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特定健診の心電図
- 2018/06/04(Mon) -
特定健康診査(通常は、略して「特定健診」)の検査項目には、「必須検査」と「詳細検査」があります。
前者は受診者全員に実施するものであり、後者は医師の判断により選択的に実施する検査項目です。

必須検査には、問診とか身体計測や血圧測定とか、悪玉(LDL)コレステロールなどの血液検査が含まれます。
詳細検査には、心電図検査や貧血検査などがあります。

特定健診はメタボ健診とも言われるように、生活習慣病の早期発見と治療への誘導がおもな目的です。
とくに重要なものが心疾患だと私は思うので、私はできるだけ全受診者に心電図検査を行ってきました。
生活習慣病の早期発見のためには、心電図検査が必須である、という「医師(=私)の判断」によるものです。

ところが今年度から、精密検査を行うための基準が厳しくなってきました。
たとえば心電図検査は、血圧が140/90以上の受診者でなければ、精密検査として選択することができません。
治療によって適正な血圧に管理できている高血圧症の方は、心電図検査ができないということです。

「医療機関において管理されている者については(略)詳細な健診を実施する必要はない」
というのが厚労省の言い分であり、高血圧で治療を受けている方には心電図検査は不要だというのです。
日頃の診療において、心電図検査等は適宜行っているはずだ、という理屈でしょう。

しかし私は、心電図波形を見ることはコレステロールを測定するのと同じぐらい重要だと思っています。
「医療機関において管理されている者」の心電図検査は一律不要、としているこの制度は、ちょっとおかしい。

現実的な問題は、日常診療における検査を特定健診で代用してほしい、という患者さんが多いことです。
少額の自己負担で一通りの検査ができるのなら、その分、保険診療による検査の自己負担が減らせるからです。
しかしその患者さんの、心電図検査を特定検査で行うことがはできません。血圧が安定しているからです。
すでに生活習慣病で治療中の方に特定健診を行うことには、何かと無理があるのです。

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