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一流の太り手
- 2016/10/18(Tue) -
「太り手」という言葉を、最近ネットで目にします。肥満体の方が、自分のことを表現する言葉ですね。
積極的に太り、計画通りの体重を保っている、とでも言いたい人が使うのでしょうか。もちろん、言い訳です。

このような場合の「手」には、ほかに「歌い手」とか「踊り手」があります。
昭和の時代、歌手のことを「歌い手」と言ってましたが、最近は歌手という言葉すら、あまり使いませんね。

「聞き手」「話し手」「作り手」「売り手」「買い手」「貸し手」「借り手」なら、ごく一般的な言葉です。
これらは単に、「聞く人」とか「借りる人」の意味でしかありません。

となると、「手」の意味には、ふた通りあるわけです。
(1)上手な人、熟達した人、生業とする人。「歌い手」「太り手」など
(2)その行為をする人、行う人、担当者。「借り手」「嫁のもらい手」など

メインの人を助ける立場の人間を「助手」と言ったりします。この場合、助手=「助け手」なのでしょうか。
外科手術では、執刀医を助ける外科医を助手といい、執刀医の正面に立つのが第一助手、その隣が第二助手。
さらに執刀医の隣に、教育上の観点から第三助手を立たせることもありますが、はっきりいって邪魔です。

私が大学勤務医時代、「文部教官助手」という立場のときがありました。教授・助教授・講師の下の身分です。
いま、助教授は「准教授」となり、助手は「助教」ですが、助教という言葉の中途半端さには慣れませんね。

車の助手席の人から、これまでに運転を邪魔されたことはあっても、助けてもらった記憶がありません。
「助手席」の元の意味は「昭和初期の円タクの運転見習い兼客引きである助手の席」とのこと。なるほど。
なので英語には、助手席を意味する言葉が見当たりません。危険な席、という意味の俗語ばかりです。

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