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キャッシュレス決済手段では結局、何が生き残る?
- 2020/06/30(Tue) -
コロナ禍で消費が冷え込んでいる中、「キャッシュレス・ポイント還元事業」は今日で終了します。
あわてて通販であれこれ駆け込み発注したり、美容室で駆け込みカットをしたのは私です。

今後どうなるのか問題はあるにせよ、この制度で日本のキャッシュレス化をある程度は推進できたようです。
現金払いを避けるための手段が増えたことは、図らずも、コロナ禍における購買行動にも好都合でした。

で、次に来るのが「マイナポイント事業」ですか。なんとなく、気乗りがしませんね。おまけに半年だけだし。
ペイペイ並に驚異的な「25%還元」ですが、上限は5千円という、悲しくなるほどケチな還元額。
1回の買い物で5千円じゃないですよ、9月からの6カ月間の事業期間のトータルで、5千円。なんだかねぇ。
と言いながらも、この制度で2万円分の買い物はするつもりです。もらえるモノは上限までもらうわなきゃね。

先週発表された、iPhoneの新しいOS「iOS 14」では、もっと画期的な決済システムが期待されています。
レジでNFCチップにiPhoneをかざすと、支払いに必要なアプリが瞬時にダウンロードされる仕組みです。
これによって、店が決済端末を用意しなくても、Apple Payで無接触の支払いが完了します。

Apple信者の私は、このようなAppleが打ち出してくる新機軸には、とりあえず全面的・盲目的に期待します。
なかにはイマイチなものもありますが、Apple Payは当初の賛否両論を振り切り、かなり成功しています。

私がよく使うブランドのカードが、最近ようやくApple Payに対応しました。これはなかなかの朗報でした。
ただし、Apple Payを使った場合、リアルカードのときよりも獲得できるポイントが少なくなります。
当然、その差額はAppleの「取り分」ということでしょう。つまりAppleの手数料が高いのです。
このように、Appleが儲かるための仕組みは世の中の随所にあります。(信者なので多くは語りません)

Appleの株価総額が、米株式市場で初めて1兆ドルを達成したのは、つい2年前のこと。
ところが世界がコロナ禍の中、株価総額は今月ついに、1.5兆ドルを突破しました。
製品の販売だけでなく、サービスの提供(厳しい手数料を含む)も、好調な業績に貢献してるんでしょうね。

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新HPVワクチン「シルガード9」が登場したけど、導入はどうなる?
- 2020/06/29(Mon) -
「シルガード」で検索しようとしたら、「汁ガード」に変換されて少し脱力しました。
気を取り直して「シルガード」でググると、今はまだ、「南蛮しっくい シルガード」がトップに出てきます。

新しいHPVワクチンを調べたいのであれば、「シルガード9」で検索するのがオススメです。
申請から5年経過してようやく先月、厚労省の部会が製造販売を承認。いまは正式承認待ちの段階です。

現在、いちおう定期接種として使われているHPVワクチンは、「サーバリックス」と「ガーダシル」です。
日本では諸問題が提起されたため、WHO等からの非難にもめげず、「積極勧奨接種」が止まっています。
「定期接種だけど接種は勧めませんよ」という、厚労省の意味不明な態度のため、接種率は1%以下です。

幅広い型のHPVに効くように、4価ワクチンのガーダシルをパワーアップして、9価にしたのがシルガード9。
ちなみに4価とか9価というのは、4つあるいは9つの型のHPVに効く、という意味ですね。
海外では「Gardasil 9」という名称ですが、日本では前後ひっくり返して「シルガード 9(Silgard 9)」。
「シル(扁平上皮内病変;SIL)」から「ガード」する、というのが命名の由来。ガーダシルでも同様です。

欧米では、数年前からGardasil 9を導入しているので、日本は周回遅れよりもさらに遅れています。
市民団体やメディアの反対にめげて消極的な態度が続く厚労省なので、シルガード9の正式導入も不透明です。
HPVワクチンの積極勧奨を止めている手前、同種のワクチンを新規導入しにくい面もあるでしょう。
ワクチン名を変えたのも、従来のワクチンとは別物のように印象づける、小手先の策かもしれません。

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良くも悪しくも、どこにでも出没するGoogle先生
- 2020/06/28(Sun) -
日経のコラムに、ある地名の言い間違いを講義中に学生に注意されたと、某大学教授が書いていました。
学生らは講義中でも自在にググっているので、誤りあらば即座に指摘されてしまうのだとか。イヤな時代です。
スマホに目が向くような講義をする方が悪いのか、大学の先生よりGoogle先生の方が頼りになるのか。

ネット検索の世界でGoogleがここまでダントツになるまでには、もちろん紆余曲折はありました。
私は学生時代から約40年ほどパソコンを使っていますが、Googleの隆盛なんてこの十年かそこらのことです。

それにしても世界の人々は、自分の個人情報を犠牲にしてでも、何かを調べ続けたいようです。
好奇心なのか、強迫観念なのか、それとも自然な行動なのか。つねに検索し、閲覧し、また検索。森田健作。

かく言う私も、テレビから耳慣れない言葉が聞こえたら、番組そのものよりもその言葉を追求したくなります。
知りたいと思った事柄は、いま知りたい。その場でその時に決着をつけ、ひととおり満足したいのです。
テレビ番組の内容をそのまま漫然と受け入れるのではなく、興味ある情報は自分で能動的に探りたいのです。

スマホの時代になってGoogle先生は、ありとあらゆる場所に出没します。
疑問点は、いつでもその場で解決できます。運転中はだめだけど、停車中なら調べることも可能です。

本人の名誉のために、誰の話かは書きませんが、自家用車の運転時のGoogle先生活用例をひとつ(実話)。
駐車場から発進する際、左右のペダルのどっちがアクセルでどっちがブレーキか、急に自信がなくなったと。
でもGoogle先生に尋ねて、事なきを得たとのことです。めでたしめでたし。ていうか、それもどうなの。

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名詞のアクセントの「平板化」には、最後まで抵抗したい人間です
- 2020/06/27(Sat) -
ある水族館がやっと開館するというニュースを聞いてて、「水族館」という言葉のアクセントに驚きました。
なぜならアナウンサーが「平板型」で発音したからです。私の中では絶対に「中高型」なのに。
ここで中高型というのは、「東京都」とか「新幹線」のような、真ん中にアクセントが来ることを言います。

同様に「博物館」も「図書館」も「美術館」も、NHKのアクセント辞典では、今のところすべて中高型です。
でも世間では、これらの言葉はかなり平板化が進んでいるような気がします。残念です。
「春休み」や「夏休み」は、まだ中高型ですね。ですよね。でもやがて平板化するでしょう。え、もうしてる?
「ケンタッキー」なんてのも、やがて若者は平板型で言い始めるんでしょうね。え、もうしてる?
じゃあ「洗濯機」とか「冷蔵庫」はどうよ。「養命酒」とか「福禄寿」とか「犬追物」はどうよ。

名詞のアクセントがだんだん平板化する中で、中高型を堅持している言葉は、どこかレトロな感じがしますね。

平板化が進んでいる理由のひとつは、発音にエネルギーを使わないからだという「省エネ」説があります。
あるいは、業界用語若者コトバのような、格好付けや仲間意識も、その要因かもしれません。

平板化は時代の流れだとしても、直線的で無味乾燥で無色透明な言葉に変えられていくのは悲しいことです。
その言葉が本来持っていた「起伏」や「味わい」や「彩り」が、失われる気がしてなりません。
すでに私の平板化ネタも定番化していますが、無味乾燥なブログは避けたいものです。え、もうしてる?

