マスクを無造作に内ポケットに押し込むな
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- 2022/11/30(Wed) -
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新型コロナ感染症を、現在の「2類相当」から季節性インフルエンザと同じ「5類」へ引き下げる議論。
以前からくすぶっている話ですが、今回の「感染症法改正案」の審議で、それが確定するかもしれません。 「新型コロナの感染法上の位置づけを速やかに検討する」と、加藤厚労相が昨日の記者会見で述べました。 でもそのときの、加藤氏のマスクの扱い方が気になってしまったので、今日はそっちの話。 多くの政治家が会見時に壇上でマスクを無造作に外し、背広の内ポケットかシャツのポケットに入れています。 首相や官房長官はもう諦めるとしても、医療を管轄する厚労相がこれでは、いかんでしょう。 その外したマスクの、内側と外側の清潔度の違いが分かってるんですかね。いやそもそも、マスクの意義が。 マスクが感染対策として有効であるとすれば、それはウイルスの吸入を阻止できているということです。 阻止できたウイルスは、おもにマスクの外側に付着して、感染力のある状態でしばらくそこにとどまります。 外気を浮遊しているウイルス(を含む粒子)が、体の各部やメガネや衣類に付着する可能性もあります。 しかし、呼吸によって吸い込まれた外気が通過するマスクには、圧倒的に多量のウイルスが付着するはずです。 マスクの外側は不潔、マスクの内側は清潔、これはマスクの基本です。 そのことを意識していたら、ポケットにマスクを無造作に押し込むようなマネはとてもできないはず。 日本中がTVで見ている会見の場で平気で雑な振る舞いを見せている政治家の姿が、私は我慢ならないのです。 |
「1バイアルで1人」の贅沢接種もやむなし
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- 2022/11/29(Tue) -
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乳幼児(6カ月から4歳)に対する新型コロナワクチンの接種が、ひどく低迷しているようです。
対象者には先週までに接種券が届いたはずです。集団接種はなく、医療機関で接種を受ける必要があります。 しかし、接種実施医療機関として熊本市のサイトに掲載されている医療機関は、たった24カ所。 当院もそれに含まれますが、必ずしも、接種実施医療機関が少ないから接種が進んでいないとも思えません。 当院での接種を希望したり接種の可否を打診してくる方自体が、皆無ではありませんが少ないのです。 それに加え、ワクチン1バイアルが10人分なので、まとまった人数を集めなければ接種できません。 と思っていたら、ついに今日、市から次のような連絡メールが届きました。 「お一人以上の接種希望者がいる場合、ワクチンは必要なバイアル数を柔軟に配送いたします」 つまり、残り9人分は廃棄してもかまわないから、たった1人のために1バイアル使ってでも接種して欲しいと。 ワクチンの廃棄を気にしなくても良いなら、人数が集まらないので接種が進めにくかった問題は解決です。 これで、希望者1人単位で接種を計画できます。人数分のバイアルを消費するぐらいのつもりで臨めます。 ただし、小児用ワクチンは希釈が必要なので、オミクロン対応ワクチンよりも準備に時間がかかります。 できれば、成人〜高齢者のワクチン接種が一段落してからの開始に、させていただきたい。 ていうか、そちらの希望者がまだ多くて、しかもインフルもあるし、接種するための時間が足りないのです。 当院のような発熱外来に注力している医療機関には、ワクチン接種に割く時間がもうこれ以上作れません。 |
インフルエンザの自主検査キットこそ、おおいに使うべき
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- 2022/11/28(Mon) -
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たびたび書いているように、自宅で抗原検査をしてから受診する方がとても増えています。助かってます。
医療用キットで陽性なら、電話問診の内容によっては、受診せずにそのまま自宅療養となる場合もあります。 基礎疾患があったり、病状が心配だったり、何らかの処方を希望する方だけ、来院してもらえばよいのです。 ですがその方の濃厚接触者のPCR検査や抗原検査が必要なケースも多く、結局はご家族で来院されたりします。 そのついでに、検査キットの写真または現物を見せていただき、証拠としてその写真を撮って保存します。 ただ自宅での検査って、それが絶対に本人のモノかどうかはわかりません。自己申告を信じるしかありません。 コロナは感染すると一定期間の自宅療養等が必要となるので、本来は厳密な陽性判定が必要なんですけどね。 一方でインフルエンザは、コロナに比べれば療養の制限も緩いので、むしろ自主検査が望ましい気がします。 コロナとインフルの同時流行期には、両者を同時検査するか、もしくは先にインフルを検査すべきでしょう。 コロナの流行が優勢と思われるうちは、コロナとインフルの同時検査でよいと思います。 しかしインフルの方が圧倒的大流行となった時は、インフル単独の自主検査キットを活用すべきです。 いつぞや言われていたような、コロナだけ検査して「コロナ陰性=インフルと判断」なんてのはバカげてます。 |
日曜日の発熱外来、どうにかなりませんか
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- 2022/11/27(Sun) -
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診療を終えて大慌てで帰宅したもののキックオフに間に合わず、録画を追っかけ再生で見ました。
W杯カタール大会グループリーグ第2戦です。残念ながら日本は、0-1でコスタリカに敗れてしまいましたね。 でも、こんな日なのに診療を早めに切り上げることができないほど、今日の発熱外来は混み合っていました。 午前中の早いうちに夕方の予約まで埋まることが、最近では当たり前になって来ました。 受付は一日中、「今日はもう予約が一杯です。申し訳ありません」と電話で謝り続けなければなりません。 なによりまず、熊本市(県)の休日の発熱外来体制が貧弱すぎます。これは去年からずっとそう思っています。 熊本県のサイトで、熊本県内の「診療・検査医療機関」つまり発熱外来の一覧を見ることができます。 これは公表に同意した医療機関のみの掲載ですが、全部で385医療機関、熊本市内だけでも157カ所あります。 しかしこの一覧には、発熱外来を実施する曜日や時間の記載がありません。 実は、この157カ所のうち、日曜日にも発熱外来を実施する医療機関は6カ所だけです。 しかもそのうち、朝から夕方まで対応しているのは、当院を含めてたったの2カ所だけ。 この状況が、いつまで経っても改善されません。休日の発熱外来をもっと充実させる方法って、ないですかね。 てことで、第3戦(対スペイン)は金曜日の午前4時から。これはまた厳しい時間帯です。 |
