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映画『感染列島』の大げさな描写にも、あまり驚けないという現実
- 2020/03/31(Tue) -
「都内の新型コロナウイルス感染者が100人に近づくならば、緊急事態宣言を出して対処すべき」
日本医師会は昨日、このような見解を発表していました。で、蓋を開けてみたら今日は78人。微妙。

昨日発表されたのは13人だけ。前日が日曜だったため、検査・集計が不完全だったことが指摘されていました。
なので今日は、実質2日分の集計となって100人を楽々越えるだろうと思っていたので、少々意外でした。
しかしたとえ100人を超えても、「だって2日分だからね」という具合に過小評価される可能性がありました。

いずれにせよ、政府はまだ動かないようです。でも、「だいじょうぶだぁ」と言って良い状況なのでしょうか。
いやそれよりも、日曜日には集計が滞るということに驚きます。こんな大事な時期に、土日もないでしょうに。

今日は映画『感染列島』(2009年)を観ました。「新型ウイルス感染症」で日本中がパニックになる話です。
2009年1月公開という、新型インフルエンザのパンデミックの前に製作されたところは、なかなかの先見の明。
(以下、ネタバレあります)

『アウトブレイク』や『コンテイジョン』とは異なり、舞台はほとんど日本。
映画ですから、描写が激しく誇張気味です。病魔による惨状は、まるで『シンゴジラ』や『日本沈没』のノリ。

ところが、オーバーに描かれているはずの内容に、あまり驚かなかったどころか、身につまされました。

人工呼吸器が足りず患者が助けられないシーンは、いまニューヨークなどで起きている現実そのものです。
多くの遺体がずらっと並べられている様子は、スペインのニュース映像で見たばかり。
最終的な感染者数は数千万人でしたが、ちっとも驚きません。新型コロナで予測されている数と同じですから。

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緊急事態宣言を出すなら、いまがラストチャンスかもしれません
- 2020/03/30(Mon) -
志村けんさんが、新型コロナウイルス感染に倒れました。懸命の治療もむなしく、亡くなられました。
年齢や元々の肺機能や肝機能等を考慮すると、ECMOによる救命治療はかなり厳しい状況だったと想像します。

TVへの露出が多い気さくな雰囲気の方なので、その死は国民にはとても身近に感じるものでした。
新型コロナウイルス感染症が、身近な人に悲劇を生む可能性があることを、国民は思い知らされました。
自分は大丈夫だろうとタカをくくることの誤りに、多くの若者が気づかされたかもしれません。

「これから1,2週間が瀬戸際だ」と言って、安倍首相が全国一斉休校を決断したのは1カ月前のこと。
その2週間はとっくに過ぎ、東京では感染がどんどん拡大しています。もう瀬戸際は過ぎてませんか。
それでも官房長官は今日も「ぎりぎり持ちこたえている」と言うばかり。ギリギリが長すぎませんか。

「今の東京は、2週間前のニューヨークと同じ」だと、最近よく言われます。
3/11のニューヨークの感染者数が216人に対して、その2週間後の3/25の東京が212人。
ニューヨークはその後、1週間ごとに10倍以上ずつ増え、いまや6万人に達する惨状です。
一方で東京は4日で2倍程度と、増加の勢いはまだ弱いですが、いずれ指数関数的に推移すると思われます。

つまり、いったん増加し始めたら爆発的に増えていきます。そうなってからでは、もう打つ手がありません。

パンデミック対策の目的を突き詰めるなら、できるだけ人を死なせないことです。
そのために、首都圏のロックダウンは奥の手ですが、社会的・経済的には重大な副作用をもたらす劇薬です。
しかしもう躊躇している場合ではないかもしれません。病が進行してしまってからでは、劇薬も無意味です。

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羽田空港第2ターミナルに国際線が就航しましたが、寂しい状況です
- 2020/03/29(Sun) -
羽田空港は今日から、国際線の発着枠が50便ほど増えました。東京五輪をにらんで計画されてきたものです。
増枠の半分の25便が国内航空会社の配分となり、ANAが13.5便、JALが11.5便の発着枠を獲得しました。

これに伴って、東京都心を低空で飛行する新しいルートの運用が始まった事は、前にも書きました。
飛行の安全や騒音問題等で賛否の分かれるルートですが、大幅に増便するためには必須だったといいます。

また、国内線専用ターミナルだった「第2ターミナル」で、国際線施設の供用が今日から始まりました。
旧国際線ターミナルは「第3ターミナル」と改名されました。ANAの国際線は2タミと3タミを使い分けます。
出発便は路線別にターミナルが固定され、到着便は便ごとにターミナルが決まるそうです。
ANAの35路線のうち21路線が2タミに移り、それらでは国内線から国際線への乗り継ぎ時間が短縮できます。

などと、空の旅を妄想しながら書いて来ましたが、新型コロナのおかげで、もう、全部台無しです。
大勢の人で賑わうはずの新ターミナルが、ひどく閑散とした寂しい門出だったようです。

新しい2タミから飛ぶはずの国際線21路線では、13便が運休し、初日の今日飛ぶ(飛んだ)のは8便のみ。
そのうち5便が今日の日中に出発しましたが、すべての便で乗客は50人以下だったようです。寂しいですね。

初便のヒューストン行き(212席)は乗客32名、次のジャカルタ行きは36人だったとか。泣けてきます。
昼に出発したシンガポール行き(246席)の乗客はなんと、たったの4人。乗員よりも少ないんじゃないの。

熊本の人間としては、乗り継ぎが楽な羽田発着の国際線の増枠にはずっと期待していました。
成田空港には「陸の孤島リスク」という爆弾もありますからね。あれにはもう、懲りました。
とは言え、いまは海外旅行どころじゃないですね。ヘタをしたら海外や帰国後に2週間軟禁されてしまいます。

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東京も熊本も、結局はオーバーシュートに向かっているのか
- 2020/03/28(Sat) -
東京のみならず熊本でも、この週末の外出自粛要請が出される事態となってしまいました。
「人混みを避け、不要不急の外出を避けるように」ということなので、私も自宅と職場を往復したのみです。

「密閉」「密集」「密接」が、イベントや集会で注意すべき「3つの『密』」ということになっています。

でも少し前までは表現が異なり、集団感染が確認された場に共通するのは、次の3つの条件とされていました。
(1)換気の悪い密閉空間
(2)多くの人が密集
(3)近距離(互いに手を伸ばしたら届く距離)での会話や発声

このうち(1)は「密閉」(2)は「密集」と短縮できても、(3)は短縮できずに中途半端でした。
ところが、誰が思いついたのか最近になって、(3)が「密接」で置き換えられました。これはナイス!

