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B型肝炎ワクチンの危機
- 2019/08/19(Mon) -
B型肝炎ワクチンの定期接種が始まって以来、当院でも毎日のように、赤ちゃんに接種を行っています。
ところが、そのワクチンの供給が、いま危機的状況に向かっています。

現在、国内で使われているB型肝炎ワクチンには、2種類あります。
MSDの「ヘプタバックス」と、KMバイオロジクス(KMB)の「ビームゲン」です。

MSDのヘプタバックスは、その原液製造工程に問題があり、最近まで全世界で製造が止まっていました。
製造工程の改良によって出荷が再開されましたが、日本では薬事手続きが必要となるため供給はまだです。
現在、旧ワクチンの在庫分が流通していますが、10月には完全に品切れになる見込みです。
MSDによれば、日本での流通再開は早くても2020年半ば以降とのこと。だいぶ先の話ですね。

この事態を受けて厚労省は、KMBに対してビームゲンの増産と出荷前倒しを要請しました。
まだ熊本地震の影響も残るKMBの工場がどこまで増産できるか、そこが第1の注目点です。

しかしもうひとつ、薬品卸からの供給問題があります。
当院では最近1年以上は、ほぼヘプタバックスだけを使用してきており、ビームゲンの使用は限定的です。
今後ヘプタバックスが入手困難となれば、ビームゲンを購入しなければなりませんが、それが問題なのです。
薬品卸に発注したところ、ビームゲンの購入実績が1年以上無い当院への納入は難しいと、断られました。

取引実績があれば納入し、実績がなければ納入しない、というのは、この業界では一般的なしきたりです。
このような前歴主義あるいは実績主義が足かせとなって、当院では現在、ビームゲンの手配が困難なのです。

実績がないことを理由に医療機関が不利になることがないよう配慮することを、厚労省も求めています。
しかし、実績がない医療機関にワクチンを融通すれば、その分お得意さんへの供給量を削ることになります。
医療機関も、薬品卸も、お互いに苦しい状況なのです。

さいわい、ヘプタバックスの購入実績はかなりあるので、その在庫分は多めに融通してもらってます。
しかし今後、在庫が枯渇した後にどうなるのか、メドが立っていません。なるようにしかなりませんけどね。

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