土曜はワクチン、日曜は発熱外来、のパターン定着中
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- 2022/11/26(Sat) -
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もう何週間も前から、土曜日の午後はたいてい、ワクチン接種専用の時間帯にしています。今日もそうでした。
新型コロナワクチンは、原則として当院でこれまでの接種をしてきた方に限定して、予約を受け付けています。 「もう接種しない」「少し考える」などの慎重派の方もいますが、「すぐ接種したい」方も少なくありません。 10月からオミクロン株対応ワクチンに切り替わった時点から、少し接種希望者が増えた印象もあります。 インフルエンザワクチンも予約接種を進めています。ネット予約枠は、何曜日でもすぐ一杯に埋まります。 今年こそインフルエンザが流行するかもしれないと考えましょう。タカをくくったら痛い目に遭います。 お子さんには、他の定期接種ワクチンとの同時接種もオススメです。 このように、土曜日の午後には原則として一般診療をお断りしています。ご了承ください。 そのかわり、日曜日の発熱外来には、可能な限り多くの方に受診していただく覚悟です。 ただし土曜にしても日曜にしても、PCR検査を委託している検査センターの受け入れ体制に難があります。 日曜に採取したPCR検査の検体は、実際には月曜からの検査開始となり、結果が出るまで時間がかかります。 発熱外来の受診者にお願いしたいのは、来院前にできるだけ、自宅で抗原検査を行っていただきたいことです。 もちろん「医療用」でお願いします。「研究用」はダメ。陽性が確認できれば、当院での確定検査は不要です。 なんなら、受診自体も不要です。とりあえず、電話でご相談ください。アポなし受診がいちばん困ります。 |
ワクチン接種量を勝手に微調整しちゃダメ
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- 2022/11/25(Fri) -
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岡山県の医療機関で、新型コロナワクチンを規定より少なく70人に接種していた件には、少々驚きました。
被接種者の健康状態や副反応歴、希望などを考慮して、ワクチンを1/2〜1/4に減らして接種したとのこと。 副反応を抑える目的だったらしく、有効性よりも安全性を重視した、ある意味、日本的な考え方です。 もちろん医薬品は、国が定めた通りに投与しなければなりません。 治験を経て承認された対象・用法・用量が守られなければ、有効性と安全性が保証されないからです。 ただし、接種量が半分なら効果も半分なのかと言えば、とくにワクチンの場合にはそうではありません。 たとえばインフルエンザワクチンの1回の接種量は、3歳未満0.25ml、3歳以上0.5mlと定められています。 今年3歳になったお子さんには、敢えて、「今回から大人と同じ量ですね〜」と言いながら接種しています。 するとたいていの親御さんが少し驚いたような顔つきになるので、私は次の様にたたみかけます。 「3歳でも20歳でも100歳でも、体重が10キロでも100キロでも、接種量は同じなんですよ」 ワクチンの効果を考えたとき、年齢や体重に相関した投与量という考え方が(あまり)ないのです。 なので、低年齢・高齢者や低体重の方に同じ量を接種する際には、副反応が心配になる気持ちもわかります。 岡山の先生は、高齢者施設の入所者などが接種対象だったため、接種量を「調節」してしまったのでしょう。 例によってメディアは「今のところ健康被害は確認されていない」などとアホなことを書いています。 規定よりも少なく接種したというのに、急性期にどんな健康被害が起きるっていうですかね。 |
コロナとインフルの同時検査キット、市販へ
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- 2022/11/24(Thu) -
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新型コロナウイルスとインフルエンザの同時検査キットが、ネットや薬局で販売されることになりそうです。
コロナ単独の検査キットはすでにOTC(一般用医薬品)化されており、広く使われているのはご存じの通り。 医療用キットで陽性なら、もはや医療機関を受診する必要はないので、発熱外来のひっ迫抑制効果があります。 今後のコロナとインフルの同時流行に備えるなら、同時検査キットも一般売りすべきです。 現にこの1週間、当院の発熱外来でも、コロナとインフルの同時検査を希望する方が急増しています。 いやむしろ、コロナよりもインフルを疑ってインフルの検査を希望する発熱者が意外と多くて、驚きます。 でも「もうインフルは出てますか?」と問われれば、「まだコロナの100分の1以下です」と答えています。 熊本県の定点(80カ所)あたりの毎週の報告数は、0ではありませんが1未満です。まだその程度なのです。 当院でも、インフルが陽性に出た方は今年はまだ一人もいません。 発熱者に原則として全例コロナとインフルの同時検査をするのは、本来は正しい医療行為ではありません。 いちばん「怪しい」疾患(たとえばコロナ)の検査をまず行い、それが陰性なら、次の疾患を考えるべきです。 しかしそれでは、鼻腔(鼻咽腔)を綿棒で拭う操作を、2度繰り返さなければなりません。苦痛を2回です。 そこで、「順位を付けがたい」2つの感染症の検査を最初から同時に行うのが、同時検査キットなのです。 ムダの多い同時検査ですが、今回のケースは国も推奨しているので、心おきなく実施させていただきます。 なぜ最初から同時検査をしたのか、まさかレセプトにいちいち言い訳の記載を求められたりしませんよね。 |
今日の「勤労」はワクチン接種
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- 2022/11/23(Wed) -
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「勤労感謝の日」の今日は、新型コロナワクチンとインフルエンザワクチンの接種専用日としました。
「文化の日」にもかなり多くの接種を行いましたが、今日は朝から夕方まで完全に、接種だけを行いました。 発熱外来を受診希望の方はお断りせねばならず、申し訳ありませんでした。 以前から、今月の祝日はワクチン接種に使うつもりでした。発熱外来も大事ですが、ワクチン接種も大事です。 午前中59人にコロナワクチン、そのうち12人にはインフルエンザワクチンも同時接種しました。 昼休みをはさんで午後は、ネット予約のインフルエンザワクチン接種を49人に行いました。 どちらか一方だけなら120人に接種することもできたのですが、それぞれ希望者が多いため折半しました。 コロナワクチンは、前回の接種から3カ月余りの方も多く、次はいつになるんだろうかと誰もが思っています。 年明けたらすぐ6回目でしょうかねぇ、という笑えない冗談も出ます。でもたぶん、春には6回目でしょう。 10月から接種しているオミクロン株対応ワクチンの接種で、ひどい副反応が出た人は当院では幸いいません。 回数を重ねるほど副反応がひどくなる、と覚悟して来る方もいますが、意外と平穏な経過のようです。 同時接種した方に重大な副反応が起きたら、補償の観点からも、それはコロナが原因だと考えるべきでしょう。 国が同時接種を推奨しているので、その考え方で問題はないはず。その意味では同時接種がオススメです。 |
