切り札のワクチンが、なかなか届きませんが
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- 2021/07/31(Sat) -
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当院としては2回目の、新型コロナワクチンの「大規模接種」を、今日の午後から行いました。今日も60人。
当院のような小規模医療機関での、まとまった人数の接種に際しては、さまざまな点を考慮しています。 ・院内待機者がなるべく少人数になるよう、予約時間枠を細かく分け、できるだけ時間通りに来てもらう ・ワクチンの希釈調整時間と接種時間の間隔を意識して、綿密なタイムスケジュールを組む ・調整ミス等によるワクチン不足を避けるため、予備ワクチンを確保しておく ・急なキャンセルに対応できるよう、キャンセル待ちの方を確認しておく 今日も体調不良によるキャンセル1名と、熱がある方の見合わせが1名。別の方にすぐ来ていただきました。 しかしこのような綱渡りが、いつもうまくいくとは限りません。 このワクチンは、6の倍数の人数で接種する必要があるので、キャンセルした方たちの振替が難しいのです。 さて9月以降は、ワクチンの供給量がまだ定まっていません。 熊本市からは、「新型コロナワクチン接種に関する意向調査」なる問い合わせFAXが届きました。 9月13日以降の接種を希望するのであれば、接種可能上限量は接種実績を元に算定する、という内容です。 意向を表明しても、何人分のワクチンが届くのか、わかりません。予約者に全員接種できるかどうかも不明。 菅首相は、ワクチン接種が切り札だと言いますが、それなら必要量をさっさと現場に届けて欲しいものです。 |
手指消毒液の添加剤でサラサラからのヌメヌメ
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- 2021/07/30(Fri) -
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新型コロナ感染急拡大の中、熊本城ホールの新型コロナワクチン大規模集団接種会場へ出動してまいりました。
今週は火曜と金曜の出動なので休診日丸潰しですが、今日の通算8回目でついに、出動は最後です。 熊本城ホールでの大規模集団接種自体が、今週で終了となり、来週からは小規模接種会場となるようです。 今日の来場者は約2,000人。私が予診を担当したのは、過去最多の170人でした。 単純計算では、全体の12分の1を問診したことになります。今日は出動医師数が少なかったのかもしれません。 今日も全員が2回目の接種で、やはり大半(106人)が基礎疾患のない60歳未満の方でした。 予診を一人終えるたびに、備え付けの手指消毒液「ステアジェル(カワモト)」を手指にしっかり塗布します。 このようなジェルタイプの液は、最初はベトベトしますが、しばらくするとスッと乾き、サラサラになります。 成分を見ると、エタノールの他、ヒアルロン酸Na、PG、カルボキシビニルポリマー、TEAが含まれています。 ヒアルロン酸は、よく知られた保湿剤。PG(プロピレングリコール)も、よく使われる保湿剤のようです。 カルボキシビニルポリマーも代表的な高分子ポリマーらしく、TEA(トリエタノールアミン)はpH調整剤。 なんと、ジェルタイプの消毒液って、保湿剤だらけじゃないですか。 エタノールが揮発しても保湿剤は残るので、ジェルを使うたびに、手指に保湿剤が残留していくはずです。 その多量の保湿剤が皮膚に厚く付着しているのを、サラサラ・スベスベに感じて有り難がっているわけです。 ところが、トイレに行って手を水洗いした瞬間、皮膚に堆積していた保湿剤が突然、存在を露わにします。 保湿剤が一気に水を含んで手がベトベト・ヌメヌメになるのです。洗っても洗ってもヌメリがとれません。 手指消毒液は、仕事柄、毎日100回も200回も使うので、手荒れを防ぐための保湿剤の配合は有益です。 しかしジェルタイプは、携帯用には便利だとしても、医療現場で固定的に使うには添加剤が多すぎますね。 |
新型コロナワクチンは、全集中で接種しましょう
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- 2021/07/29(Thu) -
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和歌山県の医療機関で、11歳の小学生に誤って新型コロナワクチンを接種した事例が、報じられました。
11〜12歳が対象の「2種(ジフテリア・破傷風)混合ワクチン」を接種する予定の児童への、過誤接種です。 「児童は微熱があるほか接種した腕が腫れているということで、健康状態の確認を続けています」とのこと。 12歳なら接種できるワクチンを11歳に接種することが、医学的な大問題を引き起こすとは思えません。 それに元々新型コロナワクチンは、12歳以上でも成人でも、腫れたり痛んだり熱が出やすいワクチンです。 それよりも、当該医療機関の接種体制が問題です。ワクチンを取り違えた経緯がとても気になります。 新型コロナワクチンは、冷蔵庫から出したバイアルを室温に戻した後、希釈して調整する必要があります。 一方で2種混合ワクチンは、冷蔵庫から出したバイアルからそのままシリンジに吸い取って注射するだけです。 面倒な希釈作業が必要な新型コロナワクチンと、準備不要な2種混合ワクチンを、なぜ間違えたのか。 考えられることは、ワクチンの間違いではなく、被接種者の取り違えでしょう(あくまで推測ですが)。 たとえば、同じ時間帯に、新型コロナと別のワクチンの接種作業を並行して行っていた可能性があります。 当院でも、やろうと思えばできることですが、敢えて、やっていません。接種の流れが悪くなるからです。 というか、新型コロナワクチンを接種する時間帯は、このワクチンに集中したいのです。 件の医療機関のように新型コロナと他のワクチンの接種を並行して行うなど、私にはとてもできません。 |
五輪の盛り上がりとコロナの増え方が、ここまでシンクロしますか
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- 2021/07/28(Wed) -
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新型コロナについては連日書きたくもないのですが、感染者が増えすぎて触れないわけにはいきません。
予想はしていましたが、東京ではついに3千人超え。全国各地で感染者が過去最多レベルです。 多くの医療従事者が緊迫した雰囲気で、病床ひっ迫への危機感を露わにしています。私も同感です。 ところが政治家となると、反応が違うんですね。 ・連休中に減っていた検査数が連休明けに増えたので、感染者数が(見かけ上)増えた(だけだ) ・人流は減っている(ホントかね) ・感染者のうち高齢者の割合が減っているので、ワクチンの効果が出ている どうして彼らは、一大事なのに平静を装い、物事を真正面から受け止めようとしないんでしょうね。 責任を回避したい一心なのか、政治家はどうしても、自分たちに責任のある危機を矮小化しがちです。 その不誠実な態度が、国民感情との乖離を招き、政治家は信頼を失うのです。 感染者数が増えたのなら、「これはもう、大変なことになってます」と、素直に認めましょうよ、市民目線で。 「このままでは、東京五輪の継続も危ぶまれます」とまで言ってもいいでしょう。 その上でしかし、よい情報も取り上げつつ建設的な解決策を提示し、国民の協力を求めればいいのです。 「人流も減っていますし、そこ(五輪中止)はありません」という菅首相の言い方は、国民の反発を招くだけ。 「私は五輪を中止したくありません。みんなで人流を減らしましょう」とでも言えば、まだマシなのに。 |
