「5類化」によって感染対策を緩和した医院が多いらしい
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- 2023/07/31(Mon) -
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「5類化」によって開業医はどう変化したか。
医療従事者用のサイトで行われたアンケート調査の回答を見ながら、当院の実情と突き合わせてみます。 「発熱患者の受け入れ制限を緩和した」 そのような回答が多かったようですが、元々受け入れ制限をしていなかった当院からすれば、複雑な心境です。 でも動線分離ができない等の理由で、いまなお発熱患者の受け入れを断っている医療機関もあります。 「受付のパーテーションを止めた」 当院はまだ止めていません。多少のデメリットがあるとしても、まだ感染者が多い現状では止められません。 予約なしで受付まで入り込んでくる発熱者もいます。そのような方は、むしろこれから増えるかもしれません。 「発熱患者の診察時のガウン着用を止めた」 私はまだ、ガウン+マスク+フェイスシールド+キャップ+手袋、という完全装備を続けています。 診察中に、不意にこちらに向かって咳込まれたりすることがあり、飛沫を浴びることだけは避けたいのです。 「コロナ検査をするかどうかは患者の希望次第にした」 当然、ていうか元々そうでしょ。でもたしかに、有料にもなったし、検査を強く推奨することは減りましたね。 コロナ感染の疑いのある方がそれを意識して行動するのなら、診断を確定する必要は必ずしもありませんから。 高齢者や基礎疾患のある患者さんがいつも待合室にいる当院では、まだ感染対策の緩和は難しいですね。 |
報告数がピークアウトしたとしても、感染者は増えているかも
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- 2023/07/30(Sun) -
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新型コロナの感染者数の推移の指標は、毎週の「定点あたり報告数」です。
5月8日(月)以来の月曜〜日曜を単位として、都道府県毎の報告数が集計され、金曜までに公表されています。 熊本県は、2.06→2.30→2.41→3.54→5.43→6.38→8.75→9.58→11.99→15.93→22.05、という推移。 先週(7/17〜23)の報告数は、5類化最初の週(5/8〜14)の10.7倍に増えています。 5類化直前の週(5/1〜7)の新規感染者数が1日平均88.9人なので、いまは1日951人程度と推定できます。 最新週(7/24〜7/30)の定点あたり報告数の集計結果はもちろん、まだ出ていません。 当院の最新週までの陽性診断数は、5→7→9→13→15→27→29→31→30→36→46→34という推移でした。 これだけ見るとピークアウトした感もありますが、当院の少ないデータだけでは統計学的な意味はありません。 とくに最近、有症状の濃厚接触者などコロナ感染が確定的な方が、敢えて検査をしないケースが増えています。 いわゆる「みなし陽性」とも言える臨床診断事例ですが、いまは、検査代の節約がそのおもな要因です。 発熱等で電話相談があっても実際には受診しない方もいます。検査しないのなら、受診も不要なのです。 未検査だとコロナの自覚も乏しくなりがちで、下熱後すぐに出勤する方もいますが、それもやむなしです。 発症後5日間は外出を控えることが推奨されているとは言え、強制ではありませんから。 家族などの濃厚接触者の方には、無症状なら出勤OKなどと伝えていますが、まだ若干の抵抗は感じます。 そして案の定、出勤した日の夜から発熱したりします。こんな事態にはもう慣れるしかないんですかね。 |
コロナ入院はすでに厳しい状況です
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- 2023/07/29(Sat) -
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土日祝日に発熱外来をしていると、予約の電話が引っ切りなしにかかってきます。
日頃のかかりつけや、自宅近所の民間病院や、当番医に連絡して断られた方からの電話も、少なくありません。 しかし高熱で具合の悪い方であっても、予約枠が満杯の場合は、当院でも受診をお断りすることになります。 とくに病状の重い方には救急要請するように伝えますが、なかには「救急車に断られた」という方がいます。 救急車は来たけれど、いまの病状では入院は難しいという救急救命士の判断で、搬送はしなかったそうです。 近隣の複数の病院に電話しても、コロナ受け入れ病床が空いていないとの返事で、どうしても入院できません。 保健所に相談しても、必要であれば救急要請するようにとの返答ばかりで、問題はなかなか解決しません。 5類化以降、コロナ医療の調整役が事実上不在です。最後まで面倒をみてくれる相談役がいなくなりました。 当院受診者で、すぐ入院が必要ではないけど軽い低酸素の方には、パルスオキシメーターをお貸ししています。 年齢や病状にもよりますが、酸素飽和度が○○%以下になったら救急要請してください、などと伝えています。 客観的な根拠(低酸素)がなければ、救急隊や救急病院への説得力がないからです。 熊本はいま、そんな状況です。報道されているコロナ情報と医療現場の実情は、大きく乖離しています。 これはコロナ禍の3年半では初の事態です。それも覚悟の上での5類化なのですが、現実は厳しいのです。 世間の関心は猛暑と猟奇事件や悪徳企業に向いていますが、最大の社会問題は今もコロナかもしれません。 |
4度目のギックリ腰
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- 2023/07/28(Fri) -
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また、ギックリ腰をやってしまいました。
これまでの私のギックリ歴は、2015年、2017年、2020年の3回なので、今回は4度目です。 1回目は洗顔中に、2回目はイスに座った瞬間、3回目は台風前の片付け中、そして今回は職場で転んだ時です。 よく覚えとるなあ、と思うでしょ。覚えてるんじゃないのです。日記にちゃんと書いてるのです。 日記といっても当ブログのことですけどね。私の病歴など、ブログ内を検索すればすぐに抽出できます。 ちなみに職場で滑って転んだのは今回が2度目です。いずれも雨の日の発熱外来での出来事でした。 前回は、検体を採取した綿棒を手に、廊下でターンした時に滑って尻餅をついたものでした。 今回(昨日)は、検体を採取しに行こうとして滑って転び、腰を床でしたたかに打ちすえてしまいました。 ていうか昨日の天候の急変はなんですか。昼過ぎまではカンカン照りの猛暑かと思えば、突然のゲリラ雷雨。 とても駐車場にたどり着くことができず、患者さんの車を玄関先の屋根のあるところに移動してもらいました。 ですがなにしろ豪雨なので、屋根があっても雨が降り込んでびしょ濡れになっていたのでした。 休診日の今日は、なるべく腰に負荷をかけないよう、横になってゴロゴロして過ごしました少しうそ。 入浴時の浴室のイスの低さがとてもキツいので、介護用の風呂イスをさきほど、ポチったところです。 |
「資格確認書」も、作り方次第でしょ
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- 2023/07/27(Thu) -
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マイナ保険証は、紐付けミスよりもなによりも、マイナ保険証を持ってない人が多いことが大問題です。