第8波ピークを前に、「ゾコーバ」緊急承認
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- 2022/11/22(Tue) -
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塩野義製薬の新型コロナ内服薬「ゾコーバ」が、緊急承認されました。
重症化リスクがない人にも処方でき、従来薬「ラゲブリオ」などよりも幅広く使える治療薬になるでしょう。 その妙な名称の由来は、「XO(ノックアウト)」+「COVID-19」=「XOCOVA(ゾコーバ)」だとか。 当院の発熱外来では、2日前の日曜の抗原検査とPCR検査は37件。そのうち陽性は25件。陽性率68%でした。 経験上、感染者が増えるほど陽性率は高くなります。第7波では、ピーク時には80%を超えていました。 すでに第8波に入ったことには、疑いの余地がありません。 家庭内感染や、保育園や学校や施設等でのクラスターで感染したお子さんは、まだあまり多くありません。 むしろ、周囲に感染者どころか発熱者もいない「寝耳に水」の方が目立ちます。 これは経験上、大流行の初期に見られた兆候と同じです。 第7波と異なるのは、自宅で抗原検査を行う方が多いこと。医療用キットで陽性なら、それでコロナ確定です。 重症化リスクがなく全身状態が良ければ、感染しても発熱外来を受診する必要はありません。 そのかわり、発熱したけど自宅で抗原検査が陰性だった方が、PCR検査目的で受診するケースが増えています。 日曜の陽性者25人のうち、HER-SYS入力を行った方は3人でした。医療機関の負担は確実に減っています。 ラゲブリオを処方したのは2人だけでしたが、ゾコーバなら、もっと多くの方に処方することができそうです。 |
ワクチンの間違い接種の原因は、製剤の統一性の無さ
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- 2022/11/21(Mon) -
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間違い接種をいかにして防ぐか。予防接種に携わる者にとっての永遠の課題です。
以前は子どもたちの定期接種における問題でしたが、最近はコロナワクチン絡みの過誤接種例が増えました。 ファイザーが「間違い接種防止対策のご案内」というパンフレットで、間違いを4類型に大別しています。 (1)被接種者の年齢確認漏れ 1回目を11歳のとき接種した後に12歳になったお子さんの2回目は、12歳未満用ワクチンを接種します。 2回目を11歳のとき接種した後に12歳になったお子さんの3回目は、12歳以上用ワクチンを接種します。 日本脳炎ワクチンの接種における年齢規定とは異なり、医学的にも納得できかねるので、間違いの元なのです。 (2)製剤の取り違い 同じ時間帯に異なる新型コロナワクチンを接種することなんて、私には怖くてできません。 たとえ同じ日に接種する場合でも、午前と午後で分けるなど、時間帯分離はきわめて重要です。 家族が同時に接種できるために、年代の異なる被接種者を同じ枠で接種するような便宜は図りたくないです。 (3)製剤ごとに対象年齢や用法・用量が異なることを知らなかった 規定を知らないのはダメですが、製剤によって希釈の有無が異なる設定は、明らかに制度設計のミスでしょう。 同じ新型コロナワクチンなのに、希釈するワクチンと希釈しないワクチンが存在する現状は是正すべきです。 (4)別年齢用の製剤の転用 医薬品は規定通りに使わなければなりませんが、有効成分の量が同じなら、その効果も同じはず。 と考えて、別年齢用の製剤を「有効利用」してしまった過誤接種もあるようです。 慌てて開発して適用年齢を拡大してきたワクチンなので、現行では製剤の使用法に統一性を欠きます。 将来的には、年齢ごとに用量のみを変える製剤へと向かうべきでしょう。いつまで接種するのかはともかく。 |
当院の電話は、なかなかつながりません
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- 2022/11/20(Sun) -
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「電話が話し中で繋がらないので来た」という方が、とくに日曜日には何人も来院されます。
申し訳ありません。電話は2回線あるのですが、休日は受診希望者が多くてすぐにパンクしてしまうのです。 病状にもよりけりですが原則として予約診療なので、朝から直接来院されても診察は夕方になったりします。 「直接来たのに夕方まで待たされるのか」などと思われるのは当然です。 しかし、予約なしの方が何人も割り込むと、予約して順番を待っている方の診療がどんどん遅くなります。 予約なしでも直接行けばすぐに診てもらえるとなれば、予約システム自体が意味をなさなくなります。 「電話回線を増やしたらどうなのか」というご意見も頂戴します。 でも、運良く電話が繋がった人だけでも予約が満杯になるので、電話回線を増やしたところで結果は同じです。 回線を増やせば増やした分だけ、予約枠が全部埋まるのが早くなるだけの話。たぶん、よけい苦情が出ます。 「キツいから来たのに、すぐ診てもらえないのか」というお気持ちはわかります。 しかし、高熱が出ている高齢者や乳幼児が何人も、予約して診察順を待っているのが現状です。 病状や年齢等を考慮した上で、緊急性がないと判断した方は順番通りお待ちいただいています。あしからず。 |
『シン・ウルトラマン』を観てみたけど
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- 2022/11/19(Sat) -
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『シン・ウルトラマン』の配信が始まったので、さっそく、部屋を暗くして大音響にして鑑賞しました。
