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庭木の成長と剪定
- 2015/07/31(Fri) -
クリニックの、樹木や植込みの剪定をしました。もちろん私がしたのではなく、造園業者に依頼したのです。

春からの草木の伸びが著しく、年末と梅雨明けの、年に2回の剪定では、間に合わないようです。
害虫などが見つかれば、それらの駆除や消毒も、剪定のときに行います。

今日見つかった害虫は「イラガ」です。「アラカシ」という、ドングリの木にいました。駆除しました。
イラガに触れると、激しく痛み、ひどい皮膚炎を起こすことで知られます。別名「デンキムシ」とか。

低木で「アシナガバチ」の巣が見つかりました。敷地内に住まわせるわけにはいきません。駆除です。
裏の竹にはまた「ハマキムシ」がいました。竹の葉が、葉巻のように丸まっているので、すぐわかります。

1カ月ほど前に、庭の片隅で、オレンジ色のラッパのような形の花を咲かせた、つる草を見つけました。
そばに黄色いつぼみが密集していて、そこには蟻がたかっています。さぞかし、蜜の甘い花なのでしょう。

「庭 花 オレンジ つる」でググって、画像検索したら、「アメリカノウゼンカズラ」と判明しました。
この奇妙な花も、今日の剪定ですっかり除去されてしまいました。来年また咲くかどうかは、わかりません。

剪定後の庭は、スッキリを通り越して丸裸な感じですが、どうせすぐ繁ることは、わかっています。
気温なのか、日差しなのか、降水量なのか、体内時計なのか。この時期の植物は、ほんとによく伸びます。
先日挿し木したパキラも、今週から次々と芽が出始めています。すべての植物に、強い生命力を感じます。

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容疑者と真犯人
- 2015/07/30(Thu) -
刑事ドラマなどを見ていると、容疑者と真犯人はどのように描かれるべきかを、考えてしまいます。

ある事件の捜査を進めた結果、動機のある2人の容疑者、AとBが浮上したとします。しかも、
(1)Aが真犯人であることを示す状況証拠が、揃いすぎている
(2)Bのアリバイが、完璧すぎる

という展開にでもなれば、視聴者は、もしかすると本当はBが真犯人ではなかろうかと、疑い始めます。
推理モノでは、誰もがどんでん返しを期待するものです。

なので思った通り「結局、アリバイが崩れて、Bが真犯人でした」となると、ガッカリしてしまいます。
それほどなら「誰もが最初から予想した通り、真犯人はAでした」という結末の方が、よっぽど新鮮です。

「AでもBでもなく、途中から登場したC(しかも著名俳優が演じる)が真犯人」というケースもあります。
これは、あまりに安易な展開でしょう。それこそ視聴者は、そのCが怪しいと気づくからです。
ところが「思わせぶりに登場したCは無関係で、結局真犯人はAでした」という結末になると、斬新です。

池井戸潤氏が「伏線を張りすぎて、それが生かされないまま(小説が)終わることがある」と言ってました。
これって意図的に、読者の予想を裏切るための「ガセ伏線」として使ったら、面白いでしょうね。

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29日は肉の日
- 2015/07/29(Wed) -
毎月29日は「肉の日」ですが、フグ料理店では「ふくの日」といっています。
先日のBBQで、肉はしっかり食べたので、今日はフグを食べました(うそ)。

炭火で肉を焼くと、何が違うんだろうと思うほど旨いですよね、スーパーのお値頃の肉でも。
まずひとつは、直火+遠赤外線のダブル加熱の効果でしょうか。余分な脂が落ちるのもまた、いいですね。
その脂が炭の上に落ちて、煙が出て、それによって肉に炭火の薫りが付きます。これもいい。

蓋付きコンロではさらに、対流熱が作用するうえ、煙が充満して肉が燻(いぶ)されるのがまた、効果的です。
本格的な燻製とは違いますが、肉には適度なスモーキーフレーバーが染みついて、これがまた旨いのです。

ただ、その時点では良い薫りだったのに、翌日、片付けるときのコンロは、あまり嗅ぎたくないものでした。
私が、二日酔いだったからでしょうか。状況が変われば、同じものでも「匂い」が「臭い」に変わるようです。

もう少しBBQ上級者になったら、色んな食材を燻(いぶ)して、燻製を作ってみたいものです。

「燻製」は「薫製」とも書きますが、「燻」が常用漢字でないために「薫」に書き換えたもののようです。
私のイメージでは、やはり「燻製」ですね。スモーキーな感じがして、しっくりきます。
「薫製」と書くと、香を焚いて肉に香り付けしたみたいな、違和感があります。

肉の日の今日は結局、「ジャークチキン」というジャマイカ料理を食べました。微妙な味でした。

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背面給紙プリンタが無い
- 2015/07/28(Tue) -
プリンタが故障しました。開業後ずっと院長室で使っていた、キヤノンのインクジェットプリンタです。

通常の文書のほか、封筒の宛名印刷とか、シールやポスターや年賀状の印刷にも、活躍していました。
修理も考えたのですが、すでに製造中止の旧製品。この先のことを考えて、買い替えることにしました。

ところが、近所の電器店に行くと、背面給紙のプリンタが見当たりません。どれもこれも正面カセット方式。
正面給紙だと、封筒の宛名印刷がほぼ不可能です。写真やハガキは、カールするし大量連続印刷もできません。

院内には、A3対応カラーレーザー複合機があるので、A4やA3の普通紙なら、いくらでも印刷できます。
だから私に必要なのは、大型複合機が苦手な、ハガキと封筒と写真の印刷ができるプリンタなのです。

贅沢を言っているわけではありません。背面から安定して給紙できるプリンタが、ほしいだけなのです。

キヤノンもエプソンも、なぜ背面給紙から撤退してしまったのでしょう。
異物やホコリが内部に入るのを防ぐとか、子どもが手を入れるのを防ぐとかの理由は、説得力に欠けます。
電器店の店員によると、省スペースが第1の理由のようです。背面給紙は、後方にスペースが必要なのです。

A3対応の大型機種だけが背面給紙だったので、そのバカでかいプリンタを、買うしかありませんでした。
ま、大型封筒に直接印刷できるのは、どっちみち、これだけなのですが。

