。
しかし目を閉じると、湖に浮かぶ小舟の上で演奏する村治佳織のギターを、湖畔から聴いている感じです。
明日はこの方式で、ヘンデルの「水上の音楽」を聴いて、イギリス王の気分に浸ってみます。

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お詫びに山崎
- 2014/12/05(Fri) -
朝の連ドラ「マッサン」は、ニッカの創業者とサントリーの創業者との描き分けが、面白くなってきました。
両者が好対照の人物として描かれ、それらのバランスの取り方も、実に微妙です。

「ニッカ=技術、サントリー=広告」というのが、全体を通して感じる印象です。
「ニッカ=開発、サントリー=普及」という描き分けが、とくにこの1,2週ではっきりしてきました。
「ニッカ=実直、サントリー=豪腕」という表現も、それぞれの創業者には当てはまりそうです。

その創業者を含めて、ドラマの中では、人物や会社の固有名詞を、微妙に変えて(もじって)あります。
ニッカ創業者「竹鶴政孝」→「亀山政春」
サントリー創業者「鳥井信治郎」→「鴨居欣二郎」

ところがここに来て、最初のウイスキー工場を作る場所がなんと「山崎」。実在地の名前のままです。
「山崎」といえば、サントリーウイスキーのブランド名そのもの。これは宣伝効果があるでしょう。
毎朝毎朝「山崎」を連呼することに、NHK局内で異論は出なかったのでしょうか。

「ニッカ=善良、サントリー=悪徳」みたいに描かれ気味だったので、お詫びの印なのでしょうか。
とっちみち、ドラマの終盤は「余市」の連呼になるとは思いますが。

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党首のディベート対決
- 2014/12/04(Thu) -
昨夜の報道ステーションで放送された党首討論では、各党首のディベート能力の違いがあらわになりました。
その放送の録画を今夜もう一度見直した上で、このブログを書いています。

安倍首相はいつも、追い込まれると早口になり、声がうわずってきます。もっと、どっしりと構えてほしい。
どっしりで言えば小沢氏が最強ですが、この人はにらみだけきかせて、あまり多くを喋らない方が良さそう。
海江田氏は、原発関連を除けば発言も少なく、存在感がありません。党の勢いをそのまま反映しています。

安定感が際立っていたのが、公明党の山口氏。発言がスムーズで理路整然。表情は常に穏やかで血色も良い。
共産党の志位氏は、理論家なんだろうけど、出番が少な目。しまいには橋下氏に挑発されてしまいます。

さて橋下氏。正論だけでなく、少々支離滅裂なことや極論も言うのだけれど、歯切れがいいから分かり易い。
うまいなあと思ったのは、橋下氏の話し言葉における、文の区切り方です。
通常は「・・・なのです。どうしてかと言えば・・・だからです」と言うべきところを、
橋下氏「・・・なのです。どうしてか。・・・だからです」と、効果的に区切って話します。

そこに絶妙な「間」ができて、続く文を強調することができます。とても有効な話し方だと思います。
今回、ディベートがうまいと思った山口氏も橋下氏も、ともに弁護士なんですよね。なんだそういうことか。

番組の最後で、録画したものをノーカットで放送したとのテロップが出ました。なに、生じゃなかったの?
なにか、不測の事態に備えるための録画だったのでしょうか。そもそも、本当にノーカットだったのか。

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タミフルの濡れ衣続く
- 2014/12/03(Wed) -
インフルエンザの予防接種はいまがピークですが、そろそろインフルエンザの流行期も迫って来ました。
そのインフルエンザ治療薬の最右翼タミフルの使用にあたっては、次のような制約があります。

「10歳以上の未成年の患者においては(中略)原則としてタミフルの使用を差し控えること」
タミフル内服後に異常行動を起こした事例が社会問題となって以来、この規制は今なお継続中です。

インフルエンザ罹患に伴う異常行動については、全国を網羅した詳細な調査が、毎年行われています。
最新の、2013/2014シーズンの報告内容も、これまでと同様の結論でした。