おそらく何年経っても一定数は不所持のままでしょう。そもそも、マイナカードの取得自体が任意ですから。 この問題の解決策について整理すると、次のような流れでしょうか。 (1)マイナ保険証を持たない人はどうする → 資格確認書を交付する (2)資格確認書を取得しない人はどうする → 対象者全員に一律交付することにする(かも) (3)それなら従来の保険証でもいいじゃん → ともかく、マイナ保険証のメリットをさらに周知します (4)だとしても従来の保険証を急いで廃止する必要ないじゃん(イマココ) とりあえず、資格確認書の名称を「資格確認保険証」とかにして、実質的に保険証を存続させましょう。 できればそれを、マイナカードそっくりの外観にしてしまいましょう。 マイナンバーの記載も写真も無く、ICチップも内蔵されておらず、保険証としてだけ使えるカードです。 あるいは、身分証明書としても使えるように、写真付きバージョンも作るわけですよ。 実際、保険証の不正利用を防ぐためにも、写真付き保険証はとても有用だと思います。 そうやってだんだん慣らして、マイナ保険証への抵抗感をなくしていく作戦って、どうですか。 |
まず、車を愛する人への冒とくでしょう
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- 2023/07/26(Wed) -
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オカシな事件が続くものですね。コロナやマイナ関連の報道に飽きたメディアが、ここぞと飛びつきます。
ススキノ猟奇事件に次ぐ話題と言えば、水増し請求が問題となった「ビッグモーター」の社長会見でしょうか。 社員がゴルフボールで車を傷つけたことを、社長は「ゴルフを愛する人に対する冒とく」だと述べました。 もちろんウケ狙いでしょう。そうでなければ、ここまでズレた発言などするはずがありません。 数年前にある小学校で、教師が同僚に激辛カレーを無理矢理食べさせた、いじめ事件を思い出しました。 校長は謝罪会見で、こう述べました。「給食のカレーやめます」と。 「いやいや、そこじゃないでしょ!」とツッコまれるのを期待したとしか思えませんね、社長も校長も。 こういったボケは、くそ真面目に言うほど効果的なので、ビッグモーターの社長はなかなかの達人と見ました。 「がく然とした。車を傷つけるなどあり得ない。これは一線を越えている」と、厳しく責めたうえで、 「ゴルフボールで傷つける、ゴルフを愛する人に対する冒とくです」とくれば、そっちかい、と言うほかない。 聞き手がついツッコミを入れてしまう、実に効果的なボケでした。勉強になります。 |
「ノーマスク」が格好いいわけじゃない
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- 2023/07/25(Tue) -
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休診日の今日、近所のショッピングセンターに出かけました。
店内をざっと見て、マスク装着率は5〜6割といったところでした。 日本人は、和を以て貴しとなす国民性なので、出しゃばらず協調性のある穏便な態度を重んじます。 同調圧力が強く、例えばコロナ禍でのマスク装着率は高く、しかしマスク不要となれば一斉に外したがります。 個人の突出した考えはしばしば身勝手とか自己中だと嫌われ、出る杭は打たれます。 ただマスクについては、このところ少し装着率が増えているような印象です。 世の流れに乗ってマスク外してみたけど、やっぱりまだ着けておこう、という「揺れ戻し」なのでしょうか。 5類化後の定点あたり新型コロナ報告数の増加ぶりは、先日も書いたように西日本、とくに九州で目立ちます。 熊本県では、2.06→2.30→2.41→3.54→5.43→6.38→8.75→9.58→11.99→15.93、急に増えています。 当院で診断した毎週の感染者数も、5→7→9→13→15→27→29→31→30→36→46という推移でした。 この2週間の増え方は、かなりヤバいです。 学級閉鎖や休校から明けたと思ったら、また流行している学校もあります。 学校内での流行が各家庭に広がって兄弟が感染し、学級閉鎖明けにまた学校で拡散するのかもしれません。 人が集まる場所では、他人がどうであれ、マスクを着けたい方は躊躇せず着けておきましょう。 |
無数の不要メールを削除する日々
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- 2023/07/24(Mon) -
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「ホームページを作り替えませんか」みたいな事を言ってくるスパムメールがよく届きます。
見ず知らずの業者から指摘を受けるまでもなく、つまらないホームページですみませんね。 そのようなメールの冒頭はたいてい、「貴社のホームページを拝見しましたが、」等の記載で始まります。 申し訳ないですが、当院は会社ではありません。結社でも神社でもありません。医療機関、診療所です。 「貴社」とか「御社」と書いてあったら、残念ながらそれは当院のページを「拝見」してない証拠です。 冒頭からそんなウソをつくメールなど読む気もしないところですが、後学のため(?)読み進んだりします。 医療機関宛は「貴社」が「貴院」に置換されるようなシステムに改修しなきゃダメですよ、スパム業者の方。 日本語そのものは、フィッシング業者よりはマシなので、もうひと頑張りですね。 「フィッシング詐欺にご注意ください」というメールが、銀行やカード会社(とおぼしき業者)から届きます。 そのメール自体がフィッシングじゃない保証はあるんかい、というツッコミを入れることになります。 Amazonで何か発注中にもかかわらず、Amazonアカウントが停止された旨の連絡メールが来たりします。 ヤマト運輸からの謎の緊急連絡が入ったり、利用したこともない海外の運送業者からの不在通知も来ます。 大量のスパムとフィッシングと商業メールの中に、役所などからの大事なメールが紛れ込んで届きます。 かと思うと、迷惑メールフォルダの中にも重要なメールが潜んでいたりするので、油断なりません。 毎日時間を費やして削除しなければならない不要メールが、どんどん増えています。なんとかなりませんかね。 |
急(せ)いて事をし損じた典型
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- 2023/07/23(Sun) -
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マイナ保険証のトラブルが続きます。過去の作業ミスが、どんどん発覚しているのかもしれません。
医療機関で利用してはじめて紐付けミスなどが見つかるわけですから、トラブルはしばらく続くことでしょう。 「マイナポータル」で確認すれば良いのでしょうけど、その確認方法を周知し始めたのはつい最近の話です。 問題の根幹を考えてみると、もともと保険証は、マイナ化するには関連部署が多すぎたということでしょう。 保険組合や保険者が無数にあって、国や自治体関連や民間も多い。作業に関与する組織が多すぎるのです。 その意味では、運転免許証であれば、むしろマイナ化は容易だったかもしれません。 マイナ保険証で問題になりやすいのは、転職等によって保険者などが変わった場合です。 その変更がマイナ保険証に反映するまでに、かなりの時間がかかります。保険組合によっては1カ月以上も。 大きな事業所であるほど同時期の異動が多く、しかもまとめて事務作業をするので時間がかかるのでしょう。 保険証の切替情報の反映は、従来の保険証よりもマイナの方が格段に早くなると、当初は期待されていました。 それによって、例えば「資格喪失後受診」という面倒事が劇的に減らせるはずでした。 ところが現状は逆。マイナ保険証に問題があれば、念のため従来の保険証での確認が求められる始末です。 マイナ保険証の仕組みは今後だんだんと完成度が上がり、やがて日本中で利用される日が来るでしょう。 それまでしばらくは、従来保険証も並行して発行すべきことは当然のこと。急いては事をし損ずる、ですよ。 |
「ウィズコロナ」と言うけど、気分は「ポストコロナ」?
