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「世界禁煙デー」なのだけど
- 2023/05/31(Wed) -
今年も5月31日は「世界禁煙デー」ですが、当院の禁煙外来はずっと、止まったままです。
もう2年前から、肝心の禁煙補助薬「チャンピックス」が出荷停止となっているためです。
1年前には、出荷再開は今年(←2022年)後半以降になる、とメーカーは言ってましたが、全然ダメですね。

そのメーカーというのは、新型コロナワクチンの代名詞ともなった米国の製薬大手「ファイザー」のことです。

禁煙学会等は去年から、チャンピックスがだめなら「ニコチネルTTS」を使うようにと言い続けています。
これは、チャンピックス登場以前の禁煙外来で処方されていた、ニコチンの貼り薬です。

厚労省は、チャンピックスもニコチネルTTSも、禁煙成功率には大差ないといいますが、そうでしょうか。

チャンピックスには、ニコチンと似た脳内作用と同時に、タバコを美味く感じなくさせる特徴があります。
一方でニコチネルTTSには、治療の途中でも吸ったタバコが美味しく感じるという、重大な欠点があります。

禁煙が失敗するのはたいてい、うっかり(そそのかされて)タバコを吸ってしまうことが原因です。

そう考えると、自力禁煙とあまり変わらないメカニズムで作用するニコチネルTTSは、私は気が進みません。
まだメドが立っていませんが、できればチャンピックスの出荷再開を待ちたいところです。

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テレビ録画もSSDへ
- 2023/05/30(Tue) -
リビングのテレビの録画用の外付けHDDの動作音がうるさくて、ついにSSDに買い替えました。

たとえば映画を大画面かつ大音響で視聴していても、そんな小さな音が無視できないのです。
ふと静寂シーンになったときに、HDDがコトコトカリカリいってると、まったく興ざめです。

35年ほど前、私が初めて買ったパソコン用の外付けHDDは、コロコロと可愛い音がしてむしろ好きでした。
HDDの容量はたったの10MBでしたが、当時としては十分すぎる記憶スペースでした。
それをNECのパソコンに繋ぐと、さっそくコロコロ言い始め、お、働いてるな、と頼もしく感じたものです。

パソコンで扱うファイルのサイズがどんどん大きくなり、HDDは「GB」という未知の大容量に突入しました。
さらに、本来はパソコン専用と思っていたHDDを、テレビ番組の録画用に応用した家電も現れました。
私はそういう機器については「アーリーアダプター」というより「イノベーター」なので、速攻買いました。

記憶容量は「TB」単位となり、いまではテレビ録画機器といえばHDDが当たり前です。
さらに、パソコン用HDDをテレビにUSB接続することで、外付け録画機器として使う方法も普及しています。

一方でパソコンは、少なくとも私が使っているMacはほとんどが、フラッシュストレージ内蔵になりました。
HDDよりも容量が小さめで割高ですが、高速で衝撃に強く、何よりも音がしないことが私の好みです。
いまとなっては、コトコトでもカリカリでも、たとえコロコロであっても、その音は耳障りなのです。

そういう流れで、テレビ録画用の装置もSSDに変えたというのが今日の話です。
USBメモリと同じようなスティック状の小さな機器ですが、2TBの記憶容量があり、価格も数千円でした。
さっそくテレビに「差して」録画してみましたが、良い感じです。できればもっと大容量化してほしいですね。

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「スクール図解百科事典」
- 2023/05/29(Mon) -
オリオン座の「ベテルギウス」が、もうじき寿命を迎えて超新星爆発を起こすらしい、と書いたのは11年前
その翌年には、急に膨張してきており状況は緊迫してきた、とも書きました。

その後、私はベテルギウスのことはすっかり忘れていましたが、この2,3年の間に色々あったようですね。

2019年末、「武漢肺炎」が発生した頃、ベテルギウスが急に暗くなる「減光現象」が起きたようです。
いよいよ寿命か、「超新星爆発」かと、一部では騒がれていたそうですね。私は知りませんでしたが。

さいわい明るさは徐々に回復し、それどころか以前よりも明るくなっているようです。
「変光星」の脈動周期が変わったためだと説明されていますが、これこそ大爆発の予兆だと騒ぐ人もいます。

私はこの星の名前を、6歳の頃に父に買ってもらった「スクール図解百科事典」(講談社)で知りました。
当時、この図鑑のシリーズ数冊(宇宙や動植物や人体など)を、私は毎日毎日読んでいました。

リアルに描かれた、太陽よりもずっと巨大なベテルギウスのイラストは、私にはあまりにも衝撃的でした。
台風や雷のメカニズムや恐ろしさも、目に焼き付いたおどろおどろしいイラストと共に記憶に残りました。
脳や心臓についても、子どもなりに強い興味を覚えたのは、やはりイラストの力でしょう。
そして私の学年が上がっていくと、こんどは本文を何度も読み込むようになったものでした。

いまなら、書籍やネットから得られる情報は無限にありますが、当時の私の情報源はこの図鑑だけでした。
しかし、限られた本を徹底的に読み込んだことで、むしろ体系的に知識を得ることができたと思っています。

逆に最近の子どもたちは、得られる情報が多過ぎて、知識が薄っぺらになりはしないかと心配になります。

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不気味に増えつつあるコロナとインフル
- 2023/05/28(Sun) -
コロナが「5類化」して定点あたりの毎週の報告数で集計されるようになり、2週目の分までが公表さています。

熊本県では、先々週(5/8〜14)が定点あたり2.06、先週(5/15〜21)は2.30と、ジワッと増えています。
熊本市でも同様で、先々週1.60から先週1.76に、やはり増えています。

もしも当院が定点医療機関であれば、先々週は5,先週は7、今週は9という報告数になるところです。

定点医療機関の数が地域毎に異なるため、定点あたりの報告数を地域間で厳密に比較することはできません。
あくまで、同一地域における経時的推移を見るための指標です。

ただ、コロナとインフルは同じ医療機関が定点となっているため、互いの数を比較することはできそうです。

そのインフルエンザの定点あたり報告数も、熊本県では先々週は2.72、先週は3.05と増えています。
熊本市も同様で、先々週1.88から先週2.44と、こんな時期なのにけっこう増加しつつあります。

