芥川賞
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- 2012/01/19(Thu) -
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ブログという一応の執筆活動を行っている私としては、一定の評価を受けた文章を手本にして研鑽を積む必要があると考えて昨年芥川賞を受賞した西村賢太著の「苦役列車」を読んでみたところ、思いの外引きつけられたのはお世辞にも上品とは言えないその内容ではなく句点( 。)の少ないその文体であり、これまでに私が学会や論文などで使う文章の基本と考えていた簡潔明瞭で短い文をヨシとすることが学術論文や実用書ではそうであったとしてもいわゆる文学作品においては当てはまらず、むしろ句点が少ないことによってひたすら読み進むほかは無い状況に読者を追い込み作品世界にのめり込ませる手法はさすがと感じ入り、試しに今回このような句点はおろか読点も少ない長文ブログに挑戦してみたのだけども意外にもどんどん筆が進み、書きながら多少の呼吸苦を感じながらも気持ちを一気に放出させるにはこの文体もいいなと思いました。
ところで、今回受賞した田中慎弥氏も、西村賢太氏に匹敵するぐらいの「くせ者」ですね。 |
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