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- 2023/07/22(Sat) -
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なでしこジャパン。初戦を5−0の大勝で飾りました。
おおいに盛り上がる観客席もパブリックビューイングもスポーツバーも、マスク装着者なんて誰もいません。 とは言え、発熱外来をやっている医療従事者としては、少しばかり、コロナの現状に触れておきます。 皆様、ご記憶でしょうか。日本ではいま、コロナの定点あたり報告数が毎週発表されているのですよ。 5月8日の「5類化」以来、1週間毎の報告数が都道府県別に集計されています。 熊本県では、2.06→2.30→2.41→3.54→5.43→6.38→8.75→9.58→11.99→15.93、という推移です。 かつては、東京都の新規感染者数が日本全体の新型コロナの流行の指標のように、毎日報じられていました。 ところがその東京の最新(7/10〜7/16)の定点あたり報告数は8.25です。お隣の神奈川県も8.14です。 一方で九州7県はすべて10以上。福岡を除くと全県で15以上なのです。沖縄は別格で31.8です。 このように今回(第9波?)は明らかに「西高東低」です。ナゼナンダロウ、ドシテナンダロウ(タモリ風)。 沖縄との交流の多さでは説明が付きません。佐賀と宮崎での増加が福岡よりも著しいのですから。 そんな状況でも第8波までと違うのは、スポーツ観戦だけでなく、世の中全体の「ポストコロナ」気分ですね。 今日の発熱外来で1人、ノーマスクでの受診者がいました。もはや発熱外来でもポストコロナ気分なのか? |
犬の交替性転向戦略
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- 2023/07/21(Fri) -
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わけあってこの数年間、愛犬花ちゃんの散歩を担当していませんでした。家人に任せっきりでした。
ですが今日、諸事情があって、久しぶりに散歩に出かけることになりました。 多少は気温も路面温度も下がったと思われる19時半頃、出発しました。 最初は孫たちと一緒に出かけたのですが、蚊に刺されて孫たちが戦線を離脱し、私だけが取り残された形です。 花ちゃんの散歩というのは、以前と同様、道のニオイを嗅いで歩く旅です。 なので基本的には、道の端の、ちょっとした草むらが大好きです。空き地があれば、当然入り込みます。 そして要所要所にオシッコをします。いわゆる、マーキングってやつでしょう。 茂みではわかりませんが、電柱の根元にしたの見ると、オシッコはかなり少量。数cc程度でしょうか。 あちこちにマーキングしなければならないので、1回量をかなり節約しているようです。 空き地の中をグルグル回っているうちに、方向感覚を失ったのか、そのままわが家の前の道に戻って来ました。 これは花ちゃんには不本意です。帰宅するにはまだ早いので、玄関をスルーして別の方向に歩き続けました。 それからというもの、突き当たりに来ると、最初は右、次は左と、交互に曲がるんですね。 これってまるで、ダンゴムシの「交替性転向反応」と同じじゃないですか。 交互に曲がり続ければ、家からドンドン遠くまで行けるってことが、花ちゃんはわかってるんですかね。 |
このところ「鉄欠乏」
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- 2023/07/20(Thu) -
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鉄道ファンのことを、「鉄分の多い人」と言ったりしますよね。私もかつて、そうでした。
中学時代、最初「バス通」してましたが、途中から「汽車通」に変えました。鉄道ファンの萌芽期です。 それ以来ずっと、高校時代も汽車通を続けることになりました。「汽車」とはもちろん、鉄道全般の意味です。 バスなら通学路は最短ルートなのに、敢えて遠回りの汽車を選んだ理由は明白。汽車の方が楽しいからです。 バスは始発のバス停から乗るので、降りるときに便利なように、いつも前の方の席に座っていました。 当時の私が乗っていた国鉄バスは、いまの長距離バスのように、乗り降り口が前方の1カ所だったのです。 車内の景色は、運転手の後頭部か、私の前の席の乗客の後頭部か、立っている乗客の横顔だけです。 隣の席に乗って来た知らない大人と密着して、ただじっと、参考書などを読んでいるだけでした。 一方で汽車は、次発の列車に乗ると、4人席を友人たちと占有することができました。 各自参考書を広げはしますが、乗車中ずっと雑談に明け暮れます。それが楽しいのです。 車内を見渡すと、他校生もおおぜいいます。男子もいますが女子もいます。 ちょっと怖い学校の人もいるので、その人たちとは決して目を合わせないように注意します。 ちょっと気になる他校の女子が、いつも同じ車両の同じドアから乗ってきて、時々目が合っていました。 あるとき勇気を出して、修学旅行のお土産の木彫りの雷鳥を手渡してみたら、受け取りを拒否られました。 |
『ハンチバック』読後感
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- 2023/07/19(Wed) -
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芥川賞には、市川沙央(いちかわさおう)さんの『ハンチバック』が選ばれました。
その一報を聞いて、いつものように受賞作を読んでみました。(以下、ネタバレがあります) 普通ならKindle版で読むところですが、今日はちょっと疲れていたので「Audible版」で聞きました。 しかもデフォルトで1時間51分かかるところを、1.2倍速にして1時間32分で「読了(聴了?)」しました。 1.5倍とか2倍とか、最大で3.5倍まで設定できますが、さすがに聞けたモノではありません。 「ハンチバック」とは「せむし」のことですね。用語として微妙です。 主人公も、そして著者の市川氏も、ともに人工呼吸器を装着して生活してる重度障害者なんですね。 能力的にも倫理的にも生理的にも、健常者にはとても書けない小説だと感じました。 ままならぬ体で生きる心情が赤裸々に描かれていますが、残念ながら私の好む小説ではありませんでした。 でも文學界新人賞とか芥川賞は、こういうやや実験的で挑戦的な小説が好きなのでしょうね。 PCR陽性とか濃厚接触とかの言葉が普通に出てくるところだけが、私には現実的で安心できる部分でした。 ちょっとこれ以上、感想が膨らみません。すみません。 |