当院近隣の温浴施設がクラスターになりかけているようで、とても心配です。
クリニックの入口や予約サイト等には、現在次のように掲示しています。院内感染を防ぐためです。

・当該温浴施設を最近利用した方は、濃厚接触者の可能性があるので、当院では診療できません。
・熱や咳のある方は、院内での接触を避けるために、自家用車内でお待ちいただきます。
・当院ではPCR検査はできません。感染が疑われる方は、当院へは来院されないようにお願いします。

もっと流行が進むと、厳密に院内感染を防ぎながらの診療は、なかなか難しくなるかもしれません。
さらにオーバーシュートともなると、医療崩壊が危惧されるバタバタになるでしょう。
ちょうどよいペースで、ジワジワ流行してくれると良いのですが、そううまくはいかんでしょうね。

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普通の風邪で医療機関を受診するのは、「不要不急」な外出です。
- 2020/03/27(Fri) -
ニューヨークはいま、新型コロナウイルス感染のオーバーシュートで医療崩壊が起きています。
1台の人工呼吸器を2人で使うという、想像を絶することを行っているようですね。どんな工夫か知りたい。

日本でも、油断したらたちまち感染者数は指数関数的に増えますから、まったく他人事ではありません。
熊本県内の人工呼吸器は660台とのこと。オーバーシュートが起きたら、初日から足りなくなりそうです。

当院の来院者数は、今月はおおむね3〜4割程度減っています。
軽い風邪症状で受診するという「不要不急な外出」が控えられているようです。至極まっとうな考え方です。
新型コロナ終息後にもこの傾向が続いたとしても、たぶん気にしません。もともとそうあるべきなのです。

志村けんが、新型コロナ感染による呼吸不全で「ECMO(エクモ)」という装置を使った治療を受けています。
これは、心臓外科手術に使う人工心肺装置を簡略化して、人工肺として患者の肺のかわりを務める装置です。
装置を使っている間は、脳や心臓など重要臓器の酸素濃度を保ち、なおかつ自己肺を休ませることができます。
新型コロナウイルス感染の最重篤例では、救命のための最終手段、切り札として使うことになります。

ただし、ECMOは人工的な体外循環回路を使う関係上、強力な抗凝固治療が必要で、感染のリスクもあります。
循環動態や回路の状態を厳しく監視する必要があり、医師や看護師や臨床工学技士が張り付いて管理します。

ECMOは熊本県に19台あるそうですが、つまり、同時にECMO治療ができるのはたった19人ということです。
装置が足りなくならないように、新型コロナはとにかく流行のピークを低くすることが、なによりも重要です。

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まず首都から、大都市から順に、やられていくのでしょうか
- 2020/03/26(Thu) -
熊本県で8例目の感染者の方。当院近隣の温泉施設に長期滞在していたとのこと。これは困った。
そんなところで暮らすたぁ何事か。なんて冗談言ってる場合じゃありませんよ。クラスター化は必定かも。

世界中の大都市で、しかも先進諸国で、新型コロナウイルス感染のオーバーシュートが起きています。
大都市は、感染の要件のひとつである人の密集を満たしやすいのでしょう。

これまで踏みとどまってきた日本も、そのパンデミックからは逃れられない雲行きです。
日本の各地でクラスターが発生し、孤発例も目立ち始め、熊本でもジリジリと感染者が増えています。

今日もまた、東京都内の患者数が大幅に増えました。政府は「政府対策本部」を設置しました。
このような未曾有の災難がほかならぬ東京から始まることは、東京都のみならず日本にとって大打撃です。
しかしこれが地方都市ではなく、首都東京の一大事だからこそ国が動くという面があるかもしれません。

このことは熊本地震のときに思い知りました。
あのとき、日本中が熊本を支援してくれましたが、しかし所詮、遠く九州の地方都市の出来事でした。
熊本は過酷な惨状なのに、テレビでは普通に娯楽番組をやっていました。東日本大震災の時とは違うのです。

未明に本震が起きたあの日、出勤してみると電子カルテの端末のほとんどが床に転落して破損していました。
診療を行うためには、故障したサーバーからデータを取り出し、別のサーバーを構築しなければなりません。

藁にもすがる思いで電子カルテのサポート窓口に電話したら、なんのことはない、普通に業務をしていました。
本震後も繰り返す余震におびえていた時に、東京の担当者は平然としていました。東京は平時だったのです。
私はそのことに気づいて愕然としましたが、同時に、日本の中枢である東京が無事で良かったとも思いました。

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東京がオーバーシュート一歩手前。果たしてロックダウンはあるのか。
- 2020/03/25(Wed) -
東京都で41名の新たな感染者発生を受けて、小池都知事が緊急会見で「今週末の外出制限」を要請しました。
現状を「感染爆発(オーバーシュート)重大局面」だと表現しました。爆発一歩手前、という意味でしょうか。

新型コロナウイルスに関連しては、感染症の専門家らの口から、耳慣れないカタカナ言葉が登場しています。
これに河野太郎防衛相が「なんでカタカナ?」と、下記のごとく苦言を呈したといいます。どうでもいいけど。

「クラスターは集団感染、オーバーシュートは感染爆発、ロックダウンは都市封鎖ではダメなのか」

まず、英語の堪能な河野氏が外来語を嫌ってみせるところが、すでに嫌みな感じです。
日本語を使うか外来語を使うか、一方に統一する必要はなく、伝わりやすい方、言いやすい方でいいのでは?

「パンデミック」
日本語で「世界的大流行」と言うよりもシックリきます。しかも言いやすい。言い換える必要を感じません。

「クラスター」
「集団感染」と同義とは思いません。強いて言うなら「集団感染集団」か。もう、クラスターでいいでしょ。

「オーバーシュート」
感染者数のグラフが突き抜けて縦軸が足りない、ってイメージですかね。「感染爆発」でも悪くないけど。

「ロックダウン」
これはたしかに、「都市封鎖」とか「首都封鎖」の方がインパクトがあって危機感・有事感が伝わりますね。

いずれにしても、カタカナばかり使うなと、いちいち目くじら立てる必要なし。国民には伝わってますから。
さて、東京の爆発は収束するのか。首都封鎖はあるのか。日本全体の今後を占う意味でも、重大な局面です。

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東京五輪は1年延期。来年はきっと、無事開催できますように
- 2020/03/24(Tue) -
東京五輪は、1年程度延期されることが正式に決定しました。そりゃ、そうでしょ。
名称はそのまま「東京2020」でいくようですが、この際、「東京2020+1」なんて、どうですか。

今後、正式な開催日程を決めていくまで、調整作業は膨大でしょうね。多方面への影響も計り知れません。
明後日から始まる予定だった聖火リレーは中止です。妙な「ランタン車巡回」を始めてなくて良かった。

しかし最大の懸案は、いま加速しているというパンデミックですね。1年後に終息している保証はありません。
いやそれどころか、1年後でもまだパンデミックかもしれないとさえ思います。

「人類が新型コロナウイルスに打ち勝った証として、完全な形で開催する」
安倍首相は今日もそう語りましたが、人類が打ち勝つのは、なかなか難しいウイルスのようです。

「呼吸器系に感染して広がるウイルスで、症状が軽いのに感染力があるものが特に危ない」
そんな警鐘を鳴らした報告書が、2年前に出されています。コロナウイルスを念頭に置いたものだそうです。

いったん収束したように見えても、未感染者が多数いる限り、またすぐに流行が再燃するかもしれません。
油断すれば、いつでもオーバーシュートする危険があります。
なんども言ってきましたが、人口の6割とか8割が感染するまで、ずっと流行は続くのです。

バッハ会長も安倍首相も「五輪中止はない」と言いますが、それはまだ来年にならなければわかりません。

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日本国民の8割が感染するより前に、ワクチンの完成を
- 2020/03/23(Mon) -
新型コロナウイルス感染の「集団免疫」については、メディア側の理解が乏しいのか、報じ方が不正確です。