コロナもインフルも共に、同じような増加率で感染者数が増えているとは、なんとも不思議なことです。
インフルエンザが2シーズンまるで流行しなかったのは、やはりコロナ対策が効いていたのでしょうか。
世の中がウィズコロナに向かい、マスクも外したタイミングでのインフル流行とは、皮肉なものです。

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追加接種は急がない
- 2023/05/27(Sat) -
HPVワクチン(子宮頸がん予防ワクチン)の接種間隔のことで、ときどき尋ねられることがあります。
以下は、4価(ガーダシル)または9価(シルガード9)のHPVワクチンの話として書きます。

規定では、1–2回目の間隔は標準2カ月(最短1カ月)、1–3回目は標準6カ月(2–3回目間は最短3カ月)です。
当院では、1–2回目を2カ月間隔、2–3回目は4,5カ月間隔で計画するようお勧めしています。

この、1–2回目は短めで2–3回目が長いのは新型コロナワクチンと似ていますが、同じ理屈によるものです。

1,2回目で初期免疫を付け、その免疫が低下する頃合いを見計らって3回目を接種するのが効果的だからです。
このような場合、最初の2回を「初回接種(2回なのに)」と言い、3回目を「追加接種」と呼びます。
この追加接種をまた「ブースター接種」とも言い、コロナのおかげで一般によく知られる言葉になりました。

同じ理由で、ヒブや4種混合や日本脳炎など他のワクチンでも、似たような接種パターンが規定されています。

新型コロナワクチンでは、3回目接種は当初2回目の8カ月後と規定され、やがて6カ月に短縮されました。
明確な医学的根拠はないものの、有効な「ブースター効果」のためには6カ月必要だと考えたからです。
それがどんどん前倒しされたのは、3回目を待っている間に感染するリスクを考慮したものです。

HPVワクチンも同じで、3回目は2回目からの間隔がある程度長い方が、強いブースター効果が得られます。
コロナとは異なり、HPV感染症がパンデミックというわけではないので、短縮するメリットはありません。
例外的に追加接種を短い間隔で行うことがあるとすれば、何か社会的理由がある場合に限ります。

定期接種は、開始は早めに(対象になったらすぐ)、間隔は長めに(規定範囲の上限で)、をお勧めします。

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税金はなるべくカード納付で
- 2023/05/26(Fri) -
当院は3月決算の医療法人なので、確定申告にかかる税金の納付期限が今月末です。
これに加えて今月は、固定資産税(第1期)と自動車税も納付しなければなりません。

今日はこれらの税金を、可能なものはすべて、クレジットカード納付しました。

まず国税。「法人税」「地方法人税」「消費税・地方消費税」の3つ。
これらは、「国税クレジットカードお支払いサイト」に納付情報を入力して、それぞれ納付しました。
利用者情報や課税期間は3つとも同じなのに、税金毎に最初からすべて入力しなければならないのが面倒です。

今日はついでに、今月分の「源泉所得税」も納付しました。
これはまず「e-Tax」に納税情報を入力すると、それがお支払いサイトに飛ぶという、2段構えになります。

次いで地方税。「固定資産税」と「自動車税」。
これらは今年4月から、「地方税お支払サイト(eL TAX)」からの納付になったようです。
納付書の「地方税統一QRコード」をスマホで読み取るか、納付書番号(eL番号)をパソコンで入力するか。
私は後者を選択。番号のケタ数が多くて手入力が面倒ですが、意外なメリットがあることがわかりました。

固定資産税の第1期から第4期を一括納付する際には、eL番号入力方式がとても簡単なんですね。
なのでクリニックも自宅も、実家の固定資産税まで、すべてサクッと一括納付してしまいました。ホント簡単。
自動車税でも同じ。2台分の自動車税を簡単に一括納付出来ました。

カード納付は1%弱の手数料がかかりますが、カードのポイントで十分元がとれます。ていうか少し黒字です。
そのわずかな利ざやのために、今日もちまちまとカード納付したわけです。労力的には赤字かもしれません。

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小児用抗生剤の味比べ
- 2023/05/25(Thu) -
小児用の薬には、美味しく飲めるように味が付いていますが、それでも、あまり美味しくはありません。
不味くて飲めなければ処方した目的が達成できず、病状の悪化も心配になります。

「マクロライド抗生剤」(エリスロシン、クラリシッド、ジスロマックなど)の苦さは、よく知られています。
飲めない子が多いので、最近ではとくに必要な状況でのみ、処方しています。

「セフェム系抗生剤」はよく使う薬ですが、その味をじっくり味わったことがありませんでした。
そこで今回、隣の薬局から小児用の細粒を少しいただいて、味を比べてみました。

(1)メイアクト(セフジトレンピボキシル細粒小児用10%「トーワ」)
先発品はバナナ味ですが、東和のジェネリックはオレンジ味。あまり苦くないけど、美味しくもない。 

(2)フロモックス(セフカペンピボキシル塩酸塩細粒小児用10%「トーワ」)
イチゴ味。意外と苦みが強くて、わりと不味いですね。よく使う薬なのに知らなかった。

(3)セフゾン(セフジニル細粒小児用10%「トーワ」)
イチゴ味で甘い。しかも苦くない。今日味わった中では、ダントツ美味しい。コレ嫌いな子は少ないでしょう。

(4)トミロン(トミロン細粒小児用10%:先発品:富士フイルム)
イチゴ味で普通に甘い。苦みが少ないので飲みやすい。

(5)バナン(バナンドライシロップ5%:先発品:第一三共)
昔の袋入り粉ジュースを思い出させる、安っぽいオレンジ味。後で苦くて、そこそこ不味い。

こうしてみると、とくに理由がなければセフゾンの一択ですね。次点はトミロン。覚えておきましょう。

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早起きは三文の徳
- 2023/05/24(Wed) -
枕元の目覚まし時計は5時45分にセットしてますが、2回スヌーズするので、実際に起きるのは5時55分です。

「ピピピッ」とアラームが鳴ると、瞬間的にスヌーズボタンを押し、たぶん即座に寝入ってしまいます。
スヌーズのとき、私はたいてい夢を見ます。2回連続のスヌーズなので、夢の内容はしばしば続き物です。

