期限切れワクチン
- 2018/04/15(Sun) -
熊本県内の医療機関で有効期限の切れたワクチンを接種したという予防接種ミス事案が、最近報じられました。
0歳の男児に接種したB型肝炎ワクチンが、有効期限を17日ほど過ぎていたことが問題だったようです。

このミスの場合、男児に直接的な健康被害が生じることはないでしょう。
しかし、期限切れのためにワクチンの効力がわずかに足りなかった可能性は、理論上はあり得ます。
とはいえ、製造から1年半以上は有効期間のある同ワクチンが、17日過ぎたら効かなくなるとも思えません。

むしろ問題は、有効期限の確認を怠った、または確認が不十分だったという、その点に尽きます。
確認作業の信頼性に問題があるのなら、別の重大なミスに至る危険性もはらんでいると考えるべきだからです。
有効期限は確認しませんでしたが、それ以外の確認は万全です、と言っても誰も信じてくれないのです。

今回のミスが、当該医療機関での今後の確認作業の徹底や見直しにつながるのなら、不幸中の幸いと言えます。

予防接種で確認すべき項目には優先順位は付けにくいですが、強いて言うなら次のような順番でしょうか。
(1)人:兄弟の取り違え接種は最悪のミス。でも、保護者さえもうっかり気づかないことがあります
(2)ワクチン:別のワクチンを接種してしまうのは、確認方法に大きな問題がある証拠
(3)対象年齢:対象外年齢への特例接種が認められているワクチンもあるので、けっこう複雑です
(4)接種量:3歳未満では接種量が半減するワクチンがある一方で、3歳未満でも3歳以上と同量のものもある
(5)接種間隔:前に何度か書いた通り、接種間隔はとてもややこしく、確認しても間違えそうになります
(6)有効期限:もっとも確認が漏れやすい項目かもしれません

当院では、ワクチンの有効期限を書いた札を、保冷庫の前面にぶら下げています。注意喚起のためです。
今日からその札を年別に色分けして、今年中に期限が来るワクチンは警告色の黄色の札としました。
よそ様のミスはまさに、他山の石です。

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