蛸とタコ
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- 2016/07/18(Mon) -
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昨日の「ペン胼胝(だこ)」ネタからの、スピンオフ。あるいは「タコ」あれこれ+α。
動物の「蛸」をなぜ「タコ」と呼ぶのか。調べてみたら、意外と定説がありませんね。 「タコ」の「タ」が、「手」から来ているという点では、諸説のうち多くが一致しています。 それ以上掘り下げても、いまひとつ盛り上がらないので、また新情報があったら書きます。 子どもの頃、自動車に「タコメーター」というものがあると知ったときは、おかしくてたまりませんでした。 だって「タコ」メーターですよ。想像力豊かな子どもなら、どんな物体を思い浮かべるでしょう。 小学生を集めて、クレヨンと画用紙与えて、「タコメーターを描いてごらん」などと課題を出してみたい。 タコメーターは、回転速度計のことですね。それを記録する(した)ものが「タコグラフ」。これも笑えます。 夏休みに、蛸の研究発表をするときには、棒グラフや円グラフのかわりに、蛸グラフできまり。 「タコ “tacho”」は、速さを意味する接頭語。「タキカルディア “tachycardia” 」なら「頻脈」の意味です。 「タキる」という俗語は、医療現場でよく使います。頻脈(頻拍)になることを指します。 頻脈がもしも「タコカルディア “tachocardia”」だったら、「タコる」と言ったんでしょうね。 「タキる」という言葉は、「タ」が「多」に、「キ」が動悸の「悸」に通じるのも、都合がいいですね。 なので漢字を当てるなら「多悸る」でしょう。ついでに、「動悸る」で「ドキる」なんてのはどうでしょう。 「悸」の字を、漢和辞典などで調べていたら、新発見。これ一字で「むなさわぎ」とも読むんですね。 平安時代の「新撰字鏡」に、「悸」とは「和奈々久、豆々志牟、加志古万留、加志古牟、於曾留」とあります。 これで「わななく、つつしむ、かしこまる、かしこむ、おそる」と読むのがまた、パズルみたいで面白い。 於志万為。
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