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クレカ番号が漏れたら、被害はなくても面倒なことになりますね
- 2020/06/26(Fri) -
某カード会社から電話がありました。
「昨夜9時頃、○○電気の通販サイトで買い物をされましたか?」
「そんな覚えはありませんが、どういうことですか?」
「やはり、そうですか。何者かがお客様のカードを不正に使用したようです」

聞けば、そのカード会社の複数のカードから、ほぼ同時刻に、○○電気のサイトで買い物があったとのこと。
カード会社がそれを怪しんで、私を含むカードの持ち主に確認の連絡をして、今回の一件が発覚したわけです。
詳細は不明ですが、何からの方法でカード番号を「犯人」が入手し、ネット通販に利用したようです。

「では、今からお客様のカードを無効にします。後日新しいカードを送りますが、カード番号が変わります」

「はい、お願いします」。でも、あー困る。とても困る。だって、クリニックの経費用メインカードですから。
電気、電話、ネット、新聞、メルマガ、セコム、通販等々、このカードで14の支払いを登録しているのです。

その一件から数日して、新しいカードが届きました。さっそく今日、カードの切替手続きを一斉に行いました。

14件のうち12件は、Web上で変更操作が完了。ただちに新しいカード番号が使える状態になりました。
1件は、電話で申請してWeb手続き用のID・パスワードを郵送で取り寄せていたので、本日手続きを完了。
残る1件は、カード切替申請書の請求手続きを、ネットで行いました。後日、その申請書が郵送されてきます。

多くの企業が、Web上の手続きだけでカード変更が可能でしたが、一部にまだアナログな作業が残っています。
なんにしても、手間をかけさせやがって、犯人のやつめ。金銭的被害が防げたのが、不幸中の幸いです。

犯人が「欲張った」おかげで犯行が発覚しましたが、私のカードだけが使われたのなら、バレなかったかも。
巧妙なハッキングを防ぐのは難しいですが、やはり、カードの利用明細にはきちんと目を通すことですね。

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言い間違えは、訂正するときこそ慎重に
- 2020/06/25(Thu) -
自分のことは棚に上げますが、他人の言い間違いは気になる性格です。

アナウンサーは、ニュース原稿を読み間違え(言い間違え)たら、必ず即座に言い直しますよね。
言い直したつもりがまた言い間違えてしまったとしても、くじけず気を取り直して、また言い直します。
民放の番組ならしばしば、別の出演者が軽く突っ込んだりして場を和ませますが、NHKは最後まで真面目です。

今朝NHKで、「GMOペパボ」というトラップのような会社名の、放送事故レベルの言い間違いがありました。
見てなかった方は、NHK+で7時19分ごろからご覧ください。念のため、文字に起こすと、こうです。

「東京渋谷区に本社があるインターネット関連企業GMAペポパは、国内3カ所の拠点の...」(え、違う?)
「GMOペポバは、国内3カ所の拠点のどこかに通勤できるとい...」(なに?まだ違うの?え〜っと)
「あ、GMAペパボは......」(なになに?ちょっと待って。どこが違う?)
「...GMOペパボは、国内3カ所の拠点のどこかに通勤できるという採用条件を、今月から見直しました」

アナウンサーが何度言い直しても、出演者はだれも突っ込まず、スタジオのスタッフの笑い声も聞こえません。
たぶん、そのアナウンサーの頭の中では、芸人の名前「ぺこぱ」がグルグル回っていたのです(推測)。
そして、「ぺこぱじゃない」「ぺこぱと言ったら笑われる」という強迫観念に襲われていたはずです(憶測)。

でも今では、「いっそ、ぺこぱと言って楽になればよかった」と、そう思っていることでしょう(想像)。
むしろ「それ、お笑い芸人ですけど」と笑われ、いじられた方が、言い間違えた甲斐があるというものです。

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Macに自社開発CPUが搭載され、OSが11になるという、大ニュース
- 2020/06/24(Wed) -
まず驚くべきニュースは、Macの新しいOSが「バージョン11」になるってことですよね。あれ、興味無い?

Windowsでも最近は7だの8だの10だのと、OSのバージョンはおおむね連番ですが、Macもほぼ同様です。
ただし2001年に「OS 9」の次に登場したのは「OS 10」ではなく、「OS X」と表記する革新的なOSでした。
以後19年間、10.0から10.15までマイナーチェンジしながら全16代、OS Xの年月が続いてきました。

ところが今回は、小数点以下の変化ではありません。「10.16」ではなく「11.0」になるのです。
19年ぶりのメジャーチェンジですから、19年前と同程度かそれ以上の、画期的変革が起きるはず。
Appleは「macOS史上最大のリリース」と宣伝しています。リリースは秋。アップデート料金は無料。

コードネームは「macOS Big Sur」。MacのOSには、このような名前が付いています。
10.0の「Cheetah」から10.8の「Mountain Lion」までは、ネコ科の動物名でした。
10.9からは、ネコ科シリーズが突然終わって地名シリーズになりました。
今回の「Big Sur」は、カリフォルニアの景勝地の名前だそうで、11.0になっても地名シリーズが続きます。
それではいったい、どのような変革が起きるのか。いまIT記事をあれこれ読みあさって研究中です。

と書いてきましたが、もうひとつ大きなニュースがあります。Macが独自開発チップを搭載することです。
つまり「脱Intel」です。今後のMacは「Intel入ってない」になるわけです。これはもう、一大事です。

このようなOSやCPUの変化は、iPhoneやiPadとMacの垣根がなくなる方向へ、急加速しつつある証でしょう。

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接触は最小限にしたいですが、やはり学校検診に聴診は必須ですね
- 2020/06/23(Tue) -
今年度、某小学校の学校医となり、新型コロナで延びていた内科検診を、ようやく今日行うことになりました。
確保されている時間と児童数を考慮すると、1時間あたり100人のペースで検診する必要があります。
初めての学校検診なのでペース配分が全くわからず、とりあえず1人30秒を目標としました。

児童は全員マスクを装着。間隔を開けて縦に並ぶので、最後尾が廊下のどこまで続いているのかわかりません。
私はフェイスシールドとマスクを装着。顔が暑い。ガウンやキャップや手袋は、今回は使いませんでした。

さて、子どもに挨拶して、姿勢と顔色を見て、上肢や躯幹などの皮膚を見て、胸郭を見て聴診したら30秒です。
打ち合わせでは、児童との接触を最小限にするため、問診等に異常がある子だけ聴診することにしていました。
しかし、症状を伴わない心雑音は、検診の時に聴いておかなければ誰も気づかないと、思い直したのでした。

