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フライングホヌ
- 2019/02/28(Thu) -
FLYING HONU(フライングホヌ)」という愛称の、ANAの新しい旅客機の就航が、近づいてきました。
頭だけ2階建ての「ジャンボ(B747)」よりも大きな、総2階建ての「エアバスA380」という超大型機です。
ANAはA380を日本で初めて3機導入しますが、まず1機、5月24日に成田–ホノルル線に就航します。

前にも書いたように、「ホヌ」というのはハワイでは神聖な生き物とされている「ウミガメ」のハワイ語です。
「亀は万年生きる」と愛称の選定理由を語るANA社長には、「鶴」マークの某社へのライバル心が見えます。

そのウミガメの親子が描かれたフライングホヌの塗装がとても可愛いので、とりあえず私は模型を買いました。
200分の1スケールの、ハワイの空をイメージした「ANAブルー」の初号機です。目と口が可愛いですね。
ただ、昨日からクリニックの受付カウンターに乗せていますが、いまのところ患者さんの反応はいまいちです。

ちなみに2号機は7月1日就航予定で「エメラルドグリーン」、3号機は「サンセットオレンジ」になるとか。
ANAはたったの3機ですが、断トツの最大顧客エミレーツ航空には、すでに100機以上引き渡されています。
例の「ナッツリターン」の大韓航空機も、10機導入されているA380のうちの1機だったようですね。

ところで、A380は大きすぎるので採算面では厳しいらしく、各航空会社は次々に発注を取りやめました。
エミレーツ航空までが発注を大幅に減らしたため、ついにエアバスは先々週、A380の生産終了を決めました。

初号機の就航を目前にしたANAにとっては、青天の霹靂というほかありませんね、航空会社だけに。
そうなる可能性を予測していたのにA380を発注してしまったとすれば、まさに「フライング」ホヌです。

とは言え、さいわい東京–ホノルルはドル箱路線でしょうから、既定路線通り3機とも就航させるのでしょう。
でも、今から華々しくデビューしようという時に生産中止が決まるとは、ANAも出鼻をくじかれたものです。

整備とか修理の面では、将来的にどうしても不利になるでしょう。新品のうちに乗っておきたいですね。

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理性は感情に勝てるか
- 2019/02/27(Wed) -
米朝首脳会談がベトナムのハノイで始まり、トランプ大統領と金正恩委員長が握手をする姿が報じられました。
その米朝両国と密接な関係のある我が国と韓国はしかし、握手もできないぐらいに関係が悪化しています。

日本人はできるだけ冷静に対応しようとするのですが、反日感情をあらわにする韓国人を抑えられません。
いくら歴史的経緯を理屈で説明しても、「被害者」を登場させて感情に訴える手法にには太刀打ちできません。

そんな日韓関係とよく似た「敵対関係」が、日本の国内にも存在します。HPVワクチンを巡る対立です。

「賛成派は『理性』に訴え、反対派は『感情』に訴える」と最近ある人が書いていましたが、まさにそれです。

いくら科学的事実を列挙しても、「被害者」を登場させて感情に訴える手法には太刀打ちできません。
さらに、メディアが被害者側に肩入れして「被害者感情」を煽り、お役所がそれを消極的に支持しています。
その結果、医学的説明や諸外国からの批判が、日本国内では世間に認められにくい雰囲気になっています。

対策を強化しなければ、世界では今後50年間で4400万人以上が子宮頸がんになるとの推計結果が出ました。
ワクチンの接種と検診の実施率を上げれば、今世紀中にほとんどの国で、この病気は絶滅できるといいます。

しかし、先進諸国が「子宮頸がん絶滅作戦」を遂行する中で、日本は独自の理由で作戦を中断したままです。
このままでは何年後か何十年後かに、ワクチン接種を中断したことを日本人は大いに悔いることになります。
一刻も早く、積極的勧奨接種を再開してもらいたい。そろそろお役所も、真面目に仕事してほしいものです。

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辺野古視察ならず
- 2019/02/26(Tue) -
米軍普天間飛行場の辺野古への移設計画は、沖縄県民投票で反対が7割を超えました。
今日はたまたま用事で沖縄に来たので、その辺野古周辺を上空から眺めてみることにしました。

南西諸島の海域は、どこを見ても美しく、沿岸はコバルトブルーです。今日は天気もすごく良かった。
沖縄本島に近づくと、米軍との関係で旅客機は比較的低空を飛ぶので、海岸線がとてもよく見えます。
問題は、辺野古を見るためには、左右どちらの窓側の席に座ればいいのか、ということです。

今後沖縄を訪れる方のために、辺野古を見るための座席指定のコツ(ていうか失敗談)をお伝えします。

まず、飛行機は風上に向かって離着陸するので、その日の風向きを把握するのが第一のポイントです。
過去1週間を調べると、7日前は南風でしたがその後6日連続で北風でした。ならば今日も北風と考えましょう。

北風運用の場合、那覇空港を離陸した飛行機はそのまま東シナ海に向かうので、視察のチャンスは着陸時です。
本土方面から南下して来た旅客機は、いつもいったん沖縄本島を横切ってフィリピン海方面に抜けます。
横切るのは決まって、名護市付近です。それから海上を大きく右に旋回し、南から那覇空港に接近します。

名護市のどの辺りを横切るかによって、辺野古を見下ろすための座席位置(右か左か)が決まります。

調べてみると過去6日間では、辺野古の西側通過が5回、東通過1回。となると左の窓側席(A)をとるべき。
しまった、今日の往路は右の窓側席(K)をとってました。う〜ん、考えが浅かったか。

残念ながら、今日も飛行機は辺野古の西側上空を通過したようで、私は視察のチャンスを逃しました。
まあそれにしても、辺野古付近に限らず沖縄の海は本当に美しいですね。埋め立てるのは実にもったいない。

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自動削除の油断
- 2019/02/25(Mon) -
飲食店やコンビニの従業員が投稿した、不適切で破廉恥な動画が、大問題になっています。
仲間内ではバカ受けして「ヒーロー」だったかもしれませんが、表沙汰になった途端に奈落の底です。
こうなることがわかってりゃやらなかったのでしょうけど、後の祭りです。社会的に裁かれるしかありません。

自動的に消えるInstagramの「ストーリーズ」が、不本意な動画拡散の原因だったとも言われています。
油断してましたね。消えるよりも前に誰かが保存してネットに拡散させたら、もう2度と消せないのです。
悪質で反社会性の高い動画であればあるほど余計に複製されて、加速度的に拡散してしまいます。
もはやどのような力を持ってしても削除できず、ネットの海原で永遠に漂い続けることでしょう。

