水痘撲滅への道
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- 2014/11/03(Mon) -
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10月から水痘ワクチンの定期接種が始まりました。対象年齢のお子さんは、通常2回ほど接種します。
ちょうどインフルエンザの予防接種とも重なったので、両方のワクチンを同時接種する方も多いです。 水痘は、毎年100万人が罹患する、きわめてありきたりの疾患ですが、そう思っているのは日本人だけです。 米国では、18年前に1回接種、8年前に2回接種として、水痘ワクチンの定期接種が導入されました。 その結果、患者は以前の100分の1に激減しました。いまや米国では、水痘は珍しい病気になっています。 ひるがえって我が国では、とくに水痘に対する予防意識には、まだ次のようにばらつきがあります。 (1)水痘は罹って免疫をつけるもの、ワクチンで予防するほど重症な病気でもない (2)無料ならワクチンを接種する (3)有料でもワクチンを接種する 定期接種が始まったので、(1)の人たちが全員(2)に流れると思いきや、そうでもないのです。 おまけに、接種対象者の設定に、やや不公平な側面があります。たとえば、3歳児と4歳児の扱いがそれです。 これまで一度もワクチンを接種したことがなければ、経過措置として無料接種が1回受けられます。 しかし一度でも自腹で任意接種したことがあれば、無料接種はまったく受けることができません。 任意接種によって水痘の蔓延を防ぐことに貢献してきた(3)の人たちに、優しくない制度なのです。 水痘ワクチンは、2回接種してはじめて、強い免疫を獲得できることがわかっています。 2回目の接種まで、すべての子どもたちに等しく、キッチリ面倒をみるような制度にしてほしいものです。
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