小学生になって初めて聞こえる心雑音は、多くの場合は心臓に異常の無い「無害性心雑音」です。
今日は、明らかに無害性と思える子はスルーして、ある程度大きな音量の場合にのみ「要精査」としました。

「検診で初めて心雑音を指摘されました」と、当院を受診する小中学生のお子さんが、日頃から時々います。

聴診して必要と思えば、心エコー検査で心房中隔欠損や肺動脈弁狭窄等のチェックをすることになります。
そんな成り行きになると、「心雑音」という言葉に重大な響きがあるので、保護者の方はとても心配されます。

でもご安心を。ほとんどのお子さんの心雑音は無害性で、それがよく聞こえる原因はたいてい貧血です。
エコーは夏休みなどに行いますが、それまでに貧血を治せば、検査の頃には心雑音は小さくなってしまいます。

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先発医薬品の名称は、詩的であれ
- 2020/06/22(Mon) -
「クラリシッド」という抗生剤は、とくに子どもに対してよく処方する薬です。苦いので嫌われます。
一般名は「クラリスロマイシン」で、商品名としてはクラリシッドのほかに「クラリス」もあります。

そのクラリシッドの国内製造販売が、現在の「マイランEPD」から「日本ケミファ」に「承継」されます。
もともとこの薬は、5年前に「アボット ジャパン」からマイランに承継された薬でした。
このように、製薬会社に何らかの事情や戦略があって、薬の製造販売元が移ることは、よくあります。

ケミファは、この薬の後発品(錠剤のみ)を販売していますが、このたび先発品販売に躍り出るわけです。
いまは後発品メーカー(しかも中堅)のケミファですが、かつては先発品メーカーでした。

そしてケミファといえば、製造承認を受けるための治験データをねつ造して、大問題になった過去があります。
私が医学部の学生時代のことで、当時はそれほど興味は無かったのですが、後になって調べて知りました。
データをねつ造したいくつかの薬のうち、高血圧治療薬(降圧剤)の名前が「トスカーナ」でした。

トスカーナといえば、フィレンツェを州都とする、イタリア中部の州です。
私が訪れたことのある数少ない海外の旅先の中でも、また行きたい場所第1位の、思い出深い土地です。
歴史、芸術、自然、なによりもワインと食べ物・・・と、いまでも「脳内旅行」が止まりません。

なぜそのような「美しい」名前をつけた薬で、データをねつ造するような汚れた気持ちになれたのでしょうね。

医薬品の名前には、一般名や構造や疾患名や薬効等を表す言葉を組み合わせた、妙な造語をよく見かけます。
できれば個性的で詩的な名称にして欲しいものですが、そんな気の利いた名前に、最近あまり出会いませんね。

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感染者との接触日付が通知される「COCOA」の仕様が心配
- 2020/06/21(Sun) -
新型コロナウイルス接触確認アプリ「COCOA」。みなさん、インストールされましたでしょうか。
利用者数が「LINE並に」増えれば、感染の可能性の早期察知からの拡大防止につながると期待されています。
ですが、現在の仕様だと、個人情報が完全に守られるとは限らない気もしてきました。

「いつ・どこで・誰が感染していたのかといった項目については通知されない」のがこのアプリのキモのはず。
でも、「「8月1日に1件、8月2日に2件」などのように、感染者と接触した日付」は特定されるようですね。

日付が通知される仕様だと、接触相手(すなわち感染者)を特定しやすくなり、問題が起きるかもしれません。

感染者と接触したとされる日に、ただ1人の知人としか接触していなければ、彼が感染者だとすぐわかります。
つまり感染者にとっては、過去2週間に接触した人全員に自分の感染が通知されるのは、リスクがあるのです。
自分が特定される危険を考えて、自分の感染をアプリに記録するのをためらう人もいるかもしれません。

しかしCOCOAは、自分の感染を正直に(もちろん匿名で)告知することによって意味をなすアプリです。
もっぱら、自分が感染者と接触したかどうかを知るためだけに利用するのでは、このアプリが成り立ちません。

感染者との接触日が特定されていれば、たしかに医療機関での診療や検査を行う上ではとても参考になります。
しかしこのアプリが「成功」するかどうかは、理解のある利用者の数が十分大きいかどうかにかかっています。
感染者との接触日まで通知する必要性があるのかどうか、仕様の再検討が必要かもしれません。

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コロナの時代、現金の受け渡しは淘汰されるかも(賄賂等を除く)
- 2020/06/20(Sat) -
コロナの時代、他人との物品の受け渡しは最小限にしたいところですが、現金だけはどうにもなりませんね。

店舗等では可能な限りカード払いにしていますが、店によって、接触の程度=感染の危険度、が違います。
(1)カードを客がリーダーにかざすか、タッチするか、差し込んで引き抜く
(2)カードを店員に渡し、暗証番号を押すかサインをした後、カードを受け取る

このうち(1)は接触が少ないですが、それでも最後に紙のレシートを手渡されたら同じことです。
ならば、「レシートなど要らんわいっ!」と突っぱねるか。でもどうせ、商品を受け取りますけどね。

じゃあ安全なのは通販だけでしょうか。いや、配送された商品や外箱にも、油断してはなりません。
梱包を開けたらいちど手指消毒し、商品を取り出したらまた手指消毒。そこまでやりますか。やりませんけど。
宅配業者のボールペンを借りてサインしなくても良いように、玄関にはペンかシャチハタを置いときましょう。

現実にいま困っているのは、クリニックの会計窓口です。どうしても現金を受け取る必要があるからです。
手数料負担がイヤなので、カードなどのキャッシュレス決済は、当院では導入していません。
じゃあ現金は、手袋で受け取るか? おつりも手袋? 受け取った紙幣は消毒? そこまではね。

マイナンバーカードが保険証になれば、紐付いた預金口座から医療費が引き落とされる仕組みにできるはず。
診療終了と同時に、窓口負担分が患者の口座から医療機関の口座に送金されるシステムなんてどうでしょう。
もちろん、診療内容は支払団体にも即座に伝わるので、毎月のレセプト提出なんて不要です。いいなあ、これ。

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新型コロナウイルス接触確認アプリ「COCOA」配信開始
- 2020/06/19(Fri) -
プロ野球がついに、無観客ですが開幕しました。都道府県をまたぐ移動の自粛も、今日から緩和されました。
まだアフター・コロナではなくウィズ・コロナだと観念した上で、新しい社会生活フェーズに入ったわけです。
くまモンも大喜びで踊ってます。「中の人」が交代するときはもちろん、しっかり消毒してますよね。

「タヌキとキツネ」がやっと捕まりました。えっ? あらいぐまとアンジー?。アライグマに失礼でしょう。
お白州で詮議の上、彼らには厳しき沙汰があることを願いますが、どっちみち小物なので大勢に影響なさそう。

厚労省の新型コロナウイルス接触確認アプリ「COCOA」が、今日の15時ごろから配信されています。
例の、AppleとGoogleが共同開発した世界共通の「API」を使った、日本独自のアプリです。

iPhoneとAndroid両方に対応していますが、いずれも今日は混み合っているのか、入手に手間取りますね。
「COCOA」で検索しても「COCOAどこだ?」となります。「接触確認アプリ」で検索する必要があります。
それよりも、App StoreやGoogle Playの検索は使わず、厚労省のサイトのQRコード経由がオススメです。

