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基礎研究の重要性
- 2017/10/02(Mon) -
ノーベル生理学・医学賞は、米国の3人の研究者に贈られることが決まりました。
授賞理由は「概日リズムを制御する分子メカニズムの発見」、つまり「体内時計」の仕組みの解明です。

残念ながら、日本人の3年連続のノーベル生理学・医学賞受賞は、なりませんでした。
本命視されていた本庶佑・京都大特別教授は、今年も受賞を逃しました。
本庶先生といえば、がん免疫治療薬「オプジーボ」の開発につながったタンパク質の発見でも知られています。

世界的に高名な医学研究者ですが、意外と人間的で面白い人のようです。先生の文章の一部を紹介すると、

「あの企業の株が上がると思ったと後から言う者と、実際にその可能性にかけて株を買った者との違いである」
研究のアイデアを思いついたことと、その可能性にかけて実際に研究することの違いを述べたものです。
本庶先生の話には卑近なたとえ話が多く、とてもわかり易いのが特徴です。

「山奥に道なき道を分け入り、初めて丸木橋を架けることが私にとっての喜びであり、丸木橋を鉄筋コンクリートの橋にすることではない」
基礎研究こそが未来の世界を変えるのであり、その応用に興味は無いと、そう言っているのです。

ところが安倍首相は、2年前のOECDの基調演説でこう語りました。
「学術研究を深めるのではなく、もっと社会のニーズを見据えた、もっと実践的な、職業教育を行う」
山奥を分け入るようなことはせず、鉄筋コンクリートの橋をたくさん造れというわけです。残念な考え方です。

日本の近年のノーベル賞ラッシュは、過去の遺産を食いつぶしたものに過ぎないと、大隅良典氏は言います。
いま基礎研究で手を抜けば、将来の日本からは自然科学系のノーベル賞は出なくなるかもしれません。
安倍首相だけでなく、文系の政治家には、その重要性がわからないようです。

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