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化血研ワクチン出荷解禁
- 2015/10/22(Thu) -
化血研が製造したインフルエンザワクチンの出荷が、ようやく始まることになりました。早ければ来週です。
出荷停止のいきさつは、先日書いた通り、厚労省が承認した内容と製造実態の「齟齬」が問題でした。
厚労省が昨日、出荷を認める決定を下した理由は、
(1)報告された齟齬が、ワクチンの品質及び安全性等に重大な影響を及ぼす可能性は低い
(2)昨年使用相当量のワクチンを、今年、他のメーカーだけで供給することは困難である

規則違反は問題だが、安全性に重大な影響はないし、ワクチンも足りないので出荷させよう、というわけです。
化血研に対する厳しい処分が世間を混乱させたのでは、厚労省まで非難されかねないとの判断かもしれません。

と思っていたら今朝、日本テレビの報道局から、私に取材の電話がありました。
「このたびの化血研ワクチンの出荷停止問題では、どのような影響があったのか、お聞かせ願えませんか」

日本テレビの取材の主旨が不明ですが、化血研または厚労省に対する、批判的な回答を期待しているのか。
4つのメーカーが、需要ギリギリのワクチンを生産している現状を世に知らしめたいのなら、良い切り口です。

化血研のインフルエンザワクチンの全国シェアは29%ですが、地元企業なので、熊本では人気があります。

その他にも化血研は、国内で大きなシェアを占めるワクチンを、いくつも製造しています。
定期接種ワクチンでは、「4種混合」64.2%、「B型肝炎」79.9%、「日本脳炎」36.2%というシェアです。
「A型肝炎ワクチン」「狂犬病ワクチン」にいたっては、シェア100%という、独占状態。

そのシェアの上にあぐらをかいて、法令遵守をなおざりにしていないか、そのことが最大の問題だと思います。

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