さっそくインストールしたので、ためしに「陽性者との接触を確認する(14日間)」」というボタンをタップ。
「陽性者との接触は確認されませんでした」と出ました。でしょうね。まだそうでしょう。

しかし大事なことは、陽性者との接触がわかったとき、スムーズにPCR検査を受けられるかどうかです。

厚労省のサイトには「保健所のサポートを早く受けることができます」とありますが、早合点は禁物。
これは、「帰国者・接触者外来等の連絡先が表示され、検査の受診などが案内」されるという意味のようです。
そしてその連絡先にに電話したら、かかりつけを受診するように言われるっていう、オチじゃないでしょうね。

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「申請主義」の基本理念は「性悪説」
- 2020/06/18(Thu) -
自粛ムードが緩んでも診療患者数はまだ少ないですが、定期予防接種の子どもたちは、そこそこやって来ます。
昭和37年度~昭和53年度生まれの男性を対象とした「風しんの追加的対策」の対象者も、よく来院されます。

そのクーポン券を持参して来た方が最初に受ける「風しんの抗体検査」の、今日はその受診票にモノ申したい。

受診票の中段に、「下記に該当する場合、□に✓を入れてください」と、次のようなチェック項目があります。
「 □私は、風しんの抗体検査を受けることを希望いたしません 」

わざわざクーポン券持って来て受診票を書いた挙げ句に、しかし検査を希望しない中年男性っているんですか。
検査の資格はあるが希望はしないことを正式に表明しに来るヒマ人を想定した、チェック項目ですか。

似たような書類がありますよね。例の、新型コロナ対策に係る「特別定額給付金」の申請書です。
その、「 給付金受給を希望されない方はチェック欄(□)に×印を御記入ください 」という部分。
記入間違いを誘発して「受給を辞退させる」ことで有名なトラップですね。

これなどはもう、バカな書類設計と言うほかありません。作ったのは総務省。市民目線が欠けている証拠です。
一部の自治体は独自に「親切な」申請書を作り直し、国の愚策の尻拭いをする羽目になっています。

一般に、給付金や助成金の申請書類は、細かく面倒で添付書類もやたらに必要で不親切な設計になっています。
「性悪説」を基調とし、不正受給を防ぐためなら申請が面倒でもかまわないというのが基本理念だからです。

風しん抗体検査の受診票や特別定額給付金の申請書の妙なチェック項目も、そこから派生したものでしょう。
市民感覚からすれば、無意味で無駄で不親切で不誠実なチェック項目であり、結果的にはトラップです。

このように不親切な文言を平然と準備するお役人って、どういう思考回路(または性格)なんでしょうね。
市民サービスに関係する書類は、「性善説」を基調とした、もっと簡便で親切で優しい設計であるべきです。

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北朝鮮からの爆風にあおられて、ネットにからんで不時着中
- 2020/06/17(Wed) -
朝鮮半島情勢が緊迫しています。北朝鮮は昨日、南北の共同連絡事務所を予告通り爆破しました。

元々この地には、南北・米朝・米韓・日朝・日韓・中韓など、あらゆる組み合わせの問題が存在しています。
しかも各国が国内問題も抱える中、畳みかけるようにコロナです。北の暴発は当然の成り行きかもしれません。

朝鮮問題に詳しいジャーナリストや脱北者の話を聞く(読む)たびに、北朝鮮という国の怖さに戦慄します。
オカシナことがまかり通っている日本や、米中韓ロの指導者もどうかと思いますが、北朝鮮にはかないません。

そんな今、彼の国の状況が描かれていると評判の、ネット配信中のドラマがありますね。『愛の不時着』です。
タイトル的には少し躊躇していましたが、事ここに至った以上は、後学のためにも観ておくほかありません。

私は基本的に、諜報活動とか裏工作とか復讐劇とかが好きなのですが、このドラマにも盛り込まれています。
もちろん登場人物の氏素性については、韓流ドラマのツボが押さえてありますから、安心して観ていられます。
おまけにシリアスなのにコメディーです。今後、将軍様のソックリさんとかが登場することを期待します。

まだ映画館に行く勇気が無いこともあって、最近とくにテレビの前に座ることが増えました。
コロナ禍を機に、映画の視聴はネット配信が標準になるんじゃなかろうかとさえ思えてきます。

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新型コロナには、まだ日本人はほとんど感染していないということ
- 2020/06/16(Tue) -
厚労省が今月行った、新型コロナウイルスの抗体検査。待ちに待っていた陽性率は、東京で0.1%ですか。

先月の500人の検査では、微妙に納得のできる陽性率0.6%が出ましたが、今日の0.1%はちょっと意外でした。
都民のほぼ全員(99.9%)は、まだ新型コロナに罹っていない=今後罹る可能性がある、ということですから。

ただ、東京の検査対象者1,971人というのは、まだ少ないと思います。だって、陽性者はたったの2人ですよ。
これはまだ、偶然の入り込む余地がありあますね。やはり東京だけでも1万人調べなきゃ。
それと比べると、大阪の2,970人のうちの5人は、多少信頼感があります。
他社の(未承認の)検査キットを使うと、東京1.07%、大阪1.25%だったとか。はて、何が正しいのやら。

なんにしても、どうして東京・大阪で1万人ずつ調べるぐらいの規模にしなかったのでしょう。
まあいずれにせよ、99%か99.9%は未感染なわけで、結果的な意味合いは同じかもしれません。
ほとんどの国民が未感染と言うことが改めて判明したわけで、感染するのはこれから、ということです。

他国の抗体陽性率を見ると、ニューヨーク州は12.3%で、ストックホルム7.3%、イングランドは6.78%。
欧米諸国は日本とはレベルが違います。逆に言うなら、日本はよくもまあ感染を予防できてますね。
あるいは、日本人は感染しにくい何か特別な要因があるのかもしれません。

ところで、抗体検査による感染率は、検査対象者の集団によってだいぶ異なるはずです。
一般市民に対してが今回のデータとしたら、医療従事者や夜の街では、もっと高い陽性率が想定されます。
医療従事者にとって自分が抗体陽性かどうかは、単に興味の問題ではなく、今後の仕事に大きく影響します。
国の施策で、医療従事者の全員調査をぜひ、お願いしたいものです。万一陽性なら、すごく気が楽になるので。

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「夜の街」の感染制御が最後の課題か
- 2020/06/15(Mon) -
東京都の新型コロナは、昨日47人に急増したのを我慢していたら、今日は48人。厳しいとこ突いてきますね。
これが100人、200人なら諦めもつきますが、ジリジリと増やされたのでは、身動きもとれません。

本来なら再び警戒を強めるべき事態ですが、不思議と世間は、まあ待て慌てるなという落ち着いた雰囲気です。

「夜の街」の関係者や院内感染が大半を占めており、「御しやすい」状況と考えられるからかもしれません。
しかもホストクラブでの集団検査の結果が多く含まれており、必ずしも感染急拡大ではないとも解釈できます。

