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集団免疫の社会実験
- 2019/01/24(Thu) -
麻疹が三重県内の宗教団体で集団発生していると書いた先日の「未確認情報」は、ガセではありませんでした。
その団体のサイトに「お詫び」とする文章が2日前に掲載され、新聞等での「実名」報道も始まりました。

お詫び文には、そのコミュニティの考えとして、
「医薬に依存しない健康や、自然農法による安全・安心な食を基にした信仰生活を重んじております」
とあり、ワクチン未接種の信徒がいることを認めています。たぶん接種率はかなり低いと思われます。

「感染リスクの高い疾病のワクチン接種について(略)皆様にご心配をおかけしないよう対処してまいります」
とも述べていることから、麻疹ワクチンは例外的に、今後接種を行うのかもしれません。だといいのですが。

麻疹の流行を阻止するためには、地域のワクチン接種率95%以上を維持する必要があるとされています。
この接種率があれば、ワクチン未接種者の感染をも防げるという「集団免疫」の考え方です。

その反対に、未接種者が多いと思われる例の宗教団体においては、集団免疫も作用しなかったというわけです。
さらに、一般社会の接種率も不十分であったために、感染が外部にも広がったのでしょう。

私はインフルエンザも同じ事だと思います。
日本中で十分に高いワクチン接種率が達成できれば、流行はほとんど阻止できるのじゃなかろうかと。
この時期のインフル流行による膨大な医療費やその他の社会的損失を考えると、ワクチン代など安いものです。

日本では1960年代から約30年間、学童へのインフルエンザワクチンの集団接種が行われました。
効果不明のため中止されましたが、後の解析で、毎年約4万人の死亡を防止できていたことが判明しました。
集団接種の中止後、高齢者の死亡が増えてしまったのは、集団免疫の働きが低下したことが原因なのです。

いま、ある地域でインフルエンザワクチンを住民の95%以上に接種したら、どういう結果になるでしょうね。
そのような社会実験をぜひ、行ってほしいものです。

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