ワクチンの予診票には医師の署名欄が2カ所
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- 2021/07/27(Tue) -
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新型コロナの感染確認数は、東京で過去最多の2,848人になってしまいました。熊本でも増えています。
そんな中、熊本城ホールの新型コロナワクチン大規模集団接種会場へは、本日7回目の出動です。 今日の来場者は約2,070人。私が予診したのは134人。その全員が、2回目の接種でした。 高齢者は6人だけで、大半は一般の方(基礎疾患のない60歳未満の方)でした。 出動医師は予診票に2カ所署名する必要があるので、今日は268回ほどサインしたことになります。 過去7回分を合計すると、2千回近い数です。これだけ繰り返すと、サインもそれなりに成熟してきますね。 自慢ではないですが、私は字がヘタです。それなのに速く書くクセがあり、汚く雑なミミズ文字になります。 予診票への署名はしかし、ヘタはヘタなりに楷書で丁寧に書いていました、最初の頃は。 でも、丁寧に書けば書くほど、字本来のヘタさが際立つんですよね。 そこで字を行書体、さらに草書体(風)にして、「達筆」な雰囲気の署名をすることに方針転換しました。 以後、日を追うごとに「達筆度」が増し、字が崩れ過ぎて妙な具合になるので、ときどき立て直します。 このように、崩壊と再建を何度も繰り返して現在に至りますが、いまだに納得のできるサインではありません。 ところで、予診室に備え付けのボールペン(ゼブラのゲルインク、0.4mm)が、ひどく書きにくいのです。 細すぎるんでしょうね、0.4mmって。複写式の予診票なので強めの筆圧で書くと、やたらに引っかかります。 こんなの耐えられない、そうだ、マイ・ボールペンを持って来ればいい。そう思いついたのが1カ月前のこと。 ようやく今日、忘れずに持って来ましたよ、私の好きな0.7mmの「ジェットストリーム」を。 その滑るような書き味に大満足。今日のサインが過去最高の達筆度であったことは、言うまでもありません。 |
東京五輪、見応えあり
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- 2021/07/26(Mon) -
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地デジとBSとBS4Kの五輪中継を、あちこち見たり録画したりしながら暮らしている今日このごろです。
ちょうどいま見ているのは、今大会から導入された新種目「卓球混合ダブルス」の3位決定戦からの決勝戦。 ゲームでは「チキータ」が多用され、さらに「逆チキータ」も出てきます。「チキチータ」ではありません。 フランスの選手は、ポイントを取ったときに「よっしゃ〜ぁ!」と叫ぶんですね。これはもう、国際語? 対する台湾勢は、同じ髪型の男女(それ以上は言いませんが)ペアが、世界ランク1位だけに、強かった。 その台湾を打ち負かして決勝に出たのが、我が日本勢。伊藤美誠/波田陽区ペア。ちがう、水谷。 相手は中国。たしかに上手い。しかしそれ以上に、だんだんと水谷にエンジンがかかり、しかも伊藤が怖い。 最終ゲームまでもつれ込んだ末の金メダル。宿敵中国を打ち負かした、すばらしいチャンピオンの誕生です。 柔道も、スケボーも、テニスも、バレーも、それ以外の競技も、それぞれすごく頑張ってる。 いろんな意味で自国開催って、力が出ますね。ホントに見応えがあります。 時差の問題は無いのに、録画を夜遅くまで見るものだから、結局寝不足になりますけどね。 |
五輪は盛り上がり、コロナも増えています
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- 2021/07/25(Sun) -
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東京五輪は、各競技での日本人選手のすばらしい活躍のニュースが次々に飛び込んで来ます。
それと並行して、全国各地の新型コロナ感染者数が軒並み増えている様子も、報じられます。 五輪・コロナ・猛暑のニュースで大忙しなのに、イグアナ逃がすなよ、って話です。 東京では、日曜日としては過去最多の1,763人という新規感染者数を記録しました。 熊本でも、今日は31人に激増しています。当院の発熱外来も、明らかに受診者が増えてきました。 発熱外来をやっていて困るのは、自家用車ではなく、徒歩や二輪車やタクシーで来院される方です。 診察の順番待ちをしてもらうための隔離室が足りません。 以前は、屋外でイスにかけて待ってもらったこともありますが、今日のような猛暑ではそれもできません。 空調付きの屋外隔離室が複数あれば良いのでしょうけど、当院にそこまでの設備はありません。 自家用車で来られた方は、車内で順番待ちをしていただきますが、今日のような日は、駐車場も混みます。 診察や検査の順番は、原則として予約順ですが、重症度等に応じて臨機応援にやりくりしています。 ということは、遅い予約なのに早めに来院した軽症の方が、ひどく待たされることになります。 待ち時間が長ければクレームも出てきますが、クレーム順の診療、というわけにはいきません。 今日はそれ以前に、当院のキャパオーバーのため、受診予約の電話をお断りするケースがかなりありました。 日曜祝日にはいつものことですが、当番医に断られたから診て欲しい、と電話してくる方も多いのです。 今後本格的に新型コロナの第5波が訪れると、また第4波の頃のようなひどい状況になるのでしょうか。 あの頃とは異なり、いま新型コロナワクチンの接種も行っているので、やりくりはとても大変になりそうです。 |
注目選手の予選敗退は残念
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- 2021/07/24(Sat) -
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「柔道・渡名喜風南が銀、日本勢メダル第1号 女子48キロ」という速報テロップが流れました。
いやいや、いままさにその競技の生中継を見てたのに、その中継画面にテロップ要りますか。 でも、「メダル第1号」とポジティブに報じてくれたことで、渡名喜選手の偉業に気付かされました。 しばらくして流れたのは、「日本最初の金メダル 柔道男子60キロ級 髙藤直寿選手」というテロップです。 だから、その試合も見てましたって。しかも相手が「指導」によって敗れてしまうという、消化不良な結末。 でも「豪快に勝つことはできなかった」という髙藤選手の泣き顔&笑顔は良かった。 柔道は「一本」と「技あり」だけが判定対象のはずですが、延長戦中には指導の数が問題になるようですね。 もっとも、「効果」とビデオ判定だらけの、2012年のロンドンオリンピックの時よりは、ずっとマシです。 この際、きちんと礼をしなかったら失格、畳の上でガッツポーズしたら逆転反則負けでもいいでしょう。 注目していた鉄棒の内村航平選手とか水泳400m個人メドレーの瀬戸大也選手は、予選敗退してしまいました。 内村選手は、3つの手放し技を決めたのに、その後の演技で落下しました。 瀬戸選手も、300mは絶好調だったのに、最後の100mで失速しました。 油断したとか、予選突破を意識したとか、そんな安易なレベルではないんでしょうけど、残念です。 いろんな種目が同時進行してて、カバーするのも大変。てな感じで、東京五輪ってやっぱり楽しめますね。 |