画期的な書斎片付け法
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- 2023/07/18(Tue) -
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書斎の片付けをしました。これについては私はもう、書斎片付け歴10年を超えるベテランですからね。
ま、いつまでたっても片付かないという言い方もできます。「禁煙歴10回」などとうそぶく人と同様です。 これまでの私の片付けパターンは、 1.完成図をイメージする(ワクワクする) 2.新たに必要な収納家具・小物・工具等を買う(すぐに欲しいので、通販ではなく実店舗で購入する) 3.それらを組み立て等して、書斎内に配置する 4.とりあえず満足 だいたいこの段階で止まります。なので毎度、片付け=モノが増える、ということになります。 何も断捨離せずに部屋を整頓しようという難事業ですから、物品を増やせばますます困難になることは自明。 ところがこのたび、書斎のモノを別の部屋に移動させてしまえば良いことに気付きました。 他の部屋を犠牲にして書斎を片付けるとは、これまた画期的なアイデアを着想したものです。 今回は、寝室に収納家具を設置して、書斎の不要物じゃなくて使用頻度の低いモノを、移すことにしました。 イメージが湧いてきたので、さっそく近所の家具店に向かいました。この店に来るのは10年ぶりぐらいです。 他の客にならって、入口のアルコールで手指消毒。速乾性に乏しい液体でしたが、気にしないでおきます。 店内をグルグルまわって、サイズが適合する組み立て式の棚を見つけて購入しました。 驚いたのはレジです。セルフレジ。進歩してますね。これもコロナ禍の良い意味での副産物でしょうか。 店員さんがつきっきりで操作法を教えてくれます。その店員さんがレジ打った方が、数倍早いとは思いますが。 |
祝日の発熱外来
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- 2023/07/17(Mon) -
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祝日はいつも、日曜日をしのぐ勢いで診療の予約が入ります。
朝8時からネット予約の受付を始めると、あっという間に(数秒で!)午前中の予約枠が一杯になります。 8時半には電話予約の受付も開始します。ネットが使えない方のために、電話用の枠も少し設けているのです。 電話予約の開始時刻をネット予約よりも早くしている医療機関が多いですが、当院は逆です。 なぜなら、電話はすぐに回線(2回線)がパンクするので、かけた順にはつながらないからです。 一方でネットは、入力操作が1秒でも(1ミリ秒でも)早い方が優先されるので、その意味では公平です。 今朝も私と受付事務員の2人態勢で、8時半から電話番をしましたが、予約の電話がまったく途切れません。 受話器を頭と肩の間に挟み、名前や病状などを聞き取りながら問診シートに書き込んでいきます。 電話回線の占有を最小限にするために、最小限の問診を取ったらいったん電話は切ります。 あとで、院内用の携帯電話から患者さんにかけ直して追加の問診を取り、来院後の診療に備えます。 電話がなかなかつながらず、しびれを切らして予約なしで直接来院される方も、日曜祝日にはかなりいます。 しかし、運良く電話がつながった方の分だけでも、予約枠はすでに満杯なのです。 直接来られても空き枠がないだけでなく、動線分離の観点からも玄関口で支障を来しかねません。 今日の発熱外来受診者は52人。そのうちコロナ検査39人中の陽性者は17人(陽性率44%)。 それに加えてインフルエンザの陽性者も7人。真夏だというのにどういうことなんですかね、このインフルは。 |
猛暑の「発熱外来」
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- 2023/07/16(Sun) -
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熱中症警戒アラートが出ている中、こっちが発熱しそうになるほど暑い「発熱外来」でした。
今日は、コロナ検査25人中の陽性10人(陽性率40%)、インフル検査20人中の陽性5人(25%)でした。 自宅で抗原キットで陽性だった方が、確認再検査目的ではなく、処方目的で来院されるケースも増えました。 隔離診察室(陰圧室)が1部屋しかないので、多くの方のコロナ検査は、屋外駐車場で行うことになります。 私は直射日光とアスファルトの照り返しと、エンジンをかけたままの車からの熱気を浴びなければなりません。 多量の汗をかきながらも気力は充実していたので、私はいつものように張り切ってサクサク動いていました。 ところが昼前になって、急にドッと倦怠感が来て、胃がもたれ、視力が急に低下したように感じたのです。 こりゃマズイとスタッフに伝えたら、すぐにスポーツドリンクと塩飴を調達してきてくれました。 一般に熱中症では、スポーツドリンクは糖分が多い割に塩分が少ないため、治療用としては推奨されません。 しかし今日の私には、塩分も水分も糖分も必要だったと見えて、スポーツドリンク+塩飴がとても効きました。 たちどころに水分が体に染み渡り、塩分が補われ、血糖値が回復し、元気がみなぎったのでした。 日頃患者さんには、塩分を控えろ、糖分を制限せよと言っていますが、それは「平時」の話。 「有事」(熱中症) の際にそんな制限は忘れましょう。塩と砂糖って、本来は体に一番大事なモノなんですよね。 明日は今日よりも暑いといいますが、でも大丈夫。塩飴は十分に確保できてますので。 |
世間が「連休」のとき、たいてい当院は「連診」なのです
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- 2023/07/15(Sat) -
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世間が「3連休」で賑わっている中、当院は今日から「3連診」です。