プリンタを買って帰ってから、例によって、ネット通販の最安値をチェック。予想通り、ガッカリしました。

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隔日で確実か
- 2015/07/27(Mon) -
薬の「隔日投与」については前にも書きましたが、「1日おき」の解釈自体が問題となることがあります。

「1日おき=2日に1回」だと私は思うのですが、ときどき、「1日おき=毎日」と考える方もいるからです。
そんな解釈はおかしい、と決めつけるわけにもいかないようです。

「2日おき」ならどうでしょう。3日に1回でしょうか。2日に1回でしょうか。ちょっと微妙です。
「7日おき」ではどうでしょう。8日に1回でしょうか、7日に1回でしょうか。
「1週間おき」となると、8日に1回よりは、7日に1回の方を支持したくなります。

「何日おき」の意味が、間に挟む日数を表すことは、間違いありません。
しかし、両端を「日」としてカウントするか、「瞬間」と考えるかで、両者の間隔の解釈が異なるようです。

「バスは1時間おきに発車します」などという場合は、「1時間おき=毎時間」と解釈する方が自然です。
この場合は両端を「時間」としてカウントせず、「瞬間」としてとらえていることになります。

「1日おき=2日に1回」と解釈する一方で、「1週間おき=1週間に1回」では、整合性がとれません。

薬の服用など重要な事柄においては、「1日おき」は使わず、「2日に1回」と言った方がよさそうです。
たとえ「隔日投与」という言葉を用いたとしても、「隔日」の意味が確実に伝わるかどうかは疑問です。

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台風は縦断か横断か
- 2015/07/26(Sun) -
台風12号は、九州の西側をかすめた後、熱帯低気圧に変わりました。今後さらに東向きに進むようです。
今朝のNHKニュースでは、台風が日本海に抜けた後、中国地方を「横断」する可能性もあると言ってました。

でもそれは、「横断」じゃなく「縦断」ではないの?、というのが今朝からの疑問。

中国地方は、西端に山口県、その東に広島・島根、その東に岡山・鳥取、という、東西に細長い形です。
台風が西側から中国地方に上陸するとすれば、おおむねその長辺に平行に進んでいくと考えられます。

これは「縦断」と呼ぶべきです。「横断」というのは、長辺に垂直に通過する場合の表現だからです。

たしかに、中国地方を台風が「横断」することも、ときどきあります。
たとえば、日本の南方から四国に上陸して瀬戸内海に抜け、中国地方に再上陸して日本海に抜ける場合です。
この場合は、四国地方と中国地方の両方を「横断」したということになります。

もしも台風が、日本海側から中国地方を「横断」するとすれば、瀬戸内海に抜けなければなりません。
そんなおかしな動きを、NHKは予想していたのでしょうか。そうではありません。

日本列島は弓なりですが、おおむね南北が「縦」で、東西が「横」というイメージがあります。
だからNHKは、中国地方に西から接近する台風のことを、うっかり「横断」と言ってしまったのでしょう。
しかし東西に長い中国地方は、東西が縦なのです。そこのところを、忘れないでもらいたい。
元中国人(中国地方人の意味)として、ひとこと言わせていただきました。

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高齢化と医療費
- 2015/07/25(Sat) -
医療関係で、最近2つの新聞記事がありましたが、それらが一見、矛盾しているようなので笑えました。

(1)日本では今後、高齢者が増えるので、入院ベッドが不足するため、訪問診療を広げる必要がある。
(2)日本のベッド数は先進国の中でも突出して多く、高齢化が進むなか、医療費の抑制が急務である。

つまり、高齢者は増えるけど、できるだけ入院はやめて、医療費をもっと抑制しよう、ということです。
そこには、ベッド数が多いから余計な入院をさせてしまうのだという理屈が、根底にあります。

「高齢者が増えるので病人は増えるが、病人が増えても医療費は減らす」

このような目標をたてたら、どこかに歪みができることは明白です。患者と医者が、負担を強いられます。
国が行う手っ取り早い方法は、医療行為に対する報酬の単価を安くすることでしょう。
公定価格で仕事をしているわれわれ医者は、つねに国に首根っこを押さえられているのです。

さて、高齢者人口は2042年頃から減少に転じるものの、高齢者の割合はまだ増え続けると推測されています。
死亡数も増えます。終末期医療をどのように抑制していくか、という難しい問題も出てきます。

一方で現状のままでは出生数は減り続け、40年後には出生数が死亡数の3分の1を下回ると考えられています。
つい10年ぐらい前までは、死亡数よりも出生数の方が多かったことが、ウソのようです。

高齢者医療費を心配する前に、高齢者を支える若者(生産年齢人口)を増やす手立てを、講じるべきでしょう。
もう何度も言ってますけど、いますぐにでも、少子化対策を強力に進めるべきです。安保よりも優先です。

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土用の『牛』の日
- 2015/07/24(Fri) -
土用の丑の日」が2回ある今年、1回目の今日は「一の丑」と呼ばれるそうです。
土用の丑の日は、「う」の付く食べ物を食べると夏負けしないことから、うなぎを食べる習慣があります。
まあ、そのまま単純に「牛の日」と拡大解釈して、焼肉とかステーキを食べてもいいとは思いますけど。

混雑を避けるため、丑の日をはずして3日前に、うなぎを食べに行きました。もちろん、ひつまぶしです。
丑の日の3日前なので、戌(いぬ)の日ということになります。「土用の戌の日」です。

妊婦さんが、夏の滋養強壮と安産祈願を兼ねるなら、土用の戌の日のうなぎが、一石二鳥でしょう。

さて、うなぎは戌の日に食べたので、丑の日の今日は牛です。バーベキュー(BBQ)です。土用の牛の日です。
職場のスタッフを自宅に招いて、以前はたびたびBBQをしてきたのですが、このところブランクがあります。

最近やってない理由はいくつかありますが、おもに、「暑い」。これでしょう。これも地球温暖化の影響です。
しばらくやらないと、BBQコンロが傷みます。ボロボロに朽ち果てます。
これまでに何台か、コンロを買いましたが、どれも長持ちしませんね。安物だったからでしょうか。

そこで今回、本場米国ウェーバー社のBBQグリルを購入しました。
トムとジェリーにも出てくる、黒くて丸っこくて、蓋が付いているヤツです。
今日はほんの試し焼きでしたが、これが旨かった。「BBQ=野外焼肉」ではないことを、強く認識した次第。