東京2020開幕
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- 2021/07/23(Fri) -
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東京五輪が開幕しました。もはや今日からは、選手らを応援し、楽しむしかありません。
この日のために買った4K有機ELテレビの前に座って、今夜は開会式の中継を見守りました。 プロジェクションマッピングの映像とダンサーのパフォーマンスは、比較的あっさり。 その代わり入場行進では、選手たちの様子や服装が、それぞれのお国柄を(延々と)楽しませてくれました。 五十音順の入場ということですが、ア行が終わっても「アメリカ」が登場しません。 と思ってたら、イギリスが「英国」として登場。なるほど。ではアメリカは「米国」ですか。 いや、ハ行にも現れませんね。と思ってたら、今後の開催国が最後に登場する方式ですか。知らなかった。 どの選手たちも楽しそうで、興奮しています。とくに最後の3カ国(米国→フランス→日本)は大盛り上がり。 海外の方々、よくぞはるばる日本まで来てくれました。日本人選手たちの幸せそうな姿にも打たれます。 この人たちの競技の機会が潰れなくて良かったと、素直にそう思います。 後半のショーとドローンパフォーマンスはともかく、関係者の挨拶はもうちょっと短くして欲しかったな。 選手たちが入場後ずっと立っているのが(座り込んでいる人もいたけど)、少々辛そうに見えました。 ともかく、聖火台に火が灯りました。競技場が燃えやしないかと、心配になるほどの花火も上がりました。 紆余曲折はあったし、今もまだ問題の渦中ですが、素晴らしい競技大会となることを祈っています。 |
当院初の、大規模個別接種
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- 2021/07/22(Thu) -
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新型コロナワクチンの「大規模」接種を、本日の午後、当院で敢行しました。といっても60人ですけどね。
以前から、土日祝日の接種を希望する方がとても多かったため、今日の設定となりました。 そのかわり、一般診療は午前中のみとなってしまい、地域の皆様にはご迷惑をおかけしました。 厚労省はこれまでに、医療機関への様々なインセンティブを繰り出して、接種を推進してきました。 休日の接種単価を上げたり、接種数に応じてボーナスを出したりと、医療機関の尻を叩いてきたわけです。 ところが自治体や医療機関が頑張ると、今度はワクチンが足りない、接種ペースが速すぎると言い始める。 朝令暮改の政策に振り回されて、各地で集団接種中止や予約キャンセル騒動が起きているのはご存じの通り。 当院でも、新規予約受付を停止し、1回目が済んでも2回目が出来ない可能性を告げることになったのでした。 ようやく昨日の午後、ワクチンの供給が改善したというメールが熊本市から届きました。その内容は、 ・インターネットでの予約分は、原則3週間後に同じ会場での2回⽬の接種を速やかに案内する予定 ・各医療機関様の独⾃受付分も、医療機関の計画に基づいて接種を⾏うことができる ・ただし、今後の予約⼈数の拡⼤については対応できない ・第6期(8/16〜)以降は、各医療機関のこれまでの接種実績と国からの供給量を勘案して配分を決める ということで、本日1回目の接種をした方は全員、来月2回目の接種が出来る見込みです。とりあえず、朗報。 |
「2回目の方が痛い」と報じる意味ある?
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- 2021/07/21(Wed) -
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新型コロナワクチンは、集団接種でも個別接種でも、とくに高齢者では2回目の接種の方が増えてきました。
2回目の接種に際しての予診は、先日も書いたように、「1回目はどうでしたか」という質問で始まります。 これに対して「どうもなかった」と言う人でも、問い詰めてみると意外に症状が重かったりします。 「痛くなかったんですね」「ちいと痛かった」「翌日ぐらいに?」「うん、2,3日腕が上がらんやったね」 メディア情報の影響を受けてか、「2回目の方が痛みが強いんでしょう?」と心配する方も多いですね。 そんな場合は、「2回目の方が軽かった人もいますよ」と話すと、皆さんホッとされます。 統計学的有意性などはどうでも良くて、「軽かった人もいる」という希望の持てる情報が大事なんでしょう。 「筋肉痛がひどかったぁ」という人には、「ワクチンがよく効いた証拠ですよ」とプラス思考で応じます。 逆に「痛くなかった」という人には、「痛みと効果は関係ないですからね」と説明。いいかげんなもんです。 アレルギー歴がある方は、接種後30分間の経過観察をします。その際の補足説明には、こう言っています。 (1)「これも用心のためです。用心しておけば、何か起きてもすぐに対処できますからね」 (2)「用心すれば意外と何も起きません。何か起きるのはたいてい油断したときです」 科学的(医学的)説明は(1)ですが、(2)のマーフィーの法則の方が、ウケがいいですね。 |
集団接種の合間に反ワクチン本を読んでみた
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- 2021/07/20(Tue) -
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今日も懲りずに、熊本城ホールの新型コロナワクチン大規模集団接種へ、6回目の出動をしてまいりました。
来場者は約2千人。私が予診を担当したのは127人。ほとんどが高齢者(112人)の2回目(110人)でした。 10時から18時までの出動時間のうち、いつも17時半以降は予診がなく、接種後の急変に備える待機時間です。 したがって、休憩を差し引くと実労6時間半。いつもと同様、被接種者一人当たり約3分の予診ペースでした。 2回目の被接種者の予診に要する時間は、せいぜい1分間。よって、予診の間に2分間の小休憩が入ります。 この2分間の小休憩が約120回あるので、その合計は約4時間となります。これは結構な時間です。 と言うわけで私はいつも、合間に本を読んでいます。 今日は、最近有名な反ワクチン本である『新型コロナワクチンの正体(内海聡著)』を読みました。 内容に問題がありすぎて国民の利益に反する、と言う理由か、Amazonが一時「発禁」にした本です。 その後Amazonが販売を再開したので、いったいどんな本なのか、後学のためにさっそく購入しました。 集団接種の合間に反ワクチン本を読むのもホントどうかと思いますが、今日の勤務中にちょうど読了しました。 内容をここに書くのもアホらしいほどの「トンデモ本」ですね。でも、ダマされる人もいるのでしょう。 果てしないデタラメに、現実のワクチン問題(真実)を適度にまぶして書いてあるので、タチが悪いのです。 |