コロナが増えつつあるいま、とくに休日の発熱外来をおろそかにはできません。 にしても、バカ暑な日でしたね。防護具をつけて駐車場と院内を行き来するだけで、だいぶ痩せましたうそ。 真夏のコロナで難しいのは、たとえば熱中症との区別がつきにくいことです。 オマケにこの時期、子どもが高熱を出すヘルパンギーナやアデノウイルス感染が大流行しています。 さらに今年は、インフルエンザとRSウイルス感染も流行しているので余計ややこしい。 胃腸炎の初期には高熱が出ることがありますが、コロナの初期に胃腸症状を呈する場合もあります。 コロナかどうかは病状ではなく、周囲に発熱者がいたかどうかなどの状況証拠の方がヒントになります。 今日の発熱外来では、検査した14人中7人がコロナ(陽性率50%)、2人がインフルエンザでした。 コロナは職場のクラスターが目立ち、インフルエンザは学校や幼稚園での感染でした。 今日の時点での熊本市内の学級閉鎖は、菱形小、中島小、熊本西高、高平台小、力合西小の5校。 北部や西部の学校が多く、当院近隣の学校での流行はおさまっているようですが、もちろん油断はできません。 日曜祝日となると、当院発熱外来は県内各地からの受診者が集中し、予約枠は朝のうちに埋まりす。 そこへ予約なしで、診て欲しい、検査して欲しい、薬が欲しい、という方が何人も割り込んで来ます。 そんなわけで明日もまた、暑い、熱い日になりそうです。 |
最後の友達
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- 2023/07/14(Fri) -
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高校1年の時、同級生でもないのに親友になったT君のことを、昨日のブログを書きながら思い出しました。
私の家の近所に引っ越して来たのか、ある時から急に、下校時によく出会うようになったのです。 近所といっても、それほど近いわけではなく、どこかの交差点でいつも別れていました。 シャイで無口な彼は、いつも私の話の聞き役でした。どんな話題にも、目を輝かせて食い付いてくれました。 そしていつも名残惜しそうに、その交差点で別れていたのでした。 そんな彼に、ある日から突然、会えなくなりました。1カ月も2カ月も、彼の姿を見かけなくなりました。 と思っていたら、ある日また、何事も無かったように彼が現れ、一緒に下校する日々が再開したのでした。 それ以来、不思議なことに、彼は1,2カ月姿を消したり、また現れたりと、出没を繰り返すようになりました。 そして、再会するたびに彼の顔がまん丸になっていくことに、鈍感な私もようやく気付きました。 でも彼はいつもにこやかで言葉遣いが優しくて、いつまでも聞き役で自分の話をしませんでした。 ある時彼は、私の家を見たいと変なコトを言いだしました。もう、暗くなった時間帯のことです。 見るだけでいいというので、まっすぐな農道を一緒に自転車で走って、私の家に向かいました。 例の、数秒間目をつぶって走るチャレンジも、ワアワア言いながら一緒に楽しみました。 彼の人生で、そんな無謀で危険で無意味なことをしたことが無かったのか、すごく興奮しているようでした。 私が畑に落ちた話をすると、彼はいきなり自転車を止め、畑に入り、その土の上に寝そべりました。 私も付き合って、彼の横に転がり込みました。バカですね。家に帰ったら親に大目玉を食らうというのに。 その日以来、彼は姿を見せなくなりました。 そして少しして、彼が病気で亡くなったと知りました。もう何年も闘病していことを、あとで聞きました。 死期が迫っていた彼が、最後の友達に私を選んでくれたのかと思うと、もう涙が止まりませんでした。 彼がいつ亡くなったのか、正確には知りません。もしかすると、畑で寝転んだ晩よりも前かもしれません。 |
用水路転落は避けたい
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- 2023/07/13(Thu) -
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子どもって、妙なチャレンジしたりしますよね。
NHKの『クローズアップ現代』で「用水路転落」を取り上げていたのを見て、高校時代を思い出しました。 駅から自宅まで自転車で帰るルートの最後の1キロは、まっすぐで暗く寂しい農道でした。 外灯はなく、夜は車もめったに通らないので、私はいつも道の真ん中を走っていました。 あるとき、ほんの2,3秒間だけ、自転車をこぎながら目を閉じてみました。スリリングでした。 次にもう少し、あと1秒ほど長い間、目を閉じたまま走ってみました。超スリリングでした。 それ以来、夜にその農道を走って帰宅する際の、新たな楽しみができました。 当然、だんだんと目を閉じる時間が長くなります。これはチャレンジです。チキンレースです。 農道の左側は用水路、右側は畑でした。用水路はコンクリート製で深く、柵も蓋もありません。 ある晩のこと。5秒か8秒か、目を閉じて走っていたたら突然、前輪がガクッと路肩から落ちるのを感じました。 しまった!と思う間もなく、次の瞬間、私は真っ逆さまに、漆黒の奈落の底に落ちていきました。 落ちたのは、畑でした。閉眼運転中は無意識に、用水路を避けて右に向かっていたんですね。 よく耕されて柔らかい畑のうねに受け止められて、制服は泥だらけになりましたがケガはありませんでした。 |
エアコンをつけましょう
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- 2023/07/12(Wed) -
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朝からキツいが熱中症やろか?、という80代の方が来院されました。
聞けば部屋にエアコンが無いから、窓全開で扇風機つけて寝てるといいます。まるで昭和の風景です。 エアコンをつけましょうよ。ただしこの方の場合、スイッチではなく、設置するという意味ですけど。 家庭環境や間取りや経済的理由や主義のために、寝る部屋にエアコンが無い方は少なくありません。 なのにテレビでは、エアコンは寝入りばなだけじゃなく朝までつけましょう、などと軽々しく啓蒙しています。 諸事情のために扇風機で寝ている人をどうするのか、その対策に行政は力を入れているのでしょうか。 私が子どもの頃(昭和40年代)は、先ほどの80代の方のような夜の過ごし方(寝方)が普通でした。 窓全開(網戸)、扇風機(タイマー)、蚊取り線香(またはベープ)、手元にうちわ、それが昭和の夜でした。 日本気象協会によると、昭和元年から令和元年までの94年間で、日本の平均気温は1.4度上昇したといいます。 科学的には大きな上昇幅なのかもしれませんけど、え、たった1.4度ですか、と思ってしまいます。 熱帯夜の日数も増えているそうですが、昔もそれなりに熱帯夜はあったでしょうし、寝苦しい夜でした。 エアコンの無かった時代と、エアコン必須の現在。いったい何が違うのでしょう。温度だけでしょうか。 |
久々に車洗えばゲリラ雨
