カンフル剤
- 2018/04/25(Wed) -
「カンフル剤」って何ですか?、というご意見を頂戴しました。昨日のブログで書いた言葉についてです。

「カンフル」とは「樟脳(しょうのう)」のこと。昔は蘇生薬とか防虫剤の定番でした。
いまは薬としてよりも、比喩的な使われ方がほとんどです。いや、それももはや死語かもしれませんね。
起死回生の切り札としてのカンフル剤は、一時的に状態を改善させても、病状を根治させる薬ではありません。

ちなみにカンフル(樟脳)という化合物は、元々は「クスノキ」から精製されました。
当院の近隣に「楠」という地区があるので、クスノキという名称にはなじみがあります。
昭和43年、団地開発中のその地に数本の楠があったのが地名の由来だと、楠小学校のサイトにありました。

その楠に隣接して「楡木」という地区もありますが、どうしてクスノキは楠で、ニレノキは楡木なんでしょう。
たぶん、植物の名称としては「クスノキ」と「ニレ」なのでしょう。

「楠」と同様に、漢字一字で語尾が「ノキ」の木には、「エノキ(榎)」と「ヒノキ(檜)」が思いつきます。
これらの漢字に含まれる「ノキ」は、元々は「の木」だったと考えるのが自然でしょう。
最初は「楠(の)木・榎(の)木・檜(の)木」だったのが、やがて「楠・榎・檜」になったというわけです。
これらはいずれも大昔から日本にある植物で、長い年月の間に表記が簡略化されたものと推測します。

徒然草には「榎木の僧正」が出てきます。鎌倉時代には「榎」ではなく「榎木」だったことの証です。
同時代には「楠木正成」という人物もいましたね。その頃はまだ、「楠」ではなく「楠木」だったのでしょう。
こういう想像を巡らすのは楽しいのですが、学者によるちゃんとした論文や解説をぜひ読んでみたいものです。

ちなみに楠木正成は、鎌倉倒幕の「カンフル剤」として活躍しましたが、最後には不本意な結末を迎えます。
カンフル剤というのは所詮、一過性の作用しかないわけです。

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