ネットでは酷評も多いようですが、先入観を持たずに観ました。以下、ネタバレ気味の記載があります。 「ウルトラシリーズ」(おもに初期)を見て育った世代の私には、なかなか期待の高まる導入部でした。 なにしろ脚本の庵野秀明氏は、私と同学年(かつ同郷)の人物ですから、時代感覚は同じはず。 ただし、かつて私が好きだったのは「ウルトラマン」のような正義キャラではなく、むしろ怪獣の方でした。 あるいは、その怪獣たちから逃げ惑う人間や、工夫して撃退を試みる科学者たちの葛藤の方が好きでした。 最後に強いヒーローが怪獣を倒してくれると思うと、安心してしまって怖さが薄れるんですね。 なので、一番好きだったのは、ヒーローが誰も登場しない『ウルトラQ』ということになります。 映画の場合、TVドラマのように正義の味方が登場して圧勝して終了、という単純な展開にはできません。 ヒーローの出自とか複雑な裏事情が、だんだんと明らかになっていくようなストーリになりがちです。 『シン・ウルトラマン』もまさに、その罠にはまってしまい、怪獣(禍威獣)映画の面白さに欠けました。 中盤からどんどん盛り下がり、後半はつらい時間帯でした。ふと見ると、家人はグースカ寝ています。 ていうか、手に汗握るアクション映画でもたいてい、家人は途中で寝入ります。終わると起きます。 残念ながらこの映画は、『シン・ゴジラ』のようにリピする気にはなりません。(すべて個人の意見です) |
「NHK世論調査」と名乗る不審な電話
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- 2022/11/18(Fri) -
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「NHK世論調査」と名乗る電話が、先日私の携帯にかかってきたのですが、反射的に切ってしまいました。
詐欺電話を疑ったからです。本物の世論調査だったかもしれませんが、君子危うきに近寄らずです。 NHKの世論調査を装った不審な電話が最近増えていると、最近NHKが言ってます。 年金の受給状況や預金残高などを聞き出そうとするのだそうです。 でもそれを聞いて、なんだかおかしくなりました。 だって世論調査は、支持政党や内閣支持の有無など、その人の思想信条を答えさせるものだからです。 ある意味で年金よりも重要な個人情報を電話1本で聞き出すことに、不安なく応じる人がいるんでしょうか。 私などは天の邪鬼ですから、支持政党を訪ねられたら「NHK党ですけど何か」と答えてしまうでしょうね。 どうせなら、世論調査に答えたら受信料を1年間免除、みたいなインセンティブがあればいいと思います。 ていうかNHKの世論調査って、それが詐欺電話ではないことを、どのようにわからせてくれるんでしょうね。 次に電話がかかってきたら、最後まで調査に付き合ってみることにしましょう。 |
新型コロナワクチン、接種したくても時間がとれません
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- 2022/11/17(Thu) -
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新型コロナワクチンの「5回目接種」を受けました。前回(4回目)からちょうど5カ月の接種間隔でした。
当院でも今日から、「オミクロン株(BA.4/5型)対応ワクチン」の接種に切り替えたところです。 帰宅後、いつものように熱めの風呂に入り、しっかりと全身を温めました。 ワクチンの接種は、免疫系を刺激することですから、体温を上げるほど有効性は高まると考えたからです。 ただし接種部にジンワリと痛みを感じ始めたので、カロナールを600mgほど内服しました。 せっかく上げた体温が下がるんじゃないのかとツッコまれるかもしれませんが、痛みはイヤなのです。 新型コロナワクチンの接種について、当院では熊本市の予約システムは利用していません。 原則として当院でこれまでコロナワクチンを接種してきた方に限定して、窓口で、予約を受け付けています。 接種歴が把握できている当院かかりつけの方がほとんどなので、接種の手続きから実施まではスムーズです。 ただし、オミクロン株対応ワクチンの供給量は十分なのですが、現状では接種枠をあまりたくさん作れません。 発熱外来の受診者が多く、時間帯分離を考えると、ワクチンの接種に割ける時間が制限されるからです。 それに加えて、インフルエンザワクチンの接種にも時間をとっていることが、重くのしかかっています。 今思えば、「インフルとコロナの同時接種枠」を作って、効率よく接種を進める作戦も考慮すべきでした。 かつては、同時接種なんてするものか、と考えていましたが、時間の節約を考えたら同時接種に限りますね。 |
庭のイルミネーション再開へ
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- 2022/11/16(Wed) -
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白衣のポケットに入れているスマホが振動したと思った時の2回に1回は、おなかが鳴った振動です。私の場合。
そんな感じで、朝から空腹なのを夜まで我慢する1日1食の生活も長くなりました。 先日の『ブラタモリ』の番組中に、女性アナウンサーのおなかが鳴りました。音がしっかりと聞こえています。 そのまま放送されたのは少しかわいそうでしたが、「おなら」じゃなくて「おなか」だから、まだいいです。 わが家の愛犬・花ちゃんは、寝ている時によく、音も無く臭いおならをします。 あ、くさっ、こら、と叱ると、血走った薄目を開けて、なん?って顔をして、また寝入ります。 最近ガレージを改築したので、庭の形がいびつになり、半島のように細長く張り出した部分ができました。 そこからは道路や中学校がよく見えるので、番犬・花ちゃんにとっては絶好の監視スポットになりました。 私も実は、そんな隅っこが好きです。秘密基地を作りたくなります。本当に作ろうかとさえ思っています。 しかし今はその半島の岬に、クリスマス用のイルミネーションツリーを立てようかと計画中です。 新築のときから、ときどき庭のイルミネーションに凝る年があるのですが、なかなか長続きしません。 苦労して生垣の中に設置したLEDライトは、剪定の邪魔になりました。今回の改築の際に廃棄しました。 テラスの屋根からずらっと吊したドロップライトは、派手すぎて嫌がられたので結局処分しました。 なので今回はシンプルに、スッキリしたブランチツリーのイルミネーションを1点だけ設置しようと思います。 これから年々増やしていくのもまた、楽しいでしょうから。 |
修学旅行を前に、迫り来る第8波
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- 2022/11/15(Tue) -
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新型コロナの新規感染者数が、北海道で初めて1万人を超え、東京でも2カ月ぶりに1万人を超えました。
全国では10万を超え、これも2カ月ぶりの多さ。熊本でも今日1000人を超えました。これも9月以来です。 つまり、ほぼ全国的に、2カ月前の第7波終盤のレベルにまで戻ってしまったわけです。 先週「就学前検診」に行った小学校に、今日は「修学旅行前検診」に行ってきました。対象は6年生。 学問する立場に「就く」のが「就学」なら、学問を「修める」のが「修学」。 ですが私の子ども時代を思い出すと、修学旅行は卒業旅行にも近い、言わば「終学旅行」でした。 今年の修学旅行は、今月28日〜29日の1泊2日。長崎旅行です。コロナ第8波の動向が、とても気になります。 昨年はコロナのために延期され、ついに卒業前の2月下旬に、日帰りのグリーンランド旅行となりました。 この3年間、子どもたちの学校行事はズタズタです。 感染者が激減して、「来年こそは」と期待が膨らんだのは、ちょうど1年前でした。 ところが年が明けていきなり第6波が到来。しかしそれも7月からの第7波に比べたら屁みたいなものでした。 ヒタヒタと迫りつつある第8波は、さらにもっと巨大な波になると予測する専門家もいます。 波が大きくても人々の行動制限はされず、なんとか耐えながら無理くり「ウィズコロナ」に向かうのでしょう。 コロナ以外の医療への影響が最小限であることを願うばかりです。あと、修学旅行が無事でありますように。 |