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センチュリーがパンク
- 2015/07/23(Thu) -
賛否ありますが、ていうかほとんど否ですが、森喜朗元首相の発言(失言)は、いつも面白いですね。
「最新作」は、新国立競技場建設計画が白紙撤回となり、ラグビーW杯に間に合わなくなったことを受けて、

「我々はまあ、クラウンぐらいの車に乗っていたら、後ろから大きなセンチュリーか何かが来て、こっちの車の方がいいから乗りなさいと、ついでに乗せてあげますよと言うんで、そっちに乗ったらパンクして、ラグビーだけまた降りなさいと降ろされたという、まあ笑い話にもならない話なので、初めからラグビーなんて誘ってくれなきゃ良かったなと思うんだけど」

趣旨はともかく、全体の話が長い。失言にしては長い。しかもそこそこ、笑えるじゃないですか。

パンクしたセンチュリーも気になります。ラグビーだけ降ろして、パンクのまま走ったというのでしょうか。
そこらへんの、理論武装が弱い気がしますが、それがまた、憎めないところです。
クラウンに対してセンチュリーですよ。レクサスとかベンツとかを出さないところが、いかにも保守的。

首相在任中を含め、これまでに山ほど失言のあるある森氏。本音がどうしても、口から出てしまうようです。
サービス精神が旺盛なので、まずいと思いつつも、黙っておれない性格なのでしょう。

新国立競技場問題では、「もともとあのスタイルは嫌だった」と言ってはばからないところが、素直。
すでに議員でもないし、もはや言いたい放題の、タヌキオヤジ。誰にも止められません。

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「楽しいです」の違和感
- 2015/07/22(Wed) -
「大型書店というのは、具体的な購入目的があってもなくても、ただ本を見て回るだけで楽しいです」

と書くと、「楽しいです」が幼稚な感じがして、「楽しいですね」とか「楽しいものです」にしたくなります。
ほかにも、「大きいです」や「美味しいです」などの表現には共通して、違和感がありますね。

どうしてなんだろうと考えてみたら、「です」は「である」の丁寧語だということに気付きました。
「である」の丁寧語が「であります」で、それが短縮して「です」になったという流れです。

「楽しいである」「大きいである」「美味しいである」、これらはいずれも変です。
しかし「楽しいである」「楽しいであります」「楽しいです」と並べると、だんだん変さ具合が減ります。

調べてみると、この「イ形容詞+です」問題は、だいぶ昔から懸案だったらしいですね。
ついに昭和27年の国語審議会で、「平明・簡素な形として認めてよい」となったようです。
書き言葉としては正式な表現ではないが、話し言葉なら使ってもよかろう、というニュアンスでしょうか。

使用が許容されてから60年以上たった今、まだ違和感を感じている私は、感覚が古いのでしょうか。
過去のブログ1385稿を「楽しいです」で検索したら、ヒットした4件すべてが「楽しいですね」の形でした。
「楽しいです」と私はどうしても書けなくて、「楽しいですね」と口語調にしてしまうのでしょうね。

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禁煙外来の成功率
- 2015/07/21(Tue) -
禁煙補助薬「チャンピックス」を使った「禁煙外来」を、当院で行っています。
計5回の通院により、12週間にわたって内服を継続する治療です。

毎年7月に、前年度に禁煙外来を受診した患者数と、禁煙成功率を、厚生局に報告することになっています。
このたび報告した当院での成功率は、74%でした。

では、なにをもって「禁煙に成功した」と判定するのか。厚生局に「成功」として報告する際の基準は、
(1)計5回の禁煙治療の終了時点で、4週間以上の禁煙に成功している者
(2)5回の指導を最後まで行わずに治療を中止した者のうち、中止時に禁煙していた者

まず(1)の方。いちおう禁煙成功と言えますが、治療終了後に喫煙を再開する方も、少なくありません。
まあしかし、(1)が禁煙外来における禁煙成功の定義というのなら、それでいいでしょう。

問題は(2)です。5回目までは来院されず、4回目までのどこかの時点で、治療を中断してしまう方。
最終来院時点で禁煙できていれば、成功と判定するという規則ですが、それでは過大評価しがちです。
なぜなら(2)には、2パターンあると考えられるからです。
(2-A)禁煙成功を確信したので、これ以上の通院は医療費のムダと考え、自己判断で治療を切り上げた
(2-B)最終来院後に喫煙してしまったので、禁煙治療の継続を諦め、その次の予定日に受診しなかった

さらに言うなら、(2-A)の方でも、禁煙成功とばかりは言えません。
(2-A-a)禁煙成功を確信して、自己判断で治療を切り上げ、その後も禁煙を継続している
(2-A-b)禁煙に成功したと思って通院をやめたが、結局その後、また喫煙を再開してしまった

集計すると(1)よりも(2)の方が、圧倒的に多い。はたして皆さん、本当に禁煙できているのかどうか。
あとで電話で問い合わせて、確認してもよいのですが、なんか禁煙を疑っているようで、気が進みません。

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多数決と民主主義
- 2015/07/20(Mon) -
「衆院で(与党が)2/3の議席数を占めているにもかかわらず、なぜ『強行採決』なる言葉が使われるのか」

元米国外交官のケビン・メア氏の発言。おっしゃる通りですけどね。まあ、外国人にはわからないでしょう。
日本は「和を以て貴しと為す」の国なので、今回の法案に限らず、杓子定規な多数決にはなじめないのです。

とは言え、議会制民主主義(間接民主主義)である以上、国政は国会議員の判断にゆだねるしかありません。
そもそも、自分たちが選んだ議員による多数決に賛同できないというのも、おかしな話なのです。
それがどうしても不満なら、次の国政選挙のときに、意思表示するしかありません。

間接民主主義がいやなら、直接民主主義という手もあります。国民投票です。
しかし、重要なことを国民が直接判断することなど、日本人の不得意な分野です。何も決まらないでしょう。
まれには、熱病に冒されたかのように、ひとつの方向に国民が突き進む場合もあります。戦前のように。

「もともとあのスタイルは嫌だった」

新国立競技場計画の白紙撤回を受けての、森元首相の発言。ていうか、いま頃それ言いますか。
見た目はタヌキおやじなのに、まるでイソップのキツネのような負け惜しみじゃないですか。

