手足口病
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- 2013/07/07(Sun) -
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「手足口病」は、手と足と口の中に発疹ができる、こどもの感染症ですが、いま全国的に流行中です。
とくに九州で大流行のようで、当院でも毎日何人も受診されています。 この病気には、誤解されている点がいくつかあります。よくある質問をいくつかまとめてみました。 (1)前に罹(かか)ったことがあるのに、また罹るのですか? 原因となるウイルスは何種類もあります。なので何度も罹ります。 (2)手のひらや足の裏には発疹が出てないのに、手足口病なんですか? 膝や肘だけに発疹が出る場合もあります。逆に全身に発疹が出ることもあります。 (3)高熱は出ないのではないですか? とくに今年の手足口病は高熱が出ますね、たいていは1日か2日で下がりますが。 (4)合併症の無い、軽い病気なんですよね? 髄膜炎や脳炎、心筋炎などの重篤な合併症が起きうる疾患です。頻度は少ないようですが。 (5)罹るのはこどもだけですよね? こどもの手足口病が、親にうつることがよくあります。大人では熱は低いことが多いです。。 (6)発疹が枯れるまで登園できないですよね? 枯れてもしばらくは感染力があります。キリが無いので、元気なら登園しても良いことになっています。 「ヘルパンギーナ」という、高熱が出てノドに発疹ができる感染症も、そこそこ流行中しています。 手足口病とヘルパンギーナは、同じグループのウイルスが原因です。 今年の手足口病は、ヘルパンギーナの病状で発症し、翌日になって手足に発疹が出てくるものが多いです。 はじめ「ヘルパンギーナですね」と診断したのに、あとで「手足口病でしたね」と頭を掻くことになります。 これを「誤診」と言わないで下さい。両者にはきっと、明確な境界はないのです。
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