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メール内のリンク
- 2019/10/31(Thu) -
「厚生労働省 健康局 結核感染症課 新型インフルエンザ対策推進室」なる発信元から、メールが届きました。

「改めてログインIDをお知らせします」
「パスワードをご失念の場合は、システムより再設定をお願い致します」

そのように書かれたメール内のURLへのリンクを、躊躇なくクリックしても良いものでしょうか。
さらにリンク先のページでログインIDとパスワードを入力しても、危険は無いのでしょうか。

私は原則として、メール内のリンクはクリックせず、オリジナルのサイトからアクセスするようにしています。

例えばカード会社からは、「カードご利用金額をお知らせします」と、リンクへのクリックを求めてきます。
でも絶対クリックなどしません。利用金額を知りたければ、必ずカード会社のサイトからログインしますので。

いつぞやは、銀行から届いたメールが絶対怪しいと思い、その銀行に電話して確認したことがあります。
銀行は銀行で、あとで折り返しますと言って電話を切りました。向こうも私を怪しんだのかもしれません。

「フィッシングメールにご注意ください」と書かれたメール自体が、フィッシングでない保証はありません。
注意喚起が強調してあるメールがかえって、うさん臭く見えてきます。

インターネットやメールは、世の中を格段に便利にしてきたのは事実です。
しかし昨今のフィッシングメールの氾濫によって、何でも疑ってかからねばならず、便利さも台無しです。

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「憮然」を間違う世代
- 2019/10/30(Wed) -
文化庁が昨日発表した「国語に関する世論調査」の結果を、多くのメディアが一斉に報じています。
たとえば「憮然」の意味を、「失望してぼんやりとしている様子」だと正解した人はわずか28%だったと。

テレビのキャスターらは、「これはゆゆしき問題ですね」と言わんばかりに、苦々しい顔をします。
詳しくは報じてくれないので、視聴者はなんとなく、最近の若者の日本語は乱れてる、という意識を持ちます。

ところが、実際に文化庁の報告を見てみると、報道がとんだミスリードだということが分かりました。

「憮然」の正解率は、平成15年度は16%、19年度は17%でした。今回の28%は、劇的に改善した数値です。
まず、この経時的変化をきちんとおさえている報道が、私の見た限りではひとつもありません。

さらに、一部の新聞では言及していますが、年齢が若いほど正解率が高いという、予想外の結果が出ています。
正解率は、16〜19歳で約7割なのに対し、50代は24%、60代以上は2割を切っています。
「憮然」を間違えて理解しているのは、若者ではなく、中高年世代なのです。

そういえば昔、学生時代に、「現役:偶然、一浪:当然、二浪:平然・・・」と続く言葉遊びがありました。
その三浪が「憮然」で、以後「唖然、愕然、慄然、呆然」などが登場します(順序には諸説あります)。
当時の私は恥ずかしながら、憮然を、「腹を立てている様子」という誤った意味で認識していました。
今思えば、その解釈ではシックリこないことに気付くべきでした。

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乳児のインフルワクチン
- 2019/10/29(Tue) -
インフルエンザワクチンは、規定上は0歳6カ月から接種を受けることができます。
しかし当院ではこれまで、原則として1歳に近い月齢の乳児にのみ、限定的に接種を行ってきました。

0歳児への接種にあまり積極的ではなかった理由は、乳児ではインフルワクチンの効果が弱いからです。

生ワクチンは弱毒化したウイルスであり、体内で増殖して免疫系を刺激するので、強い免疫が獲得できます。
一方で不活化ワクチンは不活化したウイルスなので体内で増殖せず、誘導される免疫も弱いものとなります。
それでも、ウイルス全体を不活化精製した「全粒子ワクチン」はまだ、ある程度の免疫反応を引き起こします。
しかし、ウイルスの一部のみを精製した「スプリットワクチン」では、体内での免疫反応はごく弱いものです。

インフルエンザワクチンはかつて全粒子ワクチンでしたが、発熱などの副反応が多く、嫌われました。
その副反応を減らすべく、厚労省はスプリットワクチンへと方針転換し、現在に至ります。

当時の開発者によれば、「副反応がなければ効き目などはどうでもいい」というのが国の考え方だったとか。

残念ながらスプリットワクチンには、すでに免疫獲得済の抗体産生細胞を刺激する程度の効果しかありません。
つまり現在のインフルワクチンは、過去にインフル感染歴がなければ、ほとんど無効だということです。

そのような理由で、乳児への接種にはあまり積極的ではありませんでしたが、今シーズンは考えを変えました。
0歳6カ月以降であれば、すべての希望者に、原則として制限無く接種を行っています。
なぜなら、今回接種しておけば来シーズンの接種が2回目となり、多少でも効果が増えると思うからです。

いずれにせよ乳児への接種効果は弱いので、そのほかの家族がしっかりと予防することが肝要です。
当院では、家族全員がワクチンを接種することが、乳児へのインフルワクチン接種の条件となります。

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マイナンバー必要?
- 2019/10/28(Mon) -
皆さんはもう、「マイナンバーカード」を作りましたか? 私はまだです。

カード取得の手続きが煩雑だとか、作る意味あるのかなどと言われていますが、私の考えは少し違います。
このシステム、ポシャるんじゃなかろうかと、密かに危惧しているからです。
さまざまなIT機器やシステムの、アーリーアダプターか、しばしばイノベーターの私ですら、慎重になります。

縦割り行政の日本では、そもそもマイナンバー自体が、有機的に機能するような気がしないのです。

たとえば、職員を新規雇用した際に事業主が役所に提出する書類が、何年経っても簡便になりません。
健康保険・厚生年金保険関係の届出は年金機構に提出し、ハローワークには雇用保険関係の書類を出します。
同じ厚労省管轄の別々の役所に別々の書類を、それぞれマイナンバーを記載して出さなければなりません。

給与や賞与の金額に関しては、年金機構と税務署に、算定基礎届や年末調整資料を提出する必要があります。
法人税や消費税の納付とは別に、住民税や源泉所得税を、それぞれ別々の役所に納付しなければなりません。

国民を1つのナンバーで管理するというのなら、さまざまな書類の提出窓口も1つにしてくれませんかね。

社会保障と国税ですら、マイナンバー制度による恩恵が、少なくとも利用者にはまったくありません。
それなのに、マイナンバーカードを保険証代わりに使えるようにしようなどという動きには、少々呆れます。
役所が便利になるために、カードを普及させようという考えが見え見えなのです。
マイナンバー制度やカードの普及は、役所の都合ではなく、国民の便利のためでなくっちゃ。

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インフル接種専用枠
- 2019/10/27(Sun) -
インフルエンザワクチンを接種しつつ、また別の時間帯にはインフルエンザ患者の診療を行うような日々です。
昨日はまだ流行期ではないと書きましたが、やはりいま、まさに流行期に突入しつつあることを実感します。

