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リレンザで異常行動
- 2017/02/18(Sat) -
インフルエンザ治療薬「リレンザ」を吸入した中学生が、マンション4階から転落死する事故が起きました。
中学生が、自室の窓から飛び降りるという異常な行動を起こしたようです。ご冥福をお祈りします。

従来から「タミフル」が原因かと疑われている異常行動ですが、このようにリレンザ吸入後でも起きるのです。
さらに言うなら、別のインフルエンザ治療薬「イナビル」吸入後でも、同様の事故は報告されています。

私を含む多くの医師は、インフルエンザそのものが、異常行動の原因と考えています。
しかしインフルエンザではすぐにタミフルを処方するので、異常行動がタミフル内服後に起きてしまいます。
タミフルと異常行動は単なる「前後関係」なのに、そこに「因果関係」があるように見えてしまうわけです。

因果関係は立証も否定もできず、厚労省は10年前、10代へのタミフル処方を原則禁止としました。
ところがその後、リレンザやイナビル使用後の事故が報告されても、10代への処方は禁止されていません。
なぜなら、それらまで禁止すると、10代に対して使えるインフルエンザ治療薬がなくなるからです。

インフルエンザ罹患に伴う異常行動については、10年ほど前から、調査研究が行われています。
飛び降りや急な走り出しなどの危険な異常行動について、すべての医療機関が該当例を報告するものです。

異常行動前に使われた治療薬の頻度を見ると、昨シーズンは、イナビル>タミフル>リレンザ、の順でした。
近年、イナビルがタミフルを抜いて第1位です。10代でのタミフルが禁止されたので、当然の結果です。
さらに言うなら、どのインフルエンザ治療薬も使っていなかった異常行動例も、多数報告されています。

タミフルだけを禁止する根拠は、もはや失われているのに、いまだにタミフルだけが禁止され続けています。
禁止を解除すれば、禁止したことが誤りであったことを、厚労省自らが認めることになるからかもしれません。

それはともかく、インフルエンザ罹患後のお子さんは、本当に注意して見守らなければなりません。
24時間監視するわけにもいかないでしょうが、少なくとも、窓が容易に開けられないように工夫すべきです。

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