私も、あのヘルメットは嫌いでした。そもそも、日本人全体のコンセンサスは、得られていたのでしょうか。
審査委員長だった建築家の安藤忠雄氏はすごい人なのに、最近の報道を見れば見るほど、ガッカリしてきます。

出直しプランの最終選考は、国民投票で決めてみてはどうでしょう。デザインも建設費用も込みで。
とは思ったものの、国民投票を1回行うのに、850億円の経費がかかるとのこと。それじゃ本末転倒ですかね。

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子連れ出勤
- 2015/07/19(Sun) -
少子化対策のためには、育児世代の労働環境を改善する工夫が必要です。「子連れ出勤」もそのひとつ。
子連れでそのまま勤務できる職場なら、託児所を作らなくてもよいので、導入は比較的容易です。
ただしそのためには、職員みんなの理解が必要です。業種によっては、なかなか難しいかもしれません。

当院は、子連れ出勤を奨励しています。幼児・児童のいるスタッフが、土日などに子連れ出勤します。

小児科診療を行っている当院で、誰かの子どもがチョロチョロしても、たとえ泣いても、違和感はありません。
子連れスタッフ(つまり母親)は、多少手が取られるので、業務が100%円滑に行われないかもしれません。
しかし、欠勤や遅刻・早退が回避できるので、職員本人も私も他のスタッフも、それぞれ助かります。

最近、ある報道番組が子連れ出勤を特集して、事実とはやや異なる報じ方をしたことが、問題になっています。

取材を受けたその会社では、職員の子どもが遊ぶのを、他の職員が迷惑しているように描かれていたそうです。
しかし実際には、職員の理解もあって、職場に子ども達がいても、みな慣れて平気とのこと。
放送を見たその会社の社長が、番組内容や趣旨が事実とは異なることに驚き、ブログで訴えたのででした。

子連れ出勤の問題点が、過剰に浮き彫りにされるように、番組は意図的に編集されていたというわけです。

「子連れ出勤には課題も多く、現状のままでは導入は進みにくい」と、問題提起したかったのでしょうか。
ただそれを言うにしても、捏造まがいの編集をするのはルール違反。サンゴ事件と同じです。

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芥川賞と本屋大賞
- 2015/07/18(Sat) -
又吉直樹の『火花』が、芥川賞を受賞しました。まさかとは思っていましたが、驚きましたね。
よく考えてみると、芥川賞受賞作を受賞決定前に読んだのは、『火花』が初めてかもしれません。
もう1人受賞した羽田圭介の「スクラップ・アンド・ビルド」も、ぜひ読んでみようと思います。

問題は、古舘伊知郎氏でしょう。2日前の報道ステーションでのコメントが、批判を浴びています。
「芥川賞と本屋大賞の区分けがだんだん無くなってきた気がするんですけどね」
「僕なんかの年代は『あれ?』っていう感じもちょっとするんですけどね」

何それ。「あれ?」って言いたいのは、こっちの方ですよ。もちろん、あなたに対して。

世間は「又吉に失礼」とか「本屋大賞に失礼」とか「『火花』読んだのか」などと、古舘氏を非難しています。
しかし私の考えは異なります。

芥川賞は、著名な選考委員が選ぶ、純文学の新人賞。本屋大賞は、全国の書店員が選ぶ、いちばん売りたい本。
2つの賞は、趣旨も違えば選考者も違います。区分けの有り無しをいうこと自体が、ナンセンスです。
それぞれの選考基準にかなえば、ひとつの作品が両方の賞を獲ることだって、あり得るわけですから。

それよりも糾弾されるべきは、古舘氏がしばしば口にする、わかった風な皮肉です。いつもムカつきます。
それでも私が毎晩報道ステーションを見ているのは、私とは異なる考えの人の意見も聞いてみたいからです。
ムカつきながら視聴するスタイルが、私は好きなのかもしれません。

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競技場白紙撤回へ
- 2015/07/17(Fri) -
ほらね。4日前に予言したとおり、「週末に白紙撤回」という展開となりました。
整備費が2,520億円に膨らんで、国民の大多数が批判的になっている、新国立競技場のことです。

安倍首相は「現在の計画を白紙に戻し、ゼロベースで計画を見直す。そう決断いたしました」と述べました。

ザハ案の修正や縮小ではなく、白紙に戻して見直すとは、予想以上に潔い判断です。
1か月ほど前から検討を進めてきたそうですが、白紙撤回の表明は、まさに今日のタイミングとなりました。

低下した安倍政権の支持率を、少しでも回復させるためだと報じられていますが、それは少し違います。
政権支持率が下がることがわかっていたからこそ、このタイミングまで白紙撤回を温存していたのです。

これがもしも、安保関連法案の強行採決よりも前だったら、逆効果になるところでした。
人間というものは、「善人の悪行」には厳しく、「悪人の善行」には好意的なのです。
昨日まであれだけ大騒ぎした安保関連法案について、今日のニュースではあまり報じていませんでした。

ま、結果オーライです。どうせ見直すなら、この際きっちり1,300億円で済ませてもらいたいものです。
フタを開けてみたら、結局2,200億円、なんてことはナシですよ。

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粛々と、しっかりと
- 2015/07/16(Thu) -
安保関連法案が、衆院本会議で可決されました。この件を2日連続で書きたくもないので、別の話題を。

政治家などが使う、独特の無味乾燥な言い回しを、考察してみました。
昔からあるのは、「前向きに検討する」とか「善処する」などの、「後ろ向き」な表現。
しかし最近は、取り組みの質や迅速性を表明する言葉が目立ちます。

【粛々と】
一見誠実そうで、「厳粛に」といったイメージですが、問答無用で突き進むニュアンスもあります。
沖縄県知事から「上から目線」だと叩かれたことは、記憶に新しいところです。

【スピード感をもって】
スピードはないけれど、スピーディーに成し遂げたい気持ちだけは汲んでください、的な言葉。
急ぐつもりがないときに使います。

【しっかりと】
それなりにやりますけど、結果は期待しないでね、というニュアンス。最近いちばんよく聞く言葉です。
「頑張ります」ぐらいの意思表示です。

政治家は、言質を取られないように、物事を確約する表現を避けて、努力する態度だけをアピールします。
この数年、国会で何か具体的に約束して、しかも確実に守ったのは、野田前首相の解散表明ぐらいでしょう。