英国のジョンソン首相が「集団免疫戦略」を打ちだしたら批判を浴び、方針を転換した顛末がありました。
「じっと耐えて感染症の自然の成り行きに任せる」というのはたしかに、あまりにも無策で無謀でした。

しかし、成り行き任せではなく、感染拡大速度を制御しつつ集団免疫の完成を待つのなら、正しい戦略です。

なぜなら、新型コロナウイルス感染を終息させるための抑止力は、最終的には集団免疫しかないからです。
そして、人間が免疫を獲得する方法は2つ。実際にウイルスに感染するか、ワクチンを接種することです。

周囲のほとんどの人間が免疫を持っていれば、免疫を持っていない人間も、感染を免れることができます。
たとえば麻疹は、地域のワクチン接種率が95%以上であれば、集団免疫が維持され、大流行を抑止できます。
それでもときどき小流行が起きるのは、ワクチン接種率が低い集団の中で感染者が出た場合です。

新型コロナウイルス感染症も、国民の大多数が免疫を持ったら、それ以上の感染拡大は止まるでしょう。
専門家会議が「最終的に人口の79.9%が感染する」と言ったのは、8割が感染したら終息するという意味です。
残りの2割の未感染者は、周囲に8割も既感染者がいるので、新たな感染の機会が減るというわけです。

では、集団免疫が完成するまではどうすべきか。イタリア北部の流行例などを教訓にしなければなりません。
有効な隔離や適度な外出制限等を維持して、気を抜かず、感染拡大の防止に努めるしかありません。
医療が崩壊しない程度に感染者数を抑えつつ、日本国民の8割が感染するまで粘るということでしょうか。
できればそれよりも先に、ワクチンが完成してほしいものです。

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新型コロナ大爆発のヨーロッパは、外出禁止でも犬の散歩ならOK
- 2020/03/22(Sun) -
わが家の愛犬「花」ちゃんの散歩は、最近ではおもに(ていうかほとんど)家人が担当しています。
散歩コースは一定ではなく、花ちゃんが行きたい方向へ進む、ブラブラと行き当たりばったりの散策です。

路傍の草むらその他あらゆるものを、クンクン嗅ぎながらダラダラ歩くので、やたらと時間がかかります。
花ちゃんの散歩の最大の目的は、体力維持というより、環境臭気確認作業によるストレス発散のようです。
日頃は庭で、外を走るスクーターを追いかけて猛ダッシュを繰り返しているので、体力面の心配は要りません。

本来は、朝晩散歩したいところですが、時間的制約もあって、わが家では1日1回しか行われていません。
しかしたとえばイタリアのトリノでは、1日3回散歩させないと罰金をとられるのは有名な話。

そのイタリアでいま、新型コロナが大流行。必需品の買い物や薬局に行くこと以外の外出は禁止されています。
公園に行くのもジョギングも禁止されていますが、犬の散歩に限っては認められているようですね。
その規定を利用して、犬の散歩にかこつけた人間の散歩も多いといいます。そりゃ当然そう来るでしょう。

スペインでも同様に、外出できるのは、不可欠の仕事・食料買い出し・医療上の理由と、犬の散歩だけです。
フランスの外出禁止措置はもう少し緩いようですが、もちろん犬の散歩はOK。

これだけの危機的状況なのに、犬の散歩だけは確保しようとは、欧州諸国はなかなかのペット天国ですね。
まさかトリノでは、1日3回散歩の規則がまだ生きてたりして。

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五輪延期は必至の雰囲気なのに、聖火リレーを始めても大丈夫か
- 2020/03/21(Sat) -
世界中に新型コロナウイルス感染がものすごい勢いで広まり、とくに欧米諸国が大変なことになっています。
各国の五輪委員会や競技団体やメディアは、東京五輪の延期(または中止)を求める声をあげています。
日本国民やメディアもすでに、延期は当然として、1年延期がいいのか2年延期かで議論している段階です。

ところが組織委員会や政府は、予定通りに開催する建前で準備を進めており、なかなか延期を口にしません。
正式に延期が決定しない限り延期しない前提を固持するものだから、すべてを粛々と進めるしかないのです。

アテネから聖火が到着しました。強風の中で行われた昨日の到着式は、見てる方が寒々しくなりました。
聖火リレーはもう来週から始まります。ひとたび始まったら、リレーはそのまま最後まで続くのでしょうか。

3月26日に福島県を出発し、各道府県を2,3日ずつ走り、7月10日からは都内を走って聖火台に向かいます。
熊本県は、5月5日と6日の祝日・振替休日に走るという、絶好のスケジュールです。
しかしさすがに5月には、すでに延期が決定していることでしょう。走る方も応援する方もドッチラケですね。

リレーは全区間を全うし、聖火は競技場近辺の施設で、1年でも2年でも、燃やし続けておくのかもしれません。
ただ、最終ランナーが聖火台に点火しても開会式は始まらず、ちっとも晴れがましい気持ちにはなれません。
こんなことなら、先週のアテネの採火式よりも前に、五輪延期を決めておくべきでした。

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新型コロナとの戦いは長期戦。気を抜くとオーバーシュートが起きます
- 2020/03/20(Fri) -
新型コロナウイルス感染症対策専門家会議が昨夜、状況分析と提言を行いました。
それによれば、日本はいま「持ちこたえているが、一部で感染が拡大している」とのこと。
言い換えれば、「なんとか持ちこたえてきたけど、もう限界かも」というギリギリの状況かもしれません。

「オーバーシュート」という恐ろしい言葉も登場しました。患者が爆発的に増えた流行状態を意味します。
患者が多すぎると医療がパンクして、コロナだけでなく他の病気も含めて、十分な対応ができなくなるのです。
たとえばイタリアなどでこの状況が起きています。ヨーロッパの広い範囲が、該当するかもしれません。

医療従事者として、いちばん危惧するのは医療崩壊であり、その原因たるオーバーシュートを恐れます。

日本で医療崩壊が起きていないのは、検査数が少なくて、感染者が病床を埋めていないからだとも言われます。
その面は否定しませんが、日本の感染防御対策が奏功して感染者数が抑えられていることも大きいでしょう。

今後、気を緩めたらいつでもオーバーシュートがおきる可能性があり、その可能性はずっと続きます。
オーバーシュートが起きないように工夫すればするほど、流行は長期化するかもしれません。
提言でも、長期戦を覚悟する必要があると言っており、いったん収束してもぶり返す可能性に言及しています。

さらに提言では、「最終的に人口の79.9%が感染する」という可能性も、あらためて強調しています。
1億2600万人の79.9%は約1億人。私が予測したよりもずいぶん多いですが、十分考えられる数値です。

提言に従い、「密閉+密集+会話」をできるだけ避け、ともかくオーバーシュートを防がねばなりません。
その態勢をいつまで続ければ良いのか、まだわかりません。ともかく、長期戦であることは間違いないですね。

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不本意ながら、経過観察しかできないこともあるのです
- 2020/03/19(Thu) -
ANAが、およそ8千人いる客室乗務員のうち約5千人を、一時的に休業させる方針を固めたと報じられました。
国際線の約60%、国内線の約10%で運休や減便を決めたので、労働者に対する措置も必要になったわけです。

