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オプジーボ半額へ
- 2016/11/18(Fri) -
「薬価を最大25%引き下げることになりそう」と、ひと月半前には書きましたが、違いました。50%でした。
ひとり1年間で3,500万円かかるという、がん免疫療法薬「オプジーボ」の話です。
画期的な新薬に格別の価格を付けたら、売れすぎて国民医療費を圧迫するので急遽半額にする、というわけ。

製造元の小野薬品のやりきれない気持ちはわかりますが、よく売れているのだから、まあいいんじゃないの。
当初の「悪性黒色腫」だけだった適応を「非小細胞肺癌」にも拡大してくれたのは、ほかならぬ国ですから。

企業の経営には影響の大きい「後出し値下げ」ですが、国も知恵を絞って、外堀を埋めていったようです。

先月の経済財政諮問会議では、オプジーボの問題が、強い危機感を持って取り上げられました。
学習院大の伊藤氏が「英国で1本15万の薬が、日本で73万円なのはどういうことか」と切り出すと、
東レの榊原氏が「早期に大胆な値下げを行うべきだ」と援護射撃。
サントリーの新浪氏は「新たにルールを作ってでも下げるべき。25%ではなく50%だ」と息巻きます。

オプジーボが売れすぎたら困る、と言い出した財務省に、政治家が乗り、財界が押された、という感じです。

もともと薬価には、「市場拡大再算定(特例)ルール」というものがあります。
(1)年間販売額が1,000億円から1,500億円、かつ当初予想の1.5倍以上の薬剤の薬価は、25%引き下げる
(2)年間販売額が1,500億円超、かつ当初予想の1.3倍以上の薬剤の薬価は、50%引き下げる

オプジーボには、緊急に(1)を適用しようとしていたものを、この際(2)にしてしまえ、というわけです。
そこで厚労省は、小野薬品が見込んでいた1,260億円の販売額を「再計算」して、1,516億円にしました。
流通経費を推定し、値引率に相当する「乖離率」を推定し、出荷ベースの金額にかけ算して叩き出したのです。
目的の金額は、どのようにしてでもはじき出す。数字をいじらせたら、官僚の右に出る者はいません。

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