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- 2023/07/11(Tue) -
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しばらく洗ってなかったので、愛車がすごく汚れていました。今日は天気も良かったし、当然洗車しますよね。
クリニックの駐車場の一角は、夕方になると隣のアパートの日陰になるので、格好の洗車スポットです。 しかし、いま思えば洗車の前に、雨雲レーダーの情報を見ておくべきでした。 洗剤で念入りに洗い、十分にすすぎ、洗車ではいちばん重要だと思う拭き上げ段階に入りました。 ふと空を見上げると、頭上は晴れていますが、あっちの方から真っ黒な雲が迫ってきているように見えます。 雨が降り出したら車を屋根付きのガレージに入れるつもりで、ガレージのシャッターを開けておきました。 ただガレージは狭いので、できれば屋外で拭き上げを完了させたい。そう思って作業を少し急ぎました。 ポツ、ポツ、と雨つぶを感じたら車を移動させようと思っていましたが、それが間違いでした。 パラ、パラパラッと降り出したかと思ったら、その数秒後にはザザーッと大雨になったのです。 拭き上げを中断し、慌てて車に乗り込んでガレージに入れた頃には、もう土砂降りです。 そのままガレージの車の中でしばらく待機していて、ふと思い出しました。マズい、スマホが水浸しじゃん! 空のポリバケツに入れていていたことを思い出し、ガレージを飛び出して豪雨の中でずぶ濡れのスマホを回収。 日頃ならあり得ないのに、今日に限ってiPhoneを、こともあろうにバケツの中に置いていたのでした。 iPhoneをタオルで拭き、動作を確認。良かった。いや待て、マズい、院長室の窓全開じゃん! 日頃はあまり全開にしない窓を、雨漏り以降部屋が臭うので開けていたのでしたが、部屋はまた濡れました。 |
当院がRSウイルス検査をサービスしない理由
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- 2023/07/10(Mon) -
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RSウイルス検査は、1歳以上は保険適用がないので当院では原則としてやってないことは、前にも書きました。
ところが、他の医院では検査してもらえた、という患者さんもいて、なんともやりきれない気持ちになります。 当院がケチで融通が利かず、他院は温情ある医療機関に見えるからです。 1歳以上の幼児(とくに1,2歳児)へのRS検査は、医療機関によって次のいずれかで行われることになります。 (1)自費(=患者の10割負担)で検査を行う この場合、RSの検査料金だけでなく、初診料や処方箋料や他の検査も、すべて自費診療となってしまいます。 なぜなら、保険診療と自費診療を混在させることは「混合診療」となり、禁止されているからです。 私を含め多くの医療従事者は、必要時の混合診療を認めて欲しいと思っているのですが、現状では御法度です。 (2)医療機関のサービスで検査を行う RS検査の費用を医療機関が負担し、保険診療にも自費診療にもしないやり方です。 患者負担はRS検査以外の診療部分のみとなり、混合診療ではなくなります。すべて保険診療となります。 そして例えば1,2歳のお子さんの場合、熊本市だと元々医療費の自己負担がないので、患者負担はゼロです。 このうち(2)は、見かけ上はサービスですが、それで医療機関の負担が増えるわけではありません。 なぜなら、小児科で3歳未満は包括医療のため、何歳であっても元々検査代を請求できないからです。 RSウイルス検査の費用はどっちみち医療機関の手出しなので、(2)のサービス検査には抵抗がないのです。 しかし、包括医療なので手出しになることと、混合診療を避けるために手出しすることでは、意味が違います。 厳密に言えば(2)は、医療費を自治体と保険者に負担させて患者負担を回避する、グレーな「裏技」です。 これは、医療費を減らすためにRS検査の保険適用を0歳に限定している趣旨には、反することになります。 なので私は、検査が患者さんの医療に真に必要ならサービスもしますが、治療内容に影響しないならしません。 そもそも、RSウイルス感染に特効薬は無く、他の風邪と同様に病状に応じて治療を行うだけです。 園から言われたからとか、念のため程度の理由では、RSウイルスの検査をするわけにはいかないのです。 |
すでに「第9波」なのかどうかは問題ではありません
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- 2023/07/09(Sun) -
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「5類感染症になっても、新型コロナウイルスが変わるわけでも、流行が終わるわけでもない」
そのように言われる一方で、社会の方は確実に変わり、人々の危機意識も全体的に希薄になっています。 いまひとつピンとこない「定点あたり報告数」はしかし、5/8の「5類化」以降、全国的に増える一方です。 たとえば熊本県の毎週の報告数は、2.06→2.30→2.41→3.54→5.43→6.38→8.75→9.58という推移です。 全国で熊本よりも数値が大きいのは、沖縄48.39、鹿児島13.48、千葉9.89、宮崎9.66の4県だけです。 人口と定点数の比率が必ずしも同じではないので単純な比較はできませんが、熊本の流行ぶりはわかります。 各県の報告数の推移を見ると、宮崎はほぼ熊本と同じ動きで、鹿児島は2週間ほど先行した増え方に見えます。 さらに沖縄は、その鹿児島よりも4週程度先を突き進んでいて、いま医療崩壊に瀕しています。 今後流れが変わる要素がないので、熊本も6週間後には沖縄のようになると考えた方が良いでしょう。 当院の今日の発熱外来は、朝のうちに夕方までの予約枠が埋まる勢いでした。体感的には、すでに第9波です。 全国各地の定点あたり報告数のグラフを見れば、第9波の坂を登り始めたことぐらい誰だって分かります。 ところが後藤担当相は、患者数が大きく伸びてないので現時点では第9波には当たらない、と強弁しています。 まあ、政治家が不都合な事実をできるだけ矮小化したがるのは、今に始まったことではありませんけど。 いま既に第9波かどうかの判定はどうでもいいので、政府のコロナ対策は先手を打って欲しいものです。 |
いまの学級閉鎖は、ほぼコロナのクラスターです
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- 2023/07/08(Sat) -