風邪等での受診者が激減している現在、医療機関においても、雇用を守るための工夫が必要になっています。
学校の休校にともなって欠勤した従業員への賃金を補償する助成金制度は、当院でも利用する予定です。

ただ医療機関は、感染拡大防止のためにただ休んでおけば良い業種ではありません。
むしろ、感染症拡大を防ぐ役割を担うべく、ある意味では決死隊のような覚悟で仕事に臨む必要があります。

さいわい今のところ、新型コロナを強く疑う来院者はまだいませんが、嵐の前の静けさなのかもしれません。

実際に今日も、帰国者・接触者相談センターからの指示に従って、当院を受診した方がいました。
長く続く風邪症状で某病院を受診したら、診療を拒まれ、相談センターに連絡するように言われたとのこと。
そのセンターからの指示で当院を受診した方なので、まさかまたセンターに相談するわけにもいきません。

普通の風邪っぽかったので一般的な処方を行い、今後病状が悪化するなら明日他院へ行くよう指示しました。
患者さんには、医療機関A→相談センター→医療機関B(当院)→医療機関C?という、たらい回しになるのか?

医師が念のためと思っても、相談センターはそう簡単にはPCR検査のできる病院への紹介はしてくれません。
杓子定規に規定を遵守しているだけなのか、それとも検査のキャパがよほど少なく、温存しているのかも。

一般の医療機関の医師の判断だけでは、現時点ではPCR検査には回していただけないのが実情です。
やがて本格的な流行が始まったとき、一般の医師の裁量でPCR検査ができるようになるのか、ならないのか。
重症者と濃厚接触者に的を絞って検査と治療を行う日本のスタイルが、今後も続くのかもしれません。

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発熱者は、いちどに一人ずつしか院内に入れない方式で診療中
- 2020/03/18(Wed) -
新型コロナウイルスに限らず、感染症の診療においては、院内感染を防ぐことが重要です。
診察室の消毒・換気・清掃や診察時の防護・手指消毒に加え、患者の隔離やその動線にはとても気を遣います。

待合室は使わず、駐車場の自家用車の中で待っていただき、時間が来たら裏口から入ってもらいます。
その際、廊下等で他の患者とすれ違わないように十分気をつけて、隔離室等へご案内します。

例年、インフルエンザの季節だと患者数が多いため、動線の確保にはアクロバティックな工夫を要します。
インフル疑い患者とインフル確定患者を、ニアミスさせるわけにはいきません。それは水痘などでも同じ。

新型コロナ診療では一段と厳しい隔離を行う必要があると考え、いまも患者動線にはとくに配慮しています。

発熱者等は、一度に1家族だけ院内に入れて診察し、終わったら駐車場の自家用車に戻っていただきます。
それから隔離室の窓を開けて換気、各部の消毒等を行い、一定時間経過後に、次の患者の院内誘導を行います。

診察室や廊下はおろか、トイレでも絶対にニアミスさせないようにするための、当院の最大限の工夫です。

幸か不幸か今は風邪や発熱の来院者が激減しているので、このように一人ずつゆっくり診療できています。
しかし今後、新型コロナ疑い患者が増えて来たら、こんなに時間のかかる診療は難しくなるかもしれません。
流行蔓延期の診療スタイルがどうなるのか想像もできませんが、その都度知恵を絞るしかないのでしょうね。

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朝晩の体温を測ることが、新型コロナ早期発見の第一歩です
- 2020/03/17(Tue) -
朝晩の検温は、いまや全国民が行っていると思いますが、当院職員も例外ではありません。
私の場合、起床時、出勤直後、午後、寝る前、の4回測っています。
では37.5度以上あったらどうするか。無症状で倦怠感もない場合は、とりあえず再検ですね。
でも何度測っても高ければ、これはちょっと大変です。

微熱があるのに診療したら、万一あとで新型コロナだと判明した場合、大問題になります。

群馬の70代の医師は、体調不良を押して診療を続けたものの、悔しいかな、コロナに倒れいまや重症。
ところが知事は、「体調不良と分かっていながら診療を続けるとは遺憾」だと、厳しく批判しています。
一方で、医師を擁護する意見も出ています。もう少し早く休診できなかったのか、事情を知りたいところです。

感染拡大を防ぐという意味では、医療機関に限らず、他人と対面で仕事する業種はすべて同じことです。
その中でも医師は、きわめて感染しやすい環境で必死に身を守りながら働く、難しい仕事をしています。

朝の検温で微熱があれば、念のためその日は臨時休診すべきかもしれません。
苦肉の策として、院長室にこもり、電話問診と処方や紹介状発行を行う診療でしのぐのも、アリでしょうか。
対面での診察や検査はできませんので、その際には、ご了承ください。

新型コロナウイルスには、1,2年のうちに国民の大半が1度は感染すると思います。そんな感染症です。
私もおそらく感染します。そのとき大事なのは、感染の早期察知と、その後の対応なのでしょう。
ただ、医者が体調が悪いぐらいですぐ休診できるのか、新型コロナ蔓延期には、考え方も変わるんでしょうね。

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早く特効薬を開発して、御しやすい感染症にしてもらいたい
- 2020/03/16(Mon) -
わが家の愛犬「花」ちゃんは、眠くなってくると両手(前脚)でソファーをバリバリ「堀り」始めます。
まるで寝床を作るかのような可愛い仕草ですが、ソファーが傷むので、ずっと見ているわけにはいきません。

このような犬の行動は、オオカミが寝床にする場所の土を掘る習性を受け継いだものだと言われています。
オオカミが土を掘って草を散らかすことから「狼藉」という言葉が生まれたと、辞書にありました。
「藉(せき)」というのは、乱れるという意味のようです。
万一、ソファーを掘って大穴を開けたりした場合には、花ちゃんは「狼藉者」ということになります。

こちらがチョッカイを出すと、花ちゃんはサッと「伏せ」の体位で身構え、臨戦態勢の形相になります。
ただし、上半身は伏せているのですが、下半身は逆に挙上して尻を突き上げ、尻尾をクネクネ動かします。
フレンチブルドッグの尻尾はとても短くお尻に引っ付いているので、思いっきり振ることができないのです。

先日花ちゃんは角膜を傷つけ、さらに角膜炎と結膜炎を併発し、2,3週間ほとんど右目が開かない状態でした。
しかしついに、獣医さんが小さな小さな逆まつげを発見。それを抜いたらたちどころに治ったのでした。

ちょっとした発見なのに、それが見つかる前と後では大違い。
新型コロナウイルス感染症も、良く効く抗ウイルス薬ができさえすれば、もはや治療しやすい疾病になるはず。
そのコペルニクス的転回を迎える日が、待ち遠しいものです。世界の英知を注ぎ込んで開発してもらいたい。

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感染防御のためには、使い回さなくても良いぐらいに防護具が欲しい
- 2020/03/15(Sun) -
防護具の不備な状態で新型コロナウイルス感染者の飛沫を浴びた場合、その診察医は濃厚接触者となります。
一定期間の自宅待機等の対象になり、診療所もしばらく休診しなければなりません。そうなると一大事です。