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安保関連法案委員会可決
- 2015/07/15(Wed) -
安保関連法案が本日、衆議院の平和安全法制特別委員会で採決され、与党単独の賛成多数で可決しました。

審議では民主党議員がまず「国民の皆さまの理解が、全く進んでいると思われない」とジャブをかまします。
すると安倍首相は「現在まだ、国民のご理解が進んでいないのも、事実であります」と、あっさり認めます。

それでも採決を行うのは、最終的な法案成立までに国民の理解が進めばそれでいいのだ、という考えです。

そして強行採決。野党議員は総立ちで委員長席に詰め寄ったり、マイクを奪ったり、プラカードを掲げたり。

委員長「賛成の諸君の起立を求めます」→与党議員起立→「起立多数、賛成多数をもって成立されました」
これを何度か繰り返します。

起立した与党議員と、元々立っていた野党議員。全員が立っているので、あたかも「全会一致」の様相です。
この画像がネットで、「まさかの全会一致」などと、面白おかしく拡散しているのが笑えます。

前にも書いたように、採決時の「起立」は、「着席状態から起立」することによってカウントされるようです。
「立ちっぱなし」は、ノーカウントなのです。

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文頭の「なので」
- 2015/07/14(Tue) -
文頭に「なので」を持ってくるなど、数年前までは許せないと思っていました。でも、慣れますね。
なので最近は、私も使います。ただし、話し言葉で使うのにはまだ、抵抗があります。使うのはブログだけ。

少し古いですが、2008年のNHKの調査によると、「文頭なので」を使うのは、30代までのようです。
それから7年経ったので、おおむね40代までは、この言葉を違和感なく使っているはずです。

「なので」は、「だから」とか「したがって」とか「そういうわけなので」と、置き換えることができます。
その意味で、使い方にバリエーションはなく、意味を取り違えることもなさそうです。
とは言え、若者言葉はどんどん応用範囲が広がり、元の意味を超越していきます。

文頭で使うはずもなかった「ていうか」も、すでに若者言葉として定着しています。用法を挙げてみると、

(1)換言:「あまり好きじゃない。ていうか嫌い」・・・「むしろ」の意味。
(2)反論:「ていうか、お前こそどうするんだよ」・・・「それよりも」の意味。
(3)転換:「ていうか、お腹すいてない?」・・・「ところで」の意味。

私がブログで使うのは(1)です。会話なら(2)もあるかもしれません。でも(3)は無理。

ところがそれどころか、なんの脈絡もなく、会話を「ていうか」で始める用法もあるとか。
ブログを、いきなり「ていうか」から書き始めるようなものです。いつか、実験的に使ってみようかな。

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競技場白紙撤回する?
- 2015/07/13(Mon) -
予算が2520億円にも膨らんだ、新国立競技場問題。このまま強行でしょうか。
計画見直しの声は、世論調査で80%を越えています。
だいたいあのデザイン。去年自転車のヘルメット買った時から、なんかオカシイと思ってました。

イデオロギーの異なる新聞各紙も、口を揃えて批判しています。社説から拾ってみると、

朝日:このまま見切り発車してはならない。後世に残す国民の財産をめぐる議論はまったく尽くされていない。
毎日:巨大な「負の遺産」となることが誰の目にも明らかなのに本当にこのまま突き進むのか。
日経:これほど無謀な国家プロジェクトがいっさいの見直しもなく進行する事態に、あぜんとするばかりだ。
読売:財源のメドすら立たないまま、建設へと突き進む。あまりに愚かで、無責任な判断である。
産経:総工費は際限なく膨らみ、財源の見通しも立たない。さすがにこの計画は無理ではないか。

政権寄りの産経は「さすがに」という副詞を付けて、微妙に控えめですが、他紙は全面的な批判態度です。

安保法制の整備は、内容といい、やり方といい、必ずしも賛同できることばかりではありません。
それでも安倍首相は、たとえ支持率を下げても、いま成し遂げておきたいという思いなのでしょう。

しかし新国立競技場は、どのイデオロギーをもってしても、誰もがこぞって反対しています。
これこそ、今すぐ白紙撤回すれば、拍手喝采を浴びる絶好のチャンスですよ、安倍さん。
だいいち、新国立競技場のデザインを決めたのは、民主党政権じゃないですか。

もしかすると、いざというときの支持率回復の秘策として、安倍首相はこれを温存しているのでしょうか。
となると、首相が切り札を切るのは、安保関連法案が衆院本会議で採決された直後。今週末か。

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7月の民放ドラマ
- 2015/07/12(Sun) -
番組改編の時期です。この7月から、民放各局では新たなテレビドラマがいくつか始まったようです。
日頃、NHKの「花燃ゆ」と「奇皇后」は毎週見ていますが、それ以外のドラマまで見る時間はありません。

がしかし、このたび後学のため、各ドラマの初回放送を録画して、1.5倍速でまとめ視聴してみました。

【デスノート】(日本テレビ、日曜22時半)(関東地区視聴率16.9%)
犯罪者に感情移入できる、ダークなドラマ。若者向け。展開に工夫がなければ、すぐ飽きそうです。

【ホテルコンシェルジュ】(TBS、火曜22時)(9.4%)
昔のドラマ「ホテル」の二番煎じ。ホンワカして、ちょっと泣かせますが、毒にも薬にもなりません。

【花咲舞が黙ってない】(日本テレビ、水曜22時)(14.7%)
池井戸潤原作の銀行モノ。「半沢」の女版。キャストもいいし面白い。マンネリにならなければいいですが。

【リスクの神様】(フジテレビ、水曜22時)(7.0%)
硬派な社会派ドラマ。クセのあるキャスト。視聴率は低かったようですが、私は好きです。期待してます。

【37.5℃の涙】(TBS、木曜21時)(7.2%)
タイトルが気になって見ました。「病児保育士」が主人公というのは珍しい。まあ、それだけ。

【エイジハラスメント】(テレビ朝日、木曜21時)(9.7%)
単なるオフィスドラマと、見くびってましたが、脚本はうまい。内館牧子は、あなどれません。

【探偵の探偵】(フジテレビ、木曜22時)(11.9%)
題材には興味が湧きました。サスペンス? 今後の展開しだいでは、そこそこ面白くなるかも。

2回目も見ようと思ったのは「リスク」と「花咲」。大企業の裏側を描いた、硬派ドラマが好きなのです。
なお、「ど根性ガエル」は見ませんでした。

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ガマの穂
- 2015/07/11(Sat) -
庭掃除をしていると、セミの抜け殻をあちこちで見つけます。気がつけば、朝からセミが鳴いています。
熊本は昨日おとといと、2日連続の猛暑日でした。夏が近づいてきました。うなぎが食べたくなります。