たしかに、怪しい場所は調べれば調べるほど陽性者が出て、見かけの感染確認者数は増えるでしょう。
小池知事も、「確認できているという点で、むしろ確かな数字になってきている」と開き直っています。
ですが逆に言うなら、検査が不十分のために、これまでの感染拡大を許してきた面もあるということです。

結局のところ、検査の網を広げることこそが、やはり感染症対策の王道なのでしょう。
ガンガン検査して、しっかり隔離して、非感染者が経済を回す。それが正解なのかもしれません。

ただし、夜の街で真面目に集団検診を受ける店は例外的で、むしろ闇営業や感染者の隠蔽が懸念されます。
「ウィズ・コロナ」の時代に、対面でなければ成立しない「接客業界」の感染制御はとても難しいですね。
治療薬とワクチンで、早く「アフター・コロナ」の時代にしてもらいたいものです。

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「MOMO5号機」打ち上げ失敗、ではない
- 2020/06/14(Sun) -
民間単独開発のロケット「MOMO(モモ)」は、今朝打ち上げた5号機も、宇宙には到達できませんでした。
これまで5回の打ち上げのうち、成功した(=高度100キロの宇宙空間に達した)のは、3号機だけです。

1号機の打ち上げに失敗した後、打ち上げ場所のある北海道大樹町に、私はふるさと納税をして応援しました。
その次の2号機の失敗後、こんどは3号機のために、「インターステラテクノロジズ」社に出資しました。
いわゆる「クラウドファンディング」ってやつです。そしたら見事、3号機の打ち上げに成功したわけです。
以後、出資はせずに眺めていたら、4号機も5号機も失敗してしまいました。なので微妙な責任を感じています。

にしても、今回の5号機の機体のペイントって、すごくないですか。スポンサーのロゴが。
機体表面の大部分を占めている巨大な文字が、「お好み焼 北九州伝統の味 なにわ」ですからね。
ニュース映像では、ロケット「なにわ号」みたいに見えますよ。まるで大阪の下町ロケットじゃないですか。
ついでに、「北九州伝統の味」なのに「なにわ」って店名も気になりますけどね。

「今回の打上げでは多くの成果が得られ、今後のロケット開発に向けての大きな前進となりました」
今朝の「打ち上げ結果」について、「インターステラテクノロジズ」社はこのように述べています。
つまり、失敗ではないんですね。確かに打ち上げたのです。そして成果を得たのです。さらに次に進むのです。
「雨垂れ石を穿つ」の気持ちで、関係者のみなさんには諦めずに挑み続けていただきたい。

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理論的には効く薬でも、治験でうまくいくとは限らない
- 2020/06/13(Sat) -
「二重盲検法」という言葉を昨日書いたのを機に思い出した、昔(大学病院勤務時代)のエピソードを2つ。

心臓手術中の心筋を保護する作用が期待された、某製薬会社が開発した新薬の治験に、私が関わりました。
薬には通し番号が振ってありますが、それが本来の薬なのか、偽薬(プラセボ)なのかは区別できません。
区別できないまま、手順通り手術中の患者さんに投与し、さまざまな臨床データを記録して会社に渡します。
患者も医者も会社の担当者も、偽薬かどうかは分からずじまい。知っていたのは会社の解析担当者だけです。
その厳格な二重盲検法に則った比較試験によって結局、薬の有効性が統計学的には証明できず、開発は終了。
理論的には有望な薬でも、試験のデザインが悪くて有効性が立証できなかった、不幸なケースかもしれません。

心臓手術中の循環動態を安定させる作用があると考えて、某医師がある既存薬の臨床研究を行っていました。
薬は某技師が手術室内で調合し、その日の担当医師に手渡します。偽薬の場合は生理食塩水が手渡されます。
医師はそれが偽薬かどうかを本来なら知りませんが、技師の調合作業をチラ見すると、だいたいわかります。
結果、効果判定にも微妙なバイアスがかかり始め、その薬の有効性が立証される結果となりました。どうもね。
このような、結果ありきで立案・実施されたニセ盲検臨床研究もあるので、論文を読む側も注意が必要です。

ところでアビガンの治験方法は、医師が偽薬を知った上で使う「単盲検」。そこに微妙な怪しさを感じます。
しかもそれにもかかわらず、「良い」中間解析結果が出なかったようで、先行きはまったく不透明ですね。
よほど劇的に効く薬じゃないと、統計学的に有意な有効性が出ないのが、コロナの難しさなのかもしれません。

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アビガン、期待しすぎない方がいいかも
- 2020/06/12(Fri) -
日本発の薬が世界の新型コロナ治療に使える! と一瞬胸を張ったアビガンですが、なかなか承認されません。

「アビガン飲んだら熱が下がり始めた!」「飲んだ翌日から味覚が戻った!」
効果を実感した有名人がSNS等でアビガンを褒め称えるので、みんなの期待感が高まるのは当然です。

しかし、彼らの症状が改善したとしても、それはアビガンが効いた証拠にはなりません。
「アビガンを飲んだ」→「味覚が戻った」という、前後関係を述べているに過ぎないからです。
ちょうど病状が軽快し始める時期に、たまたまアビガンを飲んだだけなのかもしれません。

前後関係を因果関係と混同するのは、とくに日本人にはよくある考え方ですが、科学的ではありません。

偽の薬(プラセボ)であっても、特効薬だと思って飲んだら「効いた」と感じるのが「プラセボ効果」です。
アビガンを飲んだ有名人の場合も、プラセボ効果ではなかったという保証はありません。
元々の、新型インフルエンザ用の薬だけどコロナにも良く効くらしい、という前評判が高すぎたのです。
日本で開発された薬だから応援したいという気持ちが、余計に期待感を増幅した可能性もあるかもしれません。

アビガンを医薬品として使うためには、プラセボ効果を除外できるようなルールに則った証拠固めが必須です。

本来であれば、患者も医者もプラセボかどうか区別できない「二重盲検法」による治験を行う必要があります。
しかし現在行われている第3相臨床試験は、やや厳密さに欠ける「単盲検ランダム化比較試験」とのこと。
まあそれでもいいですけど、幸か不幸かコロナの患者数が減っていて、治験に時間がかかっているようです。
当初もくろんだ5月中の薬剤承認は無理でした。それどころか、今月中の目標症例数到達も難しそうだとか。

やがて治験が終了し、しかしアビガンは効かないということが判明しても、私は驚きません(落胆はします)。

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油断するつもりはないですが、明るい気持ちにはなりたい梅雨入り
- 2020/06/11(Thu) -
九州北部や関東甲信を含む全国の各地が、本日梅雨入りしました。
そのニュースを聞くまでもなく、熊本は今朝から土砂降りです。昨日までは真夏日だったのに急な変わりよう。
いまから1カ月あまり、どんよりとした天気と、どうかすると災害につながりかねない雨が降ります。

豪雨災害が起きた際に、今年は避難所での3密が問題となり、それがイヤで避難が遅れることが懸念されます。
いまのうちから、3密を避ける避難所の工夫を、各地域が準備しておかなければなりません。

なんなら巨大地震や火山の噴火やミサイル攻撃が起きる可能性までをも、考慮する必要だってあるはず。
危機管理の観点からは、最悪のなかでも最悪、究極の未曾有の事態を想定して備えることが重要でしょう?