いちばん気になる結果だけ、ご紹介します。どの薬を飲んだ場合に、いちばん異常行動が多かったのか。
それは、タミフルやリレンザなどの抗インフルエンザ薬を抑えて、第1位はアセトアミノフェンでした。
アセトアミノフェン(商品名アンヒバ、カロナール)は、小児でいちばん安全に使えるはずの解熱剤です。

じゃあ、異常行動の原因はタミフルではなく解熱剤だったのか、と言えば、それも正しくありません。
現に、タミフルもアセトアミノフェンも使わなかった患者に、もっと多くの異常行動が見られています。

つまり、インフルエンザに伴う異常行動の原因がインフルエンザそのものであることは、もはや明白です。

であれば、タミフルのような原因療法を行うことは、解熱剤で対症療法を行うよりは、よほど有意義です。
それなのにいまだに、10歳代のタミフル使用が制限されているのは、日本特有の現象と言うほかありません。
いちど副作用が疑われると、科学的には疑いが晴れても、心情的には疑い続けるのが、日本人なのです。
いつもいつも言ってますけど、HPV(子宮頸がん予防)ワクチンが、まさにそれです。

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取説無しで安くしてくれ
- 2014/12/02(Tue) -
かねてより要望のあった、当院のトイレ内の暖房設備を、本日完備いたしました。
小型のセラミックファンヒーターを2台買っただけですが、熱傷や火災の心配が無く、ガスが出ないのがいい。

こういった製品を購入したら、付属の取扱説明書をよく読み、きちんと保管しておくのは当然のことです。
昔から私はこういった取説の類は、ファイルに綴じ込んで、いざという時に使えるように整理していました。

数年前から、文書は基本的にスキャナで読み取ってpdfファイル化し、デジタル保存するのが常となりました。
取扱説明書も同じ。原則としてすべてバッサリ裁断し、ドキュメントスキャナを使って、pdf化してきました。
このファイルを、EvernoteとDropboxで二重に保存すれば万全。検索や参照も容易です。

ただしこの方法では、元の取説が裁断されてバラバラになるので、あとで綴じる必要があるのが欠点でした。

さいわい最近は、多くの製品の取説が、メーカーのサイトからダウンロードできるようになってきました。
今日買った2つのヒーターの取説も、それぞれpdfファイルで入手できたので、裁断・スキャンは不要でした。

取説に限らずさまざまな分野で、文書が最初からpdfファイルの形で提供されるようになりつつあります。
手間が省けるので、私のように何でもデジタル保存しておきたい人種にとっては、ありがたいことです。

エコパッケージ製品をよく見かけますが、取説まで省いた廉価版を出してくれたら、そっち買いますけどね。

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人口ピラミッド
- 2014/12/01(Mon) -
日本の人口構成を棒グラフで表す「人口ピラミッド」。私が子どもの頃は、釣り鐘型でした。
発展途上国は富士山型で、先進国はだいたい釣り鐘型になるのだと、むかし学校で習いました。

ところがその後の少子化によって、ピラミッドの下の方がすぼんできて、壺型になってしまいました。
先進国も行き過ぎると、こうなるようです。このような傾向が続けば、間違いなく人口はジリ貧です。

今後はおそらく、紡錘形に近づくでしょう。もはやピラミッドという呼び方も変えなければなりません。

出生数は、ベビーブームの1947年が267万人、私と同じ1960年生まれは160万人でした。
1973年ごろに、次のピークを迎えたものの、以後減少の一途。昨年は102万人。もうじき100万人割れです。
出生数はどんどん減り、高齢者が多いものだから死亡数は今後増加し、総人口は加速度的に減っていきます。

この人口減少を食い止めるには、ともかく出生数を増やすしかありません。
しかしたとえ来年から出生率が回復したとしても、今後数十年間は、人口が減り続けると考えられています。

今回の選挙戦の争点は、経済再生・デフレ脱却のほか、原発再稼働や国家安全保障関連ばかり。
消費税増税が先送りされたためか、少子化対策(子育て支援)はトーンダウンしてしまっています。

国力は人口に依存します。早急に手を打たなければ、日本の国力はどんどん落ちていきます。
選挙戦で掲げるべき、いちばん大切な政策は、少子化対策ではないかと思うぐらいです。

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