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「無給医」問題
- 2019/06/29(Sat) -
大学病院で診療をしながら給与が支払われない「無給医」について、国が今回初めて、その存在を認めました。

オカシな話ですね。無給医なんて、はるか昔から「存在」してましたけど。
その存在を認めたくなかった文科省がやむなく調査したら、やっぱり存在していたという、とぼけた顛末です。

全国108の国公私立大学付属病院をすべて調べたところ、無給医が2,191人いたとのこと。
これには驚きました。たぶん、日本中の医師が驚いていると思います。こんなに少ないのかよと。
実際に今回の調査でも、無給には合理的理由があるので無給医とは認められない医師が3,594名いました。
調査中とされた1,304人も併せると、約7千人の無給医またはその疑いのある医師が存在するようです。

なぜこんなことがまかり通っているのか。医局制度が問題だと言う人もいますが、それは一面にすぎません。
マンパワーは欲しいけど人件費に割く予算がないという、大学病院の台所事情もあるでしょう。
無給でも診療経験を積みたい医師が多いのも好都合。一定の経験が無ければ専門医の資格も取れませんから。

しかし私に言わせれば話はもっと単純です。文科省の理屈では、診療は労働とみなされていないのです。

以前も書いたように、少なくとも私が勤めていた大学病院では、残業手当が1円も出ませんでした。
大学病院の医師の仕事は教育であって、診療はその実習教材管理のような位置づけなのです、文科省的には。
だから、教育に携わっていない医師が診療に従事しても、そりゃ当然、給料は払えないでしょうね。

ところが今回の調査を経て、このご時世やっぱり無給医はマズイでしょう、という流れになりそうです。
つまり、診療に対しては対価を払うべき、ということになったわけで、これは大きなパラダイムシフトです。

次には、大学病院の勤務医には正当な残業手当を支払うべきだ、という話がきっと出てきます。
彼らの残業は、月100時間200時間はザラです。これはもう、膨大な額になります。
無給医の労務問題をキッカケにして、もしかしてパンドラの箱が開いてしまったかもしれませんね。

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