このような悲劇を防ぐためには、最初からそんな動画を作らないことです。
そしてこれは動画に限らず、写真でも文章でも同じこと。何らかの「表現」は必ず、責任を伴うわけです。

かくいう私は、InstagramもTwitterもやってません。やってるのはFacebookだけです。
しかしFacebookでは、当ブログへのリンクを張るか、限られたグループ内で投稿をするぐらいのものです。
もちろんそのグループ内投稿だって、公序良俗に反したり、誰かを攻撃したりするものでもありません。
Facebookは完全に実名投稿ですから、そもそもあまり恥ずかしい記事は書けないのです。

もともと私は、匿名での言論活動が嫌いです。あとで正体がバレて恥ずかしい思いをするのがイヤだからです。
最初から実名で、ネットで世界中に拡散しても構わないぐらいの気持ちで書いています。
ただ、その気持ちとは裏腹に、読者はあまり多くないようです。誰かが拡散してくれてもいいんですけど。

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『妻のトリセツ』
- 2019/02/24(Sun) -
話題の本『妻のトリセツ』(黒川伊保子著)を、焼肉店で順番を待つ間に読破しました。
グイグイ引き込まれるように読めた、と言うよりも、内容が少々薄っぺらなので、すぐに読めるのです。

「夫婦あるある」的な部分も多いのですが、その「ステレオタイプ」な記述がだんだんイヤになる本です。

そう思っていたら、黒川氏が監修したグリコの子育てアプリの宣伝サイトが、炎上しているそうですね。
利用者から「女性を馬鹿にしている」との批判が相次いだため、グリコはサイトを取り下げたとのこと。
報じられたそのサイトを見てみたら、「トリセツ」と同じ内容が書かれてるじゃないですか。

この本は女性からの批判が多いそうです。著者が男性だったら大ブーイングだったことでしょう。
男からすれば参考になる部分もわずかばかりありますが、女性がこれ読んだらイヤだろうなと思いますね。

ちなみにわが家では、家人はこの本を読もうとしません。「タイトルがすでに気に入らん」そうです。

性別でも血液型でも県民性や国民性も、ステレオタイプな見方は面白いですが、科学的根拠には乏しいもの。
納得できるものには「あるあるっ!」と賛同し、そうでないものは左へ受け流す(古い)程度のものです。

ある脳科学者は「男女の平均に差が出ることはあるが、個人差の方が大きい」と言ってます。まさにそれです。
面白おかしく書いとけばいいものを、説教じみて断定するものだから、私は読んでてむかついてくるのです。
でもそれって、どんな著述にも言えることですかね。・・・他山の石としましょう。

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ついさっきの出来事
- 2019/02/23(Sat) -
いつも使っている電子カルテ用のパソコン7台のうち4台は、毎朝自動的に起動するように設定しています。

そのうち1台のMacでは、いつも画像診断ソフトが立ち上がっています。そのように設定しているからです。
デスクトップ上にそのソフトが常時開いていると邪魔なので、左上の「赤ボタン」をクリックして閉じます。
この操作をWindowsで行うとソフトが終了してしまいますが、Macの場合はソフトの起動状態が保たれます。

話はココから。じつは最近、不思議なことが起きるようになりました。
赤ボタンで閉じたはずの画像診断ソフトが、ときどき、ていうかほぼ毎日、また開いているのです。
「あれ?、さっき閉じたばっかりなのに・・・」と心の中でぼやきつつ、また閉じる操作をします。

私の設定ミスか、Macのトラブルか。まさかウイルス?
いや、そうではありませんでした。システムのログを見て、ついに真実がわかったのです。
「さっき閉じたばかり」と思っていた操作は、じつは前日の朝に行った操作でした。
前日のことを、ついさっきの事のように思ってしまっていたわけです。それも、毎日のように。

最近、時間の過ぎゆくスピードを、とても速く感じます。これは例の「ジャネーの法則」によるものです。
昨日のことをついさっきのように感じ、1年前のことを先月のように思うのは、みなこの法則で説明できます。

しかし、過去と現在との時間間隔が正しく把握できなければ、それは一種の失見当識と言えるかもしれません。
曜日を間違えることなど日常茶飯事です。もちろん、健忘力は着実にアップしています。
これらのことで、今後他人様にご迷惑をおかけするかもしれませんので、今のうちにお断りしておきます。

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座席は2階中央やや左で
- 2019/02/22(Fri) -
佐渡裕を見るため、ってわけじゃないけど(それもあるけど)、また「夢ホール」に行って来ました。
今日は「日本センチュリー交響楽団」のコンサートでした。指揮は佐渡裕、ピアノは反田恭平。演奏曲は2つ。

(1)ラフマニノフ作曲、ピアノ協奏曲第3番
(2)ドボルザーク作曲、交響曲第9番「新世界より」

ラフマニノフのピアノ協奏曲は、辻井伸行&佐渡裕の第2番を日頃よく聴きますが、実は3番の方が好きです。
それはたぶん、デイヴィッド・ヘルフゴットの生涯を描いた映画『シャイン』の影響でしょう。
反田恭平のピアノはとても力強くて良かったのですが、私の位置からは鍵盤と手が見えないのが残念でした。

最高の演奏だったので、演奏終了直後に間髪を入れず盛大な拍手が起きましたが、それはもう構いません。

新世界は、中学時代に大好きで飽きるほど聴いた曲です。実際飽きたので、その後ずっと聴いてませんでした。
気がつくともう40年以上、聴いてなかったかもしれません。今日がその、40何年ぶりでした。
4楽章すべて好きですが、とくに第2楽章の中間部の短調部分の途中に、私の琴線に触れるポイントが来ます。
そのコントラバスのピチカートを聴くと、中学時代には泣きそうになっていました。今日は、こらえました。

今回、チケットを買うのが遅れて、2階席のやや右寄りしか取れませんでしたが、音響的には良い位置でした。
それに2階は演奏者全員の顔が見えるのがいい。各楽器のソロパートの時には、奏者に集中して聴けました。
佐渡裕のダイナミックな指揮は期待通り。ホルンの女性もフルートの女性も、良い仕事してました。
次からも2階席のチケットを購入しようかと思います。もちろん、ピアノがあるときは中央やや左寄りです。