その2話を終わらせる5時55分のアラームが鳴ると、こんどは急に覚醒度が増し、スッと起き上がります。
この急速な覚醒–起床過程は、「速起き」と書きたくなるぐらいの、私の得意(特異)な体質によるものです。
昔、勤務医時代に、病棟や救急病院の当直をしていた長年の経験の中で、培われたものかもしれません。

「速起き」だけでなく、私は比較的「早起き」でもあります。早く起きてリッチな朝を過ごしたいのです。
一般に、「早い」は時刻、「速い」は速度、についての表現だとされていますが、意外と例外がありますね。

「早食い早糞は男子の一芸」なんていう、あまり上品ではないことわざがあります。
飲食と排便のスピードが速いことを言っているのに、「早」の字を例外的に使っています。「早口」も同様。
江戸時代には「速」を「はやい」と読むことはなかったそうなので、その時代からの言葉なのでしょう。

そういえば私は、毎朝起床直後に便意を催します。これも特異体質かもしれません。
なので起床後の最初のトイレで、小と大を同時に済ませてしまいます。これが本来の「早糞」でしょうか。

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「マイナポータル」で確認を
- 2023/05/23(Tue) -
マイナンバーカードは、「公金受取口座」についても、「紐付けミス」によるトラブルが報じられました。

先日から問題になっているマイナ保険証と同じで、紐付け作業時の人為的ミスが原因と考えられています。
人間のすることですから間違いは起きます。それを効果的にチェックする仕組みが必要です。

以前も書いたように、マイナ保険証の「紐付け遅れ」も、相変わらずひどいですね。
某共済組合のマイナ保険証が、資格取得から50日たっても紐付けられていないケースに最近遭遇しました。
もしかすると、紐付けミスではなく「紐付け忘れ」あるいは「紐付け放置」かもしれません。

そんな状況ですから、自分のことは自分で守らなければなりません。
そこで、自分のマイナカードに紐付けられた情報が正しいか、「マイナポータル」で確認してみました。

マイナカードを読み取ってログイン。え〜っと、「わたしの情報」から入ればよさそうですね。
「健康・医療」の中にありました、「健康保険証情報」。うん、私の保険証のようです。よかった。
「年金関係」には、細かい数字が出ています。その内容が正しいかどうかは、ちょっとわかりません。
そのほかにも、色んな情報が紐付けられてますね。これも膨大な手作業の成果なんでしょうけど。

なお、このマイナポータルって、うっかりするとすぐログアウトしてしまうので、イラつきます。
再ログインのたびに、マイナカードを読み取らせなければなりません。生体認証と連携できたらいいのに。

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離陸超過と着陸超過
- 2023/05/22(Mon) -
ニュースで見ると、どこの空港も混雑して賑やかですね。またマスクを着けている人はかなり減っています。
先週私が見た限りでも、熊本や羽田では5〜7割、那覇2〜3割、石垣・宮古1割、て感じのマスク着用率でした。
つまり、楽しんでいる人ほどマスクは着けない気にしないという、ごく当たり前の成り行きのようです。

航空旅行のデータベースを充実させるのが、マイブームです。で、それを見ていて気付いたこと、その1。
それぞれの空港ごとに、出発(離陸)回数と到着(着陸)回数って、基本的には同数のはずですよね、
たとえば熊本空港から出発したら、どこに飛んでどう過ごすにせよ、最終的には熊本空港に到着するのが普通。
あるいは羽田など他の空港に到着した場合も、結局そこから飛び立ちますから、やはり離着陸回数は同じ。
なのですが、4つの空港で例外がありました。言うなれば、「離陸超過」と「着陸超過」です。

ひとつは、国際線で出国した空港と入国した空港が異なり、しかも成田–羽田間で地上を移動した場合。
4年前のハワイ行きでは、熊本→羽田→関空→ホノルル→成田(空港間移動)羽田→熊本、と変則的でした。
その結果、成田は通算の着陸回数が離陸回数よりも1回多く、羽田は離陸が着陸よりも1回多くなりました。

あるいは、まず高速バスで福岡空港に行き、あちこち飛んで最後は熊本空港に戻ってきたこともありました。
その結果、福岡空港では離陸が着陸よりも1回多く、熊本では逆に着陸が1回多い状況となり、現在に至ります。

こういう離陸と着陸の回数が違う状況って、じつは我慢なりません。なにしろ私は「左右対称神経症」なので。
これを一発解消する方法はあります。熊本→羽田(空港間移動)成田→福岡、と飛んでバスで帰熊すること。
と考えたのですが、地上移動が2カ所含まれるのが私には面倒で、なかなかやる気になりません。

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「G7広島サミット」閉幕
- 2023/05/21(Sun) -
G7広島サミットはしかし、すごいことになりましたねぇ。

国際的な重要案件が山積みの中で、岸田首相は大きな結果を残したと言うべきでしょう。
ゼレンスキー大統領が合流するという展開も、周到に準備されたこととはいえ、出来すぎです。

いや、そんなことに感動している場合ではありません。西側の代表全員が、1カ所に集まって大丈夫なのか。
そこを狙われたらどうするつもりなのか。某国の大統領が危険な誘惑に駆られないかと私は心配でした。
いや某大統領は我慢しても、別の某国が余計な攻撃をしてしまうとか、つい不測の事態を考えてしまいました。

映画の見過ぎでしょうか。

もっとも、例えば米国大統領に万一のことがあっても、それを完璧にカバーするシステムが構築されています。
他の国でもおおむね同様でしょう。なので現大統領や現首相を亡き者にしても、西側諸国は揺るがないのです。
一方で、東側諸国(まだそう言うのか?)では、元首が倒れたら何が起きるかわからない雰囲気がありますね。

今夜9時過ぎにバイデン大統領、9時半過ぎにはゼレンスキー大統領が、それぞれ帰国の途についたようです。
とりあえず、映画のような最悪の事態は免れました。よかった。

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定点把握で感染の推移を見る
- 2023/05/20(Sat) -
新型コロナウイルス感染症が「5類化」されて初めての、定点あたりの感染者数の集計結果が昨日出ました。

厚労省は、定点に指定した医療機関が昨年10月以降これまでに報告していた感染者数を、再集計しています。
これにより、感染者の実数ではなく定点報告数によって、昨年以来の感染の推移を見ることができるわけです。
さらに、定点あたり報告数から都道府県や全国の新規感染者数を推定することも、理論的には可能です。