予防接種の最大の目的は、感染症の予防です。感染する前にワクチンを接種しなければ、間に合いません。
なので一般に、ワクチンは対象年齢(月齢)になったらなるべく早く接種するのが寺田の鉄則です。
また、予防接種を効率よく進めてできるだけ早く完了するためにの有効な手段が、同時接種です。

ときどき、同時接種には懐疑的(不安)な方がいらっしゃいます。その気持ちはわかります。
しかし、同時接種の安全性と優位性を丁寧にご説明することで、多くの方が納得して接種を受けられます。

当院は以前から、インフルエンザワクチンと他の定期接種ワクチンとの同時接種を推奨してきました。
そうすれば何度も来院する必要がなくなり、早めの接種完了が見込めるからです。
延び延びになっていた日本脳炎ワクチンを、インフルエンザのついでに接種する、なんてこともできます。

しかし、同時接種をすれば接種に時間を要し、全体の流れが悪くなってしまうデメリットがあります。
インフルエンザワクチンは、ネット予約の接種時間枠をギチギチに設定しているので、時間のズレは問題です。

そこで今年はネット予約枠をインフル専用とし、その枠内での同時接種は原則として行わないことにしました。
おかげで、インフル接種はとてもスムーズになりましたが、定期接種にどうしてもしわ寄せが来ます。
今年のやり方はたぶん、少し修正する必要がありそうです。そんな感じで毎年、試行錯誤が続くのです。

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インフルと他のワクチン
- 2019/10/26(Sat) -
「今年はインフルエンザの流行が早いらしいですね」「そうみたいですね」
インフルエンザワクチンの接種をしながら、あるいは一般診療中にも、しばしばこのような会話になります。

ところが、国立感染症研究所の報告によれば、定点あたり報告数は必ずしも増えておらず、むしろ減ってます。
沖縄を除いてまだまだ報告数は少なく、今年の流行が早いなどと言うこと自体が、時期尚早なのでしょうか。

それでも、やはり早めに接種を行った方がよさそうな雲行きです。
2回接種をする12歳以下のお子さんはとくに、1回目の接種はとりあえず、早めに済ませた方がよさそうです。
1回接種の成人の方にも、今シーズンは10月中の接種をオススメしているぐらいですから。

その成人ですが、例の風疹第5期接種の対象者では、インフルエンザワクチンとの接種間隔が問題となります。

MRワクチンという生ワクチンを接種してしまうと、次のワクチンが接種できるのは4週間後になるからです。
風疹対策は大事ですが、インフルエンザワクチンの接種をみすみす4週間も先延ばしたくはありません。
一方で、先にインフルエンザワクチンを接種した場合には、その1週間後にはMRワクチンの接種ができます。
そこで当院では、インフルエンザワクチン接種の予定がある方には、MRより先に打つように勧めています。

実は、そのような接種間隔の規定は、日本独自の「ローカルルール」です。医学的根拠はありません。
そもそも不活化ワクチンは他のワクチンとは影響しないので、接種間隔を気にする必要などないのです。
現に海外では、不活化ワクチンを接種した翌日に別のワクチンを接種したりしています。

この非科学的なルールを見直す動きが厚労省内部にもありますが、その実現には時間を要すでしょうね。
ならばせめて、インフルエンザワクチンだけでもいいから、接種間隔の規定を撤廃してくれませんかね。
他のワクチンとの接種間隔をまったく気にしなくても良いのなら、どれほど接種計画が楽になることか。

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年長児のワクチン
- 2019/10/25(Fri) -
「いま、年長児が接種すべきワクチンは何でしょう?」と問われたら、何ワクチンだと答えますか?

(1)インフルエンザワクチン
ひっかけ問題です。年長児でなくても、この時期には最優先で接種すべきワクチンだと思います。

(2)麻しん/風しん混合(MR)ワクチン第2期
定期接種としては、真っ先に思いつくのがコレ。まだ接種していない方は急ぎましょう。

(3)おたふくかぜワクチンの2回目
1歳の時に1回接種しただけって方がとても多い。通常は2回接種します。2回目は4〜6歳がオススメです。

(4)3種混合ワクチン(DPT)
定期接種としては、ポリオ(IPV)を加えた4種混合ワクチン(DPT-IPV)を、0歳で3回、1歳で1回接種します。
しかし1歳の時の接種の数年後には免疫切れを起こすので、年長児頃の追加接種(任意)が推奨されます。
4種混合ワクチンの5回目の接種が認められていないので、DPTとIPVを別々に接種する必要があります。

(5)不活化ポリオワクチン(IPV)
日本では4種混合ワクチンとして1歳までに4回接種したら終了しますが、そんな先進国は、他にありません。
なぜなら、4歳以降に追加接種をしないと、長期間の免疫が維持できないことがわかっているからです。
欧米のほとんどの国では、0歳で2〜3回、1〜2歳頃に1回、4〜7歳以上で1回以上接種しています。

最近、不活化ポリオワクチンの通算5回目の接種をしたいという、年長児の問い合わせがありました。
われわれの啓蒙活動不足に加えて任意接種の料金も高いので、このような接種希望者はまだ少数派です。

厚労省も数年前から、不活化ポリオワクチンの第2期接種(=通算5回目の接種)を検討しています。
しかし、もっと急ぐワクチン(ロタおたふくかぜワクチン)の導入検討が優先されるのはやむを得ません。

でもそれなら、いい加減になんとかして欲しいのは、HPVワクチンの積極的勧奨接種の再開でしょう。
インフルエンザワクチンを接種しに来た女子中学生にはHPVワクチンも勧めていますが、反応は鈍いですね。

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Googleの「超計算」
- 2019/10/24(Thu) -
「ソフトバンクG、強気の投資岐路」
ソフトバンクホークスが日本1になった翌朝のトップ見出しがこれ。明らかに狙ってますね、日経は。
日経はしばしば、世間が注目する話題をあえて外して経済記事をトップにすることがあり、驚かされます。

しかしそれでも日経が面白いのは、良い意味で、「とばし記事」が多いからです。
前にも書いたように、悪く言えばガセ、しかし実態は時にインサイダー情報ギリギリなのかもしれません。

Googleの「量子コンピュータ」関連報道も、とくに日経が精力的に報じています。
冒頭のソフトバンクGの記事のすぐ下に「グーグル、量子コンピューターの『超計算』成功発表」とあります。

最先端のスパコンが約1万年かかる計算問題を、量子コンピューターは3分20秒で解いたといいます。
1万年もかければ、コンピュータどころか、人類が進化してしまいますが、まあそれはヨシとしましょう。

