不活化ポリオワクチン9月導入へ
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- 2012/04/20(Fri) -
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ワクチン後進国と揶揄される日本が、ようやく一歩、先進国に近づきそうです。
以前にも書いた、不活化ポリオワクチンについて、今年9月の接種開始を小宮山厚労相が明言しました。 この問題では、国のワクチン行政の遅れに業を煮やした黒岩神奈川県知事が、ちょうど半年前、「国が何と言おうと神奈川だけでもやる」と、不活化ポリオワクチンの輸入と接種の導入を決断し、喝采を浴びました。 このとき小宮山大臣は「予防接種行政上、望ましくない」と反対しました。 つまり、ワクチン行政に自治体が出しゃばるな、ということ。医学的理由による反対ではないのです。 このことでかえって、医学的には問題無いのに行政の理由で導入が遅れている、という事実が明らかになりました。 黒岩知事の動きが、国政に風穴を開けたことは間違いありません。 マスコミ報道や市民の運動も巻き起こり、国も不活化ワクチンの導入を加速せざるを得なくなったのでしょう。 ようやく昨日の厚労省部会でワクチンが承認され、本日の小宮山発言となったわけです。 私にとって嬉しいことは、三種混合ワクチンと混合された「四種混合ワクチン」よりも先に、「単独ワクチン」が承認されたことです。 世界での接種経験の多さがその理由ですが、過渡期には「単独」の方が使いやすいのです。 すでに三種混合ワクチンを接種済のお子さんにも、接種できるからです。 近い将来、というか来年には、すべての乳児が四種混合を受けることになることでしょう。 今後最大の問題は「接種待ち」です。 熊本市ではちょうど今、生ワクチンの集団接種が行われています。 これをパスして9月まで待っている間に、ポリオに感染する可能性もゼロではありません。 待つべきか、待たざるべきか、ほんとに難しいことになりました。
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