夏風邪
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- 2016/08/05(Fri) -
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ツクツクボウシの鳴き声を聞いてしまい、少々もの悲しい気分になったのですが、まだまだ夏真っ盛りです。
先月はヘルパンギーナが流行していました。関東地方などでは、いま大流行中とのこと。 症状は高熱と咽頭痛。のどの発疹が特徴的で、すぐ診断がつきます。詳細は、以前のブログをご覧ください。 手足口病やプール熱(アデノウイルス感染)は、意外と少ないですね、いまのところ。 先月後半から流行しているのが、マイコプラズマ感染症です。子どもも大人も罹っています。 かつては、夏季オリンピックの年に流行するので「オリンピック病」と言われていました。 その後は、4年周期が崩れていたのですが、たまたま今年はちょうど、オリンピック病です。 特徴は、長引く高熱と、さらに長引くひどい咳です。熱の割にそこそこ元気です。しかし咳がしつこい。 39度前後の熱が午後から夜に出て、朝から昼までは微熱、というパターンが数日間続きます。 こういう風な、上がったり下がったりするパターンの熱を「弛張熱(しちょうねつ)」といいます。 咽頭ぬぐい液の迅速検査で診断が確定しますが、周囲での流行と本人の症状で、だいたい判断はつきます。 おたふくかぜも、5年半ぶりに流行しています。 かつて実施されていたMMRワクチンの接種が、副反応が原因で中止された後、数年周期で流行しています。 MMR=M麻疹+Mおたふく+R風疹の混合ワクチンですが、いまは、おたふくが外されてMRワクチンです。 おたふくかぜは、難聴の原因となります。毎年約1000人の子どもが難聴になっており、治りません。 ワクチンの定期接種でおたふくかぜを予防していないのは、世界でもアフリカ諸国と北朝鮮と日本ぐらいです。 任意接種を受ける方は増えていますが、集団防衛のためにも、定期接種がぜひとも必要です。 と、書いてきましたが、今いちばん多いのは、原因の特定できない高熱ですね。 39度以上の高熱、中等度の咽頭炎、咳は比較的軽く、熱の割に全身状態は良好。俗に言う「夏風邪」です。
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