デマに負けない新型コロナワクチンの強さ
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- 2021/07/19(Mon) -
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「セーファーインターネット協会」が開催した「ワクチンデマ対策シンポジウム」を、Youtubeで見ました。
総務省・厚労省が後援する、新型コロナワクチンにおける「デマ問題」についての、専門家による講演です。 その詳細は割愛しますが、講演を見ていて私が感じたことを、今日はとりあえずひとつ。 それは、メディアが仕掛けるミスリーディングに国の失策が加われば、最強最悪のデマとなるということ。 講演では、文脈の無い見出しがミスリーディングを誘発するような報道が問題だとしていました。 しかし私に言わせれば、そんなことはメディアの常套手段。故意にミスリーディングを誘っているのです。 たとえばHPVワクチンが、そうです。 「前後関係」しかない事実を、さも「因果関係」があるかのように報じたメディアに、第1の責任があります。 ひとたび「被害者」が出ると、メディアは「加害者」を追求し、検証もせぬまま、とりあえず叩くのです。 しかしそれを受けて、積極的勧奨を止めてしまった厚労省の方が、私は責任重大だと考えています。 国の判断は、メディアの報道内容を間接的に支持してしまうという、とても重い意味を持つからです。 一方で新型コロナワクチンの接種は、あれだけ副反応報道やデマが繰り返されてもなお、中断されていません。 HPVワクチンのときのような、「疑わしきは一旦停止」という態度がまったく見られません。 大臣のワクチン不足発言やその報道がかえって、国民には「飢餓商法」のように作用して接種を煽っています。 デマや反ワクチン運動をものともせず、日本人の多くが接種に向かっているなんて、不思議(不気味)ですね。 |
いま無理して接種しなくてもよいのです
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- 2021/07/18(Sun) -
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喜ばしいことに、最近はHPVワクチンの接種を受ける方が増えて来ました。毎週数人のペースです。
厚労省からのリーフレットの個別配布が、昨年から始まったことも奏功したようです。 「まだ接種は勧めませんが、ワクチンの存在はお知らせしておきます」という、妙な趣旨のリーフレットです。 これを足がかりにして、今年の初めから当院でも積極的にHPVワクチンの接種を勧めてきたところです。 もうひとつ大きいのは、新型コロナワクチンの接種が広まってきたことでしょう。つまり、 (1)アナフィラキシーなどの重大な副反応が起きても、接種は粛々と進められることが国民にも理解された (2)筋肉注射という、慣れない(痛そうな)接種法に、国民の抵抗がなくなった もちろんどのワクチンも、副反応への不安を抱えたままで接種すべきものではありません。 接種のメリットはわかるが不安も大きい、という境界線上の意思表示がある場合も、考えどころです。 とくに新型コロナワクチンの接種においては、被接種者の意思の確認が重要です。 当院での個別接種では、これまでに2名の方が、接種直前に不安感を訴えられたので、接種は見合わせました。 熊本城ホールの集団接種でも、私が予診を担当した方で1人、不安を訴える方の接種を中止としました。 接種を見合わせた方はしかし今度は、接種しなくても大丈夫なんでしょうかと、不安を訴えられたりします。 そのような方に、じゃあやっぱり打ちましょうか、などと言って迷わせることはしないようにしています。 まあ焦らずゆっくり考えましょう。いまあなたが無理しなくても、やがて「集団免疫」で守られますよ。 |
データベースは、こまめなバックアップを
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- 2021/07/17(Sat) -
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新型コロナワクチンの接種にあたっては、専用のデータベースで予約受付から接種実施まで管理しています。
先日、その日の接種予定者の接種券番号を、うっかりして一括削除してしまいました。 このような場合の、データ復旧法は2つあります。 (1)データ入力時に使った手書きのメモを頼りに、入力をやり直す (2)データベースのバックアップファイルを、最新の作業ファイルと置き換える さいわい、Macの「Time Machine」を使って前夜段階のファイルを引き出すことができました。助かった。 もしもバックアップがもっと古かったら、データはいくつか欠落してしまったかもしれません。 今回のようなヘマをするたびに、データの削除は慎重にやらねばという気持ちを新たにしますね。 かなりの労力を費やして入力したデータでも、削除してしまうのは一瞬ですから。 熊本市は最近、新型コロナワクチンを接種している医療機関への接種料金の支払いで、ヘマをやらかしました。 振込額は接種件数に比例した単純なものなのに、446の医療機関のうち444件で、振込額を間違えました。 医療機関のリストを並べ替えた際にデータが「ズレた」という、バカみたいな単純ミスだったようです。 当院は、貰いすぎていた差額を返還することになりますが、一方で、入金不足の医療機関もあったはず。 熊本市が正しいデータを復旧できたのは、さいわいでした。どんなデータも、バックアップは大事です。 |
有機ELテレビ、本日到着
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- 2021/07/16(Fri) -
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旅行も外食も、映画館に行くのさえ控えている昨今、気分が乗らないので自宅BBQさえやってません。
では自宅生活をいかに充実させるか、ってわけで、東京五輪開幕前にテレビを買い換えました。 10年以上を共に過ごしてきた「愛機」を壁から取り外し、いざ、配線の入れ替えをしようとして、問題発覚。 壁の中に作られている配線用の通路が狭くて、ケーブルが1本しか通りません。 前機は、画面とチューナー部がセパレートタイプだったので、HDMIケーブルしか通す必要がなかったのです。 その結果、新機からローボードまでの間の配線が露出する事になってしまいましたが、これはもう仕方ない。 そんなことより、4K有機ELテレビです。綺麗・感動・興奮・快感の「4K」と言っても良いでしょう。 4KはNHK-BS4Kだけかと思ってたら、民放もネット配信もみんな4Kやってるじゃないですか。知らなかった。 リモコンには初めから、NetflixやらPrime Videoのボタンが付いてます。もう、そういう時代なんですね。 すっかり出遅れていたわが家ですが、今夜から急に、時代の最先端に追いついたので、もう大丈夫です。 新顔のテレビ君には、これから10年(あるいはそれ以上)、わが家のリビングに居座っていただきます。 さて、気が早いですが10年後(2030年代)のテレビはどうなってるでしょうね。 もはや4Kじゃ済まないことは確か。じゃ8Kか。人間の目にはもう、それ以上の高解像度は無意味です。 ディスプレイ技術としては、有機ELの次は「マイクロLED」だと言われます。たぶんそうなるのでしょう。 そもそも、テレビはそれ単体として存在するのか、壁に組み込んで一体化してしまう可能性もありかも。 などと、今日来たばかりの新しいテレビ君を前に、早くも次の買い換えを想像してしまいました。申し訳ない。 |
