サービス残業
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- 2016/11/26(Sat) -
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三菱電機の研究所の職員が、長時間労働が原因で精神疾患を発症したとして、労災が認定されました。
この手の問題企業を「ブラック企業」と言いますが、従来はおもに、中堅以下の規模の会社の話でした。 ところが電通の一件以来、大企業の残業隠しが次々と発覚しています。日本は、ブラック企業だらけなのです。 三菱のその社員は、15時間勤務したのに記録上は2時間勤務だった日もあったとのこと。 会社は、本人が申告した残業時間以外は「自己啓発」のための時間だった、という常套句で言い訳しています。 もちろん真実は、会社の上司から指示されて残業時間を過少申告した、いわゆる「残業隠し」です。 多くの企業で、残業時間をありのままで記録できない、暗黙のルールがあるようです。 病院もまた、勤務医のサービス残業の上に成り立っている組織であることは、前にも書きました。 たとえば大学病院時代には、残業を申告するシステム自体がありませんでした。残業はすべてサービスです。 サービス残業など間違ってると思い、市民病院時代に私は、残業した時間を全部ありのまま申告しました。 すると当時の副院長から、注意を受けたのです。残業が多すぎると。 「必要な仕事を途中で切り上げろというのでしょうか、それとも、サービス残業をせよと言うのでしょうか」 私がそのように尋ねたら、ともかく、残業を減らしてくださいと、はぐらかされました。 私は責任のある仕事を誇りを持って行っている自負があったので、サービス残業は一切しませんでした。 その後も毎月100〜200時間前後の残業を続けましたが、副院長も事務方も、何も言ってこなくなりました。 各病院の勤務医は、過労死したり精神に変調を来す前に、一致団結して、正当な残業手当を求めるべきです。 電通問題以降、労働条件の改善には追い風が吹いています。やるなら今ですよ、勤務医の方。 病院側が、勤務医全員に残業代を全額支払うのは大変なので、残業自体を減らす方向に動くことでしょう。
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