ちょうど3月末に、政府の中央防災会議が、富士山の大規模噴火のシミュレーションを公表しました。
このタイミングは偶然にしても、泣き面に蜂(しかもクマバチ)を想定するのは、悪趣味ながらも有意義です。

東京都は、「東京アラート」を明日解除すると決定しました。休業要請の措置も「ステップ3」に移行します。
私はその判断には異を唱えませんが、感染の再拡大の兆候があれば、すぐに後戻りする準備も必要です。
あとはただ、豪雨災害とコロナ第2波が重なりませんようにと、祈るばかりです。

熊本市では、もう1カ月以上、新規の感染者が確認されていません。入院者も昨日、ゼロとなりました。
私も今日は、診療中にゴーグルは装着してもフェイスシールドは使いませんでした。これは久しぶりのこと。
でもあとで、「あのときは油断してたな」と後悔することのないよう、注意は怠らないつもりです。

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これでわかったNHKの甘さ
- 2020/06/10(Wed) -
米国を中心に人種問題が盛り上がる中で、NHKのある番組での取り上げ方が逆に差別的だと批判されています。
問題となったのは、『これでわかった!世界のいま』という、子ども向け風の国際問題解説番組だヨーソロー。

海外の諸問題を、特派員の解説とともにアニメや模型を使って学ぼうと工夫して、失敗した感のある番組です。
この番組では、何を解説しても中途半端で幼稚です。かと言って、子どもが理解できる内容にも思えない。

かつての『週刊こどもニュース』は、子ども相手の番組でありながら、大人の鑑賞にも堪えるものでした。
しかしこの『これでわかった!世界のいま』は、さすがに大人には辛いのです。とくにアニメが辛い。

そのアニメが今回の世界的な批判の的になったことは、起こるべくして起きたことであり、私には想定内です。

昨夜のニュース7で瀧川剛史キャスターは、この問題について説明・謝罪し、深々と頭を下げました。
私は件の番組を見てなかったのですが、これだけ謝罪するなら見ておこうかと、逆にそういう気分になります。

NHKプラスでの配信からは削除されていますが、大丈夫。こういうときのために「全録」があるのです。
見てみると、そのアニメは描き方が薄っぺらで、人種問題を貧富の差だけで説明しようとしています。
どうかすると黒人をおちょくったようにも見えて、ちょっと悪ノリしちゃいましたね、NHK。

ちなみにアニメは1分23秒。瀧川キャスターの謝罪はアニメ本編より長い1分31秒でした。
『これでわかった – 』が真面目に国際問題を解説したいなら、ふざけた演出はやめるべきだヨーソロー。

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新型コロナ対策予算が巨額すぎて、金銭感覚がおかしくなりそう
- 2020/06/09(Tue) -
新型コロナに関連する政府の金の使い方が、とんでもなくドンブリ勘定な感じですね。
ポンポン飛び出す兆円単位の巨額の予算に紛れて、千億円単位の事務委託費が平然とまかり通っています。

「持続化給付金」の事務委託費は、火事場泥棒の餌食になったようですね。他の事業でも同様でしょう。
観光需要喚起策は「強盗キャンペーン」と揶揄され、もはや安倍首相も「公認」する別名となりました。
どうせ受託業者と官僚や政治家は裏でつながっているのだろうと、証拠が無くたって誰でも想像することです。

医療従事者に対する慰労金も補正予算案に盛り込まれましたが、私は単純には喜べない心境です。
コロナ診療現場の従事者に20万、コロナ体制をとっただけで10万、それ以外には5万円ほど支払われるとか。

危険手当的な意味合いだそうですが、それならコロナ患者を扱う者には日額できちんと支払うべきでしょう。
さらに他国のように、コロナ診療医療機関自体に、経営を十分支えられる程度の補助金を交付すべきでしょう。

お金だけの問題ではありません。
医療従事者が、自分自身のPCR検査や抗体検査を、無症状でも一定頻度で受けられるようにしもらいたい。
無症状感染者が思いのほか多いことがわかってきたいま、医療従事者の感染の有無は重大な関心事のはず。
プロ野球選手を全員検査するのも結構ですが、医療従事者の全員検査の方がはるかに有意義でしょう。

私は5万か10万の慰労金をもらうより、抗体検査をまず1回と、定期的なPCR検査(唾液)を受けたいですね。

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ドラマもアニメも、収録できずに再放送や特番ばかり
- 2020/06/08(Mon) -
大河ドラマ「麒麟がくる」は、新型コロナの影響で収録ができず、来週以降の放送は一時休止となりました。
昨日の放送はちょうど桶狭間の戦い。盛り上がってきたこのタイミングで中断ですか。もったいない話です。

テレビドラマの多くが、再放送でお茶(の間)を濁しています。声優が集まれないためにアニメも同様。
土日診療をしているので最近はめったに見ませんが、「サザエさん」も先月から再放送中なんですね。

で、サザエさんと聞くと昔から、私の頭の中でグルグルグルグル回り始める歌があります。
「お魚くわえたどら猫、追っかけて・・・」ではありません。
サザエさんがアニメ化される前に、江利チエミ主演で放送されていた、実写版のサザエさんの歌なんです。
「サザエさん、サザエさん サザエさんって どんな人・・・」という冒頭部ではありません。

おかしな話ですが、私の頭で回り出すのは、その歌の最後の歌詞なのです。
「そそっかしいのが玉にきず、消え入りそうに砂だらけ、むじむじなったらむじむじなったら、サザエさん」
当時小学校低学年だった私には、そう聞こえていました。以来50年間、このフレーズがグルグル回ります。

何かオカシイとは思ってました。でも真相究明は、今日の今日までほったらかしてました。がしかし、ついに、
「そそっかしいのが玉にきず、消え入りそうにうなだれて、もじもじ真っ赤なもじもじ真っ赤な、サザエさん」
だということが、今日調べてわかったのでした。これもGoogle先生のおかげです。
どうでもいい真相ですが、50年ぶりに解明できた満足感はひとしおです。

(蛇足)電話で16666669#966とプッシュすると面白いことを、今日の昼休み中に発見しました。

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次亜塩素酸ナトリウムの使い途は、濃度しだい
- 2020/06/07(Sun) -
「次亜塩素酸水」の噴霧がダメだと昨日は書きましたが、今日は似て非なる「次亜塩素酸ナトリウム」の話。

家庭用「ハイター」の成分でもある次亜塩素酸ナトリウムは、間違いなく有効かつ強力な消毒薬です。
どんな病原体でも消毒できるので、医療現場で使う消毒薬としては最強の部類です(濃度によりますが)。
刺激が強いので、さすがに手指消毒には使えません。用途に応じて水で薄めて、モノを消毒するのに使います。

希釈すると時間とともに濃度が下がるので、当院では、その日使う消毒薬は毎朝始業時に希釈調整しています。

嘔吐物等で汚染した床などの消毒には0.1%、ソファーやドアノブ等には0.02%の希釈液を使います。
作製に使う原液は2%なので、前者は20倍、後者は100倍に希釈して、何本かの噴霧ボトルに詰めておきます。
もったいないようですが、使い残したものは夕方にはすべて廃棄します。原価の安い薬だからできることです。

