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同時接種は安全
- 2013/08/30(Fri) -
ワクチンの同時接種を、私は推奨しています。その理由はいろいろありますが、
・スケジュールが組みやすく、早く接種が完了し、早く免疫を獲得できるので、疾病の予防効果が高い。
・接種するために何度も医療機関を受診しなくて済むので、さまざまなメリットがある。
・総接種回数を減らせるので、紛れ込み(濡れ衣)による副反応を減らすことができる。

しかし今なお、同時接種には抵抗を感じる方もいらっしゃいます。その理由は、
「同時接種することによって、ワクチン接種の副反応が増えるのではないか」
という不安です。その気持ちはわかりますが、私はそれは逆だと思っています。つまり、
「同時接種することによって、ワクチン接種の副反応は減るのではないか」
数学的には、そうなります。いったいどういうことなのか、例を挙げて解説してみます。

100人の子どもたちに対して、ワクチンAを9月1日に、ワクチンBを9月8日に、接種するとします。
ワクチン接種の副反応が起きる確率を、ワクチンA、Bそれぞれ20%とするなら、
(1)9/1のワクチンA接種による副反応が起きる子=20人
(2)9/8のワクチンB接種による副反応が起きる子=20人
よって、9/1または9/8のワクチン接種後に、副反応が起きる子=20+20=40人、となります。

次は、ワクチンAとBを、9/1に同時接種した場合です。ここではまず、確率を考えてみます。
副反応が起きるかどうかには、4つのパターンがあります。各ワクチンの副反応の確率は20%として、
(1)Aの副反応なし、Bの副反応なし、の確率=80%x80%=64%
(2)Aの副反応あり、Bの副反応なし、の確率=20%x80%=16%
(3)Aの副反応なし、Bの副反応あり、の確率=80%x20%=16%
(4)Aの副反応あり、Bの副反応あり、の確率=20%x20%=4%
以上から、何も副反応が起きない確率は64%、裏を返せば、何か副反応が起きる確率は36%とわかります。
つまり、9/1のワクチン接種後に、副反応が起きる子は、36人ということです。

どうでしょう。同時接種の方が、副反応が起きる子が、4人少ないですね。
この論理には微妙な問題点もありますが、本質的には、間違ってはいないと思います。

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