Googleの発表には異論も出ていて、IBMは同じ計算問題を従来のスパコンで2日半で解いたと言ってます。
だいたいどんな問題なのか、知るよしもありません。聞いても意味がわからないでしょうけど。

量子コンピューターの特徴については、日経を含めてたいていの報道記事が、次のように「解説」しています。
「『0であり、かつ1でもある』という特殊な状態を利用して大量の情報を一度に処理できる」

こういった記述には、読者に理解させようという気力を感じません。たぶん書いた本人もわかってないのです。
少なくとも私は、量子コンピュータについての解説記事を読んでも読んでも、ちっとも理解できません。

でも、世界中の情報を握るGoogleが、「超計算」能力を身につけることの恐ろしさは、容易に想像できます。

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吠える犬
- 2019/10/23(Wed) -
犬嫌いの方って、かつて犬に吠え立てられたり噛まれたり、そんな恐怖体験が大元にあるのかと推測します。

犬好きの私でも、道を歩いているだけで脇の家の庭から激しく吠えられたら、けっして良い気はしません。
そういう犬に敢えて近寄って、生垣越しに「よーしよし」などとなだめても、火に油を注ぐ結果になります。

わが家の花ちゃんも、極めて強力な番犬本能を有しているためか、外敵に対しては激しく吠えます。
庭の外の犬の散歩やスクーターや軽トラックに対してはほぼ例外なく吠え、庭を走り回って威嚇し続けます。

近所迷惑にならないように、朝晩にはなるべく花ちゃんを庭に出さないように気をつけています。
そのかわり昼間には本領を発揮します。なので近隣から見れば、うちの花ちゃんは「昼ほゆる犬」です。
庭に出てなくても、他の犬に対しては屋内からでも窓越しに吠えるので、その実態は「朝晩もほゆる犬」です。

それでは、一日中吠えている犬なのかというと、そうではなく、概ね穏やかに過ごしています。
オモチャをかじっているか、外をのんびり眺めているか、そうでなければグースカいびきをかいて寝ています。

寝ていても眠りは浅く、かすかな物音で覚醒し、ミーアキャットのようにスクッと顔を上げて遠くを見ます。
でも本気で眠いときには、耳だけ動かします。次いでゆっくり薄目を開けますが、とても充血しています。

犬好きの方なら、お近くにおいでの節はぜひわが家にお立ち寄りください。犬嫌いの方はやめときましょう。
犬好きの方を絶対に吠えないという保証はありませんが、犬嫌いの方には確実に、激しく吠え続けますので。

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即位礼正殿の儀
- 2019/10/22(Tue) -
天皇陛下が即位を内外に宣言される「即位礼正殿の儀」が、本日、皇居 宮殿で行われました。
その荘厳な雰囲気や陛下のお言葉と静寂、大人しくしている各国の王や大統領たちの姿も珍しい光景でした。

儀式が始まると雨がやみ、日が差し、しかも皇居の真上に虹が出たと、ほとんど奇跡のように喜ばれています。
虹がどの地域の上空に出ているように見えるかは、見る場所によりけりですが、それはまあいいです。

同じ昭和35年生まれだと口にするのも畏れ多いですが、幼少期からずっと、私と同い年だった天皇です。
早生まれの天皇は1学年上ですが、何かと感慨深いものがあり・・・この話、膨らませるのはやめときます。

今日は特別に、今年限りの休日(祝日扱い)でした。休診日だったので、私はずっとNHKを見ていました。
祝日だから診療してるだろうと、もしかすると来院された方もいたかもしれません。
それだとまことに申し訳ありません。当院は、祝日診療よりも火曜・金曜の休診の方を優先しているのです。

「天皇の即位の日」の5月1日も休日でした。そのおかげで空前の「10連休」が誕生しました。
「前日と翌日を祝日に挟まれた平日は休日となる」という規定が、とんでもない威力を発揮したわけです。

ならば、一昨日の日曜と今日の祝日の間に挟まれた月曜は休みになるのかと、勘違いした方もいるでしょう。
かくいう私も先日、あれ、どうだっけ?と、一瞬自信がなくなって、あらためてカレンダーを繰りましたから。

「即位礼正殿の儀」がもしも10月16日だったら、10月14日の体育の日と挟まれる火曜日も休日になります。
そうなると、土曜から水曜まで5連休になったのですが、その発想は政府にはなかったのでしょうかね。
まあ10連休には懲りましたから、今回はこれで良かったと思いますけど。

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そろそろインフル季節?
- 2019/10/21(Mon) -
インフルエンザが、そろそろ流行期にさしかかろうとしています。
すでに8月にはチラホラ出始めたのですが、よく考えたら、5月頃にもインフルエンザ患者はいました。
5月は前シーズンの名残り、8月は今シーズンの走り、なんて区別することに意味はないのかもしれません。

日本が猛暑にあえいでいる頃、真冬の南半球ではインフルエンザが大流行していました。
地球規模で考えたら、インフルエンザには特定の流行期などないのです。

「今年は流行が早そうですね」などとよく聞きますが、それは昨年も聞きました。しかも9月に。
「今年は暑いですね」と言うのと同じで、今回は特別だと思いたがる、一種のバイアスかもしれません。

昨シーズン、新しいインフルエンザ治療薬「ゾフルーザ」が華々しく登場しました。
しかし前評判が高かった割に、その耐性が問題となってシーズン後半は尻すぼみでした。

日本感染症学会は今月、12歳未満の小児へのゾフルーザ投与は慎重にすべきだとする見解を発表しました。
このような考え方が主流になりつつある今期、当院としてもゾフルーザの処方はかなり限定的になりそうです。

一方で塩野義製薬は、ゾフルーザをインフルエンザの予防に使えるように、効能効果の追加申請を行いました。
医学的には有益なのかもしれませんが、耐性問題に揺れているの最中のそのような動きには疑問を感じます。

そういえば8月にインフルエンザと診断した患者さんから、「こんな真夏にも罹るんですか」と尋ねられて、
「南半球はいま2月ですよ」と言ってしまいましたが、その場では、2人とも間違いに気づきませんでした。

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デクラークのクルクル
- 2019/10/20(Sun) -
ラグビー・ワールドカップの準々決勝、残念ながら日本は南アフリカに敗れましたが、よく健闘しました。
前半見てるときは、後半で逆転しそうな気さえしてましたが、さすがに南アフリカは強かった。

敗れたというのに、ゲーム後の日本選手たちの表情がいい。もしかして勝ったのかと思うぐらいの笑顔でした。
こうなったら南アフリカには優勝してもらいたいと、素直に応援できるような、後味の良い試合でした。

大事な場面で、よく無意識にボールペンをクルクル回す人がいますが、私はそのクセは好きじゃありません。
でも、スクラムハーフのデクラークがスクラムの前でボールを指でクルクル回す仕草は、なぜか許せます。
たぶんそれは、彼なりのルーティンなのでしょう。それに、そのあとのキックが絶妙すぎますから。

