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ロタワクチン定期化決定
- 2019/09/27(Fri) -
ロタウイルスワクチンは、来年10月から定期接種になることが決まりました。
有効性も安全性もコスパも、ひととおり検討が済んだわけですが、なお実施まで1年待たせるんですね。
それならば無料接種までのつなぎとして、とりあえず接種費用の助成を開始してくれるといいんですけどね。

ところで、ロタウイルスワクチンの接種を行う上で、問題がいくつかあるようです。私が興味深いと思うのは、

(1)2種類のワクチン(ロタリックスとロタテック)の互換性の問題
米国では、両者のワクチンを組み合わせても、計3回接種すればよかろう、という考え方になっています。
組み合わせ接種による安全性と有効性については、厚労省もおおむね(やむを得ず)認めています。
ただ、これまでずっと組み合わせを禁じてきた手前、前言を撤回するための理屈をこね回してるのが笑えます。
日本は里帰り出産が多いから1回目と2回目の接種では医療機関が変わるのが問題、なんて真面目に言ってる。

(2)ワクチンをすぐに吐き出した場合の再接種(再投与)はどうする
現在、ロタリックスでは再接種を認め、ロタテックでは認めないと、添付文書に明記されています。
両者を組み合わせて接種する場合も出てくるので、現状のままでは整合性がとれないのが、お役所的には痛い。
どうやら定期接種では、再接種を認めない方向のようです。ロタリックスにしてみれば、とんだとばっちりか。

(3)接種控え対策はどうする
ワクチンが無料化になる直前に、わざわざ有料で接種したくないのが人情。いわゆる「接種控え」問題です。
乳児期の重症感染症を予防するのがワクチン接種の目的ですから、接種が遅くなればなるほど危険です。
さらにロタウイルスワクチンは、遅い週齡で接種を開始するほど重い副反応が起きやすい問題もあります。
なので厚労省は、来年8月生まれ以降の乳児だけを、10月からの定期接種対象にしようと考えているようです。

(4)他のワクチンとの接種間隔はどうする
現状では、ロタウイルスワクチンは他の生ワクチンと同様に、他のワクチン接種まで4週間の間隔が必要です。
しかし欧米では、ロタと他の注射ワクチンとの接種間隔には何の規定もなく、自由に接種できています。
厚労省はこの機会に、接種間隔について見直そうという言い始めました。これは珍しく良い話。
さらに他のワクチンでも、欧米にならって接種間隔を緩和しようかという動きさえ出ています。朗報です。

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