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胃潰瘍とアスピリン
- 2015/09/14(Mon) -
脳梗塞や心筋梗塞等の既往がある方には、「アスピリン」を処方することがよくあります。
アスピリンには、血小板の働きを抑制して、血液をサラサラにする作用があるからです。

しかしアスピリンのような消炎剤は、胃粘膜を傷つけやすく、胃炎や胃潰瘍の原因になることがあります。
なので、胃潰瘍の人にアスピリンを処方することは、禁じられています。これを「禁忌薬」といいます。

では、脳梗塞や心筋梗塞等の既往がある方が、アスピリンが原因で胃潰瘍になったら、どうすべきでしょうか。

胃潰瘍は、「H2受容体拮抗薬」や「プロトンポンプ阻害薬(PPI)」などの強い胃薬で治療します。
これらを処方する際は、「胃潰瘍」などの傷病名をレセプトに記載しなければなりません。
そしてひとたび胃潰瘍と診断すると、アスピリンは禁忌薬となり、処方を継続することができなくなります。

つまり脳梗塞や心筋梗塞等の既往がある方が、アスピリンで胃潰瘍になった場合、二者択一を迫られるのです。
保険診療上は、アスピリンを続けるか、胃潰瘍を治すか、どちらか一方しか選択できないということです。

アスピリンを続けつつ胃潰瘍も治療するという、当たり前のような診療が、保険では認められていません。

オカシな規則ですが、これはほんの一例に過ぎません。このような制約が、保険診療にはたくさんあります。
人のカラダの中では、色んな事が同時に起き得るのに、規則上、同時には治療できない疾患があるのです。

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