風邪だと思って診察した患者さんが、あとで新型コロナだとわかるケースが今後出てくることでしょう。
誰がコロナか非コロナかわからない以上、本来危機管理上は、全患者がコロナの可能性ありと考えるべきです。
インフルエンザなどの検査を行う際にはエアロゾルが発生しやすく、とくに強力な防護具が必要です。

さらに言うなら、1人の診察が終わるたびに防護具を取り替える必要があるのか、という疑問も生じます。
厳密に言えば、取り替えるべきでしょう。ただしそんなことをしていたら、すぐに防護具が足りなくなります。

厚労省はどこまでの厳密さを医師に求めているのか。やぶ蛇を承知で、厚労省に電話してみたら、その回答は、
「新型コロナ疑い患者の診察時に飛沫が防護具に付着したら、それを着たまま次の患者の診療はできません」
「防護具を消毒後に再利用する場合も、診察後はいったん脱いで、取り替えまたは消毒をしてください」

その規定はどこに書いてあるかと尋ねたら、厚労省の「新型コロナウイルスに関するQ&A」にあるとのこと。
ただし「医療機関・検査機関の方向け」の部分ではなく、「遺体等を取り扱う方へ」のところにありました。

もしかすると厚労省は、医療者のガウン取り替えの必要性を、厳密には規定したくないのかもしれません。
厳しく規定して防護具が足りなくなると診療が止まるので、そこはウヤムヤにしておきたいのです、きっと。
私が電話した時も、回答が得られるまでだいぶ待たされました。本当は答えたくなかったのでしょう。
ちなみに保留音は、アルトサックスがノリノリのジャズだったので、待たされても苦になりませんでした。

さて、これからです。ガウンが不足していることを理由にして、その慎重な使い回しは許容されるのか否か。
ガウン使い回し診察後の患者から新型コロナ感染者が出たら、メディアは使い回しを叩くかもしれません。
今後流行のピークが来たとき、感染防御においてどこまでの厳密さまでが求められるのか、心配は尽きません。

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五輪はともかく、流行のピークはできるだけ遅く、それが大事です
- 2020/03/14(Sat) -
「目に見えない敵」だと形容され、世界中を恐怖に陥れている新型コロナウイルス。
まあ、たいがいのウイルスは目に見えませんけどね。
感染力はあるのに無症状だったり軽い症状の感染者が多いという点が、この病気の目に見えない怖さです。

感染者との接触が軽ければうつらず、濃厚接触を提供する特定の場所がクラスター化している傾向があります。
しかし、某バプの事案でも疑われているように、わずかな接触でも運が悪ければ感染する危険はあるようです。
ウイルスが目に見えない以上、何かに触れた後には手洗いをすることを徹底するしかありません。

安倍首相は今日の会見で、検査・診療態勢を拡充し、感染のピークを遅くして、医療崩壊を防ぐと述べました。
ええ、ぜひそうしていただきたい。たとえそのせいで、ピークが7月や8月にずれることになっても、です。

将来的には「タチの悪い風邪」になるのかもしれませんが、にしても、一部の国では多くの死者が出ています。
病気そのものよりも、大勢が一斉に感染・発症し、医療が混乱(崩壊)したのが原因なのかもしれません。

それらの国々に比べると日本は、感染者数については疑問の余地がありますが、死亡者数は少なく感じます。
感染の急拡大が抑え込めているからこそ、医療が追いついて良い結果が出ている、と解釈することもできます。

なんにしても、世界の英知を結集して、できるだけ早くワクチンと治療薬を完成させてほしいものです。

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医学的な問題どころか経済上も大問題になってきた「コロナショック」
- 2020/03/13(Fri) -
新型コロナウイルス感染は今後ピークに向かうと想定されていますが、この数日、地震が多くていやですね。
ちょうどコロナのピーク時に首都直下地震が起きるという可能性は、はたして想定されているのでしょうか。

五輪の開催が危ぶまれる中、ギリシャでは採火式が行われ、昨夜はTVの中継で見ました。
夜7時のNHKニュースは、コロナ報道の合間に採火式の生中継が入るという、なんとも微妙な構成でした。
いずれにせよ五輪は、中止なり延期なりが決定するまでは、粛々と準備を進めていくしかありません。

トランプ米大統領は東京五輪に関して「彼らは1年延期するかもしれない」と述べました。余計なお世話です。
「彼らは賢いから自分たちで決めるだろう」と、上からな発言。まことにムカつきます。

とは言え、五輪の延期か中止が現実的になってきてくると、その経済的影響がとても心配になります。
そうでなくてもすでに、世界中で株価が暴落しています。もう誰も、楽観的なことを言えない状況です。

「より一層緊張感を持って市場の動向を注視し、必要な場合には適切に対応していく」
財務相の財務官がそう言ったところで、抽象名詞ばかりで何の具体的戦略もなく、まったく先が見えません。

こと五輪に関して、ノリノリで準備して来た日本人(安倍首相を含む)には、あまりにも大きな試練です。
安倍首相の任期を考えると、五輪を2年延期して次の首相に任せるという選択肢はありません。1年延期が限度。
延期にしろ中止にしろ、すでに日本経済はガタガタ。それなのに、流行のピークはまだこれから。
医療機関としては、できることを最大限にやるしかありませんけどね、自分たちの身を守りつつ...

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新型コロナ迅速検査キットは、やはり早く実用化してもらいたい
- 2020/03/12(Thu) -
風邪と新型コロナウイルス感染症の初期症状は、ほとんど区別がつきません。
いま、軽い風邪では安易に医療機関を受診しないようにと言われていますが、そう単純にはいかないものです。
たとえば、高熱が出たり咳がひどい方は、発症の1日目か2日目には来院されます。
とくに周囲にインフルエンザや溶連菌感染などが出ている場合、早期診断早期治療を求めるのは当然です。

鼻咽腔から検体を採取するインフルエンザの検査では常に、医師がインフルに感染するリスクがあります。
日頃私は、マスクだけの防御で検査を行いますが、それはインフルエンザには罹らない自信があるからです。
ところが患者が新型コロナウイルス感染者だったら、そうはいきません。私は濃厚接触者となってしまいます。
北海道の医師も、インフルエンザの検査を行った際に、新型コロナに感染したことがわかっています。

いま私は、マスクのほかにゴーグルも付けて診察を行っていますが、検査の際の防御策としてはまだ不十分。
手袋やヘアキャップに加えて長袖のガウンも必要なのですが、これがなかなか手に入らず、院内在庫はわずか。
そのような完全防御ができない医療機関では、今後はインフルエンザの検査自体も控えなければなりません。

なのでインフルエンザは病状と状況証拠で診断して、検査はしないままで治療薬を処方することになります。
それが本当にインフルなら良いのですが、抗インフルエンザ薬が効かなければ別の疾患を疑うことになります。

来週、血液1滴で15分で判定できる新型コロナウイルスの簡易検査キットが、発売されることになりました。
今回はまだ研究用ですが、このような迅速診断キットが、早く臨床用に使えるようになってほしいものです。
もちろん、「新型コロナではない」ことを知って安心するために安易に検査を行うべきではありません。
しかし、適切な治療を早めに開始するためには、やはり診断は早いほうが良いですね。

