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インフルエンザと高熱
- 2015/01/19(Mon) -
インフルエンザが流行しています。毎日多くの方が、節々の痛みを伴う急な発熱を訴えて来院されます。

あまりに熱が高くて心配になる方も多いですが、熱はウイルスの仕業ではなく、体の防御反応です。
このことは2年前にも書きましたが、高熱でも安心していただくために、発熱の機序をおさらいしましょう。

(1)インフルエンザウイルスが体内に侵入すると、まず鼻やノドの粘膜の細胞に感染し、増殖を始めます。
(2)感染した細胞から「サイトカイン」という化学物質が分泌され、周囲に異変を知らせます。
(3)免疫細胞が寄ってきて、ウイルス感染した細胞を食べ、ウイルスの特徴を他の免疫細胞に広報します。
(4)それと同時に、また別のサイトカインを分泌して、脳の体温調節中枢に対して発熱を要請します。
(5)脳の指令により、皮膚血管が収縮して熱放散を抑え、骨格筋がふるえて熱産生し、体温が上がります。
(6)免疫細胞はどんどん増殖し、あるものは感染細胞を食べ、あるものは抗体という飛び道具を放ちます。

ウイルスは低温を好み、38.5度以上になるとあまり増殖できなくなります。
免疫細胞は高熱を好み、38.5度以上になるととても活発になります。
最終段階(6)で免疫細胞の力を最大にするための準備として、(5)の発熱があるのです。

インフルエンザウイルスは、普通の風邪のウイルスよりも、はるかに急速に増殖します。
そのため(4)の段階のサイトカイン量は多く、結果として急な高熱が出ます。

高熱はつらいですが、免疫細胞がガンガン戦うための準備が整った状態だと、前向きに考えましょう。

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