ワクチン接種予約の受付は強制的に中休み
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- 2021/07/15(Thu) -
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新型コロナワクチンの「打ち手が足りない」というから皆が頑張ったら、やり過ぎだ、ペースダウンしろとは。
接種ペースを「最適化」せよという河野担当相の発言を受けて、今日は熊本市から「最適化指令」が出ました。 「ワクチン供給ペースに合わせた接種スピードの最適化について」という通知の要点は、次の通りです。 (1)第5期(7/26〜8/15接種分)の予約枠は一杯なので、今後の新規の予約受付は中止してください (2)第6期(8/16〜9/5接種分)の予約受付は延期します。すでに予約した分は変更(延期)が必要です (3)接種実績を国に迅速に知らせるために、医療機関は接種後速やかに予診票を提出してください つまり、8/15までの予約分は認めるけど、もう増やさないでね。8/16以降分は延期してね、という話です。 保健所に電話で確認したら、8/15までの1回目予約分の、8/16以降の2回目は認めるとのこと。よかった。 というわけで、当院では今後しばらく、新規の接種予約の受付を中断します。 例外的に認められているのは、ワクチンの廃棄を防ぐための6人単位の「端数調整」だけです。 「ファイザー新型コロナワクチン当院で接種できます」という院内掲示物は、本日泣く泣く撤去しました。 熊本でもとうとう「デルタ株」が出たというのに、このタイミングでワクチン接種のブレーキは痛いですね。 |
東京五里霧中
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- 2021/07/14(Wed) -
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東京都の新型コロナ新規感染(確認)者数は、昨年来ずっと、日本の新型コロナ感染の最重要指標のひとつです。
それが今日ついに千人越えの1,149人となったのは、予測されていたとはいえ、ショッキングですね。 緊急事態宣言下なのに都心の人流は必ずしも減っていない上に、東京五輪関連の動きも今後加わってきます。 やがて2千人越えするでしょう。果たしてどのぐらいの感染者数の中で東京五輪が開幕することになるのか。 五輪開会式のまさにその日に「東京2020(人)」、なんていう不謹慎な予測を思いついてしまいました。 感染者数の増減は、曜日による変動を考慮して、前の週の同じ曜日との比較を行う事が通例となりました。 それで言うなら、東京の新規感染者数は、25日連続で前の週の同じ曜日を上回っています。 そこで、過去1週間分の感染者数の平均値をとって、曜日の影響を除外した感染者数の推移を見てみました。 NHKのサイトからデータをとってきて表計算ソフトにコピペすれば、すぐに計算できます。 1週間の移動平均の推移を見ると、この24日間ずっと増え続けています。その増加率は、毎日約1.04倍。 この1.04倍が今後も続くとすれば、2千人超えは8月4日と出ました。あー、開幕には間に合わず(不謹慎)。 5月から6月にかけて韓国に出張した方の話を今日聞いて、驚きました。 韓国に行った時は、入国後2週間はホテルの部屋に完全に缶詰で、一歩たりとも出られなかったとのこと。 ところが日本に帰ってきたら、入国後2週間は自宅に待機するように言われただけ。危機感の違いは歴然です。 五輪関係者の入国後の行動も、どこまで管理できるのやら。バブル方式なんて、机上の空論にしか思えません。 先の見えない中を、もはや退くこともできず、ただ進むしかない東京五輪。奇跡が起きるのを祈るのみです。 |
大規模集団接種も、後半の3週間に入りました
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- 2021/07/13(Tue) -
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熊本城ホールの新型コロナワクチン大規模集団接種への出動は、今日が5回目。もうそんなに来ましたか。
本日の来場者は約2,100人。私が予診を担当したのは132人。そのうち116人が65歳以上の高齢者でした。 先週は高齢者がほとんどいなくなっていましたが、打って変わって今日は、高齢者がまた増えています。 大規模集団接種が始まったのが3週間前。今日の高齢者116人のうちの113人が、2回目の接種なのでした。 2回目の方にはとっかかりに、「1回目の時は、どうでしたか?」という質問ができるところが良いですね。 「どうもなかった」か「腕が少しこわった」方が大半でしたが、高熱が出た方も2人いました。 「腕が丸太ん棒みたいに腫れた」という方もいました。「丸太ん棒」って、私は数十年ぶりに聞きましたよ。 「現在、何らかの病気にかかって、治療(投薬など)を受けていますか」の欄の「記入漏れ」も多いですね。 回答が「いいえ」の方に「持病は無いんですね」と確かめると、「ちっと血圧が高いぐらいかね」との返答。 ご高齢の高血圧の方はしばしば、内服薬によって血圧が落ち着いている場合には、病識が無くなるようです。 でもこれは、血圧管理が良好に行われている(だろう)証なので、いちいち目くじらは立てません。 軌道に乗っている熊本城ホールでの集団接種は、今週からの3週間(トータル6週間)をもって終了になります。 その次の8月1日からの6週間では、新たに市内の4つのホテルで集団接種が行われる予定です。 今後は、高齢者でも基礎疾患のある方でもない、「一般枠」の方への接種が中心となるのでしょう。 ワクチンの供給状況にはまだ先の読めない部分が多くて、自治体も医療機関も市民も翻弄され続けてますね。 |
ワクチン不足と言われる中、接種予約はほぼ満杯
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- 2021/07/12(Mon) -
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今後のワクチン供給がどうなるかを心配しながら、ともかく今日も新型コロナワクチンの接種を行っています。
医療機関からみて、このワクチンの接種作業が従来の、たとえばインフルエンザワクチンと異なるのは、 (1)公的な予約システムが構築・運用されている(当院はあえて、そのシステムから一部離脱していますが) (2)対象者に「接種券」が発行され、接種データはVRS(ワクチン接種記録システム)で国が管理している (3)被接種者の費用負担がなく、医療機関の窓口や集団接種会場等での現金のやり取りがない (4)接種機関には、ワクチンとシリンジが必要量だけ定期的に現物で配送される (5)熊本市の場合、接種済の予診票を保健所に送付すると、市がVRSへのデータ入力を行う (6)その予診票の実績を元に、熊本市が接種料金を医療機関に振り込む VRSのデータ入力は市がとりまとめて行うので、実際の接種日と入力日にはどうしても時差が生じます。 この時差が大きいと、ワクチンに余計な在庫を抱えているように見られ、国からの供給量が減らされます。 ファイザーのワクチンは、もともとの供給計画を大幅に超えるペースで、全国で接種が行われています。 各自治体は接種対象を前倒しし、接種枠を拡大し、VRS入力を急ぎ、ワクチン獲得競争をしている状況です。 しかし最終的には、すべての自治体で、接種ペースを落とさざるを得なくなりそうです。 すでに受け付けた予約を取り消す羽目になった自治体もあります。熊本はどうなるのか心配です。 とりあえず当院では、8月以降の1回目の接種の予約受付は控えています。7月中の予約はほぼ満杯です。 今日の夕方、現時点での受付済の接種予約数を詳細に尋ねるメールが、熊本市から届きました。 おそらくその回答を集約して、各医療機関へのワクチンの配分を決めるのでしょう。さて、どうなりますやら。 |