ラグビーには、ハンドとかオフサイドとか、サッカーと同じ名の反則もありますが、内容はだいぶ違いますね。
概して、説明調の長い名前の反則が多く、そこはちょっとイケてないと感じるところ。
何か、気の利いた1語に置き換えるわけにはいきませんかね。

どのようなスポーツでも、大きな国際大会が日本で開催され、しかも日本代表が強いと、ファンが増えます。
私も典型的な「にわかファン」です。日本は敗れましたが、決勝戦までの残り4試合がとても楽しみです。
ただ、そのキックオフが18時とか17時なのがちょっと痛い。土日は診療時間と少しかぶるんですよね。
なので当日は、試合の放送を予約録画しておいて、帰宅後に時間差観戦する、という作戦で臨む予定です。
うっかりネット上の速報を見てしまわないように、観戦終了までは、MacもiPhoneも見ません。

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ハワイアンな広告
- 2019/10/19(Sat) -
ハワイアン航空の、福岡–ホノルル直行便が来月就航するというテレビCMを、最近ときどき目にします。
ネット広告では以前から、おもにFaceookの画面で、この広告をたびたび見てきました。
いつもは一瞥をくれるぐらいで済ませていたのですが、今日はつい、クリックしてみました。
ふんふん。とハワイアン航空のサイトをしばらく眺め、その場はそれで終了。

ところがです。その直後から異変が起きました。
新聞社のサイトを見ても、ヤフーで天気予報を見ても、どこを見ても出てくるんですね、ハワイアンが。
ネット広告システムのすごさを感じるというよりも、気味が悪い。

診察室で患者さんに、ある医療系記事を見せようとしたら、そのMacの画面にもハワイアン。しかも楽しげ。
こんなタイミングでその広告出す? TPOっちゅうものを考えてくださいよ。

似たような経験は、これまでに何度も経験してきました。
大事な場面で菅乃屋の馬刺し広告が出てきたり、ウェーバーのBBQコンロが出てきたりしました。
これを見られたら、「あ、この人はこんなことに興味があるのか」と、趣味嗜好がすぐバレてしまいます。

無料検索というネットツールには、個人情報の提供だけでなく、それを開示させられるリスクもあるんですね。
これからはもう人前では、うかつにブラウザを開けなくなってしまいました。
まあそれ以前に、あとで見られて恥ずかしい事柄では検索しないことですね。

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口は災いの元
- 2019/10/18(Fri) -
小学校で、激辛カレーを無理矢理食べさせるという事件が起きました。
この問題を受けて、責任者である校長が保護者説明会で述べたひと言が、たまりません。
「給食のカレーやめます」

いやいやソコですか、反省点は。まさかウケ狙いですか。大炎上を覚悟した上での、一世一代のボケですか。
NHKの「LIFE! 人生に捧げるコント」で、ウッチャン扮する校長先生が言いそうなセリフです。

東京五輪のマラソンの猛暑対策として、IOCが突然、札幌開催を提案してきました。
これを青天の霹靂だと批判する小池百合子・都知事は、「それなら北方領土でやれば」と発言。

これは単なるブチギレですね。面白味も何もない。残念ながら、後々まで残ってしまうレベルの失言です。
おまけにその発言を、失言では右に出る者のいない森喜朗・元総理に笑われる始末。

つくづく思いますが、悔し紛れ・苦し紛れの失言をするほどなら、沈黙を守った方がよほどマシですね。
失言映像は何度も何度も放送されて叩かれ、おまけにネットでは永久に笑いものになります。

「口は災いの元」ということわざは、昔とは比較にならないほど、現代ではとても重要な教えですね。

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未曾有の災害
- 2019/10/17(Thu) -
台風19号がもたらした災害を「未曾有」だというなら、その言葉の意味を考え直す必要がありそうです。

「未(いま)だ曽(かつ)て有らず」=「今までに一度も無かったこと」というのは、あくまで狭義。
実際には、「滅多に起きない」とか「自分では経験したことがない」ぐらいの意味でしかありません。

台風被害について、「まずまずに収まった」と二階・自民党幹事長が発言したことが、激しく非難されました。
被害者への配慮のなさや無神経な態度は責められるべきですが、その発言内容自体は誤りではありません。

例えば千曲川の氾濫は、ハザードマップに示されていた洪水範囲よりも狭く、まったく想定内の被害でした。
そのマップも、改訂版が2カ月前に、浸水想定エリアの全戸に配布されており、準備万端の状態でした。

要は、専門家や自治体等が想定する被害を、住民がどれほど現実的に捉えるか、という点につきます。
きちんと科学的に検討されていても、受け取る側が想定をないがしろにしたのでは、意味がありません。

今回の台風19号の規模や風雨被害は、1000年に1度のレベルなどといわれました。
しかし1000年に1度というのは、1000年間隔で起きるという意味ではありません。
毎年1000分の1の確率で、そのような大災害が起きるということであり、今年も来年も確率は同じです。

確率でいうなら、今後30年以内に70%の確率で起きるとされている、未曾有の天災がありますね。
これは政府の地震調査委員会による「首都直下地震」の発生確率ですが、とんでもない大きな数値です。
ところが不思議なことに、住民が大挙して東京から逃げ出すような気配がありません。

日本人は、自分で想定した結果が不本意なら軽視して、算出した確率を客観視できないようです。

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ブルーシートで囲う
- 2019/10/16(Wed) -
台風災害で屋根をブルーシートで覆った家々のニュース映像を見ると、熊本地震を思い出して胸が痛みます。
あの地震の直後に降った大雨で天井が落ちて、それが原因で住めなくなってしまったという人がいました。

屋根を覆う以外に、災害や事故現場で犠牲者の姿を隠すために、ブルーシートはよく使われます。
警察や消防関係者らが数名がかりで、四方をブルーシートで囲いながら移動するあのシーンです。

犠牲者の姿を公に晒さないように、とりわけ、撮影をされないようにするためでしょう。
撮影された映像が何度も何度も報道番組で使われでもしたら、犠牲者の遺族もやりきれませんからね。

法律的にはどうなんでしょう。事故・事件の犠牲者の撮影や放送を禁止する規定はあるのでしょうか。
それが明文化されていないのであれば、これはモラルの問題ということになります。
おそらく、かつてマスコミの犠牲者撮影が問題となり、シートで隠すようになった経緯があるのでしょう。
ケータイが普及して、一般人もカメラを持ち歩くので油断なりませんが、元々の原因は報道機関にあるはず。

電車の人身事故現場で、シートの中を映そうとした一般人のことが、最近問題になりました。
しかしこのことをメディアがモラルの問題だと偉そうに論じることには、違和感があります。
もしも事件・事故現場で、犠牲者をシートで隠さなかったら、メディアは撮影を自粛するでしょうか。