とは言え、5類化によってコロナ診療医療機関が増えれば、一医療機関あたりの感染者数は相対的に減ります。
定点医療機関の報告数からの推定値では、全体の感染者数が低く見積もられる可能性はあります。

それで思うのですが、診療報酬を請求するときに提出するレセプトのデータって、利用できないんですかね。
PCRなどのコロナの遺伝子検査を行った場合、結果が陽性か陰性かをレセプトに記入しなければなりません。
あれって何のためでしょう。医療機関に面倒なことさせるのなら、そのデータを利用したらどうですかね。

ついでに言うなら、何時何分に検査したかをレセプトに記入しなければならない面倒なルールもあります。
コロナ診療や統計解析の役に立つなら多少の面倒も我慢しますが、検査時刻の正確なデータって必要ですか?
まるで、医者の架空検査・架空請求を防ぐために作られた障壁みたいで、気分悪いですよ。

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特別塗装機
- 2023/05/19(Fri) -
羽田空港はひどく混雑していましたが、今日はANAの「グリーンジェット」に搭乗できて、私は大満足です。

グリーンジェットは、持続可能な社会の実現を目指し立ち上げた、ANAのプロジェクトのよる特別塗装機です。
国内線定期便では初めて代替航空燃料「SAF(Sustainable Aviation Fuel」を10%相当使用しているとか。
ANAの本来は青を基調とする塗装が、緑です。緑の葉っぱも生えています。

初号機は国際線専用ですが、今日私が乗った2号機(B787–8、JA874A)は、国際線仕様の国内線機材です。
外装には、「サメ肌効果」によるCO2削減効果のある「リブレット技術」のフィルムを貼り付けています。
座席のヘッドレストカバーには、「ヴィーガンレザー(植物由来成分の人工皮革)」を使っているそうです。
いずれも、なんのことやらよくわかりません。

ANAの特別塗装機といえば、去年登場した「鬼滅の刃 じぇっと」でしょう。「じぇっと」はひらがなです。
「–壱–」「–弐–」「–参–」の3機が、順次登場して、あちこちを飛んでいます。
3機いるので、時々見かけます(昨日も見ました)が、まだ一度も搭乗したことがありません。

「STAR WARS プロジェクト」の一環で運航を開始した「C–3PO ANA JET」なら、一度乗りました。
全身が真っ黄色なので、通称「たくわん」です。上空を飛んでいてもすぐ分かります。

これらの特別塗装機は、通常は運航便が固定されておらず、狙って乗れるものではありません。運次第です。
「鬼滅」はひと頃は運航便が固定されていましたが、いまは原則不定です。今朝は熊本に来たようですけどね。

と思っていたら、テレビアニメ放送開始記念とかで、一部スケジュールが固定されてるじゃないですか。
例えばある日は「–弐–」が、羽田→那覇→羽田→広島→羽田→函館→羽田、と飛ぶことが決まっています。
6便制覇するマニアも、きっといるだろうなぁ。

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アイランドホッピング
- 2023/05/18(Thu) -
「アイランドホッピング」とは、島から島へ、ピョンピョン跳び(飛び)渡る旅のことです。
以前私は、福岡–対馬–長崎を、行って戻ったことがありますが、今日は先島諸島でこれをやってみました。

おりしも今日は、沖縄・奄美地方が梅雨入りしました。これは例年よりもだいぶ遅い梅雨入りです。
気象庁がそれを発表した午前11時ごろ、私は雨降る熊本空港を沖縄に向かって飛び立ったのでした。

飛行機はだいぶ揺れましたが、驚いたことに沖縄は晴れていました。
那覇空港は大混雑です。一般人も多いのに、修学旅行の生徒たちがあちこちで列をなして床に座っています。

私は例によって、短い乗り継ぎ時間で旅程を組んでいるので、通路の人垣はなかなかの障害になります。
また保安検査場が混雑しているとの情報があり、今日はなるべく制限エリアから出ないことにしました。

ピョ〜ンと石垣島まで飛びながら空から眺めると、沖縄とはまた段違いに海と島が綺麗ですね。
ですがなにしろ私はホッパーですから、その乗って来た飛行機で那覇に跳び帰ります。座席も同じ。
クルーも同じなので、搭乗時にCAさんから「お帰りなさいませ」と言われてしまいますが慣れっこです。
降機時に「ありがとうございました」と挨拶があるところを、今日は「お疲れ様です」とねぎらわれました。

そんな辱めを受けつつ、また那覇空港の混雑を尻目に、足早に、次の宮古島へ跳んだのでした。
石垣も宮古も、降機後に他の乗客と一緒に歩いていたら、制限区域から出てしまいます。注意が必要です。
係員を見つけたらすぐに乗継を伝え、裏道を案内してもらいましょう。熊本も裏道があるといいのにね。

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「話の腰をもむ」
- 2023/05/17(Wed) -
毎日数十人もの「健康に何らかの不安などがある方」と、短時間の面談をしています。つまり、対面診療です。
「体調良好」とか「経過順調」で済むような方も多いですが、それでも、話が長いか短いかは別問題です。

多くの情報を語っていただける方(よくしゃべる方)からは、内容を取捨選択しながら、聞き役に徹します。
それでなお情報が不足するなら、少し質問をします。するとまた、さらに多くの情報を語っていただけます。
一方で寡黙な方には、お困りの概略を尋ねつつ、徐々に掘り下げて聞き込んでいくことになります。

診療ではなく一般の会話では、その場で誰が何の事柄について話し始めたか、私はそれを大切にしています。
以前、SNSでの会話について書いたことがありますが、対面での会話ならなおさらのことです。

「コロナどうなるかねぇ」に対して、「それよりマイナ保険証ってどうなん?」と話題を変えるのは論外です。
「昨日、鶴屋で有名人見たよ!」という発言に、「私はけっこうよく見かけるよ」とマウントとるのもNG。

何よりも、話の腰を折らないことが、聞き手として守るべきいちばん大事なルールだと、私は思っています。
興味津々な相づちを打ち、ときに驚嘆し、あるいは落胆して見せ、話し手には存分に話させてあげましょう。
そして話がこなれてきた頃を見計らって、「そういえば私も」と自分の話を切り出すのが奥ゆかしいのです。