うな重かうな丼かせいろ蒸しか、食べ方の形態は様々ですが、最近私は、ひつまぶしが好みです。
ただ、旨さの主体はうなぎの「蒲焼き」と「たれ」であって、どのように食べても、基本的な味は同じはず。

なぜ「蒲焼き」というのか、ということについて、ここで受け売りを書き連ねても芸がありません。
おもな説をひとつ挙げるなら、串刺ししたうなぎが、「蒲(ガマ)の穂」に似ているからだといいます。

その、ガマの穂ですが、最近見かけませんね。私の周囲にないだけか、それとも私の観察力不足なのか。
小学生の頃、自宅の裏には広い湿地があって、無数のガマが生えていました。
ある季節になると、茶色いガマの穂が、あたり一面、見渡す限り広がって、異様な光景でした。

当時は、ガマの穂に触りたくて仕方なかったのですが、湿地が危なくて、近寄れませんでした。
それから50年近くたちましたが、いまだにガマの穂には、触ったことがありません。

「蒲鉾(かまぼこ)」の由来も、すり身を竹に巻いて焼いたものが、ガマの穂に似ているからだそうですね。
しかし蒲焼きにしても蒲鉾にしても、いまのものは、あまりガマの穂に似ているとは思えません。
色合いと質感が似ているのは、アメリカンドッグでしょう。別名「蒲揚げ(かばあげ)」と言ってもいい。

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大腸がん検診の年齢
- 2015/07/10(Fri) -
大腸がんは増えています。早期発見・早期治療のためには、定期的な検診が有効です。
大腸内視鏡検査(大腸ファイバー)に抵抗がある方なら、まず、便潜血検査を受けてみましょう。
そして万一、便潜血が陽性なら、胃と大腸の内視鏡検査を、早めに受けるべきです。

熊本市でも、40歳以上の方は、無料で大腸がん検診(便潜血検査)を受けられる制度があります。
ただし、40歳から60歳までの、5の倍数の年齢の方だけが対象というのが、いかにも中途半端です。
もっともらしく「働く世代の大腸がん検診推進事業」と銘打って、高齢者を対象外にするのも本末転倒です。

そもそも、5の倍数の年齢だけを対象にするのは、どういう了見なのか。
検診が5年に1回で良いとは、とても考えられません。5年も放っておいたら、進行がんになってしまいます。
がんの早期発見を目指すなら、そしてがん治療の医療費を削減したいなら、便潜血検査は毎年行うべきです。

さらに、もっとオカシイのは、対象年齢を定める誕生日の規定です。
今年、平成27年度の対象者は、今年の4月1日の時点で、対象年齢(40, 45, 50, 55, 60歳)であった方です。
つまり、「今年度の対象者=昨年度対象年齢になった方」ということになります。

何が問題かというと、成人用肺炎球菌ワクチンの、定期接種対象者の規定と、基準が異なるからです。
肺炎球菌ワクチンの接種対象は、65歳から100歳までの、今年度5の倍数の年齢になる(なった)方です。
つまり、「今年度の対象者=今年度対象年齢になる方」なのです。

規定がわかりにくいだけでなく、制度によって基準が異なるというのは、混乱の元。大問題です。
どうして単純に、検査日や接種日の時点での年齢を、対象の基準にしなかったのでしょうね。

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腹腔鏡下胆嚢摘出術
- 2015/07/09(Thu) -
なにかと話題になっている「腹腔鏡手術」。これは「腹腔鏡」という器具を使って行う手術のことです。
腹部を切り開かず、腹腔鏡で体内をのぞき込みながら、ちまちまと、必要とする手術操作を行います。

私が研修医の頃は、まだ腹腔鏡手術はなく、たとえば「胆嚢摘出術」はすべて、腹部を切開して行いました。
外科の医療現場では、この術式を「胆摘(タンテキ)」と略して呼んでいました。
しかし今ではこの術式を「開腹胆嚢摘出術」といい、わざわざ「開腹」を頭に付けて呼びます。

腹腔鏡手術が始まると、まず胆嚢摘出術に広く応用され始めました。これが「腹腔鏡下胆嚢摘出術」です。
医療現場ではこれを「ラパ胆摘(ラパタンテキ)」、さらに略して「ラパ胆(ラパタン)」と呼びます。

「ラパ胆」の「ラパ」は、「ラパロスコピック」を略したものですが、そこが私は、納得できないのです。

「開腹胆嚢摘出術」は英語で「ラパロトミック(開腹)・コレシステクトミー(胆嚢摘出術)」といいます。
「腹腔鏡下胆嚢摘出術」は、「ラパロスコピック(腹腔鏡下)・コレシステクトミー(胆嚢摘出術)」です。

どちらの術式も、頭は「ラパロ」で始まります。「ラパロ」は「腹部」を表す言葉なのです。
なのに「ラパ胆」の「ラパ」は「ラパロスコピック」の意味に限定して使われています。オカシイでしょう。

「ラパ胆」のほか、「ラパ肝」とか「ラパ膵」とか、腹腔鏡下手術はどんどん守備範囲を広げています。
本来「ラパ」には「腹部」の意味しかないのに、いまや「ラパ」と言うだけで、腹腔鏡手術を意味します。
そこがどうしても、納得いきません。

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帯状疱疹の予防
- 2015/07/08(Wed) -
今夜の「ためしてガッテン」のテーマは、「帯状疱疹!超早期発見SP」でした。

帯状疱疹は、いちど水痘に罹った後に、長い間体内に潜んでいた水痘ウイルスが、突然引き起こす病気です。
その予防ためには、子どもと大人へのワクチン接種が必要です。

(1)子どもへのワクチン接種
昨年始まった、1歳〜2歳の幼児を対象とする定期予防接種によって、やがて日本の水痘は激減するでしょう。
ただしそのためには、できるだけ高いワクチン接種率が必要です。どんどん宣伝すべきです。
特例措置として半年間だけ行われた、3歳〜4歳のお子さんへの接種助成も、もっと長く続けるべきでした。