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6月〜7月ごろにピークが来るという新型コロナの恐るべき想定
- 2020/03/11(Wed) -
「最悪の事態を想定して、医療提供体制を準備してもらうための、目安として示した」そうです。

厚労省が一昨日発表した、新型コロナウイルス感染のピーク時に予測される感染者数は、なかなかの数値です。
ちなみに流行のピークとは、経路が追えないくらいに感染が拡大した時点から「おおむね3カ月後」とのこと。

日頃から重大事案をなるべく矮小化して公表する傾向のある官庁にしては、なかなか激しい想定をしています。

熊本県だと、ピーク時には1日あたり6,020人の外来患者数ですか。入院は3,320人。だいぶ多いですね。
その日1日で済むわけではなく、ピーク前後数週間は、毎日千人以上の患者が出ると考えるべきでしょう。

日本全体だと、毎日新たに十万人以上が感染していくわけで、累計で1千万人は楽々越えそうな勢いです。
こうなるともう、現在と同様の診療態勢ではまったくさばききれません。考え方を変える必要があります。

感染者の隔離はあきらめ、軽症者も診療の対象とせず、重症者の治療にのみ集中する。それしかなさそうです。

結局のところ、蔓延期になってしまえば、新型コロナはもう、ただの風邪と同じ対処法になるわけです。
もちろん、ワクチンや治療薬が開発されるのであれば、それまで少しでも時間稼ぎをする意味はあります。

日本の今のPCR検査能力の不足が図らずも、病床が軽症者で埋まるのを防いでいる側面もあるわけです。

そんな折、「まずは100万人分のPCR検査を無償で提供する」とぶち上げた孫正義氏。
う〜ん、それをやると感染者数はある程度正確にわかるかもしれませんが、医療機関は大混乱でしょうね。
感染症病床が軽症者で埋まってしまい重症者の治療に支障を来たすのだけは、絶対に避けねばなりません。
孫氏も夜になって「評判悪いから、やめようかな」とトーンダウンしてますが、はたしてどうなるのやら。

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無観客大相撲のおかげで、弓取式までじっくり見入ることができました
- 2020/03/10(Tue) -
プロ野球やJリーグが開幕や公式戦再開の延期を決めた中、無観客での開催に踏み切ったのが大相撲です。
休診日の今日は生放送でじっくり観てみましたが、これは、迫力がありますね。

土俵上で、力士が足を擦る音や、腹や顔や太ももやまわしを叩く音が、いちいちシッカリ聞こえる。
そしてなりよりも、力士のぶつかる音のド迫力。息づかいも丸聞こえ。はぁはぁ言ってる。
このような、本来なら会場の歓声にかき消されている音がよく聞こえるので、とても臨場感があります。

考えてみたら、相撲でも野球でも何でも、スポーツ中継の音の大部分は、ファンの声や鳴り物の音ですよね。
だから競技本来の音が何にも邪魔されずに聞こえてくると、まるで生で観戦しているような気がするのです。

それに加えて今回は、観客のいない枡席にTVカメラが設置されているようで、カメラアングルが良い。
もちろん正面からの画にも、よけいな観客が映り込んでいないので、土俵上の取り組みに集中できます。
ただ集中はできるのですが、その分、画面下端に突出している審判長席の親方の後頭部上半分が目に付きます。
とくに今日は、勝負審判の高田川親方の頭が右に傾いているのが、ずっと気になってました。

今日の大相撲の最後の方は、最近話題のNHKの番組配信「NHKプラス」で見ました。これって、便利ですね。
パソコンで何か作業をしながら視線をそらさずにNHKも見れるという、これは久々のヒットだと思います。
いつでも巻き戻しできるので、大相撲の物言いの場面では、NHKのVTRよりも先にプレイバックできました。

追っかけ再生も簡単だし、見逃し放送を見るのも容易。これはとても有効な時間節約視聴法ですね。
NHKの試みは、思いのほか画期的です。今後間違いなく、民法も追随することでしょう。
いつでも過去の放送を見ることができるようになれば、将来は録画装置の必要性がなくなるかもしれませんね。

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大量在庫マスクをどのように放出したら効果的か、良く考えましょう
- 2020/03/09(Mon) -
「軽い風邪程度なら、安易に医療機関を受診せず、自宅で様子をみること」
このような啓蒙が浸透してきたようで、当院の来院者が激減しています。日頃の3分の1以下です(泣)。
いやまだ大丈夫。ここは色んな意味で、堪え忍ぶしかありません。

それよりも、来たるべき流行期に入れば、こんどは新型コロナ疑いの方が大挙して受診するかもしれません。
そうなる前に、できれば免疫を付けておきたい(=知らないうちに感染して治っておきたい)のがホンネです。

まあ、そううまくはいきませんね。感染したら来院患者にうつす危険があるし、自ら発病するおそれもある。
しかし、私が想定する患者数(1千万人レベル)になれば、医療従事者の多くが感染するでしょう。
早くワクチンを開発してほしいものです。なんなら治験段階で接種を受けてもいいぐらいです。

マスクとアルコール手指消毒薬は、まだなかなか出回ってきませんね。当院の在庫も先細りです。

そんな時に、大量に所有していたマスクをネットオークションに出品していた、不届きな県議がいますね。
「在庫品を出品しただけ」「1円からのスタートで市場価格に任せていた」なんて言い訳は通用しませんよ。
価格ががつり上がるのが確実な出品ですから、「転売禁止」の趣旨に反することはあきらかです。
888万円の売り上げを得たかわりに、議員の評判は地に落ちました。売り上げを寄附しても、もう遅いのです。

最初っから、マスクを現物のままどこかに寄附して役立ててもらおう、という発想はなかったのでしょうか。
地元の医療機関や老人施設等に配ってけば、どれだけ株が上がったことか。いや、それは公職選挙法違反か?
ならば合法的に、地元スーパーに適正価格で卸しておけばよかったんじゃないの。地元への効果絶大でしょう。

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感染したら行動範囲を晒されます。日頃の行いに気をつけましょう
- 2020/03/08(Sun) -
新型コロナウイルス感染では、ライブハウスなどが「クラスター」となって、感染者が広がっています。

クラスターの構成者を探し、さらに各人の濃厚接触者をだどると、芋づる式に感染者が見つかっていきます。
それに伴って、行動範囲や交友関係などの個人情報が次々に晒されてしまうのは、まことに不運なことです。

私もいつ感染して報じられても良いように、しばらくは品行方正にしておく必要があると思っています。

いやそんなことよりも、当院のような診療所の職員から感染者が出た場合が心配です。
一人が感染したら、他の職員もみな、濃厚接触者と考えられてしまいます。
患者に対してはそれなりの感染防御をしていても、職員同士はおおむね「濃厚接触」に近い関係だからです。
唯一私は職員とマスクを外して会話や食事をしたりしないので、当院では私だけが孤立した存在といえます。
万一の時は、私ひとりで診療を行う覚悟が必要ですが、大丈夫。熊本地震の時にいちど、経験があります。

