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溶連菌には抗生剤十分に
- 2019/03/20(Wed) -
「抗生剤の内服を2,3日でやめてしまうのは問題」と書いた昨日のブログについて、質問がありました。
「症状がすっかり改善してしまっても、抗生剤は処方された分だけ飲みきらなければならないのか」と。

申し訳ありません。昨日のブログの書き方が中途半端で説明不足でした。
諸般の事情により昨夜は、執筆するための時間と意識レベルが足りず、舌足らずな文章になってしまいました。

たいていの風邪はウイルス感染なので、そもそも抗生剤が必要ありません。抗生剤を飲んでも無効です。
しかし、普通感冒と似た症状であっても、細菌感染症の場合には抗生剤による治療が必要かつ有効です。
また、基礎疾患等によっては、予防的に抗生剤を飲む必要があるようなケースもあるでしょう。

一般の外来でよく遭遇する、必ず抗生剤による治療が必要な疾患のひとつが、昨日書いた「溶連菌感染」です。
たいていの細菌感染症では、病状が十分に改善したことが確認できれば、抗生剤の内服を終了するものです。
しかし溶連菌感染の場合は、1週間〜10日間抗生剤を飲んで、溶連菌を徹底的に退治する必要があります。

溶連菌は、さまざまな顔つき(多様な血清型)を持っているので、免疫が作用しにくく何度でも感染します。
おまけのその顔つきを、ヒトの心筋や神経や関節滑膜などの細胞に似せるという、トラップを仕掛けています。
これによって、溶連菌を攻撃するはずの抗体が、誤って心臓や神経を攻撃してしまうリスクが生じます。
これが「リウマチ熱」です。昭和の時代には大勢の方が、溶連菌感染が元で心臓病(弁膜症)になりました。

溶連菌感染に対する徹底した抗生剤治療が、リウマチ熱を激減させたことは言うまでもありません。
だからこそ、抗生剤を2,3日飲んだら治ったので内服をやめた、というのがいちばん怖いのです。

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