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子宮頸がん予防はどうなる
- 2015/01/02(Fri) -
「子宮頸がんワクチン、予防か安全性か 問題点をおさらい」とは、今朝の朝日新聞デジタルの見出しです。
さんざん「危険だ」「問題だ」と言ってきた朝日が、いまさら何を、おさらいしようというのでしょう。
新事実が出てきたわけでもないのに、正月早々この話題を出してくるのには、理由がありそうです。

何度も書いてきましたが、子宮頸がん予防ワクチン(HPVワクチン)の問題は、日本人独特のものです。

日本で使っているHPVワクチンは、世界中で使われているものと同一の製品、つまり輸入品です。
同じワクチンなので副作用も同じ。日本で起きた複合性局所疼痛症候群(CRPS)は、海外でも起きています。
しかし他の国々では今も平然と接種が続けられているのに、日本だけが大騒ぎして接種を自粛する不思議。

国内で毎年3,000人以上という子宮頸がんの死亡数が、ワクチンの普及で1,000人以下になるといいます。
その多数の人命が助かるワクチンであっても、副作用が心配だから接種したくないというのが日本人。
しかし、海外で子宮頸がんが激減する時代が来た時、日本ではまだ多数が命を落とすようなことでいいのか。

それもこれも、マスコミの責任です。副作用発症者の映像を繰り返し報じて、反ワクチン世論を煽りました。
ワクチンに反対する個人や団体が、持論を展開するのはかまいませんが、マスコミには客観性が必要です。

何年か後に日本人は、一時期HPVワクチンの接種を差し控えていたことを、反省するときが来るでしょう。
接種機会を失ったために子宮頸がんを発症した、という人たちが、国に賠償を求める可能性もあります。
マスコミは一転して、なぜ国は、ワクチンの勧奨接種を継続しなかったのかと報じるでしょう。
そうなりそうな雲行きを察知して、徐々にスタンスを変え始めたのが、今回の朝日の記事かもしれません。

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