この薬はしかし、私はニオイが嫌いです。たぶん誰もが嫌いでしょう。使用したらすぐ換気したくなります。
ただし、トイレや汚物処理室などは別。若干の塩素臭が残るぐらいが、むしろ信頼感があって安心ですね。

塩素臭があるのはプールの水も同じ。次亜塩素酸ナトリウムの消毒が効いている証拠です。
プール熱」や胃腸炎など、子どもたちの間で広まりやすい感染症を防ぐためには必須の消毒法です。
さらに言うなら水道水だって、浄水場で次亜塩素酸ナトリウムが混入され、蛇口まで塩素が残留しています。

そう言えば、子どもが下痢してるときの風呂はどうすべきかと、よく質問を受けます。浴槽の汚染の問題です。
できれば、下痢の子は浴槽に入れないこと。入れるならお尻を良く洗うこと。浴槽はあとでよく洗うこと。
あ、プールと同レベルの残留塩素濃度になるように、浴槽に適量のハイターを入れて入浴したらどうなんだろ。
もちろん、やめといた方がいいです。

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次亜塩素酸水の噴霧は、コロナに有効か無効かという以前に有害
- 2020/06/06(Sat) -
独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)が先週公表した新型コロナの消毒方法が、波紋を呼んでいます。

コロナ対策としてよく使われている「次亜塩素酸水」の噴霧は、やはり有効性が確認されませんでした。
でしょうね。そもそも「空間除菌」なんてこと自体が、うさん臭いものですから。
どのような薬剤であれ、私はその霧状の薬液を、自分の肺にダイレクトに吸い込みたいとは思いません。

NITEが公表する以前から、WHOは以下のように言ってました。
・消毒剤の噴霧やミスト散布による環境表面への日常的な使用は、COVID-19については推奨されない
・消毒剤を人体に噴霧することは、肉体的にも精神的にも有害である可能性があり、推奨されない

精神的にも有害だというところが面白い。そもそも人に薬を振りかけるな、ってことですかね。
ともかく、薬を噴霧したところで接触感染も飛沫感染も防げませんよ、というのがWHOの見解です。

厚労省も以前から同様の見解のはずなのですが、しかし現実には次亜塩素酸の噴霧がまかり通っています。
怪しげなメーカーの噴霧器や加湿器だけでなく、パナソニックも空間除菌脱臭機に力をいれています。

今回のNITE報告を受けて、さすがにパナソニックはすぐに釈明情報をサイトに出しました。曰く、
・当社の空間除菌脱臭機は、環境基準より低い濃度の次亜塩素酸を放出しています
・動物実験によって、安全性の評価を行っています
・当社としてはコロナウイルスに対する効果は検証しておりません

コロナに効くかどうかは知りませんが、ともかく低濃度にしているので大丈夫、てわけですか。なんとも。

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新型コロナ流行のいま、とりあえず接種しておきたいワクチンとは
- 2020/06/05(Fri) -
新型コロナウイルス感染に対しては、世界中の研究機関や製薬会社が、ワクチンの開発を進めています。
私たちが普通に接種できるようになるのは、数か月後か数年後か。いずれにせよ待ち遠しいですね。

ではそれまでは、指をくわえて待っているだけかというと、違います。別のワクチンを接種する手があります。

およそ100年ほど前、インフルエンザが世界中で流行して数億人が感染し、数千万人の死者を出しました。
いわゆる「スペイン風邪」です。その命名の由来は、最近テレビでもよく解説されているので割愛します。
そのときの死者の多くは、肺炎球菌の「二次感染」による死亡だったことが知られています。

新型コロナにそのまま当てはまるわけではありませんが、二次感染に注意すべきであることは同じです。
少なくとも中国での死者の一定数には、二次性細菌性肺炎が関与していることが指摘されています。
そしてこのような場合、原因菌の大半は「肺炎球菌」であることも、経験上わかっています。

であるならば、今のうちに高齢者用肺炎球菌ワクチンを接種しておくことは、医学的に正しい考え方でしょう。

この肺炎球菌ワクチンは通常、高齢者や免疫が低下している状態の方に、接種が推奨されています。
しかし、コロナに感染すること自体が免疫の低下状態とみれば、肺炎球菌感染の予防は誰にでも有意義なはず。

肺炎球菌ワクチンの定期接種は、5年間の経過措置の接種率が低すぎたので、二巡目の接種が行われています。
この経過措置を利用するなら、今年度65歳以上の5の倍数の年齢になる未接種の方は、今がチャンスです。

コロナに罹る前に、ダッシュで肺炎球菌ワクチンを接種しておきましょう。いつでもご予約ください。

定期接種対象でなくても、2歳以上なら誰でも、高齢者用肺炎球菌ワクチンを任意接種することができます。
接種の効果は5年続くといわれ、また、5年以内の再接種は副作用が強く出るので原則としてできません。
そういえば私は今年度還暦を迎えます。今年任意接種して、5年後に定期接種という作戦もアリか。

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マイナンバーカードは、早く作らないと誰かに作られちゃうかも
- 2020/06/04(Thu) -
内閣府のサイトによると、マイナンバー制度には、次の3つの目的があるそうです。
1.公平・公正な社会の実現 「給付金などの不正受給の防止」
2.国民の利便性の向上 「面倒な行政手続きが簡単に」
3.行政の効率化 「手続をムダなく正確に」

残念ながらこのたびの「特別定額給付金」騒動では、国民には不便を強い、行政はムダな作業に追われました。

それに加えて、マイナンバーカードが容易に不正取得できることは、以前から問題になっています。
マイナンバー(個人番号)がわかれば、顔写真のない健康保険証などの身分証でカード申請が可能だからです。
書類上のつじつまが合えば、別人の顔でも、正規のマイナンバーカードが作れるということです。

現状のようにカードの取得率が低いと、誰かに偽造されてしまっても気がつかないでしょうね。

マイナンバーカードは、運転免許証と同程度の信頼度で、身分証(本人確認証)として使えます。
パスポートを作るときにも使えるし、運転免許証を再交付することもできます。
マイナンバーカードが不正取得しやすいばっかりに、他の重要な身分証までもが偽造できてしまうわけです。

じゃあ何がいちばん根本的な身分証になり得るのかと考えると、指紋のような生体情報だけかもしれません。
なので指紋は、生まれたらすぐにマイナンバーに紐つけるように登録する仕組みが理想的でしょうね。
一定の年齢(たとえば成人)になったら、顔認証も登録して紐つけるなどの「補強」をしてもいいでしょう。

技術の進歩により身分証は容易に偽造できるようになり、本人確認の精度とのイタチごっこは続きます。
マイナンバーを銀行口座や税や社会保障に紐つけるのであれば、絶対安全な仕組みが必要です。
プライバシー上の配慮はもちろん必要ですが、なりすましの身分証で悪用される方が私はいやです。

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巣立つ子どものご両親はピリピリしてますのでご注意を
- 2020/06/03(Wed) -
クリニックの外回りの清掃をしていた今朝7時すぎ、妙にカラスが騒々しいので見上げると電線に2羽います。
私に向かってすごい剣幕でワァワァ(カァカァ)言ってます。朝っぱらからそんな大声で鳴かれてもねぇ。

