fc2ブログ
「PCR等検査無料化事業実施事業」の中途半端さ
- 2022/01/15(Sat) -
「市販の新型コロナ抗原検査キットで陽性だった」という方が、発熱外来の受診者の中に時々います。
当院でまた同じ抗原検査をしてもしょうがないので、PCR検査で白黒を付けることになります。

「街のPCR検査所で陽性だった」という人も現れるようになりました。
熊本県の「感染拡大傾向時の一般検査事業に伴うPCR等検査無料化事業実施事業者」で検査を受けた方です。
県のサイトによると、1/8時点で検査事業所は県内に28カ所。当院の近所にも1カ所あります。

「検査所ではPCR陽性だったので医療機関を受診するように言われた」という理由で、当院を受診されます。
でも、県が正式に認める検査所で陽性が出た方に対して、当院は何をすればいいのでしょう。

(1)その検査所のPCR検査の結果を根拠に、当院で「確定例」と診断し、保健所に発生届を提出する
(2)当院であらためてPCR検査を行って陽性を再確認し、「確定例」診断した上で発生届を提出する

実は正解は、(3)検査所の提携医療機関の医師が保健所に発生届を提出する、だと思われます。
しかし、検査所の説明が悪いのか、患者さんたちの多くが「新型コロナ相談センター」に相談するようです。
そしてその相談センターは、土日にも発熱外来をしている当院を、今日も紹介してくれるわけです。

その流れで当院を受診された方に対して、症状や状況を踏まえて(2)の方向で検査を進めているところです。
(1)や(3)に比べて(2)は、発生届が2日ほど遅れます。それに伴う治療・隔離・疫学調査も遅れます。

民間検査所は検査だけやりっ放しにせず、発生届の提出(=保健所への報告)までキチッとしてほしいですね。

関連記事
この記事のURL | 医療 | CM(0) | ▲ top
<<日曜の発熱外来が多すぎて、月曜の夜が地獄です | メイン | 濃厚接触者の自宅待機期間の短縮は妥当>>
コメント

コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する


▲ top
| メイン |