詐欺グループの日本語は、いつまでたっても完成度が低い
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- 2022/11/14(Mon) -
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「ETCパーソナルカードWebサービス」から、「ETCに支払情報が変更」という件名のメールが届きました。
これはありがたい。おかげで今日のブログネタができました。 「ETCに支払情報が変更」 中華風な香りがしますね。続いて、どのような本文が待ち受けているのでしょうか、見ていきましょう。 「今日、ETCに支払情報が変更されたことが発見しました」 冒頭からいきなり違和感炸裂です。そうですか、発見しましたか。にしても「が」が多いね。 「お早めに当社までご連絡くださいませ、ご容赦のほど宜しくお願い致します。」 バカ丁寧なところには好感が持てますが、句読点の付け方がへたくそ。 「お忙しい中お邪魔して申し訳ませんでした」 惜しい、「あり」がない。いや、「オハヨゴザマス」的な今風の表現なのか、「モウシワケマセン」。 「ご本人認証下記携帯電話でQRコードをスキャンする確認ください」 もうちっと、ちゃんと書けや。騙す気あるの? 前から言ってますけど、日本語ネイティブの校閲者を雇うか外注した方がいいですよ、詐欺グループの方。 |
4K放送で観る大河ドラマ
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- 2022/11/13(Sun) -
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日曜日は私にとって、発熱外来に忙殺されて帰宅した後、夜のNHK大河ドラマで癒やされる日です。
かつてはその大河ドラマが楽しみで、1週間が待ち遠しく感じていました。 ところが最近は、もう日曜?、みたいに、1週間がとても短く感じるようになってきましたね、幸か不幸か。 もしかしたら、週に2回ほど日曜日が来てるのかと思うほどです。 ところで、自宅における私のテレビ視聴態度には2種類あります。 (1)集中的試聴:リビングのソファーに座り、AVアンプを起動し良い音響にして、テレビの真正面で観る (2)ながら視聴:ダイニングの定位置に座り、リビングのテレビを遠くから眺める 通常、映画は(1)のスタイルで、それ以外は(2)で観ますが、例外的に大河ドラマは(1)です。 そして大河ドラマは必ず、NHK BS4Kを録画したものを観ます。もちろん、4K&5.1chサラウンド放送です。 ハイビジョン放送が始まった頃、古い時代劇を観ると、登場人物のカツラの境目がとても気になりました。 その後、メイク技術が進歩したのか映像処理技術の進歩か、その境目はほとんど目立たなくなりました。 そして今、大河ドラマはほぼ、4Kの解像度にも耐えるメイク(または映像処理)になっています。 やがてテレビは8Kが標準になるのでしょうか。制作側も、俳優も、まったく気が抜けませんね。 |
ワクチン接種後の急変には、反射的に「アドレナリン筋注」を
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- 2022/11/12(Sat) -
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新型コロナワクチンの接種直後に体調が急変した女性が死亡するという、衝撃的な事例が報じられました。
この場合、まず「アナフィラキシー」を疑います。メディアも概ねその論調で、次の様に報じています。 ・接種の5分後に咳、さらに呼吸苦が出現、呼吸停止となり心肺蘇生、救急搬送されたが1時間半後に死亡した ・医師は肺出血と考えたが、(アナフィラキシー治療に用いる)アドレナリン注射はしなかった ・県医師会長「アナフィラキシーショックの可能性があり、現場での対応に問題がなかったか検証する」 医師がアナフィラキシーに対する初期治療を誤り死なせたと、まるでそのように受け取られる報道です。 しかし、医師が提出した報告を読むと、単なるアナフィラキシーでは片付けられない難しい事例だと思います。 ・接種10分後に呼吸苦あるも、粘膜・皮膚に異常なし、その後、泡状のピンクの血痰を多量に排出し呼吸停止 これは「肺水腫」(急性心不全)の症状です。一般的なアナフィラキシーの病状とはかなり異なります。 ただし、アナフィラキシーがきっかけとなって急性心不全を併発した可能性まで否定することはできません。 やはり、接種直後の急変ではアナフィラキシーを疑うべきです。悩んでる時間が命取りになりますから。 なのでこの事例では、ためらうことなく、ただちに「アドレナリン」を筋注すべきでした。 まず、脊髄反射的にアドレナリン。それで救命できるか、まったく的外れか、それはあとでわかります。 もしも、その反射的な処置が後に医療過誤だと責められるようであれば、もうワクチン接種などできませんよ。 |
初期の『水戸黄門』はけっこうエグい
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- 2022/11/11(Fri) -
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休診日の今日は、午前中に保育園の定期検診、午後は小学校で就学前検診という「検診デー」でした。
就学前児(=年長児)の数は、毎年確実に減っています。少子化は、肌で感じるほど急速に進んでいます。 クリニックに戻り、デスクワークしながらテレビをつけたら、RKKで『水戸黄門』の再放送をやっていました。 なにげに目をやると、ありゃ『大岡越前』だっけ?と見紛うばかりに、加藤剛が正義漢役で登場しています。 『水戸黄門』の再放送は何年も前からやっているはずですが、いま放送しているのはなぜか「第1部」です。 黄門様は東野英治郎、助さんが杉良太郎で、格さんが横内正という、最初期バージョンです。 それにしても、初期の『水戸黄門』は血生臭いですね。「峰打ち」なんてありませんから流血しまくります。 今日の舞台は松江。悪徳家老を演じる清水元が悪そう。善玉が加藤剛で、その同僚がなんと東野英心。ウケる。 「印籠」は使われず、すでに身分が明らかになっている水戸黄門を前にして詮議が始まったのですが... いきなり加藤剛が家老を斬り殺し、自らは腹を切り、格さんが介錯するという、予想もしなかった展開でした。 善い人も悪い人も最後は全員死ぬという結末。お茶の間で見るドラマとして、これで良かったのでしょうかね。 |
「接種します」の主語は何(誰)?
