逆ラン
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- 2023/08/09(Wed) -
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「逆ラン」が、いま一部マニアの間で話題です。「学ラン」じゃありませんよ。「逆ランウェイ」の略です。
これはおもに大阪伊丹空港で、通常とは逆向きに滑走路(ランウェイ)を離着陸することを指す言葉です。 伊丹空港には滑走路が並行に2本ありますが、離陸も着陸もたいていは、ていうかほとんど「北西向き」です。 その2本の滑走路の正確な呼称は、「RWY(ランウェイ)14L/32R」と「RWY 14R/32L」です。 真北を0として、「14」とは140度(ほぼ南東)、「32」とは320度(ほぼ北西)という意味です。 なので「14/32」とは、南東から北西に延びる滑走路ということになります。 そのような滑走路が並行に2本並んでいる場合、左右で区別できるように「L/R」を付けます。 たとえば「14L/32R」は、北西に向かえば右側で南東に向かったときには左側の滑走路ということです。 伊丹空港では、ほとんどの場合は、南東方向から北西方向に離着陸する、いわゆる「32運用」をしています。 しかし南東の風が強いときに限り、安全のために北西から南東に向かう「14運用」となることがあります。 それが伊丹ではとても希なことなので、「逆ラン」である14運用に、マニアは興奮して騒ぎ出すのです。 空港の公式サイトによれば、逆ランの頻度は年間1%程度のようです。 一時的にでも逆ランしたのは今年はまだ6日しかありませんが、そのうち4日は、8/6から今日までの4日です。 台風6号が沖縄・九州付近でウロウロしているために、大阪に南風が吹き続けているからなのでしょう。 逆ランすると、とくに着陸時の騒音が日頃とは異なる地域に及ぶため、その被害が問題化しやすいようです。 また、逆ランのための飛行では余計に旋回しなければならず、飛行時間が長くなってしまい到着が遅れます。 騒音問題が理由で「門限」の厳しい空港だけに、夜間の逆ランには空港運営会社はとてもピリピリしています。 というわけで昨日は、門限に間に合いそうになく欠航となった便が相次いだようです。夜の伊丹は鬼門ですね。
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