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ジェネリックと医療費
- 2014/11/28(Fri) -
先発医薬品メーカーが、莫大な費用をつぎ込んで開発した新薬には、一定期間の特許が認められます。
しかしその特許期限が切れると、同じ成分の薬を他のメーカーが製造することができます。後発医薬品です。
ゾロゾロ出てくるので昔は「ゾロ品」とか単に「ゾロ」と呼んでましたが、いまはそんな言い方はしません。

先発薬には個性的な商品名が付いていますが、後発品の多くは成分名(一般名:ジェネリック名)で呼ばれます。
なのでジェネリック医薬品という言い方もします。開発費がかかっていない分、価格が安いのがウリです。

欧米では当たり前のように処方される後発品ですが、日本では普及率が伸び悩んでいます。
その理由は、薬剤品質への懸念であって、高い薬で医者が儲けようとしているわけでは決してありません。
少なくとも当院のような院外処方の医療機関では、先発・後発のどちらを処方しても儲けは変わりません。

先発品と後発品が、まったく同じ製剤と思ったら大間違いです。同じなのは、有効成分(主成分)だけです。
剤形や添加成分や製造工程が異なるので、効き具合や副作用に差が出てくる可能性があります。
ただし実際には、後発品が必ずしも劣っているとは限りません。
後発品の方が粒が小さくて飲み易いとか、粉薬の味が良くて子どもが喜ぶとか、そんなことが時々あります。

しかしワクチンでもそうですが、日本人は副作用に敏感です。だから一流品(先発品)を好むのです。
ジェネリックに懐疑的な患者さんも意外に多く、私は後発品を強制するようなことはしていません。

ところが先週、自民党行政改革推進本部は、全ての処方箋に後発医薬品を調剤するように提言しました。
目的はもちろん、医療費抑制のためです。これによって、年間3000億円の医療費が削減できるといいます。
もしも患者が自分の希望で先発品を選んだ場合、後発品との差額は患者の自己負担にするとのこと。

そんなことしたって、減るのは見かけ上の医療費だけです。単なる数字合わせにすぎません。
それよりも、予防医療をもっと推進して、実質的な医療費を減らせばいいのに。たとえば予防接種もそう。

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