以前の私は、自己中な誰かに自分の話の腰を折られても、それをそのまま許容してしまう腰砕けな性格でした。
ですが年と共に図太くなり、最近は腰を折られてもひるまず、頑固に自分の話を続けられるようになりました。
こうして最悪の場合、自己中と頑固者がそれぞれの話を続けて平行線をたどったりします。

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「廊下は走りません」
- 2023/05/16(Tue) -
大型連休が終わり、毎年5月中下旬は学校健診の時期です。
休診日を利用して、学校医をしている近隣の小学校と、嘱託医をしている近隣の保育園の内科健診を行います。

連休前まではインフルエンザの学級閉鎖もありましたが、今はすっかりなりを潜めています。コロナもしかり。
児童も園児もなにしろ元気なので、健診後はいつも、おおいに元気をもらって帰ることになります。

診察前に「よろしくお願いします」、診察後には「ありがとうございました」と挨拶する子がいます。
ほぼ全員が挨拶してくれるクラスと、ほぼ挨拶無しのクラスがあるので、担任の先生の指導の違いでしょうね。

たとえ担任に命じられた画一的な挨拶であっても、気持ちの良いものです。お返しの挨拶をしたくなりますね。
このような習慣がやがて身につくと、抵抗なく自発的に自然と挨拶が出来る子に育つのでしょう。

保健室の外の廊下に座って待っている子どもたちは、最初は静かでも、だんだんと騒々しくなってきます。
私が小学生の頃は、学校医の先生の怒鳴り声が聞こえる場面ですが、さすがに私はそんなことはしません。
そのかわり担任の先生が、「おしゃべりをしませんっ!」と、それはそれは恐ろしい大声を発します。
こういう時の先生って、どうして命令形じゃなくて否定形で命じるんですかね。

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5月14日は種痘記念日
- 2023/05/15(Mon) -
5月14日は「種痘記念日」でした。1日遅れて書くのはダサいかもしれませんが書きます。

イギリスの外科医エドワード・ジェンナーが、世界で初めて「種痘」を行ったのが5月14日だそうです。
と書くと、いまの若い方には、「種痘」って何でしゅと?、てことになりますか。

「牛痘」に罹った人は「天然痘」に罹りにくい事実を知り、牛痘の水疱の液を人に接種したのが種痘です。
それじゃあ「天然痘」から書かなきゃだめですか。「牛痘」は勘弁してください。

天然痘は、何千年も前から人類を苦しめてきた感染症で、水痘(みずぼうそう)に類猿のウイルス疾患です。
死亡率は高く合併症も多い恐ろしい病気でしたが、種痘によって地球上から撲滅することが出来ました。

子どもの頃、ジェンナーは我が子に接種を試したと本で読み、研究者のもとに生まれたその子に同情しました。
ところが後に、実は使用人の子に接種したのだと知り、それはそれで複雑な心境になりました。
欧米でも日本でも、天然痘と種痘の歴史は人々の苦悩と共にあり、じつに興味深いですね。

種痘は、フォンデュのフォークを尖らせたような太い二又針を皮膚に刺して接種し、醜い瘢痕が一生残ります。
日本では1976年を最後に種痘が廃止されたので、だいたい48歳以上の方(肩)にだけ、その瘢痕があります。

近年は生物兵器対策として、さらに最近はサル痘にも交差免疫が得られるので、種痘は期待されています。
でも、もしもサル痘が大流行して種痘の臨時接種が始まるとイヤですね。接種する側としては気が進みません。

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「5類化」第1週を終えて
- 2023/05/14(Sun) -
5月8日の「5類化」後、新型コロナの日々の新規感染者数がわからなくなっています。
全数の把握は完全に終了し、1週間単位の「定点把握」、つまりサンプリング調査に切り替わりました。

毎日一喜一憂するのはやめて、大きな流れがわかればいいと決めたわけですから、慣れるしかありません。

その定点把握の「第1週」は5月8日(月)〜14日(日)、つまり今日までの1週間です。
この1週間の集計結果が、5月19日(金)に発表されます。だいぶタイムラグがありますね。

当院が定点医療機関であれば、この期間の新規感染者は5人と報告することになります。
その前の1週間は8人なので減少傾向がありそうですが、当院のデータだけでは統計学的な意味はありません。

日曜日の発熱外来受診者はまだ多いですが、「有料化」したコロナ検査は希望しない人がやはり増えました。

周囲にコロナはいない、症状も軽い、どうせ薬が無い、検査料が高い、などが検査を受けない理由です。
今日は陽性者が3人出ましたが、3人とも、周囲にコロナはいないけど、という方の念のための検査でした。
軽症の潜在感染者が、もうあちこちにウヨウヨいるのでしょう。まさしく、(狭義の)ウィズコロナですね。

陽性が出たら面倒、会社が休めない、という方も増えて来ました。これもコロナが軽症化したゆえでしょう。
発熱者のコロナ検査率は今後ますます低くなるでしょうから、定点把握の数値の正確性もかなり疑問です。

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マイナ保険証の「紐付け間違い」
- 2023/05/13(Sat) -
マイナ保険証に他人の情報が登録されていたという「紐付け間違い」事案が、波紋を広げています。
健康保険の運営者のデータ入力ミスが原因だそうですが、同様のケースが7,300件余り確認されたとのこと。

個人情報の根幹に関わるマイナンバーカードでも、事務作業のうっかりミスで、こんなことが簡単に起きます。
世の中は大騒ぎになっていますが、でも私に言わせるなら全然想定内。予想通りの出来事です。

どんな情報であれ、データ入力には手作業が介在します。所詮人間のやることですから、どこかで間違います。
もちろん、チェックシステムを改善すべきですが、どっちみち人為的ミスを完璧に防ぐのは無理でしょう。

医療機関は、マイナ保険証をオンライン資格確認システムのリーダーに通すことで、患者情報を取得します。
資格の有無のほかに保険証情報等を取得できるわけですが、それも大元の情報が正しいことが大前提です。

当院でも、紐付けの間違いではないですが、紐付けの遅れによって誤情報が表示されたことがありました。
保険証の「切り替え」後に情報が更新されるまで10日間を要した事例として、以前書いた通りです。
関連部署の事務作業が追いつかないでしょうから、リアルタイムでの情報更新など原理的に無理でしょうね。