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術後せん妄による冤罪
- 2019/02/21(Thu) -
患者にわいせつ行為をしたとして逮捕・起訴されていた外科医に、東京地裁は昨日、無罪を言い渡しました。
その理由は2つ。
(1)被害を訴えていた女性は麻酔覚醒時のせん妄の状態にあり、証言の信用性に疑問がある
(2)科捜研のDNA鑑定とアミラーゼ鑑定の信用性に疑問がある

女性が何を述べようと、科捜研の鑑定がどうであれ、真実を知っているのは男性外科医ただ1人です。
検察や弁護側や、裁判官も鑑定人もメディアも私も、実際のところ真実は知りません。

ですが、報道された情報から考察した私の個人的意見を言わせていただくなら、やはり冤罪だと思います。
少なくとも、さまざまな疑問点が出てきた状況では、「疑わしきは被告人の利益に」であるべきです。

今回の一件でタチの悪いことは、女性が幻覚を元に証言していた可能性があるということでしょう。
女性は自分の「記憶」を頼りに、迫真性のある出来事を具体的に述べるので、どうしても説得力があります。
さらに、科捜研の鑑定によって、その女性の証言が「立証」されたのでした。

ところがその科捜研の鑑定には、大事な証拠を破棄するなどの不自然な点や疑問点が見つかりました。
それに対して弁護側鑑定人らが呈した疑問に、裁判所が珍しく(?)耳を貸した形です。

幻覚を元に証言されることの恐ろしさに加えて、捜査機関が証拠をねじ曲げる怖さも感じる事件でした。
男性医師に落ち度があったとすれば、せん妄状態の患者を、1人で診察したという点につきます。

女性は判決に対して憤っているとのこと。彼女にとって男性医師のわいせつ行為は「事実」だからでしょう。
せん妄対策は医師のためだけでなく、患者にとっても重要なことです。

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「キムリア」承認へ
- 2019/02/20(Wed) -
厚労省の審議会が今夜、免疫細胞を活用して白血病を治療する新薬「キムリア」の製造販売承認を決めました。
一部の白血病に高い治療効果があることがわかっていて、日本での承認が待ち望まれている薬のひとつでした。
ただし、すでに実用化されている米国では、投与1回あたり約5,200万円の超高額薬として知られています。

早ければ来月にも正式承認される見通しのキムリアは、はたしてどのような薬価になるのでしょう。
オプジーボ」のときにも書いたように、超高額医薬品の導入には難しい問題があります。

・保険適用とすれば、高額療養費制度によって患者負担には上限があるため、医療財政が破綻しかねない
・自由診療とすれば、大金持ちしか使えない薬になってしまう
・薬価を下げれば、製薬会社に打撃が大きく、新薬開発のモチベーションを失いかねない

一般に、この3つを同時に解決するのは難しいとメディアは解説してますが、私は策があると思います。
それは、保険診療と自由診療の選択制度です。それぞれに割り当てる薬剤数を調整すればいいのです。

・保険診療を望む方には、ある程度「順番待ち」をしていただき、また高額療養制度の上限も少し引き上げる
・自由診療を望む方には、順番待ちに優先権を与えるかわりに、本来の薬価よりも割増料金とする
・薬価の決定基準を見直し、メーカーが許容できる範囲で薬価を引き下げる

つまり、一般患者とお金持ちとメーカーとの間の「三方一両損」で解決しようという「大岡裁き」です。

医療財政も大事ですが、お金のことは官僚や政治家がなんとか策を考えてください。
それよりも、新薬開発のやる気をそいではなりません。将来を考えたら、医学の進歩を妨げるのが最悪です。

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コンサートの拍手
- 2019/02/19(Tue) -
日本フィルハーモニー交響楽団の演奏会に行ってきました。クラシックに限らず、コンサートは久しぶりです。
場所は「市民会館シアーズホーム夢ホール」。正式名称が長い。

日本フィルは今月、九州各地(10カ所)でロシア系の曲などを演奏して回っています。今日の演奏曲は3つ。
(1)ムソルグスキー作曲/リムスキー・コルサコフ編曲、前奏曲「モスクワ川の夜明け」
(2)チャイコフスキー作曲、ピアノ協奏曲第1番
(3)ムソルグスキー作曲/ラヴェル編曲、組曲「展覧会の絵」

やはりコンサートって、いいですね。今日はあらためて、ダイナミック・レンジの広さに恐れ入りました。
ド迫力の金管楽器に圧倒され、打楽器が腹にとどろいたかと思えば、遠くからトライアングルのかすかな響き。
それらがすべて、手前で激しくうねるバイオリンの波の向こう側に、明瞭に聴き分けられます。

1曲目は私もよく知らない曲で、静かに終わったので、聴衆は拍手するタイミングを逸してしまいました。
指揮者が振り返りながら、あれっ、と苦笑いしていたのには、申し訳なく思いました。

2曲目は有名です。こんどは第1楽章が終わった時点で、拍手が巻き起こってしまいました。
指揮者はしょうがないのでいちど振り返って軽く一礼。これは少々恥ずかしい展開ですね。

3曲目は、誰も間違いようがない終わり方。もちろん感動的。ただちに拍手とブラボーの声が響きました。
がしかし、残響音が消えるまであと2秒、できれば3秒、待ってほしかった。これがいちばん残念でしたね。

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熊本は医師多数県
- 2019/02/18(Mon) -
医師不足の原因として、地域による偏在と診療科による偏在が、以前から問題視されています。
後者の方が重大だと私は思いますが、厚労省はとりあえず、前者についての対策を打ち出そうとしています。

「人口10万人対医師数では、医師の偏在の状況を十分に反映した指標となっていない」というのが前提です。
厚労省は、医療需要・将来人口・地理・患者の流出入・医師の年齢性別などを踏まえた指標を算出しました。
そしてその指標を元にして、「医師少数県」16県と「医師多数都府県」16都府県が指定されました。

「医師少数県」は、最も少ないのが岩手、その次に少ないのが新潟だそうです。
以下、青森、福島、埼玉、茨城、秋田、山形、静岡、長野、千葉、岐阜、群馬、三重、山口、宮崎。

「医師多数都府県」は、最も多のが東京、その次に多いのが京都。
以下、福岡、沖縄、岡山、大阪、石川、徳島、長崎、和歌山、鳥取、高知、佐賀、熊本、香川、滋賀。

わが熊本県は、医師多数県に含まれていますが、それも含めて、少数県と多数県の顔ぶれは微妙ですね。

東京周辺の埼玉・茨城・千葉は医師少数県です。
高齢化率の高い地域や患者流入の多い地域では医療需要が高く、医師不足と評価される傾向があるとのこと。
医師の高齢化率が高くても、医師供給が少ないとみなされると厚労省は考察しています。

