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がん予防ワクチンの危機
- 2015/12/27(Sun) -
子宮頸がんを予防するための、世界中で広く行われているワクチンの接種が、日本では完全に滞っています。

世界よりもずっと遅れて導入した、そのワクチンの副作用に過剰反応し、接種を事実上中断しているのです。
欧米諸国も、副作用については承知していますが、がん予防のメリットを重視して、接種を続けています。

日本の医療団体や関連学会や、WHOまでが、ワクチンの勧奨接種の再開を求め続けています。
将来、欧米諸国では子宮頸がんが激減することが期待されているのに、日本だけが取り残されかねません。
予防できるがんを予防しないという選択の誤りに、早く日本人(世論とマスコミ)が気付いてほしいものです。


肝臓がんなどを予防するために、世界中で行われているB型肝炎ワクチンの接種も、日本では危機的状況です。

来年4月から、ようやく定期接種になる方向でしたが、国の予算がつかず、開始時期は無期延期されています。
欧米どころか、アジアや南米やアフリカのほとんどの国で定期接種なのに、日本はまだ予算がつかないのです。
もはや日本は、「ワクチン後進国」ではなく、「ワクチン最後進国」と言わなければなりません。

おまけに、B型肝炎ワクチンの国内シェア79.9%の化血研が、もうじき営業停止です。
他社が製造していない薬剤は、例外的に流通が認められるようですが、79.9%だと、どうなるんでしょうね。

現在ワクチンの流通量は激減しており、このままでは定期接種どころか、任意接種すら危ぶまれる状況です。
小児科学会は先週、緊急性のある患者さん以外に接種するのを控えるよう、要請を出しました。
化血研は厳しく罰して欲しいですが、子どもたちに罪はありません。ワクチンの流通だけは保ってほしい。

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