定期接種によって、やがて帯状疱疹も激減するでしょう。しかし過渡期にはむしろ増えるのが問題なのです。

(2)大人へのワクチン接種
現時点では、ほとんどの大人が、過去に水痘に罹患して、すでに水痘の免疫を獲得しています。
その免疫は、水痘ウイルスに時々接触することによって、補強されます。これが「ブースター効果」です。
もしも世の中の水痘が激減すると、ブースター効果が失われ、免疫が補強されなくなってしまいます。
免疫が低下することが、帯状疱疹発症の原因となります。
だから、すでに水痘に罹患した大人に対しても、ワクチンを接種して、免疫を維持する必要があるのです。

ガッテンではむしろそのことを、もっと掘り下げて解説してほしかった。早期発見より予防の方が大事です。

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音楽の所有欲
- 2015/07/07(Tue) -
Apple Musicを使い始めて思うことですが、音楽(楽曲)の所有概念が、まったく変わってしまいそうです。
それを書こうと思ってたら、先に「クローズアップ現代」が取り上げてしまいましたが、かまわず書きます。

学生時代に聴いた音楽は、おもにFM放送で流れたものでした。それをカセットテープに録音していました。
例外的に、よほど好きなアーティストのレコードだけを、思い切って買い、部屋に飾っていたものです。

やがてCDが登場。コンパクトで、音質が劇的に良くなりました。
CDは、物欲にまかせてずいぶん買いました。社会人になって、経済的余裕も出てきたのです。

パソコンにCDの曲を取り込めるようになると、Macで音楽を管理しようという、壮大な計画を立てました。
所有する数百枚のCDを、少しずつ取り込み始めました。地道な作業です。
やがてiPodが発売されたので、即購入。Macに取り込んだ音楽を移し、手軽に聴けるようになりました。

そうこうするうちに、音楽をダウンロードする時代が来ました。AppleのiTunes Music Storeです。
どうしても所有しておきたいCDだけ買い、そうでもない曲はダウンロードと、使い分けるようになりました。

しかし買ったCDも結局、Macに取り込んでiPhone等で聴くのであれば、CDを買う意味も薄れてきました。
CD置き場にも困っていたので、この数年はダウンロード購入だけになってしまいました。

そしてついに、ダウンロードさえしない、音楽はストリーミングで聴く時代になろうとしています。
所有欲という意味では、まったく満たされません。音楽は、所有するものではなくなるのでしょうか。

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大事な相手からの電話
- 2015/07/06(Mon) -
夜間就寝中、iPhoneは「おやすみモード」にしているので、電話もメールも鳴りません。振動もしません。
もちろん、大事な相手からの電話だけは特別扱いにして、着信音が鳴るように、設定しています。

なのに昨夜は、実家からの電話を受け損ねました。実家を大事な相手に設定するのを、忘れていたからです。

さて、Apple Watchを使い始めてから、2カ月近く経ちました。
メールや電話の着信がWatchに表示されるので、大事な相手からの受信かどうかは、瞬時にわかります。
大事なメールなら、そのまますぐにWatchで読むか、iPhoneを取り出して読むかを選択できます。

電話も、そのままWatchで受けて通話できるのですが、実際には、人前でそんなことはやりません。
せいぜい、「ちょっと待って」の一言だけ話してから、やおらiPhoneを取り出して通話を続けます。
重要でなさそうな相手からの電話なら、そのまま知らんぷりです。iPhoneを取り出す必要すらありません。

先日、休診日の昼間のこと。電話を受けたのでWatchを一瞥すると、ある薬品業者からでした。
こっちは休診日だというのに、とぼけた電話です。そのまま無視することにしました。
それから3時間ぐらいして、ハッと思い出したのです。その業者とは、大事な約束をしてたんだった!
とぼけていたのは、私でした。
文明の利器を持っていても、それを使う人がこれでは、いけませんね。

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新幹線事故
- 2015/07/05(Sun) -
このたびの新幹線火災は、想定外の事故でした。
車両や線路の不具合でもなければ乗員の不注意でもなく、ましてテロでもない。自殺が原因だったからです。
敢えて大惨事を招きかねない手段をとったのは、社会への恨みを訴えるためだったのでしょうか。
火や煙の広がり具合によっては、さらに多くの犠牲者が出たかもしれないと思うと、ぞっとします。

新幹線は、運動エネルギーが大きいことから、その事故は航空機事故にも匹敵する被害が起こりえます。
世の中では、新幹線テロにはどのような対策が必要か、などの議論が湧き上がっています。
自殺願望者にどう対処するか、などという議論は煮詰めようもなく、しょうがないのでテロ対策なのです。

思い出すのは中学生時代に観た「新幹線大爆破」という映画です。これはパニック邦画の先駆けでした。
犯人が高倉健、運転士が千葉真一なら、運転指令は宇津井健、刑事は丹波哲郎に北大路欣也ですよ。

ひかり号が、時速80km以下に速度が下がると爆発するという仕掛けが、当時はとても興味深かったものです。
後のハリウッド映画「スピード」の、爆弾が仕掛けられたバスでも、同じ速度設定が踏襲されていました。

「新幹線大爆破」では、どうしても気に入らなかった部分が、ひとつありました。以下、ネタバレです。

当初、仕掛けられた爆弾の位置がわからず、手が打てませんでした。そこへ政府筋からの非常な命令が・・・
「北九州で爆発したらたいへんだから、その前に、山口県の田園地帯で爆破してしまえ」

ひどい話でしょう。山口県人(当時)として、聞き捨てならない発言でした。
さいわい、私が住んでいた防府からはだいぶ離れた、小月での爆破ということで、ひと安心したのでした。
小月の方、すみません。

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謝るときは誠実に
- 2015/07/04(Sat) -
安倍首相は3日の衆院の委員会で、自民党若手議員らによる沖縄関連の発言に対して、陳謝しました。曰く、
「沖縄の皆さまの気持ちを傷つけるとすればですね、申し訳ないと、このように思っているところでございます」

気持ちは伝わってきますが、残念。もう一歩踏み込んでほしかった。いや内容ではなく、表現の問題です。

野球のボールで窓ガラスを割った少年を連れて、その親が謝りに来て、こう言ったと考えてみましょう。
「おたくの窓ガラスを割ったとすれば、申し訳ないと思っているところです」