仮にメディアが自主規制したとしても、一般人が撮影してすぐネットに上げるでしょうけどね。嫌な時代です。
そういえば私が機上で行った心肺蘇生シーン。誰かが撮影していましたが、アレどうなったんでしょうかね。

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予約のない来院者
- 2019/10/15(Tue) -
寒くなってくると、インフルエンザや風邪などの感染症が流行して、熱の高い方が朝から大勢来院されます。
当院の診療は予約制なので、診察は原則としてネットや電話で受け付けた予約の順番です。

ただし、病状の重い方は、予約の有無やその順番にかかわらず、早めに診察するように配慮しています。

しかし、すべての患者さんを重症順に診療していたら、軽症の方はいつまでたっても順番が回ってきません。
なので、病状と待ち時間の両方を勘案して、診察順を決めなければなりません。

高熱が出たと、予約なしで朝いちばんに来院してすぐに診察を希望する方が、この時期には結構多いです。
一方で、そこそこ病状の重いお子さんでも、ネット予約を入れた方は予約時間まで待ってから来院されます。

予約なしで直接来た方は、比較的軽症でも、あまりお待たせせずに診察せざるを得ません。
しかしそのような予約外の方を多く受け入れると、その分、予約患者の診察がどんどん遅れてしまいます。
真面目に予約した方が損をしないように配慮したいのですが、なかなか思った通りにはいきません。

「予約の無い方は一切受け付けません」などという強硬な対応ができるはずもありません。
しいて言うなら「予約の無い軽症の方は受け付けません」でしょうけど、それも判断が難しいし角が立ちます。

結局、現実には、予約外で軽症の方はそこそこお待たせしてから診察する、というスタンスで対応しています。
「予約が無い場合はお待ちいただきますよ」ということを、わかっていただくための、苦しい運用です。

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悲しすぎる救助ミス
- 2019/10/14(Mon) -
多くの犠牲者が出た台風19号ですが、もっとも悲しいのは、救助ヘリからの落下死亡事故でしょうか。
病人でもけが人でもない健常な77歳の女性が、やれやれ助かったと思いきや、命を落としてしまいました。

最初にこのニュースを聞いたとき、突風やその他の突発的な原因による転落を想像しました。
しかし東京消防庁の会見で、救助手順の「単純ミス」が原因であることがわかりました。

救助隊員が、自分と被救助者の両方に固定すべきフックが、隊員の方にしか固定されていなかったとか。
何かバタバタしていて、フックの装着を忘れたのかといえば、それも少し違うようです。
どうやらそのフックは、第3者(別の隊員)が装着したようですね。つまりこういうことだと思います。

隊員Aは、自分と女性Bにフックを装着すべきところ、別の隊員Cが手伝ってくれたので彼に任せた。
ところが隊員Cは、Aのフックだけ取り付け、Bには着けなかった。
それなのに隊員Aは、隊員Cが、AとBの両方にフックが取り付けてくれたと思い込んでしまった。

根本的な問題は、Aが手順通りの操作を行わなかった事に尽きます。
そしてその誘因は、Cがイレギュラーな介入を行ってAのルーティンを乱したことです。
現場での臨機応変な対処だったとはいえ、通常の手順を逸脱する場合には、極めて厳格な確認が必要です。

似たようなことは、医療現場でも別の業種のあらゆる現場でも、起こり得ます。
重要な作業を他人に任せる際には、双方に油断や思い込みがないか、細心の注意を払わなければなりません。
私がいつも、ダブルチェックはリスキーだと言ってるのは、そういう側面があるからです。

本当に重要な局面では、自分がすべき手順は自分の責任で全うすること。そのことに尽きますね。
人命救助のような緊急事態でも、基本的なことをおろそかにしてはならないという教訓のような出来事でした。

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ラグビーが面白い
- 2019/10/13(Sun) -
ラグビー・ワールドカップの日本対スコットランド戦は、日本が見事に勝ちました。良い試合でした。
台風19号の影響も心配される状況でしたが、試合が開催されてホントによかった。
試合中止で決勝トーナメントに進出するのと、勝って進出するのとでは、大違いです。

それにしてもラグビーって、サッカーとも野球とも違う、見ててすっごく力が入るゲームですね。
多分それは、格闘技だからでしょう。緊張と興奮が波状的に持続するので、まったく気が休まりません。

日本代表メンバーの顔ぶれは、とても国際色豊かですね。
調べてみると、日本人の次に多いのがトンガとニュージーランド出身者で、5人ずついます。
そのほか、南アフリカやオーストラリアなど。地球外からも1人(プレデター)。

近年、試合の放送やそれに伴う解説を目にすることが増え、日本人のラグビーへの理解が深まってきました。
私も元々はラグビーには疎かったのですが、いまでは見れば見るほど面白いスポーツだと感じています。

今回のラグビー・ワールドカップの日本誘致に、森喜朗元総理が尽力したことは、否定はしません。
失言の多かったタヌキ親父ですが、今日のゲームを見ていると、なかなか良いことしたなと思ってしまいます。

2011年の開催招致に敗れたとき、森氏はラグビー界の閉鎖性を批判して、次のように語ったといいます。
「あなたたちはいつまで仲間うちでパスを回していれば気が済むのか」

森氏にしては、まともな事を言ってますが、裏を返せば、仲間に入れて欲しいことの現れかもしれません。
でもラグビー界の歴史がどうであれ、ともかく日本が強くなりゃいいのです。きっと発言力も増すはずです。

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ダムの緊急放流
- 2019/10/12(Sat) -
台風19号のニュースを見ながらこれを書いていますが、あちこちで河川が氾濫し始めていますね。
そこへ追い打ちを掛けるように、各地のダムの「緊急放流」が次々に始まっています。

これは、河川の氾濫を防ぐために放流量を調節するというダムの基本的な機能が、破綻した状態です。

昨年の西日本豪雨では、愛媛県のダムの緊急放流によって下流が氾濫し、8人の住民が犠牲になりました。
緊急放流という、いかにも人為的な操作によって流域の人命を失ってしまったのは、なんとも辛いことです。

しかしそのように思えてしまうのは、「緊急放流」という名称が悪いのです。
緊急放流と聞くと、もう限界なので一気に放流しちゃいますからね、という意味のように誤解されかねません。

そうではなく、これ以上新たに水を貯めるはのはムリです、というダムのキャパオーバー宣言にすぎません。
水が一杯に溜まって、ついにダムの縁から水が溢れ出した状態と考えても、意味はほぼ同じでしょう。