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- 2022/11/10(Thu) -
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ワクチンを「接種する」と言いますけど、(1)一般の方と(2)医療従事者とでは、意味合いが真逆ですね。
(1)「明日、家族みんなでインフルエンザワクチンを接種します」 (2)「明日、約100人にインフルエンザワクチンを接種します」 動詞「接種する」には、(1)「接種を受ける」、(2)「接種操作を行う」の2つの意味があるわけです。 これらの主体(主語)を通常、(1)は被接種者(2)を接種者と言うので、(2)が正しい用法なのでしょう。 「接種する」は他動詞であり、被接種者としては「接種される」と受動態で使うのが本則かもしれません。 でも、「明日、家族みんなでインフルエンザワクチンを接種されます」とは言わないですねぇ。 いや、「昨日接種されたワクチンはめっさ痛かった」と、受け身のニュアンスを出したいときには使いますか。 似たような動詞に「手術する」があります。「胃を手術します」は、医者だけでなく患者も使います。 患者としては本来「手術される」はずなのに、自分の体をいわば客観視して「手術する」と表現するわけです。 「来週接種しましょうね」などと私も日常的に言ってますが、よく考えたらその主語は曖昧です。 このような、主語が自分でも相手でも同じ意味で使える動詞って、日本語特有かもしれませんね。 |
「9価HPVワクチン」の定期接種は4月から
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- 2022/11/09(Wed) -
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「9価HPVワクチン」の定期接種は、来年4月からの開始が決定しました。
そうなると、より効果的なワクチンの導入を待つ「接種控え」が問題となるので、厚労省はこう言ってます。 「どのワクチンでも予防効果があるので、なるべく早い時期に打てるワクチンを打つことを検討してほしい」 それはその通りだと思いますが、新ワクチンが出たときはいつも、同じジレンマに陥ります。 新ワクチンにメリットがあるからこそ切り替えるわけで、効果を考えたら明らかに新ワクチンに利があります。 新ワクチンの導入を待つことのデメリットがあるとすれば、「待っている間に感染するリスク」に尽きます。 これは新型コロナワクチンでも同じ。オミクロン株対応を待つべきか、BA.5対応を待つべきか、悩みますね。 ただし、ことHPVの場合は「待っている間に感染するリスク」は微妙。コロナとはだいぶ事情が異なります。 私はむしろ、定期接種対象学年の方なら、新ワクチンを待っても良いと思います。実際にそう説明しています。 その意味で、なるはやで打つべきなのは、より高年齢のキャッチアップ接種対象の方々かもしれません。 |
「糖尿病」の名称変更
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- 2022/11/08(Tue) -
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「糖尿病」という病名について、「日本糖尿病協会」が名称変更の検討を進める方針とのこと。
「糖尿病の病名自体が、負のレッテルを表すスティグマになっているのではないか」と同協会の理事。 「スティグマ」って何でしたっけ?というのが私の最初の感想ですが、「汚名」とか「烙印」の意味でしたね。 協会が行ったアンケート調査によると、患者の約9割が病名について抵抗感・不快感を抱いているとのこと。 ですがこれは新しい問題ではなく、たとえば30年前にも「日本糖尿病学会」で同様の調査が行われたようです。 では、どのような名称に変更することになるのでしょう。 「高血圧症」にならうなら「高血糖症」ですね。「脂質異常症」的に「耐糖能異常症」かもしれません。 いずれにも共通するのは、「病態の重要兆候」をそのまま病名にした点です。 病名の変更ですぐ思い出すのは、「痴呆」をやめて「認知症」にしたことです。 「痴呆」がそれこそ「スティグマ」になるので、大幅に表現を改め、その結果意味不明な病名になりました。 「認知障害」のある方を「認知症」と言うのは、「視覚障害」のある方を「視覚症」と言うぐらいに変です。 今となっては「認知症」も定着し、さらに「わたしゃ『認知』かもしれん」みたいな略し方も耳にします。 どんな病名に変えたところで、病気そのものに対する差別意識があれば、新しい病名がまた偏見を生みます。 その本質的問題は放置して表面的な病名だけを変えるのは、一種の「言葉狩り」だと私は思います。 とは言え、「尿」の文字が付くのはイヤだ、という方もいるので、とりあえず今回の病名変更はアリでしょう。 |
新型コロナワクチン、公費負担見直しへ
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- 2022/11/07(Mon) -
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新型コロナの新規感染者数が、47都道府県すべてで前の週よりも増加しています。
過去にも経験があり日本中の誰もがわかっているように、これは新たな波にさしかかったことを示す兆候です。 当院での昨日のPCR検査数30件は、第7波ピーク時の日曜と比べれば半分以下ですが、先週より増えています。 その陽性率はちょうど50%でした。これも徐々に上がってきています。 高熱や咽頭痛の強い方は相変わらず多いですが、入院を考慮するような重症例にはほとんど遭遇しません。 高齢者を中心にワクチンの接種率が高いので、目論見通り、重症化が予防出来ているのかもしれません。 そのワクチンの接種費用を国が全額負担している現行制度を見直そうと、財政制度審議会が意見しています。 昨年度は、新型コロナワクチンの接種に関連して、2兆3,400億円の国費が投入されたといいます。 厚労省がいつも感染者数や病床利用率などを扱うのと異なり、さすが財務省が気にするのはお金のことばかり。 でもおかげで、厚労省のサイトでは目にすることのなかった接種費用の詳細を、私は初めて知りました。 現行制度での接種単価は、約9,600円ですか。全額自己負担することになると、接種率は激減しそうですね。 一部は国費か自治体の補助が入ることを期待します。肺炎球菌ワクチンみたいに、半分公費とか。 高齢者とか基礎疾患を有する人だけは無料にしてもいいと思います。 でもいったい、あと何回接種するのでしょう。まさか、3カ月間隔で今後もずっと続くワケじゃないですよね。 |