「気持ちを傷つけるとすれば」
こんな前提条件を付けると、言い訳がましく聞こえるだけです。真摯な態度には見えません。
「気持ちを傷つけてしまい」
この方がずっと、スッキリします。誠実な印象です。どうせ謝罪するなら、このように言うべきでしょう。

「申し訳ないと思っているところでございます」
発言の相手は沖縄県民ではなく、民主党議員なので、このような客観的な言い回しもやむを得ませんが、
「申し訳ありませんでした」
こう言えば、ずっと素直です。国会での発言は、そのまま国民に対する発言です。沖縄県民も聞いています。

添削後の発言は、こうなります。
「沖縄の皆さまの気持ちを傷つけてしまい、申し訳ありませんでした」

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投票のYES/NO
- 2015/07/03(Fri) -
ギリシャの国民投票が近づいてきました。
「EUやIMFなどが提示した財政緊縮策を、受け入れるべきかどうか」という選択肢への投票です。

チプラス政権は「ノー」に投票するように呼びかけています。
投票用紙には、チェック欄が2つ。上が「OXI」(ノー)、下が「NAI」(イエス)。
緊縮策に反対の意思表示をするために、首相が呼びかけた国民投票ですから、当然「ノー」がメインです。

私がまず驚いたのは、スペルが「NO」に似てるのに、「NAI」が「YES」の意味だというところ。

たぶんギリシャ人は、そのことには驚かないと思います。
でも発音は「ナイ」なのに、意味は「YES」ですよ。それって「アリ」ですか、「ナイ」(by ギリシャ人)。

思い出すのは先週の、米国議会下院での法案可決のニュース映像。
TPP交渉妥結に必要なTPA法案と一括法案とされながら否決され、分離されていたTAA法案の、再可決です。
ていうか、こんな略号ばかり使っていては教育上問題ありと、PTAから叱られそう。

米下院は電子投票です。その掲示板に表示されたのは、「YEA」(賛成)286、「NAY」(反対)138。
議場内では、議員らが「YEA(イエイ)」を連呼していましたが、なんか「イエーイ!」にも聞こえました。

「YES/NO」ではなく「YEA/NAY」だとは、なんとも儀式めいた、古風な感じがします。
おそらく、英国議会ゆかりの言葉なんだろうなと思って調べたら、しかしこれがまた違います。
英下院では「AYE/NO」だそうですね。
「AYE」の発音は「アイ」。議員たちが「アーイ!」と連呼していたら、笑えます。

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柿の木には登るな
- 2015/07/02(Thu) -
季節感がなくて、すみません。先日の「杮落とし」からスピンオフした「柿のネタ」です。タネじゃなくて。

数ある果物のなかで、私があまり食べないのが柿。嫌いじゃないけど、食べなくてもかまわないポジション。
(1)食べ過ぎるとおなかをこわす
(2)柿の木には登るな
思い当たる原因はこの2点。子どもの頃から私は、柿にはあまり近寄らないように生きてきたのです。

「柿が赤くなると医者が青くなる」
柿が色づく頃は、気候も良いので病人が少なく、医者が青ざめる、という意味ですが、困ったことわざです。
「病人が少ない=医者が困る」という「医は算術」的な図式を、さも定説のように言ってほしくない。
医者はいつも、人々の健康を願っているというのに。

それにこの医療費削減の時代、柿の色にもトマトの色にも関係なく、医者はつねに青ざめているのです。

柿は、植物名としては「カキノキ」。学名を調べたら「Diospyros kaki」。「kaki」じゃないですか。
原産地は東アジアで、長江流域か(例の長江です)、日本という説もあるようです。
少なくとも、学名を付けたツンベルグ博士は、日本の柿に対して命名したのでしょう。

それがヨーロッパに伝わり、イタリア語では「cachi(カキ)」。私が先月知ったばかりの、最新情報です。

イタリア語で、スパゲッティ(spaghetti)は複数形、麺が1本ならスパゲット(spaghetto)だとか。
なのでキモノ(chimono)は、2着以上だとキモニ(chimoni)になると。ここまではまだ、理解できます。

ところがカキ(cachi)は、複数形のような語尾なので、1個の柿の場合は、カコ(caco)になるとのこと。
1個の柿に対して、複数形のような語尾でcachiと言うことに、違和感があるんでしょうかね、イタリア人は。

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Apple Musicを始める
- 2015/07/01(Wed) -
うるう秒」ネタを期待された方には、申し訳ありません。3年前にも書いたので、今回はやめました。

Apple Musicが、世界100カ国以上で、6月30日からサービス開始となりました。
時差の関係で、日本でのスタートは今日7月1日から。さっそく「3カ月無料トライアル」に登録しました。

「音楽など聴く時間がない」と言ったのは、どこのどいつだ? ここのこいつです。
実際に使い始めてみて、と言ってもまだ初日ですが、私があらためて思い知ったことを、ひとつだけ言えば、

「聴き放題というのは、時間的あるいは曲数的な意味だけではなく、何でも聴けるという意味もある」

元を取るほど聴く時間はありませんが、手元に音源の無い懐かしの曲を、聴きたい時に聴くことができます。
どんな曲でもいつでも聴けるのであれば、自分が楽曲を所有しておく必要性は、たしかにかなり薄れます。
Apple Musicの数百万のライブラリに含まれない曲だけ、必要があれば別の方法で入手すればいいわけです。

試しに、チック・コリアと、ビル・エバンスと、ブラームスの4番と、マタイ受難曲などを、聴いてみました。
従来のiTunes Storeだと、まず「試聴」して、気に入れば「購入=ダウンロード」する、という手順でした。
ところがApple Musicは、試聴のノリで最後まで、ずっと聴けます。

これが、定額制ストリーミング配信の醍醐味だったんですね。いまさらながら、カルチャーショック。
所有する数百枚のCDのほとんどは、もはやケースから出すことすらなくなるのでしょうか。
CDや楽曲を買うために、これまでに支払ってきたコストが急にもったいなく感じるのは、私がケチだから?

さて、3カ月後に無料トライアルが終わったとき、月980円払ってもApple Musicを続けたいと思うか否か。
初期設定のままでは、3カ月後から課金が始まります。念のため、自動更新を「オフ」にしておきました。

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