なので「緊急放流」される水量は、降雨によって流れ込む水量そのものであり、それは自然が決めることです。

ならば、素人考えかもしれませんが、事前に多めに放流して貯水量を減らしておけなかったのでしょうか。
なにしろ、太平洋のはるか南方に台風が発生したのはだいぶ前のことですから。
いやそれだけでなく、台風シーズンのダムはいつも空っぽにしておく、なんてのはダメなんですかね。

昨年の愛媛県のダムでは、豪雨に備えて4日前から事前放流を行っていたそうですが、結果的に不十分でした。
放流しすぎてダムが空っぽになったら、雨が降らなかったときに何かと問題が起きるからでしょうか。

治水の難しさはわかりますが、水不足よりも洪水の方が問題だと思うのですが。

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巨大台風への準備
- 2019/10/11(Fri) -
台風19号が接近しています。大きな被害が予想されるため、今日のニュースはほぼ台風一色です。
たぶん明日こそ台風ネタになると思いますが、今日も書いておきます。

この台風は勢力が強いだけでなく、先月の15号と同じ進路をたどりつつあるところが何よりも問題です。
前回の被害から復旧しきれていない家屋などが、また暴風雨に晒されようとしています。辛いです。

地震とは異なってわずかに幸いともいえるのは、台風は、それが近づく日時がわかっていることです。
15号の時は「想定外」の面もありましたが、それを経験した今回、台風被害はある意味「想定内」です。
もちろん、想定できたからといって、暴風雨や高潮などによる被害自体は防ぎようがないかもしれません。
しかし、停電・断水等に備える時間や、逃げる暇だってあります。

各種交通機関は、これまでの経験を踏まえて早めに欠航・運休等を決めています。これは英断ですね。
商業施設の営業停止やスポーツイベントの中止なども、早々と決定しています。残念ですが正しい判断です。
利用者に不便を強いることになるので、台風被害が小さかった場合には不満を訴える人も出てくるでしょうね。
すでに一部の人が、航空便の欠航の判断が早すぎて困ると、ネットに書き込んでいるのを目にしました。

しかし、防災においては、警戒しすぎたことをあとで責めるのは間違っています。
準備や想定が甘くて甚大な被害が出るよりは、警戒しすぎて空振りに終わることの方が、よっぽどマシです。
でも後になって、そこまでやる必要があったのか、的な報道をするメディアがあるんですよね、きっと。

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リチウム化合物
- 2019/10/10(Thu) -
ノーベル化学賞受賞のニュースで、今日も大いに盛り上がっています。
医学・生理学賞の報道が淡々としていると思ってたら、やはり日本人が受賞するとすごいことになりますね。

研究の経緯や詳細、リチウムイオン電池の将来性、吉野氏の人柄等、いろんな切り口から報じられています。
その中でも、今夜の「報道ステーション」で富川MCが最後にチラッと口にした言葉が、私は気になりました。
それは「リチウム」という言葉のアクセントについてです。

「頭高型(例:仙台)」「中高型(福岡)」「平板型(熊本)」のどれなのか。
私は「カリウム」と同様に、中高型だと思っています。
「NHK日本語アクセント新辞典」にも「新明解国語辞典」にもそうあるので、間違いないでしょう。
ただ、リチウムという言葉が広く使われるようになれば、他の名詞と同様に平板化に向かうのかもしれません。

リチウムイオン電池についての報道を聞いていて、「リチウム=リッチ生む」なんて発想をしてしまいました。
こういう品の無いことを思いつくのが、私の悪い癖なのです。せめて「利智生む」を思いつくべきでした。

リチウム化合物は、昔から双極性障害の治療に使われてきました。
それ以外では、原子番号3番という好位置にありながら、リチウムは知名度の低い元素でした。
しかし近年、リチウム電池やリチウムイオン電池が開発されたおかげで、いまや花形元素です。
将来もっと重要な元素になるような気がします。原子が小さいのは、応用範囲が広いってことですよね。

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リチウムイオン電池
- 2019/10/09(Wed) -
「え〜見事に、あの〜今年のノーベル化学賞を受賞いたしましたことを、ご報告したいと思います」
満面の笑みでこう語る、吉野彰氏の開口一番を聞いて、私はズッコケました。もちろん、良い意味で。

「仲間たちのおかげで」とか「まことに光栄なことに」などの修飾語がなく、喜びがストレートなのです。
記者会見が実にざっくばらん。笑顔もいいというか、笑いすぎでしょう、このオッサン(失礼)。

ファラデーの『ロウソクの科学』を小学時代に読んで、理科が好きになったそうですね。
それなら私も小学生の頃に読んだような気がするのですが、読んだあとの生き様はだいぶ異なったようです。
この機会にまた読んでみたら何か得られる発想があるかもしれぬと、いまAmazonで1冊発注しました。

現代のIT機器に欠かせない「リチウムイオン電池」ですが、吉野氏らが開発したのは数十年前の話です。
画期的な研究業績にノーベル賞が与えられるのには、それぐらいの年月がかかるってことですね。

NHKを見ていたら吉野氏は、数年前まで携帯電話を持っていなかったとカミングアウトしていました。
これはある意味、世界のために研究したのであって自分のためではない、ってことの象徴みたいな逸話です。

電池応用の最終目標のひとつは、発電所に匹敵する規模の「蓄電所」を作ることでしょう。
太陽光発電は日中しか発電できないのがネックですが、蓄電が可能ならそのデメリットは消えます。
発電は全部太陽光に一本化でき、原子力発電所も火力発電所も不要になります。
そのような、世の中を変える次世代電池の登場が待たれます。電池研究はまだまだ盛り上がりそうですね。

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低酸素誘導因子
- 2019/10/08(Tue) -
ノーベル医学・生理学賞は、「細胞が酸素を感知し適応する仕組み」を解明した3人の研究者が受賞しました。
昨年とは打って変わって、日本人が受賞しないと報道量が圧倒的に少ないですね。これじゃイカンでしょ。

酸素は、生命活動に必要な基本中の基本物質。細胞内の酸素不足を敏感に感知する仕組みがあって当然です。
詳細をここで解説する能力は私にはありませんが、あらゆる細胞に関わる重要機構であることはわかります。

「低酸素誘導因子(HIF)」の面白いところは、細胞内で常に合成され、しかもすぐ分解されてる点ですね。
その分解には酸素が必要な酵素反応があり、低酸素状態になると分解が滞ってHIFが溜まります。
するとHIFはDNAに結合し、細胞機能のさまざまな調節因子の遺伝子発現を制御するというわけですよね。
(ざっくりと、私はそのように理解してますが、間違っていたら恥ずかしいので早めにご指摘ください)

貧血や心臓病や脳卒中など、低酸素が関連する病態にHIFは必ず関わっているため、臨床応用は広範囲です。
がん細胞が低酸素状態でもガンガン増殖できるのは、HIFを「悪用」しているからだとも解説されています。
HIF研究が今後臨床応用されていくとしたら、がん治療もその1つになるでしょう。

