点滴殺人事件
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- 2016/10/08(Sat) -
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横浜の「点滴殺人事件」は、誰が犯人か、動機は何か、という点については、私はあまり興味がありません。
気になるのは、使用前の点滴に毒物を混入しておくという、その手口。完全犯罪のやりやすさ、です。 事件発覚のきっかけは、職員がうっかりして、点滴のボトルを落としてしまったことでした。 落とさなければ泡立たず、誰も気付かなかったでしょう。その後も点滴中の「病死者」が相次いだはずです。 職員のミスによって完全犯罪が暴かれたわけで、犯人にしてみれば、まったく想定外の展開となりました。 未使用の点滴袋のゴム栓部分に貼られた保護シールに、小さな穴が開いていたと報じられています。 シールを剥がせば怪しまれるので、シールを貼ったまま、細い注射針で薬物を点滴内に注入したのでしょう。 この手口の犯罪を防ぐのであれば、保護シールの代わりに保護キャップにする方法があります。 たとえば多くの薬瓶(バイアル)は、ガラス瓶にゴム栓、そこにプラスチックのキャップが付いています。 未使用かどうかは、キャップを見ればすぐわかります。このキャップを注射針で貫くのは困難です。 まあそれにしても、今回事件が発覚するまでに、この病院でこれまでに何人が点滴殺人されたのでしょうね。 いやそれどころか、他の病院でも過去に多くの人が、点滴を使った完全犯罪で殺された可能性もあります。 なにしろ被害者はすべて病人です。急死しても怪しまれにくい点がまた、犯罪を容易にします。 それもこれも、バレないように点滴袋に毒物を混入するのが、簡単すぎるのが問題なのです。 もっと異物を混入しにくい仕組みにすべきです。そういう改良は、さっさとやりましょう、製薬業界の方。
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