交通事故は、他人を巻き込むのが最悪
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- 2022/11/06(Sun) -
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車のアクセルとブレーキを踏み間違えて起きる事故が、あとを絶ちません。
少し前、フェンスを次々となぎ倒しつつ、それでも進み続ける車の事故を目の当たりにしたことがあります。 タイヤは激しく空転し、大きな音が鳴り響き、煙がモウモウと立ちのぼり、異様な臭気が立ちこめました。 駆け寄って運転席のドアを開けてみると、運転していた方はまだ、アクセルペダルを踏み続けていました。 運転中に急病を発症して意識を失った人が、交通事故を起こすケースもあります。 つい最近、そのような車の同乗者だった方から、恐怖の一部始終を聞きました。 暴走する車を助手席の人間がどのようにして安全に止められるのか、それが可能な装置が欲しいと思いました。 どのようなパターンの事故でも、何の落ち度もない歩行者や対向車が巻き込まれるのが最悪です。 その歩行者や対向車からすれば避けがたい災難ですが、諦めるのではなく、なんとか防御する必要があります。 運転の際には、前の車や歩行者や信号や標識だけでなく、対向車の挙動にまで気を配らなければなりません。 私は常にその意識をもって対向車の運転者を一瞥するのですが、携帯を見ている人をいまだによく見かけます。 ドラレコに証拠が写っているので、警察に通報してやろうかと思ったりもしますが、面倒なのでしてません。 スマホ利用で事故ったときには、「免停+1年以下の懲役又は30万円以下の罰金」という罰則が与えられます。 ですが事故らなければ、スマホ使用だけだと「3点+6カ月以下の懲役又は10万円以下の罰金」と軽いのです。 この罰則は、運転中にスマホを見たくも触れたくもなくなるぐらいに、もっと徹底的に重くしてほしいですね。 |
ワクチン接種を推進していますが、強制はしません
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- 2022/11/05(Sat) -
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「反ワクチン」団体の方から、ときどきダイレクトメール(郵便物)が届きます。
ざっと目を通した上で、場合によってはスキャンしてから廃棄します。 未開封のままポイ捨てすることはありません。どんな意見でも、少しは知っておきたいからです。 「反ワクチン本」も「ワクチン推進本」も、それぞれ購入して読みました。あるいは読んでいる途中です。 書籍は、著者がそれなりに責任をもって真面目に書いているので、読みやすければ読むに値します。 一方でネットはダメ。反ワクチンのサイトや書き込みがとても多いですが、これらはほとんど読みません。 自分でブログを書いてて言うのもナンですが、ネット上の著述にはどうしても責任感を感じにくいのです。 抑制の利かない完成度の低い文章が多いのは、あとでいつでも自由に削除や訂正ができるからかもしれません。 最近、私はいったい純粋なワクチン推進派なのかどうか、もしかすると中間派なのか、じつは少し考え中です。 もちろん、前回の新型コロナワクチンの接種から3カ月たった人には、一度はワクチンの接種を勧めています。 それは情報提供であり、選択肢の提示です。打つにしろ打たないにしろ、その希望を叶えたいと思います。 希望者には接種を勧め、希望しない人には「その考え方を尊重します」と応じ、くどくど説得はしません。 明確に「私はワクチンは反対です」と言う方に対しても、理解を示すスタンスは続けたいと考えています。 |
駆け込みふるさと納税の注意点
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- 2022/11/04(Fri) -
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もう11月になったというのに、今年はまだ、まったく「ふるさと納税」をしていなかったことに気付きました。
あちこちの納税サイトがキャンペーンを打ち出し、この時期にあわてて寄付をさせようと躍起になっています。 この数年の私の納税パターンを見ると、年ごとに、特定のサイトに偏って利用してきています。 ある年は「ふるさとチョイス」、またある年は「ふるなび」、あるいは「さとふる」、楽天の年もありました。 まあ、どこを使っても大差無いのですが、年ごとに1つのサイトにまとめた方が、集計がしやすいのです。 昨年は、ANAのふるさと納税サイトを利用しました。経営危機にあったANAを応援する意味もありました。 そして今年も引き続き応援すべく、きょうはANAのサイトから何カ所かの自治体に寄付をしました。 肉と魚の美味い枕崎とか志布志とかの鹿児島県内が、最近の私のふるさとです。宮崎県内の果物もいいですね。 本州や北海道よりも九州を盛り上げたいので、肉も魚も果物も、基本的には九州産を発注しています。 以前は好んでいた黒毛和牛の脂が、この数年急に食べれなくなったので、佐賀県内への寄付は激減しました。 そういえば今夜、サクサクとふるさと納税をしていたら、途中でカードが利用できなくなってしまいました。 サイトの問題だろうかと思い、とりあえずMacを再起動していたら突然、クレジットカード会社から電話あり。 「お客様ご本人のご利用でしょうか?」「ええ、そうなんですが、途中で使えなくなって困ってます」 「ご利用パターンが不正利用のパターンに似ておりましたので、自動ストップをかけさせていただきました」 カード利用を繰り返し、徐々に金額が増え、しかもキリの良い金額だったのが「不正っぽかった」ようです。 連続してカードを利用する時には、最初にまず最高額のモノを買うのが吉。 |
