都市鉱山伝説
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- 2018/07/13(Fri) -
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「都市鉱山」という言葉を、近年よく目に(耳に)しますね。
廃棄された携帯電話などからICチップに含まれている金を取り出して、次の製品の原材料にするわけです。 金に限らず、レアアースなどの希少鉱物の多くがしばしば、非民主的な国や紛争地で産出されてきました。 このような鉱物を「紛争鉱物(コンフリクトメタル)」とよび、先進諸国は使用を抑制しつつあります。 たとえば米国が、このような鉱物の入手経路の開示を義務づける法律を制定したことは、前にも書いた通り。 もとより欧米の大手ITメーカーは人道的配慮に敏感なので、明確な出自の鉱物を求めるようになりました。 そこで、都市鉱山由来の材料なら間違いなかろう、という発想になるのでしょうけど、安易ですよね。 それこそ鉱物ロンダリングでしょう。都市鉱山由来の希少鉱物だって、元はと言えば採掘由来なのに。 紛争鉱物が、いちど製品になった後に廃棄されたら出自がクリアされるというのは、考えが甘いというもの。 せいぜい、新たに採掘はしてませんよ、リサイクルですよ、ぐらいの控えめな態度であるべきでしょう。 ともかく、IT機器にその手の鉱物が必要である限り、都市鉱山の採掘効率を上げるしかありません。 私が保存している歴代のiPhoneや古いMacたちも、本当はリサイクルに回さなければならないのでしょうね。
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