ただ一般的に、臨床応用に直結する実用的な研究ばかりを優先する昨今の風潮は、とても悲しいことです。
「人体の仕組みを知りたい」という純粋な気持ちこそが、将来の人類に貢献する大研究を生むと信じています。

残念ながら、そのような研究を育むための、教育環境・システム・予算が、いまの日本にあるとは思えません。
それ以前に、子どもの人口がジリ貧です。このままでは将来の研究者自体が足りません。どうするんだろ。

「日本の近年のノーベル賞ラッシュは、過去の遺産を食いつぶしたものに過ぎない」
3年前にノーベル医学・生理学賞を受賞した大隅良典先生の言葉が、ズシッと重いですね。

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他動詞と自動詞
- 2019/10/07(Mon) -
扁桃腺を腫らした子が最近よく来院しますが、予想に反して、溶連菌やアデノウイルスが検出されません。
つまり、それら以外の病原体感染による、急性扁桃炎というわけです。熱は高めですが、けっこう元気です。

「扁桃腺を腫らした子」と冒頭に書いたのは、「扁桃腺が腫れた子」と書くよりも、表現に味があるからです。
「腫らす」は他動詞で、「腫れる」は自動詞です。

患者は意図的に扁桃腺を腫らしているわけではないので、自動詞で書いた方が、医学的には正しいのでしょう。
しかし敢えて他動詞で書くことで、「腫らしてしまった」という苦悩や後悔を表現できるような気がします。

同様に、「熱が出た子」よりも「熱を出した子」の方が好きですが、よく使うのは「発熱した子」ですね。
漢語を使うと叙情的なニュアンスが消えてしまい、いかにも科学的・客観的で無味乾燥な表現になりますね。

前にも書いたことがある、自動お湯張り浴槽のアナウンス「お風呂が沸きました」は、自動詞です。
これを他動詞で「お風呂を沸かしました」と言われると、「そう言うあんた誰?」とツッコみたくなります。

自動詞も他動詞もある動詞の場合、主体(主語)をボカしたいときに、自動詞を使うのかもしれません。
だからたとえば病状を客観的に表現するときは、「腫れる」「熱が出る」の方が適切なのでしょう。
そしてもっと(いかにも)医学的に言おうとすれば、「腫脹する」「発熱する」となるのでしょう。

一方で将来、AI家電が家中に配置される時代になると、それらはみな擬人化してくるかもしれません。
アナウンスもたぶん、他動詞を使い始めるのでしょう。「お風呂を沸かしましたよ」みたいに。

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ワクチンいつ打つ?
- 2019/10/06(Sun) -
インフルエンザワクチンの接種を始めています。
さいわい、現時点ではワクチンの供給に不安はないので、時間枠の許す限り、接種予約を受け付けています。
予約専用サイトの管理画面を見ると、土日枠はかなり埋まっていますが、平日にはだいぶ空きがあります。

例年、もっとも混み合うのは11月です。でも今年はそのピークを10月に持って来たいところです。
どうやら今シーズンはインフル流行が早そうなのです。近隣の小中学校では、学級閉鎖も出始めています。

ワクチンの接種時期に関して、例年よく尋ねられる質問があるので、この場を借りて回答させていただきます。

(1)風邪を引いたが接種できるか?
どのようなワクチンであれ、体調不良のときに接種するのは有効性の面でも安全性の面でも問題があります。
しかし他のワクチンとは異なり、インフルエンザワクチンは旬のモノ。あまり延期すべきではありません。
結局は、風邪の症状や経過を総合的に判断して、接種の可否を決めることになります。

(2)抗生剤を飲んでいるが接種できるか?
そもそも、抗生剤で治療するような感染症は、ワクチンの接種を行う前に治しておくべきです。
とくに、他院で抗生剤等の処方を受けたばかりの場合は、接種を見合わせることが多いですね。
抗生剤を飲むとワクチンが効かなくなるわけではなく、その感染症の経過自体を少し見守りたいのです。

(3)早く接種しすぎると、シーズン後半で効果が切れないのか?
まったく本末転倒な疑問です。日本人にはどうも、メリットよりもデメリットを先に考えるタチがありますね。
ワクチンの効果切れを懸念するよりも、接種が流行期に間に合うかどうかを心配して欲しい。

(4)いったい、いつ接種するのがいい?
「いまでしょう」というのが、冗談抜きで正解。とくにお子さんは、なるべく早く1回目を打ちましょう。
2回接種するお子さんの場合、1回目と2回目の間隔は4〜6週間ほど空けた方がよく効くとされています。
しかし、流行期が迫っていることを考慮すると、2回目を11月中には済ませたい。
となると1回目は、今月前半に接種するしかありません。これホントです。

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先入観は最大の敵
- 2019/10/05(Sat) -
医療現場では、しばしばヒヤリハットが起きますが、当院も例外ではありません。

過去に(7,8年以上前に)とくに問題になったのは、予防接種のワクチンを取り違えそうになったことです。
どのような作業においても、つねにダブルチェックを行っていますが、それでも漏れが起きます。

ダブルチェックには、自分以外の目があることで油断してしまうという問題点があるのです。

いろいろ試行錯誤の末、被接種者の腕にシールを貼るということで、ワクチンの接種ミスはなくなりました。
しかし時々、そのシールがお子さんのシャツに貼り付いたりして、紛失することがあります。
ごく希(?)には、ウッカリ私がシールを貼り忘れることもあります。

スタッフは一生懸命シールを探します。見つからないけど、まあいいや、では決して済まさないルールです。
その作業を安易にスルーすると、いつかきっと、接種ミスにつながるかもしれないと思うからです。
皆でさんざん探しても、どうしても見つからない時、ついに諦めて、私がシールを再発行します。

ここまで皆の目が注がれる事態に至っては、さすがに接種ミスなど起こりようもないからです。

ヒヤリハットを防ぐために、私が重要と思うのは次の2つです。
1.確認作業には先入観を持たず、手順通りに行うこと。例外は認めない。
2.日頃から、ウッカリとか、ボンヤリとか、ノンビリした行為を慎むこと(←私)。

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自転車通勤再開予定
- 2019/10/04(Fri) -
「ポケモンGO」で約2兆円の医療費抑制効果があったとの試算を、ポケモンの社長が講演で紹介してました。

ある研究によると、ウォーキング1歩あたりの医療費抑制額は0.061円と見積もられるとか。
で、世界中のユーザーがポケモンGOをしながら歩いた距離の合計230億kmから計算すると、総抑制額2兆円。

つまり、ポケモンGOをやることで、世界中の人々が2兆円分「健康」になったというわけですか。

興味深い計算結果ですが、もちろんそんなのは物事の一面に過ぎず、単なる数字の遊びです。
ポケモンGOをしながら運転したりして、事故を起こしたりケガをした損失のことは、考慮してないからです。