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雨は本降りにはならず、また雨漏りもせずに今日の発熱外来を終えましたが、明日からの雨が心配です。
今日も夕方までの予約枠がすぐに埋まってしまい、何人もの受診をお断りしたのは第8波の時と同様でした。 沖縄ほどではないにしても、熊本でも感染者が急増していますが、それほどのニュースにはなっていません。 近隣の託麻西小学校は、今週は「休校」でした。学級閉鎖や学年閉鎖を超える「全校閉鎖」です。 熊本県は、県内の「インフルエンザ様疾患による休校・学年閉鎖等」の情報を、ほぼ毎日発表しています。 今日時点での学級閉鎖等は、託麻南小(学級閉鎖)、託麻西小(休校)、奥古閑小(学年閉鎖)の3校です。 「インフルエンザ様疾患」という表現が使われていますが、これは「インフルエンザ」とは異なります。 熱と急性呼吸器症状を呈した疾患の総称であり、インフルもコロナもそれ以外の風邪も含まれます。 私の知る限り、いま休校している託麻西小で大流行しているのは新型コロナです。 しかしその託麻西小は「インフルエンザ様疾患による休校」と報じられており、誤解を招きかねません。 発熱しても必ずコロナの検査を受けるわけではないので、学級閉鎖の原因が厳密には特定できなくなりました。 コロナだとわからなければ、下熱後すぐに登校することになるでしょうから、感染拡大の原因になります。 学校では、以前のような3密対策や厳格なマスク着用は行われていません。そこが去年までとは異なります。 こうしてコロナはいま、学校で大流行するステージに入りつつあるような気がします。 |
雨漏りその後
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- 2023/07/07(Fri) -
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院長室の雨漏りは、その後どうなったのかと、ご心配の方もいらっしゃるでしょうか。
どうぞ、ご安心ください。昨日のうちに、ハウスメーカーの方に屋根の応急処置をしていただきました。 そしていま、今日は休診日ですが、確認のために出勤してきたところです。 今日も朝から大雨なので、水漏れ修理が不完全なら雨漏りが続いているはず。それではとても困ります。 気象庁の「高解像度降水ナウキャスト」を見て青色表示以上の雨雲が過ぎ去るのを待ってから、家を出ました。 来てみるとさいわい、院内に新たな雨漏りの兆候はなく、院長室のカーペットはおおむね乾いていました。 しかし臭気はまだ少し残存しており、今後、カビや雑菌やコケやキノコなどが生えてくる恐れがあります。 そこで、秘密兵器の出番です。 まず定番の「ファブリーズ PREMIUM」を振りまいて除菌。「ふんわりおひさまの香り」で満たされました。 引き続いて「リセッシュ WIDE JET」を噴霧。抗菌スペクトラムを広げるための、いわゆる「2剤併用」です。 さらに「無香空間」を設置して悪臭を完全ブロック。おひさまの香りも除去されますが、それはかまいません。 最後に「水とりぞうさん」を室内に3個配置するという念の入れよう。もう乾燥肌が心配になるレベルですね。 |
豪雨と初蝉
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- 2023/07/06(Thu) -
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「初蝉」を聞きました。
昨日もチラッと聞いた気がした(空蝉?)のですが、本格的な蝉時雨は今朝、この夏初めて耳にしました。 それでふと、庭のシマトネリコを見てみたら、抜け殻がたくさんついてますね。ちょっと見ないうちに。 なぜか幹にしがみついているものは少なく、ほとんどが、枝先にぶら下がっています。 細い枝の先に、2匹が縦列でぶら下がっているのも見かけます。きっと仲良しなんでしょうね。 このところ大雨の日が多く、地中が水浸しになって幼虫たちが窒息するんじゃないかと心配していました。 彼らも、土から出てくるタイミングがつかみにくかったことでしょう。 たとえ夕方の天候が良くたって、羽化の途中で豪雨になったら、これはもう生命の危機ですからね。 そういえば当院の雨漏りはついに、院長室にも及んできました。 昨日出勤したら、カーペットが水浸しになっていました。しかも臭います。靴下の臭い。 今日の午後、ハウスメーカーの担当者を呼んで、悲惨な院長室を見て(臭って)もらいました。 「濡れているのは床だけですか。天井からの雨漏りはないですか?」と問われたので、 「ええ、デスクの上は乾いてますよ」とトラックパッドを持ち上げてみせたら、その下が水浸し。かっこ悪。 |
神代もきかず竜田川
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- 2023/07/05(Wed) -
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奈良県生駒市を流れる竜田川の水が、緑色に変色しているのが見つかったというニュース。
その色はまるで、わが家の入浴剤「バスクリン薬用きき湯 FINE HEAT レモングラスの香り」にそっくりです。 川がこんなに鮮やかな蛍光色に染まるとは、「神代もきかず」という表現がまさにピッタリの珍現象ですね。 「ちはやぶる 神代もきかず 竜田川 からきみどりに 水くくるとは」(鶴原業平朝臣) (珍しいことが色々あったという)神代にも聞いたことがない。竜田川が川水を真緑に絞り染めにするとは。 どうやら川の緑色の成分は、入浴剤に使われる「フルオレセインナトリウム」という物質だと判明しました。 で、件のバスクリンの成分表を見たら、「黄色202」という色素が入っています。これがそうらしいですね。 誰かがバスクリンを大量に川に流したのでしょうか。 竜田川の場所をGoogleマップで見たら周辺には「龍田」という地名があり、熊本の龍田地区と似た状況です。 熊本の場合、山は「立田山」で、駅は「竜田口」で、学校は「龍田小」ですが、当然みな同根でしょう。 まだ文字の無かった時代から、その地域には「たつだ(たつた)」という呼称があったのだろうと推測します。 |
コロナ禍後の「RSウイルス感染症」大流行
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- 2023/07/04(Tue) -
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「RSウイルス感染症」が流行しています。乳幼児が罹ると重症化することもある、呼吸器感染症です。