銀の玉、あれこれ
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- 2021/07/11(Sun) -
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人間ドックで脂肪肝を指摘され、しばらく食後のデザートを控えていたら、3週間で1.5キロ減量しました。
それで油断して、せっかく軌道に乗っていた「休甘日」が、最近は不徹底になってますね。いけません。 さて、今夜の食べ納め(のつもり)のスイーツには、トッピングに銀色のツブツブが乗っていました。 私は昔から、この銀粒は嫌いです。たぶん、「仁丹」を想像してしまうんでしょうね。 噛んだら最後、スイーツの味が台無しになりそうで、小粒なら噛まずに飲み込むし、大粒なら食べません。 聞けばこの粒、「アラザン」という名称らしいですね。60年以上生きてきて、私は今日それを知りました。 フランス語ですか。 “argent” 。辞書を引くと、英語でも「銀」とか「銀色」の意味があるんですね。 そうか。原子記号で銀は「Ag」じゃないですか。銀がなぜAgなのか、もっと早く疑問を持つべきでした。 となると、アルゼンチン(Argentine)の語源も「銀」じゃないの、と思ったら、まさしくその通りでした。 スペイン人が昔、「銀の川」の意味で命名した「ラ・プラタ川」に由来しているとのこと。 子どもの頃によく遊んでいた「銀玉鉄砲」の「銀玉」もまた、アラザンや仁丹に似た銀の玉でしたね。 「BB弾」とは似て非なるもので、銀玉の方がやや大きく、形もいびつでした。 鉄砲もチャチで安いので、子どもでも買えるものでしたが、撃たれるとそれなりに痛い武器でした。 いま、あの手の飛び道具を小学生や幼児が使うのは、安全面からも問題でしょうね。 |
九州の川がまた、あちこちで危険な状況
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- 2021/07/10(Sat) -
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熱海の土石流には驚きましたが、気が付けば地元九州でも、線状降水帯による大雨で被害が出ています。
阿蘇の水を受けた白川を今朝通勤中に眺めてみると、なかなか激しい流れになっていました。 ちょうど1年前に氾濫した球磨川の流れも、危険な状況です。 さらにその南、鹿児島北部を流れる川内川は、すでに氾濫しています。 川内川の上流域に、「東洋のナイアガラ」ともいわれる「曽木の滝」があります。 ニュース映像を見ると、水量が多すぎてもはや滝の様相はなく、茶色の濁流が激しく流れていました。 この滝から少し下ったところに「曽木発電所遺構」があります。チッソの前身である曽木電気発祥の地です。 いま現在の水位だと、遺構はほぼ水没した状態でしょう。 川内川の最下流域の「薩摩川内市」に、私は昭和63年に3カ月間住んでいました。当時は「川内市」でした。 この地は「川内原子力発電所」で有名ですが、「川内大綱引」という400年以上も続く祭でも知られています。 毎年秋分の日に行われる伝統行事ですが、新型コロナのために昨年は中止され、今年も中止が決まっています。 そういえば私が川内市にいた年は、昭和天皇の体調が思わしくないことに配慮して、大綱引が中止されました。 「線状降水帯」という概念は比較的新しいものだとしても、その現象自体は昔からあったかもしれません。 「牛乳瓶が一杯になったら集中豪雨」のようなフレーズのTV–CMを、子どもの頃に見た気がします。 当時はピンときませでしたが、瓶の高さを考えると、150mm以上の猛烈な雨量を表すものだったのでしょう。 昔から豪雨はあったけど、都市開発や人口密集が進み、被害が拡大しやすくなっているのかもしれません。 |
東京五輪はお茶の間で楽しみましょう
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- 2021/07/09(Fri) -
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緊急事態宣言下で行われることになった東京五輪は、1都3県のすべての会場で無観客開催が決まりました。
人流とか、3密とか、さまざまな観点から、感染拡大を少しでも抑えることには有効でしょう。 外国人選手にしてみれば、日本人観客しかいない場所での競技を避けられることになりました。 観客の大きな声援によって一層の力が発揮できるという、開催国選手の特権が消え失せたわけです。 でも、そもそもトップアスリートが自分の競技に集中するときには、観客の有無など関係ないかもしれません。 新しい国立競技場は、奇しくもイスの色がランダムに配色されているおかげで、無観客でも満員に見えます。 まさか隈研吾氏が無観客開催を予測していたわけじゃないでしょうけど、いま思えば秀逸なアイデアですね。 少なくとも「ザハ案」でなくてよかった。あのデザインの会場で無観客は、あまりにもシュールですから。 無観客の開会式会場に、観客ではない「関係者」が何人入るのか知りませんが、そこに目くじらはたてません。 むしろ、報道陣にはしっかり入っていただいて、圧倒的迫力の「五輪映像」を放送・配信してほしいですね。 それに間に合うように購入した大型の有機EL・4Kテレビが、来週わが家に届くんですから。 映像技術については、もう何年も前から、日本のメーカーや放送局や技術者らが研究を重ねてきたはずです。 ただし盛り上がっていたのは2年前まで。昨年からのコロナ禍で、楽しい話はすっかり影をひそめていました。 でも幸か不幸か、五輪開催が1年延期されたおかげで、放送技術にもさらなる磨きがかかったことでしょう。 無観客開催になったので観客席にも無数のカメラを設置できるし、これはすごい映像が期待できますね。 そんなわけで、かつては開催に懐疑的だった私も、いまは東京五輪が素直に楽しみです。 選手村でクラスターが発生して競技がガタガタになるとか、そんなことだけは無いよう、心から祈っています。 |
まとめて買うと高くなることもある
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- 2021/07/08(Thu) -
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Amazonでは、まとめ買いすると価格が割高になる事が時々ありますね。他の通販でもあるかもしれません