それじゃあ、医師多数県の熊本は、若者が多いか患者が流出してるのでしょうか。どうもピンときません。
どっちにしても、厚労省がこねくり回した統計の数値を鵜呑みにする国民など、いま誰もいませんけどね。

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診療時間を変更します
- 2019/02/17(Sun) -
つるはらクリニックは4月から、診療時間を変更します。この場を借りて告知(第一弾)させていただきます。

まず、現時点での診療時間は、以下の通りです(ただし、冬場は休憩時間を適宜短縮しています)。
【月・水・木】 午前9時〜12時、午後3時〜7時、(予防接種は午後2時〜3時)
【土・日・祝】 午前9時〜12時、午後3時〜5時、(予防接種は午後2時〜3時)

これを以下のように変更します。
【月・水・木・土・日・祝】 午前9時〜12時、午後2時〜6時、(予防接種は午後1時〜2時)

平日の診療はこれまでよりも1時間早く終わり、土日祝日の診療は1時間遅く終わることになります。
休診日が火曜日と金曜日であることは、変わりません。これまで通りです。

患者さんのメリットは、土日祝日の診療が長くなることですが、平日の診療が早く終わるのはデメリットです。
両者をプラマイゼロだとは言えませんが、実態に即した診療時間の変更とご理解いただければ幸いです。

日曜祝日の診療終了時刻がいつも超過気味なので、最初から長めの診療時間にしてしまおうというわけです。
しかし昨今の「働き方改革」の趣旨を重視すれば、労働時間(または拘束時間)の総計は増やせません。
そのため、平日の休憩時間を短縮して、そのぶん診療終了時間を1時間早めさせていただくことにしました。

平日は夕方6時台にも診療しているから助かる、という方が何人もいることは承知しています。
しかし日曜祝日に夕方まで診療を行っていることもまた、多くの患者さんに喜ばれています。

今回は、開院当初半ドンだった火曜日を休診日にした2010年1月以来の、診療時間の変更です。
平日の夕方に来院されることが多かった方々には、来院の際に個別にご説明しているところです。
皆様にはご不便をおかけしますが、ご理解のほど、よろしくお願いいたします。

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マイナンバー保険証
- 2019/02/16(Sat) -
政府は「マイナンバーカード」普及のテコ入れに、健康保険証として利用する政策を(急に)進めるようです。
カードの交付実績はたったの12%ですか。でしょうね。こういうのが好きな私ですら、作ってませんから。

早急にまず、国会議員と官僚の方々のカード所有率を調査していただきたいものです。サンプル調査不可です。
自民党の先生方はもちろん、所有率100%なんでしょうよね。

健康保険とは、被保険者 (患者) の医療費の一部を、企業や自治体などの団体 (保険者) が負担する仕組みです。
そして健康保険証は、その患者の医療費の一部を、その保険者が負担することを証明する、会員カードです。

「私の医療費は、コレコレの団体が7割ほど後払いしますから、今日私は3割分だけしか払いませんよ」
そのように明言しなくても、提示するだけで全国の医療機関の窓口で割引してもらえる、特別な会員証です。

医療機関はその会員証を信じて値引きするのですが、ときどき、無効な保険証をもってくる人がいます。
会社を退職したのに元の保険証を使う人などです。見かけ上は有効期限内の保険証なので、区別がつきません。
こういうのを「資格喪失後受診」といい、医療機関と保険者の間で無用のトラブルが発生する要因となります。

マイナンバーカードが保険証になれば、このような問題は解決するのかもしれません。
もちろん、会社の雇用情報や退職情報がリアルタイムでマイナンバーに紐つけられることが前提です。

そもそも、顔写真のない保険証を信用して本人確認もせずに診療を行う現状にも、問題があります。
その意味では、マイナンバー保険証には期待できますが、読み取り端末などの設備投資には不安があります。
医療機関には一定の助成が出るのか、あるいは「マイナンバーカード読取体制等加算」などが新設されるのか。

様々な種類がある保険証をマイナンバーカードで統一すれば、医療事務の仕事は少し楽になります。
ただ、医療機関や保険者にとってはメリットがあっても、被保険者(患者)にメリットがあるのでしょうか。
いまの保険証が使える限り、保険証としても使えるマイナンバーカードを作る必要性は感じませんよね。

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システム更新でトラブル
- 2019/02/15(Fri) -
東海道新幹線の券売機トラブルが、今朝から続いており、現時点ではまだ完全には復旧していません。
「新幹線自由席の往復券を買おうとすると券売機が作動しなくなる」というのがその「主症状」のようです。
JR各社の券売機が1つの管理システムにつながっているため、トラブルの規模が全国に広がりました。

原因は、ダイヤ改正に向けた更新プログラムのバグです。システムの更新はつねに、リスクをはらんでいます。

病院関連で記憶に新しいもので言うなら、昨年7月に起きた倉敷中央病院のシステム障害でしょうか。
電子カルテなどが朝から使えなくなり、その日は外来診療も救急患者受入も取りやめとなりました。
原因は、前夜からのネットワーク更新作業でした。暫定的に旧システムに戻すことで、翌日は復旧しました。

MacのOSは、ほぼ毎年新バージョンが登場していますが、すぐに更新するのを控えるのが鉄則です。
メジャーバージョンアップから少し経過して、バグが修復されたバージョンが出るまで待つべきです。

わが家のリビングのテレビが数年前のある日、まったく映らなくなったことは以前書きました
原因は自動アップデートされたファームウェアのバグ。全国一斉に、同型機で同じトラブルが起きたようです。

電子カルテも、診療報酬改定時などの大きなプログラム更新の直後には、しばしばトラブルが起きます。
メーカーは十分チェックしたのでしょうけど、多くのユーザーが利用してやっと発見できるバグもあるのです。

その診療報酬改定で昨年新設された「妊婦加算」は、今年から凍結されています。文字通りフリーズです。
「妊娠の継続や胎児に配慮」するのが目的の妊婦加算でしたが、妊婦本人にとっては負担増でしたからね。
この妊婦加算のドタバタも、制度設計に考えが足りなかったという意味では、システム障害の一種でしょう。

