「横好き」な数学
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- 2022/04/10(Sun) -
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「数学者は宇宙をつなげるか? abc予想証明をめぐる数奇な物語」
今夜のNHKスペシャルがまた、私の数学熱を少しだけ、呼び覚ましてくれました。 高校1年の時までは、数学者になることを夢見ていましたが、高3までに諦めて良かったと思っています。 努力して叶うものではないし、いくら運が良くてもダメです。つまり天才が必要なのです。 しかし今思えば、数字に対する偏執的な趣向は、小学時代からありました。 学校が休みの日は、外に出て遊ぶことなどほとんどなく、いつも自宅で「計算」をしていました。 たとえば、1、2,4,8,16と、2の累乗を筆算して、いつもより丁寧な字で、ノートに書き続けていました。 その数値の桁数がドンドン増えていくことに、一種の快感を覚えたのでした。 中学時代にはこれが、素数に置き換わります。数学好きなら誰でも通る道かもしれません。 フィールズ賞を受賞した、郷土出身の広中平祐氏が話題になったのもこの頃で、私の数学熱は最高潮でした。 ちなみに広中先生の講演を、20年ぐらい前に、その会場の最前列で聴いたことがあります。 内容はすばらしかったのですが、極端に話し下手で、ひっかかりもっかかりの特異点だらけでした。 そして最も印象的だったのは、演壇横に置いたカバンの角度を、講演中に何度も修正される先生の姿でした。 高1の担任は、外見がピグモンにそっくりな、若い数学の先生でした。 先生は私に「数学序説」という本を紹介してくれました。すぐに買いました。読みふけりました。 するとかえって、私の熱は冷めていきました。純粋な数学の世界に入り込めそうな気がしなくなったのです。 結局、医学部に入りましたが、数学の道に進んでいたらどうなってただろうと、今でもときどき思います。 なので今夜のような番組を見て、横好きな数学への興味が続いていることを再認識するのです。
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