検索しない楽しみ
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- 2016/05/23(Mon) -
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「西部劇で風に吹かれてくるくる回って飛んでく藁のかたまりみたいなやつ、あれってなんていうんだっけ?」
という、藤野可織のエッセイの書き出しを引用して、私の「検索地獄」について、前に書きました。 その、くるくる回るやつではないけれど、ずっと以前から疑問だったことがあります。 阿蘇付近を、たとえばミルクロードをドライブしていると、牧場にある白い大きな固まりが目に付きますね。 直径も高さも1.5メートルぐらいの円柱状の物体で、牧場の真ん中、あるいは隅の方に、置いてあります。 ポツン、ポツンと点在していたり、数個あるいは十数個以上がまとめてあったり、規則性がありません。何? 肥料?、土?、牧草?、中身全部ミミズ?、非常用の何か?、軍事機密?、宇宙から見たら絵文字? こういうモノこそ、ネット検索したらすぐに判明しそうですが、敢えて私は、ずっと調べませんでした。 ミルクロードを走るたびに、あれ何やろうね、といつも同じ疑問を発したかったからかもしれません。 いつかふと、ひょんな所でそれに出くわし、手で触れて、ははあなるほど、という判明の仕方が、ベストです。 言い換えるなら、ネット検索して、そのモノの概要を知り、ふーん、でオシマイになるのが最悪です。 地震後の片付けをしていたら、古い問診票などが大量に出てきたので、この機会に処分することにしました。 患者さんの個人情報が記載されているので、たとえ産廃業者に出すにしても、シュレッダー作業が必要です。 その数万枚にも及ぶA4の紙を、延々とシュレッダーにかけると、その紙くずが山のように溜まってきます。 院長室前の廊下に積み上げられた、その白いゴミ袋の山を見て、あの牧場の白い物体を思い出しました。 あれってもしかして、牧草をみじん切りして袋に詰め込んだものなのか。 そう思うと、居ても立っても居られなくなり、ついにググると・・・ 「ロール・ベール・ラップ・サイロ」でした。美味しい牛乳のための、大事なモノだったようです。
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