もっと重大な問題は、新型コロナの感染者が、発症初期の軽い風邪症状のときに当院を受診する可能性です。
「風邪ですね。経過をみましょう。風邪薬を出しときますね」てな具合になるのが普通ですね、当初は。
ところがその後、病状が悪化し、何日後かにどこかの病院でPCR検査して、感染が判明したりします。
メディアはきっと、「最初のクリニックで相談センターに連絡できなかったのか」などと書き立てるのです。
いや、メディアだけじゃない、某市長もそんなこと言って、医療従事者を怒らせましたからね。

わずかでも可能性があるケースをいちいち相談センターに連絡したりすれば、センターはパンクしますよ。
センターに相談すべきかどうか、それを判断してトリアージするのが、現場の医師の裁量であり手腕なのです。
ただ、そのような毎日の診療なので、いつか一般開業医も感染するんだろうなと、覚悟はしています。

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MacBook Pro の甘酢漬け サバ味噌風味
- 2020/03/07(Sat) -
サバ缶をレンジでチンしたら破裂したという、ありがちな話ですが、コロナに飽きたのでこんなネタでも。

MacBook Proのキーボードが「南蛮」の攻撃に遭って故障した件は、昨日書いた通り。
カメラのキタムラでは対応できずAppleに送って修理すると言うので、Macは自宅に持ち帰りました。
自分で「ピックアップ&デリバリー修理」をAppleに依頼した方が早いことを、経験上知っているからです。

Appleのサポートに連絡して、状況を説明し、宅配業者(ヤマト)が回収に来る日時を指定すればOK。
梱包材の準備など一切不要。ヤマトが専用の輸送箱を持って来るので、その中にMacを単体で入れるだけです。
昨日の18〜21時がその回収指定時刻だったので、その前に入浴を済ませ、食事をしながら待っていました。

昨夜のメインはハンバーグカレーでした。でもその前に、サブメインの「サバ缶」を、家人が運んできました。
実は、先日サバ缶をチンしたら破裂して電子レンジ庫内が大変なことになったことを、あとで聞きました。
その経験があるので、今回は注意してチンしたそうで、無事破裂しなかったようです。庫内では。

ところが、ダイニングテーブルまで運んできた時点で、まるで時限爆弾のように破裂する惨劇が起きたのです。

ダイニングテーブルどころか、周辺の家具や床や壁など、ありとあらゆる場所へ、サバ味噌が飛び散りました。
なかでも被害が大きかったのが、修理に出そうとテーブルに置いて準備していたMacBook Proなのでした。
すっかりサバ味噌まみれになったそのMacを、ティッシュで拭き上げましたが、なかなかニオイがとれません。

とその時、間の悪いことに、ヤマトの人がMacを回収するために来たのです。どうしてこのタイミング?
やむを得ず、ひどくサバ味噌臭いMacを手渡しました。ヤマトの人は、構わず手早く梱包してしまいました。
さて、今日か明日か、Appleの修理担当者が梱包を開けた瞬間の顔が、見てみたい。

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衛生面を考えたら、パソコンよりiPadの方がいいと思った事例
- 2020/03/06(Fri) -
衛生意識の高まっている昨今ですが、たとえば電子カルテ用のパソコンのキーボードも気になりますね。

「キーボードは便器より汚い」などと言われることもあるほどですから、日頃から注意が必要な物品なのです。
(その説は、33のキーボードを調べたら、その1つが清掃後の便座よりも汚かった、という報告に由来します)
診察室でメインに使うMacのキーボードは、表面を朝晩拭いていますが、なかなかそれ以上はできません。

一方で診察中の手指消毒なら、咽頭・結膜視診後、耳鏡使用後、診察完了後など、節目節目で行っています。
そしてキーボードに触れるのは、診察前の問診中か、診察終了後に手指消毒を行った後、と決めています。
とはいえ、何かの理由で診察の合間に電子カルテを参照する必要がでてきて、キーに触る可能性はあります。

しかし私の懸念はむしろ、自宅のパソコン( MacBook Pro)です。なにしろ食事しながら触りますからね。
それは不潔以前の問題。液体が液晶画面に飛んだり、食べカスがキーボードのスキマに入り込んだりします。
すぐに掃除できるように、ダイニングには清拭用のクロスとマキタの掃除機を置いています。

固形物ならそれでなんとかなるのですが、先日ついに、やらかしてしまいました。
口にほおばったチキン南蛮をむせて吹き出し、甘酢だれが液晶画面とキーボードに飛び散ってしまったのです。
すぐに拭き上げましたが、「2」と「w」と左のシフトキーがやられました。押すとグニュっと粘ります。

さっそくMacを、カメラのキタムラ熊本・くまなん店に持ち込みました。県内唯一のApple正規修理店です。
担当者がキーを押しながら曰く、「あー、粘っこいものが入ってますね」。さすがです。甘酢がバレました。
飲食しながらのパソコン操作には、くれぐれも注意しましょう。あ、そうか、iPadならいいのか?!

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国内のクラスターが問題なのに、まだ「水際作戦」を強化する?
- 2020/03/05(Thu) -
新型コロナウイルスは、人類にとっては初モノのウイルスなので、

(1)全ての人類が、このウイルスには遅かれ早かれ一度は感染する。(ただし無症状の場合も多い)
(2)やがて集団免疫が働き、未感染者のまま経過する人も出てくる。(でもいつかは感染する可能性あり)

この春に感染を免れても、夏に感染するかもしれないし、結局いつかは感染すると覚悟しておきましょう。

大流行して医療崩壊を招くのを防ぐために、流行のピークを低くしようとするのは、正しい対処法です。
そのための、ありとあらゆる工夫を、遅ればせながら日本でも行いつつあります。

安倍首相は今日、いまさらですが、「中国と韓国からの入国者の待機要請」を表明しました。
もはや国内で次々に感染者が出ているいま、水際作戦の強化は遅きに失しているとの批判は当然でしょう。
それに、潜伏期が長く検査の偽陰性も多いこの感染症では、水際対策の難しさを、すでに誰もが知っています。

そんな中で、IOCのバッハ会長が今日、「予定通りの(東京五輪)開催を確信した」と述べました。
どうしてそのような、楽観的な発言を今あえてするのか。悲観的な気分の裏返しのようにも感じてしまいます。
「予定通りの開催ができるよう手を尽くしている日本を支援し、見守りたい」ぐらいにしとけばいいのに。

たしかにうまくいけば日本では、5月か6月頃には新型コロナウイルス感染の拡大が収束するかもしれません。
しかし、世界のそのほかの国々では、日本や韓国やイタリアよりも遅れて、流行が始まる可能性があります。
日本が大丈夫でも、世界の人々が7月に日本に来ることができる状態かどうか、そっちが問題かもしれません。

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マスク不足は、医療機関にとっては致命的な緊急事態です
- 2020/03/04(Wed) -
トイレットペーパーが足りないのはデマだとはわかっていても、店頭で品切れだとどうしても焦ります。

日頃から大量に備蓄しているわけじゃないので、万一自宅の在庫が切れたら一大事(場合により大惨事)です。
なので、たまたまどこかの店頭でペーパーを見かけたら、とりあえず買っておこうかと思うのが人情。
そんな心理が働いて、見かけたら買う、念のため買う、の繰り返しで、品切れが続いたのでしょう。

