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漢方薬とドーピング
- 2017/06/19(Mon) -
風邪の初期症状の方には、漢方薬の「葛根湯」を処方することが、ときどきあります。
飲みやすい液状の薬も市販されているようですが、私が処方する場合にはいつも、ツムラのエキス顆粒です。
このような「○○湯」という名称のエキス製剤は、熱湯に溶かしてすすって飲むのが正しい作法です。

漢方薬には製品番号があります。ツムラでもクラシエでもコタローでも、同じ薬の番号は基本的に共通です。
そして葛根湯には、栄誉ある1番が付けられています。漢方薬のホームラン王みたいなものでしょうか。
いったい何番まであるんだろうと調べてみると、それが必ずしも連番ではなく、3000番台もあったりします。

妊婦さんや授乳中の方が風邪を引いたときは、最小限の薬を処方することになります。
うがい薬と解熱鎮痛剤(アセトアミノフェン)だけだったり、去痰剤を加えたりする程度です。
臨床所見や迅速検査等から細菌感染が疑われるときなどに限り、抗生剤を処方することもあります。
葛根湯は、妊婦さんの長期間内服はお勧めできませんが、授乳婦の方にはよく出します。乳腺炎にも使います。

市販の総合感冒薬には抗ヒスタミン薬が入っていることがあり、眠くなるので運転等には注意が必要です。

最近、薬物による意識障害や眠気が原因で重大な交通事故が起きたケースが、よく報道されます。
飲酒運転と同じで、運転することがわかっている人にその薬を処方した場合には、責任が問われかねません。
そのような患者さんには、眠くなる成分の薬は除外し、それこそ葛根湯などを処方するのがよいでしょう。

しかし先日当院に、あるスポーツ選手が来院した際には、逆にその葛根湯が処方できませんでした。
葛根湯に含まれている成分である麻黄(エフェドリン)は、ドーピング禁止薬物に指定されているからです。
スポーツの場合、眠くなるよりも興奮させる薬の方が問題のようです。

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