ゼブラの油性ペン「マッキー」(ノック式)を買おうとAmazonで探したら、1本113円でした。 どうせなら5本ぐらい買っとこうかと、5本セットにしたらこれが666円。なぬ。113円の5倍より高いじゃん。 驚いたことに、5本セットに限らず、2本でも3本でも30本でも、セットの方が1本当たりの価格が高いのです。 割高なセットを買う意味はないので、「単品を5個」発注しました。支払額はもちろん、単品価格の5倍です。 このような価格設定になっている理由がわかりませんが、配送や出店業者との関係などがあるんでしょうか。 一般には、まとめ買いした方が何でも割安です。 コンタクトレンズとか洗剤や柔軟剤などの日用品は、セールの時にまとめ買いしています。 後先考えずに半年分ぐらい買ってしまうので、置き場に困ることになります。 元来「割安」に弱い上に、この歳になるとつい「大人買い」をしてしまうんですね。 4人目の孫が生まれた時に新生児用のパンパースを3カ月分買ったら、ヒンシュクも買いました。 置き場の問題だけでなく、新生児期が3カ月も続かないことに気づいていませんでした。 |
テレビ音声をAirPodsで聞く
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- 2021/07/07(Wed) -
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リビングのテレビ音声を、私の定位置であるダイニングでいかにクリアに聞くか。この10年間のテーマです。
最初の解決策は、「TV用ワイヤレススピーカー」でした。 テレビの音声出力RCA端子(ピンジャック)からミニプラグへの変換ケーブル経由で、送信機に接続します。 手元のスピーカーで受信してテレビ音声を再生する、そういうシステムです。 使用周波数が2.4GHz帯域なので、電子レンジを使うと聞こえなくなります。それに故障しやすいんですね。 最初のメーカーは忘れましたが、2台目はSONY製に変えても故障して、いま使ってるのは3台目です。 それでも音声が途切れがちになり始めてからすでに、1年以上経っています。 また同様のスピーカーを買うのも芸が無いので、別の方策を考えていたらひらめきました。 テレビ側にBluetoothの音声送信機を付けて、AirPodsで聞けばいい。探したらすぐに見つかりました。 「AirFly Pro」というのがそれ。入力端子はミニプラグなので、ピン–ミニジャック変換ケーブルも同時購入。 ピンはテレビの音声出力端子に差し、所定の作法でAirFly Pro本体とAirPodsをペアリング。とても簡単。 ところが、ピン出力は音量調節ができないので、このシステムでは音声が大きくてとても耐えられません。 アイデアは良かったんですが、なかなか思った通りにはいきませんね。 (追記)後日、Bluetooth送信機を音量調節ができる機種に買い換えたら、快適に使えるようになりました。 てことで今は、テレビで追っかけ再生のNHKを見ながら、手元のMacで「NHKプラス」の音声を聞いてます。 両者のタイミング調整に少々手こずりますが、絵と音がピッタリ合えばもう最高です。AirPodsも使えます。 じゃあ最初からMacで視聴すればいいじゃん、と言ってはなりません。創意工夫の過程が楽しいのです。 などとアホなことで小さな幸せを感じつつも、この手法はNHKしか使えんなぁ、といま気付いたところです。 |
接種対象は大幅に前倒し拡大したものの
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- 2021/07/06(Tue) -
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熊本市は今日、新型コロナワクチンの接種対象を大幅に前倒しして、12歳以上の全市民に拡大しました。
この「第5期接種」の受付開始は7/10、接種期間は7/26〜8/15ということになっています。 全市民に拡大するって、ワクチン余ってるの?、と思ったら大間違い。確実に足りなくなります。 接種実績に応じて国からワクチンが供給されるので、ともかく前倒ししてでも今は接種するしかないのです。 次の「第6期接種」以降の受付開始は未定です。ワクチン供給状況次第とのこと。 来月には接種に急ブレーキがかかるかもしれませんが、第5期の2回目の接種って、大丈夫なんでしょうかね。 熊本城ホールの大規模集団接種に、今日は4回目の出動をして来ましたが、ずいぶん様変わりしていました。 昨日から、45歳以上の全市民に対する「第4期接種」が始まっているからでしょう。 来場者は2,100人以上と多く、私は133人の問診を担当しました。 そのうち高齢者はわずか6人。高齢者施設等の従事者が2人、60〜64歳は14人でした。 多かったのは、基礎疾患のある方が35人で、何も優先接種理由の無い45歳以上の方は76人もいました。 45歳以上の方へは当初「第6期接種」で8/16から開始の予定でしたが、すでにかなり前倒しされています。 市がそんな方針なので、医療機関における個別接種も、年齢制限は事実上撤廃されたと考えてよいでしょう。 うかうかしていると、ワクチンは集団接種にとられて、個別接種の分が足りなくなるかもしれません。 当院も精一杯予約を受け付けているところですが、予約通りには接種ができなくなる可能性もあります。 8月以降の先行きはホントに不透明です。ワクチンの供給が途絶えないことを、ただ祈るしかありません。 |
デルタ航空の株価はどうなってるか
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- 2021/07/05(Mon) -
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無観客開催になるかもしれませんがともかく、東京五輪はやるのでしょう。そこはもう、反対しませんから。
私もテレビを買い換えちゃいましたよ。4K有機ELです。こうなりゃもう、五輪の映像美に期待するしかない。 熊本ではここのところ新型コロナの新規感染者数は少ないのですが、どうしても首都圏の数字が気になります。 「インド型変異株」改め「デルタ株」の感染力が、あなどれません。さらに変異して「デルタプラス」ですか。 「イギリス型」とか「南アフリカ型」など、変異株は最初にそれが確認された地域の名称で呼ばれてきました。 これがその地域の差別・偏見を生むとして、WHOは5月末に、ギリシア文字で呼ぶ方針を打ち出しました。 インドだけでなく、イギリス・南アフリカ・ブラジル型もそれぞれ、「アルファ・ベータ・ガンマ株」ですか。 このままギリシア文字で進めると、「カッパ株」とか「クサイ株」なんてのも、いつか出てくるんですかね。 で、「デルタ株」といえば気になるのが、2年前にお世話になった(お世話もした)デルタ航空の株価です。 さいわい、WHOの決定から株価が暴落した気配はなさそうですが、コロナ禍で経営が良いワケがありません。 ていうか、世界中の航空会社がひどい状況です。 昨年の今頃、「ANA株主優待割引券」が驚くほど値下がり(暴落)したので、ネットでまとめ買いしました。 でも、コロナ禍特例で有効期限が延長されたものの、なかなか使う機会がありませんね。ある意味、銭失いか。 |
ワクチンを接種しても感染することはあるので誤解なきように
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- 2021/07/04(Sun) -
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新型コロナワクチンの接種後に発熱が続いたと思ったら、新型コロナウイルスに感染してた!