高熱とひどい咳が特徴的で、2019年までは毎年、秋口から流行する感染症でした。 ところが2020年は、からっきし、流行しませんでした。コロナ対策が奏功したのだろうと考えられました。 ところがその翌年、2021年は、例年よりも早い夏場に大流行しました。 前年に流行しなかったために子どもたちの免疫が低下していたため、翌年流行したのだと考えられました。 その大流行のおかげで免疫が付いたのか、2022年は例年程度の流行におさまりました。 しかし今年、再び2021年並の大流行が始まっています。 これは子どもたちの免疫低下だけでは説明できません。やはり「ウィズコロナ政策」が利いているのでしょう。 「園でRSが流行っているので、検査してほしい」というお子さんが、毎日のように来院されます。 ですがこの検査の保険適用は、外来では、RSに罹ると重症化しやすい0歳児に限られます。 なので1歳以上のお子さんの検査は、当院では原則として行っていません。検査はほぼ、お断りしています。 一方で0歳児の場合は、熱や咳の状態や状況を考慮して、念のためRSの検査を行うことが増えています。 RSウイルスの検査の保険適用と検査の可否については、以前も書いたように、釈然としない実情があります。 ですがどっちみちRSに特効薬は無く、RSであろうとなかろうと、治療は病状に応じて行うのみです。 |
雨漏りクリニック
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- 2023/07/03(Mon) -
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金曜日の豪雨のせいで、クリニックで雨漏りが始まっていたようですが、休診日なので気付きませんでした。
土曜日に出勤してみると、受付カウンター前の床に直径1メートル弱の水たまりができていました。 雨水がどこをどう伝ってきたのか、天井の非常灯のところから、滴がポタポタ落ちて来ます。 そこはちょうど、マイナ保険証の顔認証リーダーを設置している場所の真正面です。 なので今回の雨漏りは、マイナ保険証反対勢力による妨害工作の可能性も考慮しておくべきかもしれません。 とりあえず、ハウスメーカーの方に来ていただき、その日のうちに応急処置をしてもらいました。 おかげで昨日の日中は1滴の雨漏りもありませんでしたが、それは単に、天気が良かったせいだったようです。 夜からまた豪雨となり、今朝出勤してみたら顔認証リーダー前の床が土曜日よりもひどい水浸しでした。 モップがけして、新聞紙を敷いて、バケツを置いて、天井から落ちてくる水滴を受け止めます。 おそらく、外壁の1階と2階の境目から水が浸入しているのだろうというのが、ハウスメーカーの見立てです。 コーキングのあちこちにすき間ができているようです。これじゃまるで「線状漏水帯」じゃないですか。 熊本地震のときに外壁に圧力がかかって、コーキング部分に亀裂が生じた可能性があるとのこと。 地震から7年も経った今頃になって「地震被害」ですか。ある意味「七年殺し」です。 というわけで今日もさらに応急処置を追加していただきました。さて、明日からはどうなるか。 |
猛暑の発熱外来でしたが、明日は豪雨になりそうです
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- 2023/07/02(Sun) -
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「どうする円安」
このフレーズをたぶん世界で最初に思いついたので(個人の憶測です)、証拠としてここに書いておきます。 さて今日も、大河ドラマを観た後は、「コロナ日曜週計」にいそしむ時間帯です。 5類化後の、当院で診断した毎週のコロナ感染者数は、5→7→9→13→15→27→29→31という推移でした。 さらに、今日コロナ陽性と診断した10人のうち8人は、周囲にコロナはいない、と言っていた方でした。 そのような、どこで感染したか分からない方が、先週までよりもさらに増えている印象です。 最近のコロナは高熱が出ることが多いですね。なので多くの方が、インフルエンザを疑って来院されます。 以前のオミクロン株BA.4/5とは異なり、いまの流行株XBB.1.16/1.5は高熱が出やすいのかもしれません。 BA.4/5に罹っても、BA.4/5のワクチンを接種しても、XBB株には感染しやすいことが問題とされています。 これを「XBB株は以前の免疫から逃れる性質が高い」という言い方をしますが、つまり油断するなということ。 当院受診者の中でも、2度目のコロナ感染の方は珍しくなくなりました。もはや何度も罹る感染症なのです。 ワクチンの接種は今もボチボチ行っていますが、なにしろBA.4/5のワクチンですから気合いが入りません。 9月からは、XBB対応ワクチンに切り替わるようですが、その頃の流行株は果たして、何なんでしょうね。 |
コロナは、発症の5日後までの自宅待機が推奨されています
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- 2023/07/01(Sat) -
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5類化した新型コロナは、感染しても法律に基づく外出自粛は求められず、個人の判断での療養となります。
とは言え、検査陽性の方からは「いつまで休めば良いですか」と、ほぼ必ず尋ねられます。 厚労省は「外出を控えることが推奨される期間」を、次の(1)のように提示しています。 (1)発症日を0日目として5日間は外出を控えること この「0日目」という言い方。私は嫌いですね。それにここで言う「5日間」は、明らかに誤解を招きます。 (2)発症日を0日目として5日目までは外出を控えること せめてこう言えば、0日目から5日目までの「6日間」だと分かります。つまり「5日間」ではないのです。 (3)発症日の5日後までは外出を控えること という表現が最もシンプルで間違いがないと思うので、当院ではそのように患者さんに伝えています。 法律用語で「1週間間隔」というと、「中7日」つまり「8日後」を意味してしまうそうです。 なのでお役所は、予防接種で「1週間間隔」や「1週間後」の意味で、「6日の間隔」という表現を使います。 このようなお役所用語の原則が曲げられないのであれば、(1)はせめて次のように併記してほしいものです。 (4)発症日を0日目として5日間(すなわち発症日の5日後まで)は外出を控えること |
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