結局、けっこう同時接種しています
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- 2022/11/03(Thu) -
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祝日ではありますが、一般診療は最小限にとどめて、今日はおもにワクチンの接種を行いました。
発熱外来受診の目的で電話が多数かかってきましたが、お断りしなければなりませんでした。 新型コロナワクチン(オミクロン株対応)を18人に、インフルエンザワクチンを86人に接種しました。 そのうち8人は、両者の同時接種です。過誤接種を避けるために、次のルールに則って、接種を行いました。 ・コロナワクチンとインフルワクチンは、別々の時間帯に準備し、シリンジやトレイも異なる外観の物を使う ・コロナワクチンとインフルワクチンは、原則として別々の時間帯に接種する ・同時接種はコロナワクチンの時間帯に行い、インフルの時間帯にはコロナを同時接種しない ・同時接種においては、同じ側の腕に、最初にコロナ筋注→次にインフル皮下注、の順に続けて接種する 以前は、別の時間帯に同日接種することも考えていましたが、むしろ間違いの元になりそうでやめました。 前述したように一定のパターンを作り、確認しやすい同時接種環境を構築したので不安はありませんでした。 なお、いちばん手がかかるのは、中ぐらいに大きな子どもが、急に接種を嫌がって暴れるときですね。 接種中止は最後の手段。なだめたりすかしたり、あの手この手を使ってなるべく接種を受けていただきます。 コロナもインフルも接種希望者が思いのほか多く、接種予約枠を作ればすぐに埋まっていきます。 いずれのワクチンも、今はほぼ欲しいだけ入手できているので、その点は助かっています。 第8波の兆候が見えるコロナよりも、まだ流行していないインフルを予防したい人の方が断然多い状況です。 効果はともかく、それぞれのワクチンに対する安心感の違いかもしれません。 |
接種券はもうじき届きます
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- 2022/11/02(Wed) -
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生活習慣病で定期的に受診されている方はみな、新型コロナワクチンの接種が推奨されている対象者です。
なのですべての来院者に一度は、接種の希望はないかとお尋ねしています。すると次のような質問が出ます。 「また打つんですか」→ あくまで任意接種です。ご希望の場合にのみ接種します。 「もう打つんですか」→ 前回の接種から3カ月間隔で打てるようになりました。 「こんなに早く打っても大丈夫ですか」→ ご不安なら、もう少しあとで接種してもよいですよ。 「オミクロン株対応ですか」→ 12歳以上用の追加接種ワクチンは、すべてオミクロン株対応です。 「接種券がまだ届いていませんが」→ 大丈夫です。もうじき届きます。届かなくても接種はできます。 接種間隔等の規定がコロコロ変わるので、対応に追われる自治体も大変。接種券が遅れるのも仕方ないです。 にしても、追加接種(3回目接種以降)の接種間隔が、どんどん狭まっているのが、不気味です。 以前は6カ月以上でしたが、それが5カ月間隔になり、いまでは3カ月間隔。 このままでは、いずれは「毎月接種」になりゃしないかと、今日も患者さんと談笑(?)したところです。 が、冗談抜きで、いったん狭まった接種間隔がまた広げられる根拠って、はたして出てくるのでしょうか。 いや、ブースター効果を考えると適度に長い接種間隔が必要なはず。その詳細な検討が待たれますね。 3カ月間隔のままで留まって、毎年4回のペースで打ち続けるなんて考えたくもありませんから。 |
医療機関に対する「ランサムウエア」攻撃
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- 2022/11/01(Tue) -
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「ランサムウエア」によるサイバー攻撃を受けた大阪の病院が、診療の大幅な制限を強いられています。
情報をハッキングするだけでなく、システムそのものを使えなくするのがランサムウエアの目的です。つまり、 (1)患者情報を漏洩するぞ、金をよこせ (2)システムを使わせないぞ、金よこせ 1年前に徳島の病院がランサムウエアによる攻撃を受けた事例では、診療の復旧まで2カ月を要したといいます。 その徳島と今回の大阪の病院が、くしくも同じ10月31日に攻撃を受けたのは、単なる偶然なのでしょうか。 同一犯でなければ模倣犯か、愉快犯かもしれません。 さて、当院のセキュリティ対策はどうなのでしょう。 電子カルテの端末はすべて、閉ざされた院内LAN(すべて有線)で繋がっています。 しかしそのクライアントの1台だけは、データのクラウド保存等のために、間欠的にネットに繋いでいます。 弱点があるとすれば、そのネット接続端末でしょうか。でしょうね。朝晩ウイルスチェックしてはいますが。 万一当院がランサムウエアで攻撃されたとしても、少なくとも診療の中断は避けられる準備はできています。 システムトラブルに何度も対処してきた経験をふまえ、予備サーバー機をひっそりと温存しているからです。 クライアント機は全部、初期化してクライアントソフトを入れ直せばいい。2時間あればなんとかなります。 こういうとき、かつて「初期化マニア」だった経験がモノを言いますね。 診療データは毎晩バックアップしているので、少なくとも前日の診療終了時の状況にはすぐに戻せます。 それ以前に、当院を攻撃するような酔狂なハッカーはいないと思いますけど。いや、それが油断なのか? |
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