マイナ保険証のセキュリティの強さや正確さや利便性も、運用次第で台無しになるということです。

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「SIMスワップ」によるスマホ乗っ取り
- 2023/05/12(Fri) -
「SIMスワップ」によって他人のスマホを乗っ取り、不正送金する詐欺事件が報じられました。

スマホ紛失と偽り、偽造免許証を使って被害者になりすまし、販売店でSIMカードを再発行するのが第1段階。
被害者に「電話がつながらん!」と気付かれる前に、ネット銀行にログインして不正送金を行ってしまいます。

よく言われているように、スマホを紛失したと言って来店した客を安易に信用したことが、第1の問題です。
紛失したという電話番号に、念のため発信してみるという確認作業は必須です。まず、いったん疑いましょう。
免許証も、偽造だと見破れないほど精巧だったのかどうか。確認作業がおざなりだったのかもしれません。

スパイ映画で見るようなレベルの偽造を、国内で製作可能な組織があるのなら、これはもう、お手上げです。
ですが多分販売店では、免許証の確認など形骸化していて、それを偽造だと疑うことは想定していないのです。

最近、スマホへの電話(簡単な質問)やショートメールによる、「スマホ頼み」の本人確認が増えました。
スマホには生体認証のセキュリティがあるので、本人のスマホを使える人は本人のはずだと考えるのでしょう。
そこが問題なんですね。SIMスワップでなりすましたスマホは、生体認証など関係ないですから。

一部のネットバンキングでも使われているような、取引時に生体認証が必要となるような仕組みが必要です。
あるいは、SIMが無効化した時にスマホにアラートが出るような設定にはできませんかね。

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コロナワクチン6回目接種体験記(参考にはなりませんが)
- 2023/05/11(Thu) -
昨日モデルナを接種した私は、左肩がそこそこ痛みますが、カロナール多量服用の効果か熱は出ていません。

さて、ワクチン接種後の発熱とコロナ感染による発熱については、昨日も書きました。
いずれも、コロナウイルス(のスパイク蛋白)という異物に対する生体反応という点では、共通しています。
発熱によって免疫細胞を活性化するのが目的ですが、一般にウイルスは熱に弱いので発熱は好都合なのです。

昨日紹介した研究は、オミクロン株のウイルスがデルタ株よりも格段に熱に弱くなった点を示したものでした。
なので、発熱したらすぐに解熱せずに様子を見るという、これまでの風邪やインフルの対処法が一層有効です。

また、寒気がして震えている発熱の初期には、からだを温めて早く目的の体温に到達させるのが良いはずです。
水分は十分摂り、熱が上がりきってから、あちこち冷やすなり解熱剤を使うなりすればよいのでしょう。

「はしかは冷やすな」といって、厚着させて熱をこもらせて麻疹を治そうという一種の迷信が、昔ありました。
脱水の危険がある「民間療法」ですが、発熱のごく初期に限れば、理にかなってるのかと少し思ったりします。

そんなわけで昨晩は、接種後の体を十分温めて免疫系を活性化しようと、じっくり熱めの風呂に入りました。
と言いながら、カロナール飲みまくったんじゃ、意味ないですけどね。

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「令和5年春開始接種」開始
- 2023/05/10(Wed) -
「令和5年春開始接種」という枠組みの、新型コロナワクチンの接種が、全国的に一昨日から始まっています。
対象は高齢者などに限られます。これらの方は秋にも接種があり、今年度は「年2回接種」となります。
それ以外の方は「令和5年秋開始接種」の対象となり、「年1回接種」です。来年度のことは決まっていません。

当院では、2日遅れて今日から接種を始めました。私も「医療従事者等枠」で、6回目の接種をしました。
使用したのは「オミクロン株 BA4/5対応」の、モデルナのワクチンです。ファイザーは不足してるので。
6回目にして私には「初モデルナ」でしたが、他人に勧める以上、一度は自分も打っておこうと思ったのです。

と書くと偉そうですが、高熱はイヤなので、実はすでにカロナールを2回も飲んでしまったヘタレです。
解熱剤でワクチンの効果が減弱するとは思っていませんが、熱を完全にブロックしていいのかと少し不安です。

オミクロン株は、熱が高いとウイルスが増えないので重症化しにくいとの研究結果が、最近報じられました。
インフルエンザや風邪のウイルスでも同様の性質があり、やみくもに解熱しない方がいいと言われています。

もちろん、高熱によって脱水になったり体力を消耗することは不利なので、適度な解熱剤の使用は有益です。
ただ、発熱したら反射的に解熱するのは、熱に弱いウイルスの思うつぼ。患者本人が元気かどうかが重要です。

とりあえず、ワクチン接種はウイルス感染とはまったく別物なので、今日は反射的に解熱剤を飲んでおります。

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夜明けの阿蘇
- 2023/05/09(Tue) -
久しぶりに今朝、阿蘇大観峰までドライブをしました(1人で)。

阿蘇に用があって行く時は、よく「北側復旧ルート」を通りますが、今日は「ミルクロード」を走りました。
ドライブが目的なら、やっぱりミルクロード。草原の中を適度な勾配でカーブを走るのが、じつに気持ちいい。

大観峰の日の出時刻は5時21分。暗いうちに自宅を出て5時23分に到着。ちょうど太陽が顔を出していました。
駐車場にはすでに数台の車が停まっていて、皆さん写真撮影中でした。本格的に、三脚とカメラの方もいます。

私はiPhoneで、すべての風景にいちいち愛車を写し込んで撮影しました。なにしろ目的はドライブですから。
それに風景だけなら、ネットにいくらでも良い写真ありますからね。

東の空には薄い雲が棚引いていて、直視可能な程度の明るさの橙色の太陽を拝むことができました。
6時にはすっかり晴れました。背中を朝の強い日差しに押されるように感じながら、快走して帰って来ました。
途中、建設中のTSMCの巨大な工場が、日光を反射して銀色に輝いているのが印象的でした。

なお、消費電力は、往路15.5kWh、復路4.0kWh。下りは回生ブレーキを多用するので電気食いませんね。

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新型コロナは「5類」へ
- 2023/05/08(Mon) -
コロナ「5類化」後の今日も、当院の診療スタイルは昨日までとまったく同じでした。
好天のせいでもないでしょうけど、発熱外来受診者はいつにも増して少なく、急に、コロナ陽性はゼロでした。

