インフル治療のタイミング
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- 2015/01/06(Tue) -
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熊本でも年末から、インフルエンザが流行しています。これまでに当院で診断したものは、全部A型です。
いまの流行はAH3亜型(A香港型)だそうです。昨年は、同じA型でもAH1(豚由来)が流行しました。 治療薬の主流は、内服薬のタミフル、吸入薬のリレンザ、イナビルという「ノイラミニダーゼ阻害薬」です。 ウイルス表面のノイラミニダーゼに作用して、感染した細胞の外にウイルスが出られなくする薬です。 細胞外に出られなければ、ウイルスが次々と他の細胞に感染を拡げることができず、増殖できなくなります。 迅速検査等からインフルエンザと診断した患者さんには、原則として前述の薬のいずれかを処方しています。 ただし、発症から3日以上を経過して、すでに下熱して元気な人には処方しません。無意味だからです。 インフルエンザウイルスに感染すると、ウイルスはどんどん増殖し、発熱の48時間後ごろピークに達します。 その時期以降に、ウイルスの増殖を防ぐノイラミニダーゼ阻害薬を投与しても、もはや役に立ちません。 一般論はそうですが、病状によっては発熱の3日後でも、ノイラミニダーゼ阻害薬を処方する場合があります。 高熱が3日以上続いているとき、その熱が最初からインフルエンザの熱だという確証が無いからです。 普通の風邪の途中からインフルエンザを発症したと思われるケースも、実際にはかなり経験します。 なので、「だらだらと熱が上がってきたので、インフルエンザじゃない」とは言い切れませんのでご注意を。
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