休肝日と休診日
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- 2016/01/14(Thu) -
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アルコール性と思われる肝障害のある方などには、「週に1回、休肝日を作りましょう」と言ったりします。
「休肝日」とは文字通り、「肝臓を休める(休ませる)日」ですが、それはある意味、ウソも方便みたいなもの。 たとえば週に1日でも禁酒すれば、その分、1週間のアルコール摂取量は減るだろうと、その程度の話です。 休肝日によって肝臓が回復するイメージがありますが、休肝日の翌日に2倍飲んだら、意味ないでしょう。 「休肝日」は「休刊日」をもじった言葉。しかし、両者の構造が違うのが、私は昔から気に入らないのです。 (1)休刊日:新聞などの刊行を休む日であり、その結果、販売店の従業員などを休ませることができます。 (2)休肝日:アルコール摂取を休む日であり、その結果、肝臓を休ませることができると思われています。 このように「休む」と「休ませる」の違いがあるのに、同じような使われ方をしているのが釈然としません。 「刊」と「肝」が似ており、造語としての出来がいいので、しょうがないのか。 明日は「休診日」。診療を休むので(1)の用法です。 これを(2)の使い方で書くなら、「休身日」または「休心日」あるいは「休神日」でしょうか。 いや、たとえ診療を休んでも、あれこれ残務があって、なかなか心身や精神は休まらないのですけどね。
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