昨日までと違うのは、コロナの検査料の公費負担がなくなったことです。医療費は次のようになります。
(平日の診療時間内の初診、従来の保険証を提示、コロナ遺伝子検査を受け、陰性で、院外処方ありの場合)

(1)初診料 2,880円
(2)医療情報・システム基盤整備体制充実加算 60円
(3)院内トリアージ実施料 3,000円
(4)SARS-CoV-2核酸検出検査料 7,000円
(5)微生物学的検査判断料 1,500円
(6)処方せん料 680円
(7)一般名処方加算 90円

3割負担の場合、昨日までは(4)と(5)が公費負担なので、窓口負担は2,010円でした。
それが今日からは、(1)〜(7)すべてを足して、4,560円に大幅アップしました。もちろん薬代は別です。

ところがメディアでは、「厚労省の試算」として、窓口負担が「最大で4,170円になる」などと報じています。
私には「4,170円」の算定根拠が正確にはわかりませんが、(3)を低く見積もっているものと推測します。
「受け入れ患者の限定」を行う医療機関では、(3)は147点しか算定できない規定だからです。
そのような、5類化の趣旨に反する診療による医療費を、さも標準値のように公表するのはどうなんでしょう。

そもそも、「最大で」というのであれば、休日加算や夜間・早朝等加算も加えてしかるべきです。
それを「最大で4,170円」だと強調するようなメディアの報じ方は、誤解を招くのでやめていただきたい。

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雨の発熱外来
- 2023/05/07(Sun) -
新型コロナの「5類化」を明日に控えて、今日は「2類相当」の最終日。検査が無料なのは今日まででした。
荒天のせいでもないでしょうけど、発熱外来受診者は日曜日にしては少なく、うちコロナ陽性は3人でした。
無熱者も含め、急性疾患の大半はウイルス性胃腸炎と思われる方でした。春先から胃腸炎の流行が続きますね。
もちろん申し添えますが、時間帯と動線を分離して、今日も生活習慣病の方などの一般診療も行いました。

当院には、簡易的に「陰圧化」工事を施して専用機器を完備した「隔離診察室」が1部屋あります。
コロナ確定後もしくはコロナの疑いのある方に、詳しい診察や血液検査や処置等を行う時に使用しています。
しかしそれ以外の診察室や処置室は、換気や動線の観点からは、厳密には「コロナ対応」とは言えません。

なので、処置等を必要としないコロナ疑いの方の検査は、可能であれば駐車場で行うことになります。
ただし、タクシーや徒歩での来院者は、待っていただく場所がないので、隔離診察室に入っていただきます。

駐車場に行ったり来たりするため、私は毎日かなり歩きます。多い日は診療中だけで1万歩を超えます。
歩くだけなら、適度な運動になるので望むところですが、天候や気温によっては苦難の診療となります。
とくに、極寒に晒されて震えたり、猛暑で汗だくになることよりも、今日のような強い雨の日が最悪ですね。
傘を差しても濡れます。風が吹けばびしょ濡れです。すべって転んだことも一度あります。
もしもクリニックを建て替えることがあれば(ないけど)、多数の隔離診察室と屋根付き駐車場が必須ですね。

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WHOの「緊急事態宣言」終了
- 2023/05/06(Sat) -
WHOが昨日、新型コロナの「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」の宣言を終了すると発表しました。

コロナによる死者数の減少や集団免疫の向上だけでなく、医療システムへの負担の軽減も踏まえたものだとか。

発表したのはテドロス事務局長。コロナ禍の最初からずっと、WHOの顔として苦労もされてきた方ですね。
この人って、時々映画にも出てますよね、『リーサル・ウェポン』とか『プレデター2』とか。え、人違い?

日本にとっても、「5類化」直前のWHOの「緊急事態宣言終了」は、願ってもないタイミングでした。
WHOも日本も、コロナについての長期的対策は、同じような慎重さでここに至ったということでしょう。

今日の当院の発熱外来は、検査希望者が17人と、「駆け込み受診」というほどの様相はありませんでした。
しかし、コロナ陽性3人、インフル陽性3人という結果からは、まだまだ油断の出来ない状況とは言えます。

明後日5月8日からの制度変更が間近なので、とくに療養期間については説明の難しい状況です。
今日発症した方の療養期間は来週土曜日までですが、明後日発症した場合でも、同じ日までとなります。
濃厚接触者の自宅待機については、明後日までと指示しました。それ以降は、待期不要となりますので。

今後は、まさかまた「2類」に戻るような事態にならないよう、願うばかりです。

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データベースの改修に明け暮れた連休
- 2023/05/05(Fri) -
「FileMaker」というデータベース用ソフトを、勤務医時代からもう35年ぐらい使っています。
現在は6ライセンスを保有していて、診療などのデータ管理に利用しています。なくてはならないソフトです。
昨日と今日は2日もかけてそれらのデータベースの改修に充てるという、じつに地味な連休を過ごしました。

「患者データベース」
日頃の診療の基本データベースです。電子カルテの患者データを読み込んで、毎日更新しています。
これは改修する必要がありません。単に、他のデータベースのリレーションの元となるファイルなので。

「予防接種データベース」
定期予防接種の管理用です。改修を重ねるうちに、すごくデキが良いデータベースに仕上がっています。
先月から4種混合ワクチンの接種開始月齢が変わったので、その点を含めて、主に外見上の改修を行いました。

「発熱外来データベース」
発熱外来受診者の、病状や検査内容等を管理するデータベースです。患者データベースと連携しています。
今日は印刷画面を一新しました。HER-SYS用のFAXを送信できる印刷画面もありますが、もう、用なしです。

「フライト・データベース」
診療とは無関係です。おもに休診日に使うのが特徴です。2017年以降の私のフライトデータが入っています。
今日は、フライト名(数字)を入力すると、発着空港名が自動的に表示されるように改修しました。

どのデータベースも、抜本的に新版に作り替えるコトをせず、ひたすら修復・改訂を繰り返して来ました。
それはまるで、増改築を無限に繰り返して迷宮化した古い旅館のような状況なので、改修も一苦労です。

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不整脈監視装置としてのApple Watchを装着中
- 2023/05/04(Thu) -
異常な頻脈や徐脈や心房細動が起きていないかどうか、日頃から私はApple Watchを使って監視しています。
ただし、それはおもに睡眠中と外出中です。診療中にはApple Watchを装着していないのです。
診療中は、手首までたびたびアルコール消毒するので、腕時計は着けられません。

