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「隗より始め」てみたけれど
- 2024/01/29(Mon) -
自民党の派閥が政治資金パーティー収入の一部を裏金化した問題が、ずっと尾を引いています。
多くの派閥が解消を決める中で、その先陣を切ったのが、岸田首相でした。

岸田氏はこのことを「岸田派のけじめとして、『隗より始めよ』で対応した」と述べています。
また、メディアはこの決断を「『乾坤一擲(けんこんいってき)』の勝負に出た」などと表現しています。

この2つの「故事成語」は私の好きな言葉ですが、だからこそ、これらの使い方には違和感があります。

「隗より始めよ」は通常、「手近なところから始めよ」とか「言いだした者から始めよ」の意味で使われます。
岸田氏も当然、そのつもりで言ったのでしょう。ですが、中国古典の好きな私には、しっくりきません。

前にも書いたように、本来は「取るに足らない人間である私(=隗)を採用してみよ」という意味ですよね。
私にはこの「隗」という人物の、壮大な策略が目に浮かびます。
なので岸田氏が、自分の派閥を卑下して真っ先に解消して見せたとすれば、これはなかなかの策略家ですね。

「乾坤一擲」は、「さいころを投げて自分の運命をかけるような大勝負に出ること」の意味です。
今回の岸田氏の決断が、そんな「いちかばちか」の勝負だとは思えません。それなりの勝算があったはずです。

でもその結果、いまは一見混沌としていますが、最終的には、中途半端な結末を迎えそうな気がします。
本気で自民党をひっくり返すぐらいの「いちかばちか」は、岸田氏にはちょっと無理っぽいですね。

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