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薬に発がん物質混入
- 2019/02/14(Thu) -
ファイザー製の高血圧治療薬「アムバロ配合錠」から発がん物質が検出され、自主回収が始まっています。
どうしてそんなことになるのか。血圧下げて癌になったのではたまりませんね。

アムバロ配合錠には、2種類の降圧剤「アムロジピン」と「バルサルタン」が「配合」されています。
そのうちのバルサルタンの「原薬」から、発がん物質NDEAとNDMAが検出されたようです。
この原薬は、ジェネリックメーカーの世界最大手「マイラン」のインド工場で製造されたとのこと。

バルサルタンというのは、数年前に論文不正問題で有名になった、あの薬(商品名「ディオバン」)ですね。

そのバルサルタンの発がん物質混入騒動と言えば、実は「あすか製薬」が先輩格です。
昨年7月、あすか製薬の「バルサルタン錠」にNDMAが混入していたため、販売中止・自主回収となりました。

そこで厚労省が他社にも品質管理を確認させたら、ファイザーの薬からも見つかったというのが経緯です。
となると、あすか製薬とファイザーは同一の原薬を使っていたのか、と考えるのが自然ですね。

ところが、あすか製薬のサイトを見ると、原薬の製造元は中国の「浙江華海薬業股彬有限公司」とあります。
ファイザーの原薬は「インド製」ですが、あすかは「中国製」。別会社だったか。
いやいや、中国インド国境未確定地域に存在する工場なら、インド製とも中国製とも言えるじゃないですか。

残念ながら、浙江華海薬業を調べてみると、原薬工場は浙江省と江蘇省の2カ所。いずれも東シナ海沿岸部。
う〜む。中印国境未確定地域説、崩れたり。
それらの工場を「視察」しようと、グーグルマップを見たんですけど、ストリートビュー不可でした。
中国国内はストリートビューでは見れないんですね。そのことに今日はいちばん驚きました。

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「がっかり」発言
- 2019/02/13(Wed) -
白血病と診断された池江璃花子選手についての、桜田義孝・五輪相の失言が、激しく叩かれています。
「がっかりしている」「盛り上がりが下火になる」との発言を批判され、桜田氏は今日、謝罪撤回しました。

ただ、問題の桜田発言全体を聞いてみると、報じられているほどの悪質さがない点に気づきました。
メディアや野党が非難している発言は、一部のみを切り取った感が否めません。
桜田氏が何のメモも資料も見ないで、自分の言葉で語っていた昨日の発言を、テープ起こししてみました。

(以下、桜田発言)
まあ正直なところびっくりしましたよね、聞いて。えー、本当に。まあ病気のことなんで、まあ早く治療に専念していただいて、一日も早く元気な姿に戻ってもらいたいというのが、私の率直な気持ちですね。

そう、金メダル候補ですからね。日本が本当に、期待している選手ですからね、本当にがっかりしております。で、やはり早く治療に専念して頑張っていただきたい。また、元気な姿を見たいですよ。

いやあ、日本が誇るべきスポーツの選手だと思いますよね。やっぱり本当にわわわれが誇りとするものなので。やっぱり最近水泳が非常に盛り上がってる時でもありますし、まあオリンピック担当大臣としてはオリンピックで水泳の部分がね、非常にこう期待してる部分があるんですよね。1人こうリードする選手がいると、みんなその人につられて全体が盛り上がりますからね。そういった盛り上がりがね、若干下火にならないかなと思って、ちょっとそれを心配してますよね。

ですからまあ我々も一生懸命頑張っていろいろな環境整備もやりますけども、とにかく治療に専念して元気な姿を見せていただいて、またスポーツ界の花形として頑張っていただきたいというのが私の考えですね。

とにかく治療を最優先にして元気な姿を見たい、また頑張っている姿を我々期待しています、ということです。
(以上、桜田発言)

そう悪い文脈じゃないんですけど、配慮を欠く表現はあります。こういうのを「失言」っていうのでしょうね。
やたらに頑張れ頑張れと連呼するのも、無神経な気がします。全体に、しゃべりすぎですね。

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ネットで宝くじ購入
- 2019/02/12(Tue) -
私はめったに買わない宝くじですが、いつの間にかネットで買えるようになってますね。調べてみました。

(1)宝くじのサイトにアクセスして、新規会員登録をする
最初に1回行うだけですが、そこそこ面倒くさい。しかも、私がよく使うクレジットカードが使えません。

(2)すべての宝くじが、同時に、任意の条件で、24時間購入できる
連番やバラが、自由な組み合わせで好きなだけ買える。「3連バラ」なんてのもある(三段腹ではない)。

(3)単発の「通常購入」のほか、指定した設定で「継続購入」もできる
継続購入期間は自動延長も可能なので、事実上、無期限に宝くじを買い続けられる仕組みです。

(4)購入しても、紙の宝くじが送られてくるわけではない
考えてみたらそうなんでしょうけど、購入した宝くじの番号は、専用サイトで確認できるだけなんですね。

(5)当せん金は自動的に、受取口座に振り込まれる
抽せん結果を確認しようがしまいが、当せんすれば当せん金は振り込まれます。受け取り忘れはありません。

つまり、こういうことですか。
発売日をいちいち気にしなくても、すべての宝くじを自動的に忘れず買い続けられて、紛失の心配も無い。
当せんしたかどうかを知る必要がないので、抽せんのたびに一喜一憂しなくても済みます。これは気が楽。
宝くじの存在など忘れてしまっても、くじの購入と当せん金受取は、自動的に確実に永久に続けられるのです。
え〜っと、宝くじの楽しみって、どこにあるんでしたっけ?