そんな有名人の事例が報道されるので、副反応と発症とはどのように区別するんだ、って話になっています。 たとえば接種の6日後に発熱した額賀元財務相や、2日後に熱が出た気象予報士の依田さんのことです。 このような報道はしかし、誤解を招かぬよう、もう一歩踏み込んでほしいものです。 というのも、「ワクチンを打ったらコロナに罹ってしまうことがあるんですね」と言う方が最近いたからです。 「ワクチンを打っても」じゃなくて、「ワクチンを打ったら」てところが問題。 つまり「ワクチンから感染することがあるんですね」という意味なのです。これは誤解です。 新型コロナウイルスワクチンの成分で新型コロナウイルスに感染することは、あり得ません。 ここでワクチンのおさらい。 ・生ワクチン:病原体を弱めて接種し、感染した時と同じような体の免疫反応を起こさせるもの ・不活化ワクチン:病原体を無毒化したもの(の一部)を接種して、からだに病原体の特徴を覚え込ませるもの ・mRNAワクチン:病原体の一部の設計図を接種して体内でそれを作らせ、その特徴を覚え込ませるもの mRNAワクチンは人類未体験の新しいメカニズムの薬ですから、未知の副反応が絶対ないとは断言できません。 それでも接種が推奨されているのは、新型コロナに罹患することのリスクと天秤にかけた上での判断です。 基本的には接種推進派の私ですが、接種をためらう人には強くは勧めません。それが私の精一杯の良識です。 |
予約対象を拡大してはみたけど
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- 2021/07/03(Sat) -
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12歳〜64歳の方への、新型コロナワクチン接種の予約受付を、当院でも始めています。
ワクチンの供給に不安があるので、当面は原則として当院かかりつけの方とそのご家族の方が対象です。 個別接種の促進策として厚労省は、1日で50人以上接種した医療機関には支援金を出すと言っています。 その甘い言葉につられて、一部の土曜や祝日に、当院なりの「大規模接種日」を計画しています。 ところが、ここに来てワクチンが希望通りに配送されるかどうかが、不透明になってきました。 予約を受け付けたのに接種はできない、なんて詐欺みたいなことが、今後起きるかもしれません。 かつて、日本の接種率が上がらないのは「打ち手」が足りないからだと言われてきました。 医師会や医者、とくに開業医が非協力的だなどと、テレビで非難する「ジャーナリスト」もいました。 なので一生懸命に接種プランを工夫して予約をとってきた医療機関はいま、ワクチン不足に閉口しています。 ワクチンが確保できず2回目が接種できない方や、1回目すら接種ができなくなる人も出てきそうです。 大事な大事なワクチンなのに、予約を受け付けておきながら接種はできません、なんてとても言い難い。 集団接種の場合にはブーイングで済んだとしても、個別接種では医療機関の信頼にかかわる大問題ですから。 |
大規模集団接種出動3回目で、ちょっとヘマ
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- 2021/07/02(Fri) -
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熊本城ホールでの新型コロナワクチン大規模集団接種に、3回目の出動をしてまいりました。
今日の被接種者は、高齢者よりも高齢者施設等の従事者が多く、先週とはまったく異なる印象でした。 私は83人の予診を担当しました。高齢者は11人だけで、ほとんど(72人)は施設従事者でした。 全体の年齢層が若いので、持病をお持ちの方が比較的少なく、予診はサクッとスムーズに流れました。 ところで今日は、10時頃に1人目の予診を終えた後、30分以上誰も私の予診室に通されない珍事が起きました。 接種後の体調急変に備えての対応要員として、私が「温存」されてるんだろうかと勝手に思ったりしました。 10時37分にやっと予診室入口のカーテンが開いたかと思ったら、案内係の方がこう言いました。 「先生。予診が終わったんならカーテンを開けてください。予診が終わってるのかどうか、わかりませんよ!」 ありゃ。すみません。だって、先週は係の人がカーテンの隙間からチラチラ中をのぞき込んでくれたんだモン。 そんなこんなで最初の30分をムダにしたので、その後の予診はもちろん猛スピードで挽回しました。 今日はアナフィラキシーの既往がある方が2人いました。一人は食物、もう一人は薬物アレルギーでした。 ワクチン成分との共通性は低いと考えて、接種はしました。ただし、接種後の経過観察は30分ほど行いました。 一般に「30分」というのは、アナフィラキシーがもっとも起きやすいタイミングの、あくまで目安です。 まれには、数時間後に起きる場合もあり得ます。なのでワクチンは、夕方以降に接種するもんじゃありません。 接種後数時間は、万一体調が急変してもいいように、なるべく人目のあるところにいるようにしましょうね。 |
せっかく加速してきたワクチン接種にブレーキ
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- 2021/07/01(Thu) -
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東京などでは「第5波」の訪れが警戒されるのに、ここに来てワクチン不足が問題になってきました。
職域接種は、申請が殺到してモデルナ製ワクチンの不足が懸念されるため、新規の申請受付が停止されました。 接種を渇望する国民がいかに多いかを政府は予測できず、安易な大風呂敷を広げすぎたのです。 ハシゴを外された企業・団体も多いことでしょう。今後、集団接種や個別接種が混乱しなければよいのですが。 一方でファイザー製のワクチンも、元々供給が減ることが分かっていた今月から、不足が懸念されています。 大阪市では、集団接種や個別接種での1回目の予約受付が、一旦中止されることになりそうです。 ただし、1回目接種済の人の2回目分を確保するために、新規の1回目を止めることが正しい判断なのかどうか。 さいわいなことに熊本ではまだ、ワクチンの供給については比較的平穏です。 当院の場合も、個別接種用のワクチンは、申請した分だけ毎週2回、確実に届けられています。 毎日の予約者数を6で割った数のバイアルを申請するのが原則ですが、念のため予備をくれと言えばくれます。 とはいえ、その予備ワクチンを結局は後日使うことになるので、過剰在庫をかかえているわけではありません。 いつも院内に1,2本の余裕を持ってバイアルの破損や希釈ミスに備えつつ、古い順に使っているだけの話です。 ところが田村厚労相は、国の施策の失敗を棚に上げて、「医療機関に在庫がたまっている可能性がある」だと。 この人って、どうしてこのように、医療者をムカつかせるいい加減なことばかり言うんでしょうね。 |
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