指輪はもともと着けていませんが、一般の診療程度の消毒では、いちいち外さなくても良いかもしれません。
しかし外科手術時の手洗いの場合は、手を滅菌するぐらいの気持ちで洗う必要があり、指輪の装着は不可です。

外科医は、日ごろから結婚指輪をしていない人が多かったような印象があります。私も着けていませんでした。
手術前に病院内で指輪を外すと、どこかに置き忘れたりしそうだからです。指輪は家に置いていました。

指導医のN先生はしかし、愛妻家だったためか(?)、手洗い直前まで、指輪をしていました。
そして手洗いの時に外して胸のポケットに入れていたのですが、この習慣は紛失のリスクが高いと思います。
術直後は、必ずしも冷静な精神状態とは限りません。術衣を脱ぐ際に、指輪の存在を思い出せるかどうか。

Apple Watchの監視では、睡眠中には、110以上の頻拍や50以下の徐脈や心房細動は起きていないようです。
ただし、Apple Watchのセンサーがどれほど正確なのかは不明。過度に信頼するのはやめておきます。
ただ、わずかな兆候の早期発見にでもつながればと、毎晩欠かさずApple Watchを着けて寝ています。
いまのところ感じるメリットは、夜間覚醒時に時刻がすぐ分かることでしょうかね。それが意外と便利です。

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明日から当院は連休です(ただし2連休)
- 2023/05/03(Wed) -
今回の大型連休では、火曜・金曜の定期休診日(曜日)以外に、明日は臨時休診をさせていただきます。
明後日とあわせて、当院ではこの大型連休中で唯一の連休(2連休)となります。
これはひとつには、スタッフの労働環境に配慮したものです。いわゆる「働き方改革」です。近年の流れです。

実は、5月3日・4日頃に私に何か予定が入ることも想定していました。が、結果的に予定は入りませんでした。
そこで急遽、明日は阿蘇ドライブをすることにしました。私には定番の、いわば「安近短」レジャーです。

阿蘇は、隣県からも観光客が押し寄せる観光地ですから、地元民としては「早朝作戦」をとることになります。
夜明け前に家を出て、大観峰に到達。日の出を拝んでから、ゆっくりと帰宅する、なんていいですよね。

EVで致命的なのは、ガス欠ならぬ「電欠」です。単に走らないだけでなく、バッテリーをひどく損傷します。
かと言って、フル充電もやはりバッテリーを傷めます。なので昨日は、80%まで充電しておきました。
バッテリー保護のためには、パソコンやスマホと同じで、30〜80%の充電量を維持するのが良いのです。

と、そこまでは良かったのですが、結局、明日の早朝ドライブは取りやめです。その理由は、
(1)明日の天気は曇り:日の出が拝めない(早朝に大観峰まで行く意味ない)
(2)今日は雨が降った:路面の状態が悪い(走行安全性が心配)
(3)日の出時刻は5時25分:自宅を4時半に出なきゃなりません(無理)

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充電小唄
- 2023/05/02(Tue) -
連休中に車で遠出する予定はありませんが、今日はいつもの(近隣の)自動車販売店で愛車に充電しました。

このような、街中で一般的な40kWの急速充電器だと、規定時間の1回30分で20kWh分充電できます。
30分でいったん充電が止まります。ケーブルを外して、充電を待っている次の車に順番を譲るのがマナーです。

ただ今日は、私の充電完了を待ってる車がいなかったので、「おかわり」して1時間(40kWh)充電しました。
都会では、どこの急速充電器も混み合っているので、おかわりはトラブルの元です。慎まなければなりません。

これまでの積算「電費」をみてみると、kWhあたり平均3.4km走っていて、EVにしてはやや悪い数字でした。
自宅の充電器(8kW)で夜間に充電すると、電気料金11.89円/kWhなので、100kmあたり350円の計算です。
100kmあたり350円と言えばしかし、ガソリン車だと40km/Lを超える驚異的な低燃費に相当します。

おまけに、EVを新車購入するとたいてい、街中の急速充電器が1年間無料で使い放題となります。
なので自宅に充電器があっても、節約のために、なるべく急速充電器を利用するようにしているのです。
ガソリン車で考えたら、これはすごいサービスだと思います。1年間、燃料代が無料になるわけですから。

なお、急速充電器で充電中の30分なり1時間が、とてもヒマです。そこがガソリン給油との大きな違いですね。
その時間に私は本を読むことにしています。今日は町田康の『人間小唄』を選びましたが、選択ミスでした。
いや単に、1時間で読み切れる本ではなかったという意味です。

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発熱外来は「外来対応医療機関」へ
- 2023/05/01(Mon) -
新型コロナの「5類化」に伴い、従来の「発熱外来」よりも幅広い医療機関が、診療を行う体制となります。

新型コロナ診療を行う医療機関は今後、「外来対応医療機関」と言うことになるようです。
すべての医療機関がコロナ診療を行うのであれば、あえて「外来対応」と明言する必要はありません。
しかし残念ながら、「外来非対応」の医療機関もあるわけで、そのような呼称になるのでしょう。

当院のような「診療・検査医療機関」(いわゆる発熱外来)は、そのまま外来対応医療機関にスライドします。
さらに多くの医療機関が、新たに外来対応医療機関として、コロナ診療に加わっていくことになるはずです。

外来対応医療機関は、原則として県などのサイトに公表され、発熱者などの受診への便宜が図られます。

しかしながら、日曜・祝日の外来対応医療機関は、おそらく今後もかなり限られることでしょう。
コロナ以前から、休日の医療体制は平日よりも圧倒的に貧弱でしたが、コロナ禍ではなおさらです。
流行のピークが来るたびに、当院の日曜・祝日は発熱者一色となり、それ以外の診療が困難になるほどでした。

多くの医療機関が休日に休診することには、もちろんそれぞれの言い分や事情があることでしょう。

休日診療には経営上のさまざまな困難があるのに、診療報酬にインセンティブが与えられてないのは問題です。
当番医が休日診療すれば休日加算が付きますが、元々休日診療をしている医療機関では、それが付きません。
「好きで休日診療してるんでしょ」みたいな、冷たい仕打ちなのです。国は、その考えを改めていただきたい。

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