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記念する日
- 2019/02/11(Mon) -
1年前の今日、長女の結婚式が行われたことは、私事ながら当日のブログに書かせていただきました。
いま読み返してみると、どうしてこのような個人的な内容を掲載したのかと、恥ずかしくてたまりません。
その日はそういう気分だったのでしょう。まあ、これも記念です、思い出です。

披露宴会場だった福岡のホテルにおいて、娘ら夫婦は今夜「結婚式記念日」(?)の食事会をするそうです。
なるほど、厳密には「結婚記念日」じゃないわけだ。入籍したのはその前年の11月22日だったから。

しかし、入籍日も大事ですが、結婚を皆で祝った挙式・披露宴の行われた日も、重要な記念日のはず。
ならば前者を「結婚記念日」、後者は結婚したことを記念した日として「結婚記念の日」とするのはどうか。

というわけで、見え透いた前ふりが長くなりましたが、今日は「建国記念の日」なんですよね。

「建国した日」とは明言せず、「建国した日本が今あることを記念した日」という解釈もできる名称です。
前にも書いたように、自民党と社会党の妥協の産物です。

なぜそれが2月11日なのか、という点については興味深いところですが、それも前に書いたので割愛します。
それよりも、今朝の日経のコラムが面白かった。
「外国のスパイを疑ったら、建国記念の日の由来を尋ねよ」という引用。答えられたらスパイだそうです。

スパイの方には申し上げておきますが、日本人が日本のことを何でも知ってると思ったら、大間違いですよ。

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悪夢の切迫劇
- 2019/02/10(Sun) -
眠って見る夢の定番といえば、何かの課題や締切に追われるような「切迫劇」でしょうか。私はよく見ます。

経験の少ない難手術の執刀にプレッシャーを感じながら、準備(手洗い)をするシーンなどがそれです。
目が覚めて、いま自分が心臓外科医ではないことを思い出し、正直に言えば少しホッとします。

準備が間に合ってない学会発表では、会場ホテルのロビーで必死にプレゼン用のスライドを作ってたりします。
PCプレゼンになってからは現地で作業ができるものだから、余計に準備がギリギリになってしまうのです。

試験日の直前になって「あ、日本史勉強するの忘れてた!」と顔面蒼白になる夢は、毎年見てる気がします。
受験とは無関係のいま、日本史はとても好きな分野なのに、当時は苦痛のタネだったのでしょうね。

そのような、昔の苦労に由来する夢はよく見るのに、最近の出来事があまり夢に出てきません。
夢のインパクトが少なく、覚醒しても安堵感がないために、記憶に残らないのかもしれません。

「悪夢を見る」という副作用で知られる新しい睡眠剤が、私の知るところでは2つあります。
従来の睡眠剤は夢を抑制しますが、新しい薬では抑制しないので、夢をよく見るようになることは確かです。
そして夢をたくさん見たとき、その中でもとくに悪夢が記憶に残るのでしょう。

患者さんに処方すると何人かに1人は、その悪夢の副作用が原因で、もう2度と飲みたくないと訴えます。
いったいどんな夢を見たのか、患者さんに尋ねても、あまり詳しくは教えてくれません。

私は生まれてこの方、睡眠剤に類するものは一度も飲んだことがありません。そして夢はよく見ます。
もしも私が件の睡眠剤を飲んだ場合、悪夢にうなされるのか、それとも日頃と同程度の夢を見るだけなのか。

人体実験をしてみたい気もしますが、たぶん何も変わらないでしょうね。毎晩やたらに夢を見てますから。

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アロマテラピー
- 2019/02/09(Sat) -
「アロマテラピー」と「アロマセラピー」を、放送用語として両者同等に推奨すると、NHKが決定しました。
「放送用語委員会」の議論に異を唱えるわけではありませんが、できれば「テラピー」優位としてほしかった。

「テラピー」はフランス語読みであり、「セラピー」は英語だと、Wikipediaなどには書かれています。
しかし “therapy” という英語だって、その発音が「セラピー」と「テラピー」のどちらに近いかは微妙です。

業界団体はどちらを使ってるのか、「日本アロマ環境協会」のサイトを見たら、表記には混乱がありました。
「アロマテラピー」と書いておきながら、それを行う資格者を「アロマセラピスト」としているからです。

「セラピー」や「セラピスト」という外来語は、「アロマテラピー」よりも前から存在し、定着しています。
「アロマテラピスト」と言うべきところが、「セラピスト」に引きずられてしまうのでしょう。
もしかすると将来は、「アロマセラピー」が優位になっていくのかもしれません。

医者の世界には「ムントテラピー」という言葉があります。実際には、その短縮形の「ムンテラ」を使います。
「ムント(Mund)」はドイツ語で「口(くち)」の意味。「テラピー」は、この場合ドイツ語読みです。
本来は対話による治療を意味するのかもしれませんが、日本では通常、術前説明のような場面を指します。
今風に言えば「インフォームドコンセント」ですが、その事務的な言葉よりも、私は「ムンテラ」が好きです。

勤務医時代、手術の前には、病状や術式と起こりうる合併症について、患者と家族に詳しくムンテラしました。
心臓の手術は命に関わる一大事なので、極めて詳細かつ厳しい説明を行うのです。
私はそのとき、いつもふと思い出す音楽がありました。バッハの教会カンタータ147番(のコラール)です。

ドイツ語で、 “Herz und Mund und Tat und Leben.” (心と口と行いと命で)という名がついた曲です。
心臓に対して、ムンテラして、手術を行い、命を助ける、そのようなイメージと重なると私は思ったのです。

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緊急暫定ブログ
- 2019/02/08(Fri) -
当ブログは、ご存じの様に2012年の4月以来、毎日連続投稿中ですが、いつも中断の危機におびえています。

奇しくもちょうど1年前と同じトラブルが本日発生し、現在もなお、非常に不安定な状態になっています。

ブログ管理サイトへのログインで、「セキュリティ低下」アラートが出たところから、それは始まりました。
日頃はブログ投稿に使っていないMacでログインしたのが、「二段階認証」を求められた原因か?
そこで「認証用コード」が送られてくるのを待つわけですが、待てど暮らせど届きません。

他のMacでログインしても同じ。これはマズい。サポート宛にメールするも、なかなか返信が来ない。
パスワードが間違っている可能性を考えて(←実は間違ってました!)、パスワード再発行ボタンをクリック。
ところがその受信用アドレスを入力すると、登録メールとは一致しません、とのアラートが出る。

パスワードは、昨年のトラブルの際に変更したことを忘れていました。
じゃあ、日頃はどうしてログインできていたのかと言えば、Macのパスワード自動入力設定のおかげです。
いちど入力したIDとパスワード等は、同じApple IDのMacでは全部、自動入力される便利な機能です。
今日はたまたま、「慎重に手入力」したものだから、間違って古いパスワードを入力してしまったのです。

さらに先日、登録アドレスを変更した際にも、間違って入力していたことが発覚しました。
たまたま登録画面をクリップ保存していたのですが、その画像を見ると、アドレスのスペルを間違ってる!
慌ててメールアドレスの変更手続きを行い、やっと二段階認証が完了し、管理サイトにログインできました。