しいて言うなら、抑制した2兆円のかわりに、何億円か知りませんがゲーム会社が儲けたはずです。

私もひと頃、バカみたいにポケモンGOをやっていました。とは言っても、歩きじゃなくて自転車ですけどね。
自転車通勤の帰り道ではいつも回り道をしたし、休日には近隣をサイクリングして回ったりもしました。
ですが、ある日ふとやめました。飽きたというよりも、冷めたのです。急につまらなくなったのです。

しかし、得たモノが無いわけではありません。それまで行ったこともない公園や路地を知ることができました。
そうそう。武蔵塚公園に行ったのも、その時が初めてでした。何年も近隣に住んでいたんですけどね。

そういえば今年は、梅雨入り以降ずっと自転車通勤を中断したままです。これはマズイですね。
とっくに梅雨はあけました。ていうか、夏も終わりました。うかうかしてると寒くなります。

この運動不足の不健全な日々を反省しつつ、ふと思いついていま、久々にポケモンGOを立ち上げてみました。
がしかし、アカウントがわからず立ち上がりませんでした。まあ、いいけど。自転車通勤再開しようっと。

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保安検査ミスの連鎖
- 2019/10/03(Thu) -
1週間前に世間を騒がせた、伊丹空港刃物持ち込み男保安検査スルー事件は、むしろ後日談の方に驚きます。
刃物男は伊丹から羽田を経て、さらにジャカルタに飛んだようで、その過程には問題点山盛りです。とくに、

(1)男が伊丹から羽田に行くことを係員が記憶していたのに、羽田行きの便を出発させてしまった
(2)羽田空港国際線の保安検査でも、その男の刃物の持ち込みがスルーされた

男が搭乗したANA14便の機内を検査担当係員が探したのに、その男を見つけきれなかったのが大問題です。
ひとたび探した場所は、二度と疑わないもの。「確認済み」のANA14便は、悠々と飛び立ってしまいました。

続く16便も18便もそれぞれ確認作業が行われましたが、件の男が見つかるはずもなく、そのまま飛びました。
この後、ANAが全便運行を見合わせて制限エリア内の客を全員エリア外まで出すという大混乱が始まります。

返す返すも、最初のANA14便での機内探索の不十分さが悔やまれます。このミスこそ致命的だと思います。

しかし、伊丹よりも問題が深刻なのは、羽田の国際線の保安検査場での刃物スルーでしょう。
国際線ともなると保安検査は格段に厳しいはずなのに、こんどは刃物を発見すらできてなかったからです。

刃物を所持したまま2度も保安検査場を通過した男って、いったいどういう人物なんでしょう。
いつもあらかじめベルトを外して保安検査を通るほど慎重な(臆病な)私からは、とても信じられません。

ちなみにその男はジャカルタでANA職員に諭され(?)、帰国便では刃物を手荷物として預けたとのこと。
悪意はないけど常識もない、自己中な人物のようです。

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経産省アプリ使えねぇ
- 2019/10/02(Wed) -
待ちに待った(?)「キャッシュレス・ポイント還元事業」が始まりましたが、全国的にバタバタしてますね。
消費税増税に加えて、軽減税率の導入とポイント還元が同時に始まったせいで、混乱に拍車を掛けています。

ポイント還元による「焼け太り」を楽しみにしてきた私ですが、いま素直には盛り上がれません。なぜなら、

(1)「ポイント還元」とは名ばかりで、多くの決済手段で実質的には「現金値引き」になっている

どっちでも良いじゃん、むしろ値引きの方がスッキリしてるし、とお考えの方も多いでしょう。
しかし、私のようにポイントをあれこれ活用したい人間には、ポイントと値引きでは雲泥の差なのです。
もともと「ポイント還元」と銘打った制度なのだから、ポイント還元を貫いてほしかった。

(2)対象店舗がわかりにくいし、決済手段でも混乱がある

近隣の対象店舗がすぐわかるように、経産省がアプリを作ってますが、これがまあ、使えませんねぇ。
私はあまり汚い言葉を使いたくはないのですが、ネット上の表現をそのままご紹介しますと、「クソ」です。

立ち上げると目立つ場所に検索ボタンがありますが、押しても何も起きません。つまり未完成なのです。
表示される内容に誤りが多いことも、全国的に問題になっています。
日頃よくカード払いで利用する近隣の某店舗は、このアプリでは「d払い」のみ使えると記載されていました。
それは困ると店に尋ねたら、店主も首をかしげている始末。決済手段の誤表示って、致命的ミスじゃないの。

ネット通販では、ポイント還元商品かどうかが一目でわかるようになっていますが、還元方法がまちまちです。
いずれにしても、半年以上前から期待してきたポイント還元制度は、私には期待外れに終わりそうです。

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開院12周年
- 2019/10/01(Tue) -
本日、つるはらクリニックは、開院12周年を迎えました。
これもひとえに、地域の皆様方の温かいご支援のおかげです。厚く御礼申し上げます。
また、当院の現職員やかつて共に働いたスタッフの方々には、言葉にならないほどの感謝の気持ちで一杯です。

何年も前から、あるいは開院当初から、ずっと当院に通院しておられる方も、たくさんいらっしゃいます。
かつて小学生だった子が、いまでは母親となってお子さんを連れてきたりします。

「ミニカルテ」と「土日祝日診療」は、まだまだ堅持します。
医療ニーズの多い土日祝日は、半年前から診療終了時刻を1時間延ばして夕方6時までとしました。
その一方で、平日の診療終了時刻を夜7時から6時に変更したことは、開院後最大の苦渋の決断でした。

夕方6時台といえば、共働きの方や一人親の方が、お子さんを連れて来院されるゴールデンタイムでした。
だいぶ無理をして、5時台に当院に駆け込まれる方は今も多いですが、間に合わない方も多いはずです。
そのような方々には、まことに申し訳なく思っています。

12年前に開業したときの私は、土日も夜もへっちゃら、という勤務医時代から続くノリでした。
その後数年間は、冬場には夜10時台まで診療することは当たり前で、11時を過ぎたこともありました。
診て欲しいと言われたら、絶対に断らないスタンスだったのです。スタッフはよくついてきてくれました。

いまはもう、そんなことはしていません。それは職員だけでなく、私自身の「働き方改革」でもあります。
土日祝日に診療するかわりに、平日に休診をさせていただくことが時々ありますが、これも働き方改革です。

ほぼ定刻で診療を終わらせることには、今なお多少の後ろめたさを感じますが、自分が揺れてはいけませんね。
今後もずっと診療を続けるためには、長距離ランナーのようなペース配分も必要なのだと思っています。

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