早くどっか行って〜と思いつつ掃除を続けていると、ツツジの向こうの地面を1羽のカラスが歩いていました。
少し歩いてピョンと跳び、また歩いてはピョンと跳ねる。私が近寄っても、一向に警戒する様子がありません。

珍しい光景なのでとりあえずiPhoneで激写。さらに接近して動画を撮っていたら、上空が騒がしくなりました。
電線の2羽が激しく鳴いて私を威嚇、そうかと思えば互いに向かい合って大喧嘩しているようにも見えます。

地上のカラスは、素知らぬ顔でヒョコヒョコ歩いていたと思ったら、ついに、エイッと飛び立ちました。
がしかし、翼が貧弱で十分開かず、ほとんど羽ばたけないまま着地。またピョンピョン歩き出します。

一方で、電線にいた2羽のカラスは、一層激しく叫びながら私の上空を旋回、ついにフン攻撃を開始しました。
私は逃げるようにその場を去り、掃除を終わらせた頃には、カラスたちの姿はどこにもありませんでした。

ネットで調べてみるとどうやら、地上にいたカラスは巣立ちの時期の子ガラスだったと思われます。
まだ上手に飛べないうちから巣立ちすることもあるようです。あるいは巣から落ちたのかもしれません。

撮影した画像をよく見ると目玉は青く、ネット情報によるハシブトガラスの子どもの特徴にも一致します。
とすると、私を威嚇していた2羽は親ガラスなのでしょうか。子を守ろうとして必死だったのでしょう。
あるいは、子ガラスが巣から落ちてしまったことに関して、夫婦げんかをしていた可能性もあります。

この時期のカラスはとても攻撃的で、人間を襲うこともあるとか。子ガラスには近寄らない方が賢明です。

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豪快に焼けば美味い。それがBBQですから。
- 2020/06/02(Tue) -
前回が野菜の丸焼きだったとすれば、今日のBBQのテーマは「リブ(肋骨)」付き肉。豪快に焼きました。
アバラ骨の周囲の肉なので「バラ肉」なのですが、骨付きの場合には別格の旨さとワイルド感がありますよね。

【ベイビーバックリブ】
いわゆる「スペアリブ」は、おもに豚の、おなか側のリブ付き肉を指しますが、「バックリブ」は背中側です。
背部では肋骨と肋骨の間隔(肋間)が狭く密集して小ぶりのため、「ベイビー」という名が付いたりします。

12本の肋骨が全部一塊となったもの(冷凍輸入肉)を通販で購入しました。サイズは35×15×5cmぐらい。
数時間かけて氷温解凍した後、丸く曲げて鍋に入れ、30分ぐらい下ゆでします。ずっとアク取りに追われます。
やや熱いまま大きなビニール袋に入れ、BBQソースを多量に投入して数時間つけ込み、あとは適当に焼くだけ。
下ゆで済みなので、香ばしさと食感のためだけに焼くようなもの。ソース付きなので注意しても焦げます。
スペアリブが肉厚で脂っぽいのに対して、バックリブは脂が少ないロース肉なので、食べ易くて美味いですね。

【トマホークステーキ】
牛の肋骨付き肉。アメリカ原住民が使っていた斧の形をしているので「トマホーク」だと。ハワイ旅行の定番。
細かく言えば、肩ロースとサーロインの中間の、背中のリブ付き肉です。基本的に赤身。

通販で冷凍肉を購入。1本の肋骨と肉塊が、たしかに斧の形。重量1kg。肉の厚さは6cm。さて火が通るのか?
20時間かけて冷蔵庫で解凍。焼く1時間半前に室温に戻し、ステーキソースを十分に擦り込んで少し寝かせる。
炭を再投入して火力を強め、片面3分を2往復。さらに直火を避けて160度で20分。中心部温はまだ50度弱。
もう少し焼いて中心部温55度で火から下ろし、アルミホイルとバスタオルに包んで20分ほど落ち着かせる
カットしてみると、これがウェルダンに近い焼け上がり。ちょっと残念というか、温度計大丈夫ですか。

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「ウィズ・コロナ」の時代、旅行はしばらくイマジネーションで
- 2020/06/01(Mon) -
どの業界も同じでしょうけど、なかでも航空業界の経営は、新型コロナのおかげでガタガタです。
厳しい感染予防策や出入国規制と並行して、旅行という「不要不急」の行動が忌避されているわけですからね。

現在ANAもJALも、国内線は従来の2,3割、国際線に至っては1割程度という悲しくなるほどの運航状況。
今日から少しだけ運航便が増えましたが、まだまだ復旧とはいえません。回復には時間がかかりそうです。

実は今年の秋に、還暦到達を記念して、東南アジアを駆け足で巡る複雑怪奇な旅行計画を立てていました。
その旅程のうち、バンコクからホーチミンシティーまでは、タイ国際航空の便に乗る予定でした。
一般に航空券は、早く買うほど便選択の自由度が高く、しかも安いので、昨年のうちに購入していました。

ところが3月になって、タイ航空から連絡が入り、バンコク出発が10時間遅い便に変更になるというのです。
以前から経営難に陥っていたタイ航空ですが、コロナの影響が出始めたため減便したのでしょう。

問題は、日本からホーチミンまでと、ホーチミンからジャカルタまでを別の旅程(別切り)にしていたこと。
別切りの航空券では、ホーチミンへの到着が遅れても、ホーチミンから先の旅程のことは保証してくれません。
このままではホーチミンで次のシンガポール航空の便に乗り継ぐ旅程が、物理的に不可能になってしまいます。

もちろん、シンガポール航空に事情を話して、遅い便に振り替えてもらうという手段はあります。
しかしホーチミンの出発を遅くしても、今度は次のシンガポールで乗り継ぎ時間がなくなるというドミノ倒し。

経由地が多いのが好きなので、乗り継ぎだらけのギチギチの旅程を組んでいた私の性癖が災いしたのです。

ただ、そうこうするうちに世界中がコロナ禍に陥り、多くの航空便が飛ばず、出入国規制も厳しくなりました。
もはや海外旅行などほぼ不可能。ていうか言語道断レベル。航空券はすべて払い戻しするしかありません。

タイ航空は先月ついに経営破綻し会社更生手続き中のため、現在は航空券の払い戻しができなくなっています。
経営再建を果たした後に、払い戻しに応じるとのこと。さいわい私は、経営破綻前に解約が間に合いました。
シンガポール航空の対応はすばらしい。コロナ対応策として、手数料なしの払戻に全面的に応じてくれました。
ジャカルタからクアラルンプールまで乗る予定だったKLMオランダ航空は、今のところ払戻を渋っています。
クアラルンプールから帰国するANA便は、そのうち温情のある対応があるだろうと期待して、放置しています。

そんなわけで、私の還暦記念旅行計画は、すっかり頓挫した次第です。しばらく海外旅行は無理でしょうね。
「ウィズ・コロナ」の時代の旅行について少々悲観しつつ、とりあえず「脳内旅行」をしている毎日です。

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