でもなんか、自信が無いのです。このままログアウトしたが最後、また認証トラブルが勃発するんじゃないか。
というわけで、このログインのまま、いったんブログを投稿しておきます。
こんなに早い時間帯の投稿には、ワケがあるのです。まあ中途半端な投稿は、いつものことですが。

(追記)その後ログアウトし、再ログインする際にもトラブル発生。不安定な状態のまま、現在に至ります。

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森羅万象担当大臣
- 2019/02/07(Thu) -
「森羅万象担当大臣」といえば、安倍首相のこと。年末なら、流行語大賞に滑り込めたネーミングですね。
毎月勤労統計不正問題で、特別監察委員会の報告書を読んでない安倍首相の、次のような答弁が話題です。

「総理なので森羅万象すべて担当している」「さまざまな報告書すべて精読する時間はとてもない」

森羅万象を担当しているので忙しくて、細部にまでは目が行かないという、やや矛盾した趣旨の発言でした。
宇宙に存在する細部まで全てを含めて森羅万象というはずなのに、やや手抜きの担当大臣のようです。

まあ、比喩的に用いた言い訳言葉なので、どうでもいいと言えばどうでもいい話ではあります。
総理大臣は仕事の範囲が広すぎて、細かいことをいちいち聞かれても答えられんわい、ということでしょう。

安倍首相だけでなく、歴代の首相が何人も、自分が森羅万象を担当している旨を公言しているようですね。
日本の総理大臣というのは皆さん、そのような自覚をお持ちだったのでしょう。

ところで「森羅万象」と聞くと私は、学会発表用のスライド作りで苦労した90年代後半を思い出します。
原稿を撮影したフィルムを写真店に出す時間がない時、病院内の設備を使って自分で現像していました。
その際に、いつも使っていたのが「コニカクローム・森羅(しんら)」という、リバーサルフィルムでした。
「森羅現像」が「森羅万象」に似てるなあ、と思いながら、夜中に1人で現像していたのを思い出します。

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子どもを産まなかった問題
- 2019/02/06(Wed) -
「子どもを産まなかった方が問題だ」と言った麻生財務相が、また叩かれています。
「年寄りが悪いという変な野郎がいっぱいいるけど、間違っていますよ」という前段に続く発言でした。

以前にも書いた、次のような某校長の問題発言を思い出しました。
「女性にとって最も大切なことは、子どもを2人以上産むこと」

麻生氏も某校長も、その舌足らずで配慮に欠ける表現はたしかに問題ですが、趣旨は正しいと私は思います。

高齢化問題とは、若い人たちの数が減ったために、相対的に高齢者の割合が増えた結果にすぎません。
何年も前から予測できたことなのに、子どもを増やすための手を打たなかった少子化問題の方こそ重要です。

これを、「日本人が子どもを産まなかったのが問題だ」というのが、麻生氏の真意だと私は思います。
ただ残念なことに、何を言っても悪い方に解釈されてしまうのは、麻生氏の不徳の致すところでしょう。

「子どもを産まなかった」のは個人の問題ではありません。価値観は多様であり、尊重されるべきです。
日本全体として、子どもが増えていないことの責任は、国(政治家や官僚)にあります。

国は早急に、明日にでも、日本の子どもを増やすための政策を打ち出さなければなりません。
たとえば、日本の女性の命や子宮を毎年失なわせている病気があります。子宮頸がんです。
その予防ワクチンの積極的勧奨接種を、明日にでも再開しませんか。国が決断すれば、すぐにできることです。

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ゾフルーザ首位
- 2019/02/05(Tue) -
抗インフルエンザ薬「ゾフルーザ」の、昨年10〜12月の国内販売シェアが47%だと聞いて、驚きました。
当院での処方人数の割合は、正確に集計したわけではありませんが、イナビルとタミフルが大半だからです。
子どもへの処方が当院では多いこともあって、現時点で錠剤しかないゾフルーザの処方割合は多くないのです。

抗インフルエンザ薬として何を処方するかには医師の裁量が大きく、患者の選択は医師に誘導されがちです。

「今シーズンは1回飲むだけで済む新薬が人気ですね。実際、早く良く効く印象がありますが、どうします?」
と勧められたら、ゾフルーザを選ぶ方が多いでしょうし、
「新薬は値段が高いのと、耐性ウイルスが出て薬の効きが悪い問題も報じられてますが、どうします?」
と説明されたら、従来の薬でお願いします、となるかもしれません。

患者さんがどの薬を希望しているかを察知し、その薬がまさにオススメです的な説明をするのが最善ですかね。

ゾフルーザの値段だけが引っかかるという方には、イナビルとの差額は3割負担で150円です、と説明します。
体重80キロ未満の方なら、両者に大きな価格差はないのです。ていうか、もともとイナビルも高いのです。

効くのなら安い方がいいな、という方なら、迷うことなくタミフルのジェネリックをお勧めします。
もしも80キロ以上の方なら、ゾフルーザとの価格差は7倍以上、3割負担で2400円以上の差が生じます。
でも逆に、80キロ以上の方がよく効く薬をくれと言うのなら、体重比例で処方できるゾフルーザが有利かも。

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風疹第5期接種
- 2019/02/04(Mon) -
2月4日は、2(ふう)4(しん)で「風疹の日」だそうです。
妊娠初期に風疹ウイルスに感染すると、胎児が「先天性風疹症候群(CRS)」になるおそれがあります。
そんな子どもの出生をゼロにすべく、「 “風疹ゼロ” プロジェクト」という啓発運動が立ち上がっています。

しかし先日、埼玉県で生まれた赤ちゃんがCRSと診断されたと報道じられました。
2012〜13年の風疹流行時には45人のCRSが確認されましたが、昨年来の流行では今回のケースが初めて。
これを、たった1人と考えるのは間違いです。様々な努力の結果、やっとここまで減っているのです。

“風疹ゼロ” プロジェクトの目標は、CRSの赤ちゃんをゼロにすること。日本から風疹を排除することです。

それを達成するために、成人男性への風疹ワクチンの「定期接種(第5期)」が行われることになりました。
2月1日に公布(同日施行)された改正政令および省令の要点をまとめると、次の通りです。

・昭和37年4月2日から昭和54年4月1日までの間に生まれた男性を、 風疹の第5期定期接種の対象とする
・ただし、抗体検査で十分な風しんの抗体がある者は対象から除外する
・風疹ワクチンまたは麻疹風疹混合ワクチンを使用し、接種量を0.5ミリリットルとする

