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デンカ生研の謎
- 2018/07/24(Tue) -
「デンカ」と聞くと、皇族方などを除けば『ウメ星デンカ』とか『太陽にほえろ』を思い出しますよね、普通。
しかし日頃の診療で私がよく見かけるのは、「デンカ生研」です。ワクチン会社です。

この会社については以前も書いたことがありますが、もう一度調べてみると、なかなか興味深いですね。
デンカ生研の親会社は「デンカ株式会社」。その旧社名は「電気化学工業」。
大正4年(1915年)に、アセチレンランプ用の燃料から窒素肥料を作り出して販売したのが始まりだと。
その燃料というのが炭化カルシウム。いわゆる「カーバイド」。近代日本史によく登場する物質ですね。

日本で初めてカーバイドの製造に成功したのが、デンカの創業者、藤山常一だそうです。初めて知りました。
で、その数年後に、日本カーバイド商会を共同で設立した相手が、野口遵なんですね、チッソの創業者です。

つまり、藤山氏と野口氏の2人が、日本のカーバイド、ひいては窒素肥料製造のパイオニアというわけです。
藤山氏は仙台市郊外に、野口氏は川内川沿いの大口に水力発電所を設立し、カーバイドを製造しました。
「せんだい」つながりじゃないですか。

ただしデンカ生研は、電気化学工業の子会社になる前は、東芝の子会社「東芝化学工業」でした。
さらに改称される前の、戦後創設時の社名は「東芝生物理化学研究所」でした。
実はその源流は戦前の「陸軍軍医学校防疫研究室」であり、「七三一部隊」につながる暗い過去があります。

もちろん、旧陸軍の生物兵器研究者らが後に創った医薬品メーカーは、デンカ生研だけではありません。
既存の製薬会社の幹部や、大学医学部の教授になった、七三一部隊出身者も大勢います。

ただ私が不可解なのは、それとわかって引き受けた東芝という会社の闇と、後にデンカが引き受けた謎です。

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