本当に足りないのはマスクです。医療機関で備蓄が底を突いたら、臨時休診も考慮しなければなりません。

WHOは、無症状の人が自分の予防の目的でマスクを着用する必要はないいう指針を、先日公表しました。
マスクは、咳やクシャミをしたときに、飛沫を飛ばすのを防ぐのがおもな目的だからです。
ただし医療機関では、風邪の患者さんの咳やクシャミのしぶきを顔面に浴びやすいので、マスクは必須です。

新型コロナウイルス感染者の多くが軽症、もしくはほとんど無症状だということが分かってきています。
とすれば逆に、たとえ無症状であっても、自分が感染者ではないという保証も無いわけです。
なのでたとえ軽い咳が出る程度であっても、今後は、少なくとも人混みではマスクを着けておくべきでしょう。

それに、咳をしてるのにマスクを着けてないと、周囲から非難・忌避されてしまう異常な状況になっています。
仮に咳をしていなくても、いまどきマスクをしていないのは感染防御意識が低いとも思われかねません。

過剰な予防でマスクを浪費するのは避けたいですが、タカを括ってマスクを着けない自信過剰も控えたい。
今回の新型コロナウイルスは、まだ感染様式や感染力が完全に解明されたわけではありません。
マスクが足りなくなってから、本来マスクは必要ないと後出しで言われても、すんなり納得しかねるのは当然。
いずれにしても、早くマスクを増産してくれっていう話です。もう医療機関は、かなり焦っています。

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若い人が感染を広げていると言いますが、彼らに罪は無いのです
- 2020/03/03(Tue) -
「若い世代は重症化しにくく、人と接する活動が多いため、気づかないうちに感染を広げている可能性がある」

新型コロナウイルス感染が広がっている北海道のデータから、冒頭のような知見が発表されました。
こんなことを言うとナンですが、んなことは前からわかってますよ。
でも彼らとて、好き好んで高齢者にうつしているわけでは無いのです。重症化する原因は高齢者側にあります。

季節性インフルエンザは、ワクチンがあるのに、毎年約1千万人が罹患しています。
そのうち約1万人が亡くなっており、死亡するのはやはり、高齢者が主体です。
インフルよりも感染力が強く、ワクチンもない新型コロナが、1千万人以下の感染で済むはずがありません。
また、特効薬も無いのに、インフルよりも少ない死亡者数で済む保証もありません。

今現在、全国に何人ぐらいの感染者がいるのでしょう。私はすでに100万人以上の可能性もあると思います。

タチが悪いのは、新型コロナの初期症状はインフルほど激しくなく、風邪そっくりだということです。
軽い症状の若者が、自分が新型コロナだとは思わずに過ごすことは、十分にあり得ることです。
また医療機関でも、普通の風邪と思って診療した患者さんに、新型コロナが混入している可能性があります。

私も最近、完璧ではありませんが、念のためゴーグルのようなメガネカバーを装着して診察をしています。
診察時に顔に咳のしぶきをかけられることがあるので、目を保護するためにはとても役立ちます。
しかし、すべての風邪症状の患者さんを、そのゴーグルを着けて診察するのは、けっこうめんどくさいです。

近日中に、新型コロナウイルスのPCR検査が保険適用となり、検査数も増えることになるでしょう。
ただし、すべての医療機関で検査ができるわけではありません。当院でも検査はできません。仲介も不可です。
大事なことなので二度三度言います。当院ではPCR検査はできません。検査目的での来院はご遠慮願います。

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Amazon配送のデリバリープロバイダの質の劣化が止まりません
- 2020/03/02(Mon) -
本日午前中の配達を指定していた商品の「ご不在のご連絡」メールが、Amazonから正午に届きました。
まことにオカシな話です。本日当院は診療日で、私も職員も朝からずっと院内に居たからです。
それなのに「ご不在」だとする理由は、嘘をついてでも、遅配を避けたかったからとしか考えられません。

前には、「配達完了メール」が指定時間ギリギリに届き、商品はだいぶ遅れて到着したこともありました。

いずれも配送業者は「デリバリープロバイダ」です。ヤマトじゃなくなって、配送の質が落ちましたね。
彼らは、顧客に嘘をついてでも、配達の遅れをAmazonに知られたくないのです。

前回は穏便に済ませましたが、さすがに今日は、Amazonのカスタマサービスに連絡することにしました。

それにしても、いつも思うのですが、Amazonのカスタマサービスのレスポンスって、やたらに早いですね。
専用フォームにこっちの電話番号を入力して送信したかと思ったら、数秒以内に電話がかかってきます。
自動的に発信する仕組みになっているとはいえ、毎度驚きます。担当者とすぐに通話することができます。

担当者に文句を言って少ししたら、こんどはデリバリープロバイダから電話がかかってきました。これも早い。
さらに、それほど待たないうちに、荷物が全部届きました。やればできるじゃん。
顧客本位なのではなく、Amazonのご機嫌を損ねるのがよっぽど怖いんでしょうね、配送業者にとっては。

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報道番組では、主観的な意見の言いっぱなしは無責任です
- 2020/03/01(Sun) -
新型コロナウイルス関連では、メディアやネット上を無数の情報が飛び交っており、少々混乱しています。
テレビを見ていると、客観的で有益な発言をする先生もいれば、有害無益で偏ったことを話す出演者もいます。

そんな中で、国民が誤った情報に翻弄されないようにと、情報整理を試みるブログ等も目立ちます。
ある医師は「新型コロナで『情報汚染』されたメディアが報じない『5つの真実』」と題してまとめています。

1.「医療崩壊」は起きていない(いま現在、医療崩壊は起きてない。今後も冷静に対処すれば良い)
2. 「全員にPCR検査すべき」は適切ではない(陽性だと入院が必要になるので医療崩壊が起こりかねない)
3. 患者の「ドクターショッピング」が問題(1つの医療機関で経過を見なければ区別が付きにくい)
4. 「不安だから病院に行く」が感染リスクを高める(むやみに病院に行かない方がよい)
5. 陰性でも仕事に行ってはいけない場合がある(検査で偽陰性の可能性がある)

最近のコロナ報道の偏りに警鐘を鳴らし、バランスをとろうとする文章であり、その意図はよくわかります。
しかし、私に言わせればこの文章もまた誤解を招きかねないと思いました。ひとつひとつ難癖を付けていくと、

1.「医療崩壊」はまだ起きていないが、厚労省・保健所と患者との板挟みで、現場は徐々に混乱しつつある
2. 「全員にPCR検査すべき」は適切ではないが、検査には意義があり、必要なら躊躇せず検査すべき
3. 患者の「ドクターショッピング」が問題とはいえ、症状がだんだん悪化する過程では、誰でも医者を変える
4. 「不安だから病院に行く」が感染リスクを高めることは事実だが、患者判断で自宅待機を続けるリスクもある
5. 陰性でも仕事に行ってはいけない場合がある、というのは簡単だが、出勤の可否の判断はきわめて困難である

などと後付けで批判することは簡単ですが、報道の偏りや過ちに警鐘を鳴らすことは、専門家の務めです。
紹介した文章のように、バランスを取ろうとする情報・広報・啓蒙が必要であることは、間違いありません。

テレビのコメンテーターの無責任で主観的な発言は、もうたくさん。専門家が意見を戦わせる番組が見たい。

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