接種の前提となる「風疹抗体価」の検査や接種対象者への通知などについては、今後詰められていくようです。
しかし政令は2月1日施行であり、法に基づけば、希望する対象者は今日にでもワクチンを接種できるはず。
熊本市の準備状態はどうなのか、すぐ接種できるのか、今日の昼休みに保健所に電話してみました。

すると保健所は、政令が出たこと自体をご存じなかったようで驚いていましたが、驚くのはこっちですよ。
国の動きが意外なほど迅速だっただけに、それが末端の自治体にうまく伝わっていないのは残念です。

熊本市としては、早急に接種の準備(予算化や、対象者への通知や予診票の作成など)を進めるそうです。
そんなわけなので、今回の定期接種が熊本市内で行われるまでには、もう少し時間がかかりそうです。

なお、この定期接種に関しては疑問点が多々あり、ブログネタ満載です。今後小出しに書いていきます。

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愛犬の食べ物
- 2019/02/03(Sun) -
愛犬・花(はな)が毎晩「ブロッコリー」を食べていることは以前にも書いた通りで、今夜も食べてました。
もちろん日頃の主食は「ドッグフード」。常温で1カ月以上保存してもカビなんて生えないスグレものです。

子犬の頃は自分の「フン」を食べていましたが(食糞)、最近は見かけません(隠れて食べてるのかも)。
散歩中は、路上で干からびた「ミミズ」を好んで食べます。アレってどんな味なんでしょうね、もし焼いたら。

花ちゃんが手袋をくわえて離さない時などに、その口を開かせるために使うツールは、「いりこ」です。
「アーモンド」も大好物。私が床に落とそうものなら、その音を聞きつけて走ってきて、パクッと食べます。

ついさっき落としたアーモンドはしかし、なかなか見つかりにくい場所にまで転がって行きました。
私が「ほら、あっち」と指さしても、花はその私の指をペロペロっとなめて、それから私を見つめます。
もういちど「あっち」と指さすと、「またなめるんですか?」と、少々困った顔をします。
しょうがないのでアーモンドをもう1個転がして、先ほどのアーモンドを見つけやすくしてやりました。
花にしてみれば、しめしめ2個ゲットした、てなところかもしれません。

「1日分の野菜」は、私が飲み干したそのグラスに付着したジュースをなめるのが、花の毎朝の日課です。
私が飲んでる最中から、花はグラスの残量を凝視しています。ついには私の腕に前脚を乗せてせがみます。
「もう、そんぐらいでええんちゃう?」とでも言いたげです。私は少しだけ、ジュースを残してやります。

犬の長生きのためには、ドッグフード以外の食物をあまり与えないようにと言われています。
でも、ブロッコリーとアーモンドと野菜ジュースなら、いいでしょ?

そうそう。花のいちばんの大好物を書くのを忘れてました。米国製の「ナイラボーン」です。
骨の形に成形加工した、ナイロン素材の噛むオモチャです。チキンやベーコンなどの味が付いています。
いつもゴリゴリ噛んでます。噛み口が徐々にささくれてきて、だんだん小さくなっていきます。
その小さくなった分、ナイロン成分を食べているわけですが、健康上の問題はないのか、少々気がかりです。

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記憶とデジャブ
- 2019/02/02(Sat) -
「その後、どうですか」
電子カルテを見ると前回の来院が1月なので、無難な質問をしながら患者さんとの会話が始まります。

「ええ、まあ・・・」みたいな返答があり、どうもかみ合いません。
よく見ると、前回受診は2018年の1月。ありゃ、1年以上前でしたっけ。
日付の勘違いだけでなく、本気で最近診察したような気がしてたことの方が、問題です。

未体験なのに覚えがある気がする「既視感」または「デジャブ」あるいは「デジャヴ」。
それが未体験ではない可能性を疑っているからこそ既視感があるわけですが、その正体は、

(1)ホントに未体験(既視感は気のせい)=狭義のデジャブ
(2)体験したことを忘れてるだけ
(3)マトリックスのバグ

ある休日、テレビで映画を観ながらもデジャブがぬぐえず、でもストーリーは覚えていないという状況でした。
ラストで子どもが叫ぶシーンを見たその瞬間、「あ、思い出した」となりました。しかも私と家人が同時に。
つまりこの場合は(2)だったわけです。年齢とともに、このような「偽デジャブ」は増えていきます。

ずいぶん前に、途中までしか録画できてなかった映画を観て、ひどくガッカリしたことがありました。
それから何年かして、休日にふとその映画を観たくなりました。
で、そのビデオを観たのですが、ラストの手前で録画が途切れていました。
その瞬間、その映画が完全には録画出来てなかったことを思い出したのでした。

最初からデジャブを感じながら観た映画が、結局ラストまでストーリーを思い出せないこともあります。
こういった場合、映画は最後まで楽しめて、そこそこ感動したりもします。「忘却力」のなせる技ですね。

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発熱と受診のタイミング
- 2019/02/01(Fri) -
インフルエンザ患者の1医療機関当たり全国報告数が、集計が始まった1999年以降最多を記録しました。
熊本ではピークは越えたようですが、ただしB型が出始めているようです。B型が流行ると長引きます。

日頃、インフルエンザの疑いがあって受診する方のタイミング、とくに発熱からの経過時間はさまざまです。

(1)高熱が出て、おおむね24時間後以降
インフルエンザの検査で陽性反応が確実に出ると、一般に思われている時期ですが、それはケースバイケース。
高熱でひどくグッタリしている方が、丸一日も待つのはお勧めできません。まあ元気なら、かまいませんが。

(2)高熱が出てから半日〜1日程度
受診のタイミングとしては最も多く、陽性反応も比較的出やすく、治療開始時期としても比較的適切です。

(2)高熱が出てから数時間程度
念のため検査するか、未検査のまま治療を開始するか、経過観察とするかを、病状等によって判断します。

(3)微熱だけど心配
インフルエンザでも微熱の方がいます。状況や全身状態等を考慮して、必要なら検査をします。

(4)高熱が何日も続いている
前日や前々日に他院でインフルエンザの検査をして、陰性だった方も含まれます。
場合によってはインフルエンザの検査もしますが、むしろ別の疾患による発熱を考慮すべきケースです。

インフルエンザが、突然の高熱で発症するとは限りません。
別の風邪を引いて熱や咳などが出ている最中にインフルエンザを併発した場合、熱型も症状も複雑です。
「いつ発熱したか」という点だけで判断したのでは、インフルエンザの発症時期を見誤ることもあります。

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